温森おかゆ(まんじゅう)さんの日記 「アンサング・デュエット【ふたりだけの幸せ】」

温森おかゆ(まんじゅう)
温森おかゆ(まんじゅう)日記

2025/04/16 20:51

[web全体で公開]
😶 アンサング・デュエット【ふたりだけの幸せ】
【ふたりだけの幸せ】は、アンサング・デュエットのルールブックに掲載されている探索系シナリオだ。アンサング・デュエットのシナリオにおけるひとつの形を提示している良シナリオである。なにより自由な順番でシナリオを進行することができるというのが大きい。アンサング・デュエットのポテンシャルの高さを存分に活かしたシナリオと言える。
 館の中を自由に探索し、情報やアイテムを集め、脱出を目指すという形で、探索系を好む人にはおすすめ。
 繰り返し判定を行う可能性がある関係上、通常の形式のシナリオよりも難易度は高めだが、今回はGM、プレイヤー双方の出目が良く、あまり深刻な変異も起きず終了した。むしろ、良い感じにスパイスになる程度だった。
 多く変異を受けたかどうかで、ふたりの描写が大きく変わりそうなシナリオだった。

 今回は、GMがバインダー役、プレイヤーがシフター役を担当。多少シナリオの細部を作り変える必要こそあったが、特に問題なく進行することができた。
 なお、プレイヤーキャラクターのぼたんと結城さんは、ちくわぶさんにGMを務めていただいてタイマンで行ったキズナバレットのセッション【ラッシュ・トゥ!】で作ったキャラクターのコンバートである。
 キズナバレット世界ではすでに故人であり、成長が止まったまま戦闘人形(キリング・ドール)として活動していたぼたんの、別の世界線での形であるため、アンサング・デュエットでは何事もなく成長し、ぼたんの年齢は18歳。結城さんはキズナバレット世界と変わらず25歳だが、キズナバレット世界線のぼたんが12歳程度だったことを考えると、何事もなく生きていればそれくらいの年齢になっていたのだ。
 キズナバレットで悲壮な運命を背負ったふたりの「IF(イフ)」を描くことができ、別の生き方をしているキャラクターに想いを馳せて楽しめたセッションだった。

◆アンサング・デュエットとは
 現実と隣り合わせの危険な世界“異界”。その真の姿を見抜く目を持つ“シフター”と、そのシフターを異界から助け出す“バインダー”となり、ふたりで協力し異界を脱出する過程を描くTRPG。
 ルールは至って単純で、キャラクターシートを決めるのも簡単。だが、だからこそ拡張性が高く、ギミックを盛り込みやすいシステムになっている。
 シフターとバインダーのふたりで協力するゲームのため、濃厚なうちよそを描きやすいのも特徴。
 とりあえず1冊ルールブックを持っておけば、手軽に色んな冒険とうちよそを楽しめる。

◆あらすじ(プレイヤー向け)
 このシナリオでは、バインダーとシフターが、見知らぬ館のエントランスホールに連れてこられます。
 自分たちがなぜここにいるのか、わからないままに館の探索を行っていくふたり。
 ところが、あちこちに自分たちにゆかりのある物を見つけたり、この館で過ごした記憶が浮かぶようになります。

 調査の中で、シフターはバインダーに告白します。
 夢の中で、何度もこの館を訪れていたこと。
 ふたりは夢の中で、将来を誓い合った仲だったこと。
 そして、その夢はいつも、シフターがバインダーを殺して終わったこと。

 調べるほどに、違和感と安心感が生まれる館。
 同時に、互いへと募る、抱いたことのない感情の数々……

 シフターの見た夢が現実となる前に、ふたりは脱出する方法を見つけ出せるでしょうか。

◆バインダー:縹 ぼたん(はなだ ぼたん) GM:おかゆ
「私にとっての最高のヒトって、15年前くらいからずーっとお兄ちゃんだったもん」
 18歳のしっかり者の少女。厚川 結城の近所に住んでおり、小さい頃から結城に懐いていた幼馴染。そのため、私生活の能力が壊滅的な結城の代わりに家事全般を身に着けた。
 小さい頃に結城から貰った、巨大なぬいぐるみサックが一番の宝物であり、身の丈に合わなくなってもずっと背負っている。この中には、結城の家に遊びに行ったときに使用するありとあらゆる掃除グッズが収納されているのだ。
 この巨大なぬいぐるみサックは、キズナバレット世界線では鉄塊で補強され、敵に叩きつけて攻撃に兼用できる、ぼたんの武器でもあった。アンサング・デュエットでは種も仕掛けもないただのリュックサックで、結城からぼたんへのプレゼントということになった。こういう「IF」というのは、比べると楽しいものだ。
 本編では、18歳という年齢になったぶんマセて結城に淡い恋心を抱く少女である。

◆シフター:厚川 結城(あつかわ ゆうき) PL:ちくわぶ
「俺は……君を“もう”殺したくないよ……」
 25歳の警察官。キズナバレットでは、ハウンドであるぼたんのオーナーとしてSIDという組織に異動になっていたが、こちらの方ではそのようなこともなく、いたって普通の警察官として生きている。しかし、波乱の運命からは逃れられず、アンサング・デュエットの世界ではシフターとして異界と隣り合わせの危険にさらされている。
 18歳のぼたんの恋心に何となく勘づきながら、それでも理性で踏みとどまっている大人なお兄さん。
 プレイヤーのちくわぶさんは、ロールプレイがとてもお上手な人で、今回のシナリオでもそれは存分に活かされていた。異界の影響を受け、ぼたんへの暗い執着をあらわにするロールプレイがドキリと胸を打つような迫力を持っている。
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