sharp0141_153145236788sharp014115314523671683468134シノビガミ未来永劫―トレーラー―
何をもって、正義としますか。
大を生かすため小をころすのは、正しいことですか。
自分をころすこと。他人をころすこと。どちらがより悪いことですか。
優しさにまみれた奪い合いは、起こり得ますか。
あなたの言う正義は、正義と呼べる形をしていますか。
シノビガミシナリオ「未来永劫」
これはきっと、優しくも救いのない御伽噺。
―あらすじ―
如月。吹雪は勢いを強めていく一方であり、山中の古屋に逃げ込む。そこで出会ったのは、奇しくもみな現代に生きる忍たちであった。初対面、であるはずなのだが...。
吹雪が止むまで、ここにいよう。ところで、吹雪はいつ止むのだろうか。
―はじめに―
このシナリオのレギュレーションは「現代編」となります。追加ルールは自由ですが、従者は非推奨です。GMが事前に決めておくと良いでしょう。シナリオタイプやリミットは非公開です。GMは下の―進行―の欄を参照して下さい。
また、特殊なギミック・構成を含むとともに、キャラロストの可能性があります。ご注意ください。
このシナリオの使用、改変、リプレイのアップロードなどはご自由にどうぞ。ご一報いただけると嬉しいです。
ご意見、ご感想、ご質問、調整案、誤字等報告などもお待ちしております。
オンセン内ルームにてご使用の際は、PC版にて、「設定」→「個別」→GM補助「シナリオセットウィンドウ」→シナリオセットの選択より「【シノビガミ】未来永劫」、と進んでください。
演出を含め、シナリオセットのシーン機能を使用してセッションを行うため、シナリオの理解を深めるためにも一度目を通し、リハーサルをしておくことをおすすめします。―背景―
とある精霊は、人の純粋な心からの願いを叶えるといいます。
PCたちは実はこれが初対面などではなく、唯一それを思い出したPC②は、同時に、ただただ楽しかった少年時代と、「みんなとずっと一緒にいたい」と願ったことを思い出します。そんな無垢な願いを真正面から聞き届けた精霊は、彼らが再び集まったこの瞬間、吹雪が止むまでの止まった時間を、何度も巻き戻しては繰り返し続けていました。
PC①は、明らかに無理があるような事の成り行きにも違和感を感じない自分自身に、まるで操られているかのような違和感を感じています。その違和感の正体とは、紛れもなく「プレイヤー」の存在です。シナリオ中、時が巻き戻りつつも今回だけは記憶を保持し、ループを認識した、その「いつもとの違い」は、PLの存在にあります。
それらを認識した彼らは、ひとつの選択を強いられます。このままではもうじき、時は再び巻き戻されることでしょう。記憶の継承は二度と起こらず、永久に同じ過去を繰り返すことになります。全てを知る今、今回しか、その輪廻を止める機会はありません。しかしそのためには、精霊が絶対に願いを叶えられない状況を作るしかありません。すなわちそれは、ここにいる誰かが「欠ける」ということを意味しているのです。
―主な舞台―
PCたちは、吹雪の止まない山中の古屋で時を共にすることになります。通常シーン表と館シーン表をベースに、本シナリオの舞台上不都合のないシーン表を作成しましたが、必ずしもこれに従う必要はありません。
2:どことも知れぬ暗闇の中。忍びの者たちが潜むには、おあつらえ向きの場所である。
3:これは...夢か?もう終わったはずの過去。しかし、それを忘れることはできない。
4:窓の外、吹雪に止む気配はなく、その勢いをよりいっそう強めている。この古屋はもはや外界から隔離されており、まるで檻のようだとあなたは感じた。
5:あなたは階段でふと足を止めた。何者かの足音が近づいているようだ。
6:優しい時間が過ぎていく。影の世界のことを忘れてしまいそうだ。
7:パチパチと、暖炉の音だけが部屋に響く。風情もあるが、その火はなぜだか安心感を与えてくれる。
8:少し古いテーブルクロスに覆われた食卓。その上は年代ものの燭台や花で飾られている。
9:時計は10時47分を指したまま止まっている。外の様子はひどい吹雪でうかがい知れない。ここに来てから、とれだけの時間が経ったのだろうか。
10:調理場には、4人でも数日はもつほどの保存食がある。この古屋の持ち主が戻ることがあるのかは定かではないが、少しいただいてしまおうか。
11:かび臭い書斎。魔導書や呪術書といった怪しげな本が、ぎっしりと棚に並べられている。
12:屋根裏。吹雪の影響で、部屋は冷えきっている。何に使うのかよくわからないガラクタが散らばっている。
―進行―
PLたちには非公開ですが、本シナリオは4サイクル、特殊型です。バトルロイヤル型に近いものとなっています。
PLが3人の場合、PC④のHOを抜くようにします。
導入フェイズ①
→メインフェイズ①(1,2サイクル目)
→マスターシーン①
→導入フェイズ②
→メインフェイズ②(3サイクル目)
→マスターシーン②
→メインフェイズ②(4サイクル目)
→クライマックスフェイズ
→結末
と行ってください。
また、3サイクル目、4サイクル目をそれぞれ1サイクル目、2サイクル目と呼ぶことを推奨します。
導入フェイズ②以降も、それまでの【情報】【感情】などの状態は引き継がれます。忍具の所持状況や【生命力】などが導入フェイズ①の時点と違っていた場合も、最初からそうだったかのように引き継がれます。
マスターシーン②において、PC①には追加の【秘密】が配られます。それによって全員が【本当の使命】を得ますが、「使命の達成」による功績点の獲得の条件を満たしたかどうかは、各PLの自身の判断によるものとします。PLとそのPCが共に望んだ結果を手繰り寄せることができたかどうかを判断基準としてください。
クライマックスフェイズにおいて誰かが「死亡」したかどうかによって、結末が変わります。また、クライマックスフェイズの戦闘では特殊ルールがあります。以下の内容を伝えてください。
・自分の忍法や奥義の効果によって誰かの【生命力】を0にした場合、回想シーンを行うことができる。このとき、その対象1人を「死亡」させる。
・誰を狙うのか、狙わないのか、そういった相談は禁止。
・忍法や奥義の目標として自分を選ぶことは可能。ただし、自分自身を対象にした効果によって【生命力】が0になった場合、そのキャラクターは「死亡」する。
・攻撃を放棄することは可能。全員が攻撃の放棄を行ったラウンドでは、戦闘継続の意思があるかどうかを確認し、全員にその意思がない場合には戦闘を終了する。
・誰か1人が「死亡」した際、そのプロットの処理が終了したタイミングで即戦闘が終了する。
・《遁走術》による特殊な回避判定や、ラウンドの終了時に自ら脱落することは禁止。
―ハンドアウト―
・PC①
【使命】
これは任務ではない。従って、あなたの【使命】はない。
【秘密】
あなたの身体は、その思考は、行動は、あなたのものであるはずだ。そんな「当たり前」に確証を持てなくなったのは、つい最近のこと。後から考えると、明らかに無理があるはずの事の成り行きに、あなたは違和感を感じなかった。そのことに、あなた自身に、違和感を感じている。今もである。勝手に決めるな。お前は一体、何者だ。あなたの【本当の使命】は、不明である。
【追加秘密】
あなたは、「その人」を知った。あなたにとって、なくてはならない存在を。それは、別の世界の住人であり、あなたの創造主。
あなたの【本当の使命】は、「その人」とともに、この御伽噺を納得のいく形で終わらせることである。
この情報はあなたの【秘密】に追加され、あなたの【秘密】を知るキャラクターに公開される。このとき、情報共有は起こらない。また、この【秘密】を得たキャラクターは、PC1と同じ【本当の使命】を得る。
・PC②
【使命】
これは任務ではない。従って、あなたの【使命】はない。
【秘密】
電流が走った。どうして、どうして忘れていたのだろうか。知らないうちに大人になって、いろんなことを知って、知りたくなくて、そして、ただひたすらに楽しかった思い出は、知らず知らずに記憶の彼方へ飛んでいた。彼らとは、初対面なんかじゃない。
少年時代。ずっとこのままがいいなと、みんなと一緒がいいなと、願ったんだった。
・PC③
【使命】
これは任務ではない。従って、あなたの【使命】はない。
【秘密】
ふと、とある精霊の御伽噺を思い出した。
彼らは気紛れで、その感覚は人のものとはかけ離れているのだ、と。彼らは、純粋な心からの願いに応えるのだ、と。彼らは、その願いが絶対に叶わなくなるまで、誠意を以て力を添え続けるのだ、と。
彼らには、その残酷さがわからないのだ、と。
・PC④
【使命】
これは任務ではない。従って、あなたの【使命】はない。
【秘密】
あなたの頬を、涙が伝った。しかしその理由は、あなたには分からなかった。ただ、鳥籠の中、自由を求めるあの名も知らぬ鳥になぜだか深く心を打たれたのは、紛れもない事実であった。
あの鳥は、飛び立つ自由と帰る場所を与えてくれる大きな手を持つ主を、見つけることができただろうか。
―目次―
シーンNo.1:GM向け解説
シーンNo.2~7:導入フェイズ①
シーンNo.8~9:マスターシーン①
シーンNo.10~20:導入フェイズ②
シーンNo.21~26:マスターシーン②
シーンNo.27~42:クライマックスフェイズ
シーンNo.43~53:結末(分岐あり)0034-1-10本作は、「河嶋陶一朗、冒険企画局、新紀元社」が権利を有する「忍術バトルRPG シノビガミ」の二次創作物です。7シナリオセット「未来永劫」をご使用いただき、ありがとうございます。
このシーンでは、GM向けにこのシナリオにおけるシナリオセットの扱い方を説明します。
シーンとは、セッションにおける演出、GMに向けた解説などをあらかじめ入力しておいたものであり、これを利用することでオンセンでのセッションを円滑に進めることができます。
演出文などが細かく分けられてそれぞれのシーンとなっていますので、GMは基本的に、この「説明」欄上部の「実行して次に進む」をクリックし続けるだけでシナリオを進行することができます。PLたちが読みやすいスピードで進めてください。
ただしこのシーンを含め、GM向けの「解説」のシーンでは、「実行して次に進む」では進まなくなっています。次のシーンを余計に演出してしまうことと解説の見落としの防止を兼ねていますので、「説明」欄をしっかり読んでから「>次」をクリックしてください。
シーンの目次は「目次・解説」の最下部にあります。同欄には、その他シナリオの詳細が書いてありますので、GMはセッション開始前によく読んでおいてください。
それでは、セッション開始です。次のシーンから導入フェイズ①の演出が始まります。システム0GM如月。辺り一面、吸い込まれそうな白である。0GM吹雪は止むことを知らず、その勢いを増していく。0GM古屋の軒先を求め集まったのは、奇しくも4人、みな現代に生きる忍であった。0GM初対面、であるはずだ。0GMその面影に見覚えがあるような気がして、知らず、心は騒いでいた。7導入フェイズ①終了です。GMは各PLにHOを配ってください。
この後はメインフェイズ①となります。2サイクル続けて行ってください。
次のシーンはマスターシーン①となります。メインフェイズ①が終わったら進んでください。システム0GM世界が色を失った。7マスターシーン①終了です。
この後、続けて導入フェイズ②のシーンとなります。システム0GM如月。辺り一面、吸い込まれそうな白である。0GM吹雪は止むことを知らず、その勢いを増していく。0GM古屋の軒先を求め集まったのは、奇しくも4人、みな現代に生きる忍であった。0GM初対面、であるはずだ。0GMその面影に見覚えがあるような気がして、知らず、心は騒いでいた。0GM―――違う。0GM知っている。彼らは、今出会ったこの時まで、共にいたはずだ。0GM理解が追いつかない。この今は、初めてじゃない。0GMそんな莫迦げた話は、それだけは、少なくとも確かだ。0GM積もる雪は、その高さを増していく。7導入フェイズ②終了です。
この後はメインフェイズ②となります。
3サイクル目終了時、次のシーンへ進んでください。マスターシーン②の演出があります。システム0GMあなたは思考する。0GM世界は繰り返した。そしてそれは今回が初めてではないということを、直感的に理解した。0GMならばなぜ、今回はそれに気付いたのだろうか?今回だけは記憶を継承したのだろうか?0GMふと、思い至る。あなたを定義付ける、その存在に。0GM違和感。それは不思議と、懐かしい安心感へと変わるのだった。7マスターシーン終了②終了です。PC①とその【秘密】を知るキャラクターに、PC①の【追加秘密】を公開してください。
この後はメインフェイズ②を再開し、4サイクル目を行ってください。
終わり次第、次のシーンへ進んでください。クライマックスフェイズの演出となります。システム0GM「その時」が迫る。世界の時間はそこでぶつ切りとなり、あなたたちはきっと、あの瞬間へと戻るのだろう。0GMそれは、今まで幾度となく繰り返してきた、輪廻の檻。精霊の、自己満足の御伽噺。0GM過去を繰り返すということは、未来へと踏み出すことはできないということ。0GMあなたたちは、「その時」が迫るのを知っていた。0GM精霊の呪いを解くためには、願いを叶える術を失わせる他ないのだということも。0GM即ち、友を、もしくは自らを斬る必要がある、ということを。0GMそして、そのチャンスが今回だけであるということもまた、感じていた。0GM今回に限り、記憶の継承が起こったその原因は、自分たち以外のこの御伽噺の傍観者、いや、当事者たちの存在あってこそであった。0GM彼らとの交わりという特異点は、この機会を逃せば二度とないのだと、なぜだかそう、分かっているのだ。0GMしかし、輪廻の檻に留まるという選択は、誰ひとり欠けずに御伽噺を紡ぎ続けることを意味する。0GM記憶の継承もなければ、この矛盾に精神をすり減らされることもないのであろう。0GMあるいは、それはそれで幸せと言えるのかもしれない。0GM終わらない過去と、犠牲の上の未来。選べるはふたつにひとつ。0GMあるはずのない分岐点に、あなたたちは今、立たされている。0GMそして、賽は投げられる。7戦闘開始です。
PCのうち、誰か1人でも「死亡」した場合はこのまま「>次」をクリックしてください。
誰も「死亡」せずに戦闘が終了した場合は上の「シーン」からシーンNo.48を選択し、「実行して次に進む」をクリックしてください。システム0GM白銀の世界が、再び色を失うことはなかった。0GM鮮血を流した身体は二度と動くことはなく、その体温は急速に奪われていく。0GMそしてその犠牲のもと、世界は再び前へと動き出す。0GM遠き日の少年の願いを、ひとり、置き去りにして。7セッション終了です。お疲れ様でした。
功績点の配布に移ってください。システム0GM如月。辺り一面、吸い込まれそうな白である。0GM吹雪は止むことを知らず、その勢いを増していく。0GM古屋の軒先を求め集まったのは、奇しくも4人、みな現代に生きる忍であった。0GM初対面、であるはずだ。0GMその面影に見覚えがあるような気がして、知らず、心は騒いでいた。7セッション終了です。お疲れ様でした。
功績点の配布に移ってください。システム