温森おかゆ(まんじゅう)さんの日記 「ユニークなキャラとハイナンバーの好相性」

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温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記
2024/09/25 07:43[web全体で公開]
😶 ユニークなキャラとハイナンバーの好相性
 少し前に、「扱いにくいキャラクターの扱い方(https://trpgsession.click/comment-detail.php?c=117okayu&i=117okayu_172519143981)」について話をした。

 簡単にまとめると「ニヒリストだったりツンデレだったり、どんなキャラクターもやってはいけない訳では無いが、慎重かつ、相談には協力的でなければ難しい」という話である。
 前述の日記ではいささかユニークなキャラクターを扱う場合において気をつけるとよい点をいくつか紹介しているのだが、よく考えてみると全く説明していなかった方法としてもうひとつある。

「ハンドアウトがあるようなゲームなら、大きい番号を取っていく」のだ。
 ダブルクロス3rdをよくプレイしているユーザー層はそういったことを感覚的に理解するのが非常に上手だと思う。
 よく言われるのは「ローナンバーは主人公ポジションの代わりに設定が限られる、ハイナンバーは当事者性が薄いが、設定に自由度がある」ということ。
 ローナンバーというのは、「PC1〜PC2」「HO1〜HO2」の範囲のこと。ダブルクロスではPC1が事件に関わるヒロインとねんごろになったり、仲がいい身内であるなどの設定が着く場合が多く、PC2は事件の黒幕に因縁を持つなどの設定が多い。要するに、「シナリオに対する当事者性が非常に高い」立場である。
 ヒロインと仲良くなったりドラマティックな展開を演出できたりするオイシイ役とも言えるのだが、その反面、設定に遊びがない。
 ふぃあ通の鈴吹先生の言葉を借りるとするのなら、「ローナンバーはGMがシナリオでやって欲しいことをやると上手くいく」のだ。
 この辺りのことに関しては浅学の私の説明を聞くよりも、ふぃあ通で「盛り上がるセッションのプレイヤーからのアプローチ」みたいな題名の動画を見ていただきたい。

 対してハイナンバーというのは、ローナンバー以外のハンドアウトのことである。
 ローナンバーと比べて当事者性は薄く、多くが第三者の依頼で事件に関わっていく、事件の調査を請け負うなどの、一歩離れた距離に置かれることが多い。その代わり設定に当事者性が無いため、比較的自由な設定を組むことが出来るのである。「依頼を受けさえすれば、他は問題なし」となる場合が多いのだ。

 もしもハンドアウトがあるようなシナリオを読む機会があれば、意識してみて欲しい。
 シナリオによってはローナンバーが当事者性が薄く、ハイナンバーが実は主人公のような立場に置かれるものもあるかもしれないが、世に出回る多くのシナリオはそういう形を取っている。少なくとも、F.E.A.R.は意識していると見られる。

 ハンドアウトに関する話は、私自身上手く言語化できる自信がなかったのもあって、あまりしてこなかった。
 今回は、扱いにくい、というより特殊なキャラクターを扱うときのヒントのひとつとして見ていただければと思う。

 さて本題に戻るが、ツンデレ、ニヒリスト、人外など、ちょっと特殊なキャラクターを持ってくる時には、ハイナンバーを選んだ方がいい時もある。
 ローナンバーは先程も言った通り「当事者性が高く、設定に自由がないことが多い」「ヒロインを助ける、事件を解決するなど、GMがやって欲しいことをやると上手くいくキャラクター」なのである。
 具体的に説明しよう。PC1はシナリオでは、事件に巻き込まれるヒロインと関係を持っているキャラクターだったり、巻き込まれた本人だったりという形から入る。要するにシナリオの事件の「被害者」やら「被害者の関係者」という、当事者性の高い立場に置かれる。
 その辺りの設定を事前に指定し、プレイヤーの協力を期待するのがハンドアウトであり、シナリオを円滑に管理するために、PCたちが深くシナリオに関わることで感情移入しやすいようにする工夫なのである。
 ではハンドアウトで「ヒロインの親友」を指定された場合に、例えば「宇宙から来た外宇宙生命体で、人間を乗っ取って生活しており、人間のことを取るに足らないものとしか思っていない」という設定のキャラクターを作ってきたらどうだろう。
 そりゃあまあどうにかなるかもしれない。「一応外面だけは人間に協力的で、ヒロインとも仲良くしている」とすれば、一応はPC1としての「形」は保てるかもしれない。だが考えてもみて欲しい。そのキャラクターでPC1をやったとして上手くいくだろうか? 私はよほど扱いが上手くなければ周囲の微妙な反応を得るだけだと思う。
「最初は大して興味を持っていなかったが、関わるうちに興味を抱いていく、同情し始める」などの、プレイヤー側からのアプローチがないと、下手をすればPC1でありながら事件に対する当事者性を捨てることになってしまうのだ。そうなると誰がいちばん困るかと言えば、ゲームマスターである。

 事件にいちばん深く関わっていかなければならないPC1が、モチベーションを失い、自ら事件への関与を放棄してしまう可能性すらある。そうなってしまうとTRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)としては大失敗である。何故かといえば、「ロールプレイング・ゲーム」だからだ。プレイヤーはゲームに参加する時点で、自らに与えられたロール(役割)をこなす必要があるのだから。
 電源のついたゲームで例えよう。プレイヤーが操作するのはすべからく主人公、TRPGで例えるならローナンバーのはずである。さて、ねんごろな関係だった姫が攫われ、それを助けに行くための冒険をしているところで、立ち寄った街のカジノにハマってしまい姫を放置したらどうだろう。もちろん、ゲームはしているが、シナリオは進まないわけだ。ひとりでやるゲームなら好きにすればいいが、TRPGではカジノに行くローナンバーに付き合う仲間たちは全員、意思を持つ人である。あまり付き合わせるのも忍びないと思わないだろうか。
 こういった失敗は「ローナンバーを選び、ハイナンバーを作る感覚でキャラクター作成をする」「自分の中のキャラクター造形だけを実現するためにキャラクター作成を行う」と起こりやすい。
 だからどうするかと言うと、ローナンバーとしての設定と噛み合わない時点でハイナンバーの人とハンドアウトを交換してもらうことが一番良い。
 ハイナンバーは当事者性が薄い。もちろん、攫われた姫を助けに行くローナンバーの冒険を手助けしなければならないが、手助けをしさえすれば何だって良いわけだ。ヒロインと関係が薄かろうが、外宇宙から来た生命体だろうが、人間を見下していようが、事件に興味を持って手伝いさえすれば設定は自由である。

 ローナンバーを選ぶ時は設定に当事者性がついてきがちだ。何ならヒロインとの関係上、年齢を指定されることさえある。
 覚えていて頂きたいのは「ハイナンバーは多くの場合、シナリオに協力しさえすれば設定は自由」ということ。
 何かユニークなキャラクターがやりたくなったらハイナンバーを積極的に取っていくのはオススメ、もしもそれでもローナンバーがやりたい場合は、GMと密に相談をすることが大切になってくる。
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レスポンス

WAST@ルセラフィム推し
WAST@ルセラフィム推し温森おかゆ(まんじゅう)
2024/09/25 22:36[web全体で公開]
> 日記:ユニークなキャラとハイナンバーの好相性
「宇宙から来た外宇宙生命体で、人間を乗っ取って生活しており、人間のことを取るに足らないものとしか思っていない」
こっちのほうが絶対いいですよ

ヒロインがさらわれたら
「困ったな、ヒロインは宇宙船の生体部品への適正が高いから横取りされるのは面白くない」
とか言ってシナリオに絡んでいけばいいじゃないですか。

FEARゲーに向いてないのは自認しております

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