少佐（ビーストバインド・トリニティ用キャラクターシート）

「不安に思うことはない。私がいる。前を向いて進め」

緋色の大隊(スカーレット・バタリオン)と呼ばれるカラーギャングがいつ誰によって創設されたのかは誰も知らない。

いつの間にか、黒を基調に赤の差し色を入れたファッションをしていれば彼らの一員を名乗れるという噂が広まっていた。

ギャングの頭目、少佐と呼ばれる人物がどこの誰なのかを知る者はいない。なぜなら、緋色の大隊は10年前から噂され始めた都市伝説であり、元々は実態が無かったためだ。

少佐の正体はこの話が深淵の力で現実化した存在、つまりレジェンドに分類される魔物である。

そして、彼もしくは彼女は緋色の大隊の一員を名乗る人間たちに囲まれて、人間として暮らしている半魔である。“俺たちの池袋”を魔物から守るために頻繁に抗争を繰り広げている。

少佐の年齢、性別、容姿は定まっていない。噂で語られる姿になるためだ。しかも、日常的に接しているはずの幹部たちはその変化に気付けない。認識を改変されているためだ。

少佐自身にも自分が頻繁に違う人間になっていることの自覚はあまりない。緋色の大隊を率いる少佐。それだけがアイデンティティなのだ。自分を人間だと認識している。

性格も噂によって変化していくため、こういう人物であるという説明はしにくい。ただ、一貫して言われていることは、冷静でストイックという点である。なお、最近は女性説が優勢で、一目見たいと思って緋色の大隊に加入する者が増えたことで美女だという噂が広まっている。

幹部以外の前に姿を表す時は大抵ライダースーツにヘルメット姿だ。これが想像を掻き立てるのだろう。

以下、緋色の大隊の幹部。いずれも魔物の存在を知っているが、自分たちのリーダーまでもが魔物だとは気付いていない。

幹部1 ノウンマン
持国小羽根(もちくに こばね)
実家は武器も修める古武術道場。厳格な両親に反発して飛び出し、大隊の根城である廃工場で暮らしている。最も少佐と一緒にいる時間の長い人物。

幹部2 ノウンマン
広目大地(ひろめ だいち)
東大生崩れのインテリギャング。大隊の参謀格と見なされており、少佐不在の時は彼が指揮をとっている。自分はトップに立つ器ではないと考えていて、少佐を崇拝している。

幹部3 ノウンマン
増長辰巳(ますなが たつみ)
ヘビー級ボクサー崩れの巨漢。凶暴な反則を繰り返してボクシング界から追放された。頭に血の昇っていない時は面倒見のいいお兄さん。

幹部4 ノウンマン
多聞総炎(たもん そうえん)
寺の息子で霊感が強い。元々小規模なギャングの頭目だったが、池袋の闇に潜む魔物のことに気付き、仲間たちを守るために大隊に身を寄せた。