イサエギンさんの過去のタイムライン
2021年11月
イサエギン | |
2021/11/25 17:56[web全体で公開] |
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イサエギン | |
2021/11/16 20:26[web全体で公開] |
😊 【エクシルディア】生贄:後編【セッション日記】 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)前編の続きです。 *異形のデュラハン* 探索班の気配を察知し、デュラハンとデーモンが襲い掛かります。デュラハンは鞭による熾烈な連続攻撃を得意とし、さらに恐怖の魔法で相手の理性点を直接削ることもできました。デーモンも先ほどと同じく、マスケットを持つ銃士が異形化したものです。どちらもセルバンテスを狙います。 実際のところ数が少なかったため、この戦いで探索班はそれほど苦戦しませんでした。前列のセルバンテスこそ一定の被害を受けていましたが、他に難しい要素もありません。ルベーラとガルトーは普段通りに戦うことができ、セルバンテスに至っては左手の麻痺ダガーに頼るまでもなく、ほとんどスティレットのみでデュラハンを片付けてしまいました。 「猛毒よりも、猛攻の方がキツかったようじゃの」 *疑惑* 難なく異形を片付け先へ進む探索班でしたが、道中でセルバンテスとガルトーはペテルの不審な点に気付きます。彼の通ってきた道の方角は一貫しておらず、回り道をしているかのようで少々不自然だったのです。セルバンテスは直球で問いただしますが、ペテルは普段の癖で異形を避けるための道を選んでしまっていたと答えました。 ペテルの言うことが本当かどうかは分かりませんが、とにかく探索班は隠れ家に到着します。隠れ家に入る前に、セルバンテスは周辺の道や廃墟などで死体を探し、順に確認していきました。セルバンテスのように医学の知識を持つキャラクターは、傷跡からおおよその死因などを特定できます。今後この町で戦う可能性のある敵について、少しでも情報を得ようとしたのです。調べた結果、死体には引っ掻きや噛み付きのような跡が多く見られたため、猛獣のような異形がまだ潜んでいるかもしれないと推理しました。 ペテルの言った通り、隠れ家の中は荒れていてひどいものです。拭き取り切れなかった血跡もかなり残されていましたが、休めそうなベッドはあります。元は宿屋だったらしく、部屋もそれなりの広さでした。既に日が沈みかけていたため、ペテルは今日ここで泊っていくことを提案し、PC達もそれに同意します。ただし、セルバンテスはここでも血痕の量や臭いの強さなどから推理し、これまでに大人数がここで大怪我を負ったか、殺されていると考えました。 さらにルベーラとセルバンテスは、家具などで厳重に封鎖された扉を発見し、そこから一瞬だけ何かの音を聞きます。ペテルはその部屋に物資を隠してあると主張しますが、PC達はいよいよ彼が何か企んでいると疑い始めました。しかし誰も確信には至らず、結局はここに泊まるという方向で話は落ち着きます。実際、特定の異形にとって活動しやすい時間帯である夜中にわざわざ野宿をするくらいなら、隠れ家の中にいた方が安全ではありました。 「実力は見ているだろう?仕掛ける気があるなら覚悟はしておくことだな」 *クライマックス* 夜中、セルバンテスとルベーラは物音で目が覚めます。部屋は暗く何が起きているのか直ぐには分かりませんでしたが、セルバンテスはウィルオウィスプに変身することで自ら灯になります。また、ルベーラはまだ気付かずに眠っていたガルトーを起こしました。 物音の正体はペテルでした。彼が封鎖された扉を開放すると、中からあざだらけの娘が姿を現します。直後、その場から逃げ出すペテルをセルバンテスとルベーラが阻止しようとしますが、どちらも【敏捷】テストに失敗し、ペテルがシーンから退場しました。そして、何処からか姿を現したライカンスロープと娘が探索班に襲い掛かります。このヴァンパイアの娘は既に異形化していたのです。ペテルがわざわざ彼女を閉じ込めていた理由は分りませんが、ガルトーは家族が異形化したのではないかと考えました。 「おっと……あれだけ言って早速なんかあったのか」 *変異形のヴァンパイア* ライカンスロープはすぐさま探索班の背後をとり、屋内でドラゴンに変身できず鎧も着ていないガルトーに飛び掛かり大ダメージを与えます。続いてヴァンパイアの娘はセルバンテスに噛み付いて血を吸い、さらに持っていた剣で受け流しの構えをとりました。受け流し中の彼女が【技量】テストに成功さえすれば、彼女を対象とした白兵攻撃は全て無効になります。変身中のセルバンテスは炎の鎧でヴァンパイアに炎上ダメージを返そうとしますが、これも彼女の【技量】が高いため一瞬で火を消されてしまいました。 とはいえ、セルバンテスも負けていません。彼は元々プレートアーマーで高い軽減を確保しており、さらにガルトーの結界を合わせればほとんどのダメージを防ぐことができます。ヴァンパイアの牙もかなりの殺傷力ではありますが、この2人が連携すればそれほど痛くありません。そして自身のターンになると、まずダガーでヴァンパイアの構えを崩し、受け流しが解けたところへスティレットの連続攻撃を叩き込みました。ヴァンパイアは一瞬で重傷状態に追い込まれ、猛毒にも冒されます。このままターン開始時に猛毒のダメージで息絶えると思われましたが、ここでガルトーはこのヴァンパイアが普通でないことに気付きました。彼女は変異によってヴァンパイアの生命力をさらに高めており、傷の回復が異常に早かったのです。猛毒のダメージを同じくターン開始時の回復で相殺したヴァンパイアの娘は、セルバンテスから血を吸って耐久点の回復を優先し、重傷状態を脱します。 しかし、いかに回復に優れたヴァンパイアと言えど、受け流しを崩されてしまっては攻撃を防ぎきれません。次のセルバンテスの攻撃で、彼女は今度こそとどめをさされます。一方のガルトーは序盤からライカンスロープの背面攻撃を受け続けていたため、そのままでは危険な状態でした。しかし、ヴァンパイアが敗れたことで敵陣の前列が不在となり隊列崩壊が発生し、背面に回っていたライカンスロープが前列に戻されます。救出は無事間に合ったようです。道中の異形よりは手強い相手でしたが、探索班はこの戦いも大きな被害を出さずに勝利しました。 「なるほど、かなりの腕前と見た」 見返すと、今回は登場エネミーがそこまで強くなかったのかなと思います。 戦闘は苦戦しませんでしたが、その分探索パートで悪夢を使うロールプレイがやや多かった印象です。 変身能力は戦うためだけにあるものではないので、こういう使い方を見るのは楽しいですね。 こんな感じで同人システムのオープンキャンペーンをやってます。 一緒に遊んでくれる新規プレイヤーさんを募集中です、途中参加でもよろしければ是非! http://isaegin.com/%e3%82%a4%e3%82%b5%e3%82%a8%e3%82%ae%e3%83%b3%e5%8d%93/
イサエギン | |
2021/11/15 12:51[web全体で公開] |
😷 【エクシルディア】生贄:前編【セッション日記】 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)イサエギン卓にて開催中の『エクシルディア』オープンキャンペーン、第5話のシナリオは「生贄」。 安全地帯拡大のため、南西の町で異形狩りを進めます。 PCは翠玉同盟からセルバンテス(強盗騎士/ウィルオウィスプ)、ガルトー(司祭/ドラゴン)、ルベーラ(狩人/デーモン)の3人が参加しました。 本当はフェイト(はぐれ魔術師/ドッペルゲンガー)も参加する予定だったのですが、プレイヤーが風邪をひいてしまいお休みとのこと(お大事に)。少人数でのプレイです。 *炎と毒の騎士* ベースキャンプを出て町に到着すると、セルバンテスは早速左手のダガーに麻痺薬を、右手のスティレットに猛毒薬を塗り始めました。これらはセルバンテスが自ら製法を学び、調合したものです。ウィルオウィスプの炎に加え今度は毒薬、日ごとに強くなる騎士の姿に悪徳司祭ガルトーは興味を持っており、金で囲うことも視野に入れ始めています。 一方、ルベーラはネイドス魔法学校の地下での出来事を思い出していました。前回の彼女はアニタと共に新エクシルディアの探索班へ挑み、そして敗れています。どうにか全滅は避けましたが、再びあの者達と戦う日が来ないとも限りません。自分もセルバンテスのように一層強くなろうと、ルベーラは改めて決心するのでした。 「手数を重視する者には麻痺を、早めに打ち倒したい者には毒を...適材適所じゃよ」 *異形のハーピー* 準備を終えて先へ進む探索班の前に、早速異形どもが姿を現しました。ガルトーが見たところ、敵はハーピーとデーモンです。ハーピーは翼を使って空を飛ぶことができるため、射程の短い攻撃は届きません。セルバンテスの武器はダガーとスティレット、どちらも飛ばれてしまっては使い物にならないため、なかなか厄介な相手です。さらに、後列のデーモンがマスケットでセルバンテスの耐久点を大きく削ってきました。エクシルディアは射撃武器全般の威力が高く、特にマスケットは最高クラスの火力を持っています。 ルベーラはデーモンに変身すると、真っ先にハーピーから狙いました。ガルトーもハーピーを自由に飛ばせてはまずいと考え、同じ対象にピストルを撃ちます。続けてセルバンテスも、ハーピーのターンが来る前にと連続攻撃を仕掛けました。集中攻撃によってハーピーのうち1体が重傷を負い、そのままスティレットに塗られた猛毒で息絶えます。もう1匹のハーピーはセルバンテスを踏み台にして何とか飛ぼうとしましたが、【筋力】テストに失敗したため不発に終わりました。PC達はハーピー達を一度も飛行させずに倒し切り、後列のデーモンも装填中の隙を突いて片付けます。 「騎士サマ!ちょっと待ってな!鳥を落としてデーモン引きずり出してやるよ!」 *ドラゴン橋* 異形どもを倒し傷を癒していたところで、物陰に隠れていた中年の男が姿を現しました。彼はペテルと名乗り、ずっとここで異形から逃げ回りながら生き残ってきたと言います。そして、探索班への同行を申し出ました。探索班の任務には生存者の救出も含まれるため、PC達はひとまず彼を連れて行動することにします。また、ペテルは隠れ家に置いてきた物資を回収してからここを出ようと考えており、探索班はまずその隠れ家を見に行くことにしました。 ペテルの案内で先に進むと、水路の上にかけられた橋が壊されていました。ペテル曰く来た時には問題がなかったそうなので、恐らくは異形の仕業です。水路は死体などで汚染されており、このまま通っては間違いなく病気の原因になるとセルバンテスは考えます。そしてしばらく案を出し合った後に、ガルトーが巨大なドラゴンに変身しました。彼は他の3人を背中に乗せたまま水路を軽く跨いで通り、向こう岸で変身を解きます。一瞬とはいえドラゴンはかなり負担が大きく、ガルトーの理性点もかなり消費してしまいましたが、これで全員が問題なく渡ることができました。その後も探索班は隠れ家を目指し、町の中を進みます。 「我らは翠玉同盟の探索班だ。異形狩りにここへ」 後編へ続きます。
イサエギン | |
2021/11/02 19:57[web全体で公開] |
😲 【エクシルディア】翠の戦士達:後編【セッション日記】 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)前編の続きです。 *探索* 異形は片付きましたが、エパナシエルに対する疑惑はますます深まります。というのも、エパナシエルの呪文の唱え方はかなり特徴が強く、アクセントの置き方も発音も明らかに異なるものだったからです。ペーネロペー・コジロウ・ドラカンの前列PC3人は気にしていませんでしたが、後列の学生組からしてみればかなり不思議な詠唱でした。また、彼が使っている両手剣にはルーン文字が刻まれていることも学生組は気付いています。しかし、この場で謎を追求するようなことはしません。様子を見つつ、ひとまずは協力して探索を続けます。 そして先へ進むと、今までのものとは明らかに雰囲気の異なる扉を発見しました。探索班は扉に近寄ろうとしますが、なんとそこへ翠玉同盟の探索班が現れます。ドラカンが新エクシルディアを名乗ると、その場にいる全員が戦闘は避けられないと考え、それぞれ変身しました。翠玉同盟と新エクシルディア、二大勢力の探索班が衝突します。しかし、いつの間にやらエパナシエルの姿が見当たりません。 「上からは交戦許可が降りている。どかねば死ぬぞ」 *翠玉同盟* 敵は前列に剣を持った男が3人とアニタ、そして後列にルベーラです。アニタにルベーラ、もしこのシリーズを最初の話から読んでくださっている方がいるとすれば(ありがとうございます)、見覚えのある名前かもしれません。彼女達は翠行同盟の探索班に参加しているPCと同一人物であり、使用するデータもキャラクターシートそのままという扱いになります。アニタは少し特殊なケースですが、要するにこの戦闘シーンは疑似PvPのような形式でした。PC達はともかく、プレイヤーは彼女達がどれだけ厄介な相手かよく知っています。ルベーラは軽減点の低いレイヴンを集中的に射撃し続け、耐久点をかなりの勢いで削りました。焦ったレイヴンは、せめて剣の男達の攻撃を遅らせようと突進を繰り返し、後列へとノックバックさせます。しかし、それを見たアニタはあえて自分から後列に下がりつつ、槍による中距離攻撃でレイヴンにもう一撃加えました。 剣の男達とアニタが後列に移動したため、敵陣の前列には誰も残っていません。エクシルディアではターン終了時に前列のキャラクターがいない場合、現在後列にいるキャラクター全員を強制的に前列へ進める「隊列崩壊」というルールがあります。アニタはこの隊列崩壊を意図的に引き起こし、ノックバックで一度下がってしまった剣士達をすぐに前列へ復帰させたのです。アニタの直後は3人の剣士達がターンを獲得し、それぞれが隠密・レイヴンへの武器攻撃・背面移動でのヒルダ狙いと行動します。隊列崩壊はルベーラが前列に出てしまうという弱点もありましたが、彼女も次のラウンドで真っ先に後退しつつ攻撃を続けました。 普段相手にしている敵と比べると明らかに動きが良く、PC達は大いに苦戦させられています。しかし、アニタは味方の隊列を気にするあまり自身の防御が疎かになっており、PC達もその隙を見逃しません。アニタのデーモンは変異によって強力な防御性能を獲得していますが、防御の構えをとっていない今なら比較的簡単に倒すことができたのです。集中攻撃の結果、最初にアニタが撤退することになります。次にレイヴンがルベーラの背後を取って挟み撃ちにし、こちらも一気に畳みかけて退場させました。この時点でレイヴンはもう息も絶え絶えの重傷状態であり、あと一撃でもダメージを受けていればロストしていたところですが、そうなる前にどうにか残りの3人を片付けます。負けイベント扱いのホムンクルスを除けば、今までで最も激しい戦いだったと言えるでしょう。 「くっ……戦い慣れしている」 *クライマックス* 翠玉同盟の探索班を退けた直後、PC達は扉が半開きになっていることに気付き、急ぎ部屋へ入ります。そこにはテロスタブラが保管されており、しかもそのうち3枚をエパナシエルが確保していたところでした。彼の目的も新エクシルディアの探索班と同じく、テロスタブラだったのです。彼はPC達に近づかれぬよう暴風の魔法を放って牽制しましたが、不安定な態勢から撃ったことが災いし、兜が風に巻き込まれてしまいました。PC達が見た素顔は尖った長い耳の青年……そう、やはりエルフで間違いありません。エパナシエルはエルフの末裔『ハーフエルフ』を名乗り、エルフにまつわるいくつかの真実を明かすとともに、石板を守ることがエルフの使命だったとPC達に話します。彼は石板を取り返した後、他の生き残りとともに災厄の謎を解き明かそうとしていたのです。 それを聞いたレイヴンは、自身のエルフに対する強い思い入れを語った上で、なんと新エクシルディアを裏切ってエパナシエルの側につくことを探索班の前で宣言しました。コジロウのツッコミも空しく、アレファオス語でエパナシエルと少し話した後、隙を突いてその場から逃走します。この時、レイヴンはエパナシエルから3枚のテロスタブラを預かりました。突然の事態にペーネロペーは困惑していますが、コジロウとドラカンは武器を抜いてエパナシエルに挑みます。 「レイヴンどの、拙者の勘違いじゃなければあいつ半分が人間では?」 *エパナシエル* とは言ったものの、やはりエパナシエルは強敵です。ペーネロペーのレイスを上回る高い軽減、上級魔法の成功率、両手剣の威力、いずれも普通ではありません。実際、明らかに数で有利なPC達と互角に渡り合っていました。そして、ヒルダがここで行動を起こします。残るテロスタブラ2枚のうち1枚を抱えたまま、浮遊の魔法を使って前列組の頭上を通過し、そのままエパナシエルの方へと逃げたのです。強力な魔法を何よりも愛していた彼女は、魔法の根源であるテロスタブラと最も関わりの深いハーフエルフ達と協力する道を選んだのです。こうして学生組の2人は完全に新エクシルディアを脱し、探索班はペーネロペー・コジロウ・ドラカンの3人になります。その後、このままでは共倒れになりかねないと判断したエパナシエルは、残り1枚のテロスタブラを回収せずに攻撃の手を止め、撤退するのでした。 「エパナシエル!私もレイヴンとあなたの側に付くわ!!このテロスタブラはその手土産よ!!」 中二病患者と魔法大好き女がとんでもないことをしでかしてくれました。素晴らしい。 せっかくなので、今後は第三勢力「ハーフエルフ」を作成してキャンペーンに加えようと思います。 キャンペーン4話目で早速大荒れの展開、今後が楽しみです。 こんな感じで同人システムのオープンキャンペーンをやってます。 一緒に遊んでくれる新規プレイヤーさんを募集中です、途中参加でもよろしければ是非! http://isaegin.com/%e3%82%a4%e3%82%b5%e3%82%a8%e3%82%ae%e3%83%b3%e5%8d%93/
イサエギン | |
2021/11/01 12:54[web全体で公開] |
😆 【エクシルディア】翠の戦士達:前編【セッション日記】 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)イサエギン卓にて開催中の『エクシルディア』オープンキャンペーン、第4話のシナリオは「翠の戦士達」。 ネイドス魔法学校の地下施設を探索し、「テロスタブラ」と呼ばれる総ての魔法の基となった石板を回収します。 PCは新エクシルディアからペーネロペー(料理人/レイス)、レイヴン(魔法学校生徒/ケンタウロス)、コジロウ(武者/リザードマン)、ヒルダ(魔法学校生徒/マンドラゴラ)、ドラカン(下級騎士/デーモン)の5人が参加しました。 なお、オープニングステップ中にペーネロペーが生産アクション「料理」と「製菓」を実行しテストに成功したため、パーティー全体の理性点が大幅に増強されています。 *作戦概要* 新エクシルディア探索班の班長・ゲルトルーデがPC達に今回の作戦を説明します。目標は赤いルーン文字が刻まれたエメラルド製の石板「テロスタブラ」で、これをネイドス魔法学校の地下施設から回収することです。全部で5枚あり、これを解読し呪文を得ることでエクシルディアの魔法は発展してきたと言われています。新エクシルディアはこれを翠玉同盟より先に手に入れることで、災厄の原因となった魔法自体の研究も大きく進めようとしていました。参加するのはPC達とゲルトルーデ隊だけで、ドラゴンや異形との戦闘を避けるためにあえて回り道をし、身を隠しながら魔法学校を目指します。また、突入後はそれぞれ手分けして目標を探し出すということでした。 魔法学校生徒のPC達はこの話に興味津々です。レイヴン・フォン・アストラスマスター=サウザンドマジックを自称する少年は、かつて人間との戦争に敗れ絶滅したエルフに憧れる「中二病」なキャラクターであり、古代エルフの遺跡から発掘されたテロスタブラの実物が見れるかもしれないと考えます。一方、災厄を引き起こした賢者アウグスの信者であるヒルダは、地下施設に入ること自体が楽しみな様子でした。地下施設はテロスタブラの保管場所であると同時に、アウグスのために作られた研究施設でもあるのです。 「やっとアウグス様の研究施設に入れるね…」 *謎の男* ごく最低限の被害で魔法学校へ辿り着くことができたPC達は、ゲルトルーデ隊と別れて行動を始めます。階段を降りて先へ進むと、目の前に謎の男が現れました。6フィートはあろうかという高身長、妖しく輝く鎧、そして明らかに普通のものではない両手剣。顔は兜と鉄仮面で覆い隠され、表情はほとんど分かりません。エパナシエルと名乗る彼は災厄以前にもこの地下施設を訪れていたらしく、とても大事な「忘れ物」を持って帰らなければならないと話しました。行先は異形だらけ、お互いに目的を果たすまでは協力しようということになり、エパナシエルがパーティーに加わります。 ところで、レイヴンはエパナシエルに対してある疑惑を抱いていました。というのも、レイヴンがエパナシエルに対し古代アレファオス帝国の時代の言葉で試しに話しかけたところ、なんとエパナシエルはこれに同じくアレファオス語で返答したのです。アレファオスは1300年以上も前に滅んだエクシルディアの前身ですが、伝説のエルフはこの時代からの存在であり、アレファオス語を使っていたと言われています。そして、エルフの外見的な特徴と言えば高身長と長い耳です。エパナシエルは通常のエクシルディア人ではありえない身長で、しかも耳は兜で隠しています。他のPCはともかく、エルフの知識を持つレイヴンは大いに動揺していました。 「大きい…」 *異形のマンドラゴラ* 地下施設の複雑な仕掛けを解きながら先へ進むと、異形どもが姿を現します。レイヴンの知識によると、敵はゴーレムとマンドラゴラです。ゴーレムは武器攻撃の威力・軽減共に高水準で、単純な白兵戦に優れます。高い【筋力】と【技量】から放たれる渾身の一撃はかなり強力で、ペーネロペーとドラカンが大きなダメージを受けてしまいました。ペーネロペーは鎧の悪夢・レイスによって高い軽減を確保していましたし、ドラカンのチェインメイルも十分高性能だったのですが、それでも防ぎきれるものではありません。マンドラゴラの方も厄介です。長い蔓のような髪を伸ばしてドラカンを攻撃し、彼を麻痺させてしまいます。麻痺の効果でセットアクションによる連続行動が制限され、またゴーレムのダメージも相まってかなり追い詰められている状況です。 それでも探索班は果敢に反撃しました。レイヴンはケンタウロスに変身して突進を喰らわせ、ゴーレムをノックバックで後列に押しやり時間を稼ぎます。ペーネロペー・コジロウはそれぞれの白兵武器で連続攻撃を繰り出し、ゴーレムの耐久点を確実に削っていきました。ドラカンも麻痺でセットアクションを封じられましたが、デーモンに変身することで状況を打破します。デーモンには1ターンに2度シンプルアクションを実行できる能力があり、本来セットアクションでしか行えない連続行動を疑似的に再現し、麻痺の制約を上手くすり抜けたのです。一方のヒルダは上級魔法のテストに失敗するなど不調でしたが、マンドラゴラが唱えた魔法を打ち消すなどしてパーティーに貢献します。そしてエパナシエルはというと、学生組がテストに失敗した上級魔法を次々成功させ、槍の雨や大回復といった強力な魔法で大活躍しました。両手剣の武器攻撃こそ今ひとつの成果でしたが、やはりただ者ではありません。 「(ヒルダと違って安定した上級魔法の成功率・・・間違いない)」 後編へ続きます。