七月さんの日記
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日記一覧
七月 | |
2024/10/04 00:12[web全体で公開] |
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七月 | |
2024/07/23 22:48[web全体で公開] |
😊 ケダモノオペラ「ツークツワンクの成れの果て」 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)素敵で気高い悲劇の王子、ノスフェラトゥのリュミエールさんと水場の群れにて通過させていただきました! 大いなる厄災のドラゴンを連れて行ったシナリオであそこまでハッピーエンドの物語を紡げたのは同卓ケダモノのリュミエールさんとNPCのグレイスちゃんのおかげだったので、今日一日思い返しては「すごいな…」と余韻に浸っておりました。 一緒に楽しく駆け抜けてくださった温森おかゆさんと、最初から最後までケダモノたちに寄り添った描写をしてくださったぎんじょーさんに最大限の感謝を…! やっぱりケダモノオペラって最高だな。 ありがとうございました! (伝説はかなり後にこっそり更新する人間なので素敵な想い出を胸にいつか…!作れたらいいな…) ※以下、シナリオのネタバレを多分に含みます※ 伝説:「雨のふるくに」 その日、その国では、同盟国である隣国の姫君を悼む催しが行われていました。 隣国との合同の催しをよく執り行っていた司祭が発案したその行事が催されるのは、もう3年目。 そしてその日が最後の開催日となる日でした。 王室の壁を覆いつくすほどの尖った大きな氷塊はいつからか王宮のシンボルとなっており、そこに追悼の黒を基調とした飾りつけが施され。会場の雰囲気は1年目、2年目と回を重ねるごとに和やかに明るくなり、その年は王室直属のシェフが腕を振るった料理や国民が持ち寄った様々な料理が5列の大きなテーブルにたくさん並べられていました。そして、普段はほとんど人前に姿を晒すことのない女王を一目見ようと、身分を問わず国中から多くの人々が集まっていました。 長く王座についている彼女はいつ見てもその姿かたちが変わることはなく、隣国の姫や宰相と共に人ならざるものと噂されていましたが、あまりに豊かな生活と平和が長く続いたためか、それを暴き糾弾しようとするニンゲンは一人もいませんでした。 初老の司祭が想い出話に花を咲かせる民衆の合間を縫って、階上の氷漬けの玉座にひとり座る女王にグラスを渡し、にこやかに語りかけます。 「体制が変わったあとも隣国は更なる発展を見せているようで。後継ぎにも恵まれたのでしょうな。同盟国として、まこと、素晴らしいと感服するばかりです」 「…王ならばわかるのだろうか、ここにいる民の笑顔も、そなたの言葉も。妾には、何もわからなくなった」 「?? ハハ、妙なことを仰る。……どうなさったのです」 微笑をたたえる女王に同じ微笑で返しながらも首を傾げた司祭は、あることに気がつきます。 銀色とも乳白色ともとれる粘着質でキラキラとした大粒の液体が、上からぼたりぼたりと落ちてきて床に水たまりを作っていました。その水たまりには人影が映っているようで、瞬きするたびに、隣国の姫の姿にも、隣国の宰相の姿にも、その二人の姿にも見えました。 司祭が不思議に思って床に手を伸ばしたその瞬間、 【触れるなッ!それは妾の宝石だ!!】 叫び声とも呼べない、とてもニンゲンの生み出すものとは思えない、恐ろしい音が響きました。 その音の出どころから目が離せなくなった人々が見たのは、大きな白い竜…ケダモノの姿でした。 激昂した竜の咆哮が王室のオブジェとなっていた氷を砕き、融かし。その中から現れたのは遠い昔に行方不明となっていた国王や大臣たち。突然の出来事に人々が腰を抜かし、声も出せず呆気にとられているうちに、女王――ケダモノも氷雪が融けるように姿をくらましてしまいました。閉じた瞳から零した、黒ずんでしゅうしゅうと音を立て始めた粘液だけを残して。 それから、氷漬けになっていた大臣たちにより様々なことが伝えられました。 遠い昔に隣国を滅ぼしたのはケダモノだったということ。 そしてこの国の女王も人に害をなすケダモノであったということ。 その証に、ケダモノの体液が猛毒であったこと。 かつての国王と大臣たちは酷く怯え、いつか訪れる災厄の予言を残したのちに散り散りに逃げていきました。 そして、その国の中で彼らの姿を見ることはもう二度とありませんでした。 『ケダモノと関りを持ったこの国には、いつか必ず災厄がもたらされるであろう!』 彼らの言説は国内に混乱を招くには充分すぎるものでした。 さまざまな議論が続けられたのちに人々の心に残ったのは、深い悲しみと畏れでした。 その国の人々は融けた氷を追悼の催しのシンボルに定め、国事として毎年執り行うことにしました。 長く平和をもたらした慈愛の女王と、いつか訪れるだろう悍ましい災厄を、決して忘れないように。 ――その季節に必ず降るようになった長雨を畏れ崇める、ある国のおはなし。
七月 | |
2024/04/14 22:38[web全体で公開] |
😊 4/14 ケダモノオペラ「ブドウの血の聖女」 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)かわかっこよくて頼りになるヤミオオカミのフェンリルさんと旅の群れにて通過させていただきました! 素敵な物語で余韻冷めやらぬ!というセッションでした。ついついこれからのケダモノたちに想いを馳せてしまいます。 そしてお部屋やBGMも素敵でより物語に没入することができ、描写もわかりやすく、初めてのテキストセッションでしたがとても楽しかったです。GMのめぎどんさん、PLのぎんじょーさんには感謝の気持ちでいっぱいです! やっぱりケダモノオペラっていいな。 ありがとうございました! * 伝説「青空から日暮れ色へ」 ある街で聖女が魔女として糾弾された日から少しの時間が流れました。 ケダモノに連れ去られた彼女が街に戻ることはなく、人々は魔女の報復を恐れました。 貴腐熱は猛威を振るったまま、しかも彼女のいた孤児院のこどもたちが一人また一人と姿を消していく。 人々は長い間恐怖と共に生きることとなりました。 ――街から遥か遠く離れた闇の森の近郊にて。 家とも呼べない小さな洞窟で、身を寄せ合うように生きる修道女と孤児たち、そしてケダモノの姿がありました。 そこでの暮らしは厳しいものでしたが、子供たちが成長するにつれ大工仕事や畑仕事を請け負うようになり、また行き場のない人々が集まることで、1軒のあばら小屋、数件の家屋、そして集落へと発展していきました。 ケダモノは最初こそ助けを必要としているニンゲンの元へ赴き集落へ案内したり、食事や資材の調達を援助したり、襲撃者を撃退したりと手助けをしていましたが、その場所が発展するにつれ遠くから見守るようになりました。 その間、ケダモノが人間を食らうことは一度もありませんでした。そして不思議なことに、その集落では貴腐熱が流行することはなかったそうです。 そうして50年ほどの月日が流れ、とうとう修道女の命が尽きる時が来ました。 ケダモノと修道女は友でしたが、ゆっくりとした歩みでケダモノの住処へとお礼を告げに来た彼女との別れは、どうしてかケダモノにとってとても暖かなものでした。人を生き返らせる術を持つケダモノでしたがその力を使うことはなく、代わりに自分の住処に石碑を建てました。そこには集落で命を落としてしまったニンゲンのための石碑も数多く建てられていました。彼女たちの本当のお墓は集落にあるのでそれは形だけのものでしたが、ケダモノは石碑の並ぶ古戦場の景色が好きでした。誰かと過ごした時間を思い出すような気がするのです。 修道女が亡くなった後もしばらく集落を見守っていたケダモノでしたが、更に長い月日が経ち、集落から村へ、村から街へ、そして、その場所の起こりとなった修道女の名前も忘れ去られたころには、もうすっかりそこを訪ねることはなくなっていました。 さて、永い時間は物事を変容させてしまうもので、再びひとり住処で暮らすようになったケダモノはまた人を連れ込み食らうようになっていました。ケダモノがケダモノの本分を忘れニンゲンを食らわずにいられた時間は、奇跡のひとときだったのかもしれません。 ケダモノの住処には、ひとつだけすっかり風化してしまった木のボウルがありました。 ボウルはケダモノなりにニンゲンをもてなす際にティーカップとして使っているもので、古くなれば新しいものに作り変えるのですが、そのひとつだけはどうしても捨てられずにいました。遠い昔に親交の深かった修道女にお茶を振舞った時、なぜかその隣で空になっていたものです。あの日からとても長い時間が経っていましたが、その光景はまるで昨日のことのように思い出せるのです。 ――あの時、どなたかいらっしゃっていたのかしら?だけど、いったい誰が?―― 謎はいつまでも解けることはなく、永い孤独の友としてケダモノの心を慰めました。 やがてケダモノは住処を離れ旅に出ました。 遥か昔、住処を離れる選択肢などなかった自分が何故か旅に出た時のように。 修道女と友になったあの日、住処に訪れていたはずのもう一人の客人を探すために。 そして青から橙色へ。ケダモノの旅が始まったのでした。 青:奇跡 オレンジ:絆 * ゲーミング薔薇かな?ってくらい色の変わるマンドラバラだなあ。 PLの小さい脳みそで幸せな〆を模索した結果、疑似餌にはオペラでテレーズの死(しかもマンドラバラ本体が食った)を覆してくれたフェンリルさんの記憶をなくす選択肢を取らせるしかなく、大変心が苦しくなっておりました。戦場を巡る旅の群れかあ…リリス(疑似餌)にとっては救いだっただろうな、とずっと思っていましたゆえ… リリスには記憶がなくともフェンリルさんを探しに行ってほしいと思います。 DQⅡのサマルトリアの王子みたいになりそうだなと思いつつ…ならないことを祈りつつ。