藤双樹さんの日記 「セーブポイント」

藤双樹
藤双樹日記

2019/11/27 10:25

[web全体で公開]
🤔 セーブポイント
やあ、いらっしゃい。よく来たね。

きいたよ。また固定卓に誘われたそうじゃないか、おめでとう。
うんうん、嬉しそうだね。
そうだね。ルールブックはしっかり読み込むといい。下手をすれば、いや、上手くすれば、かな?
何年も使い続けることになるキャラクターだ。納得がいくまで練り込めばいいさ。

GMがPL用のオリジナルデータを用意してくれているのだって?
素晴らしいじゃないか。データの量とゲームの面白さは往々にして比例するものだ。
でもきみはそのタイトルは初心者だったろう。謙虚に公式データから徐々に慣らしていった方がいいと思うけどね。
ま、そのあたりは最終的にきみが決めて、きみが責任をとることだ。
無理強いするつもりは毛頭ないよ。

不安を感じているのかい?
そうだね。きみはまだ一度も長期キャンペーンのちゃんとしたエンディングを迎えたことがないものね。
たいていは打ち切り、立ち枯れ。メンバーの日程が揃わなくなっていったのが原因だったか。
でも、用意した時間に卓が入らないことに耐えられなくなって、最初に声を上げたのはきみだっけ。

少し、思い出してみてはどうだい?
大好きなひとがいれば、一緒にいる時間は素晴らしく感じるものだ。
楽しい時間なら、その時間を確保するために人は必死になる。
きみと一緒に過ごした時間は、他のPLやGMにとって楽しいものだったのかな?

「あなたと冒険できてよかった」とかさ

そう言ってもらえるようなRPができていたかい?

うん、冷静なきみは何を言っているんだと思うことだろう。
それで正しい。自分の行動一つで周囲すべてが動くだなんて、14歳で卒業しておくべき自己中心的天動説だ。
だから、酔狂なきみだけでいいから続きを聞いてほしい。

すこし、慢心をしていたんじゃないかと思うんだ。
はじめてやったオフセのキャンペーン。
きみが使ったのはダメダメなソーサラーの女の子だったね。
能力値は優秀だったけど、ビルドも立ち回りもさっぱりで。
あえなくボスに敗れて、仲間を置いて敗走することになった。
あの子は後衛だったから。前衛が食い止めているうちに、逃げることができたんだ。

『街まで助けを呼びに行ってくれ』

彼らはこう言ってくれた。あの子を逃がすために。

『どうか、死なないでください』

無理だと頭ではわかっていても、逃げる直前、あの子はこう言わずにはいられなかったよね。
うんうん、とてもいい子だ。
PCはPLの分身。時がたち、変わってしまった今となっては、もうこんな子は創れないかもしれない。

でもやっぱりさ? 何年も一緒に冒険するのなら、こんないい子の方が気持ちいいと思わない?
あのときと同じことができないのなら、今のできる全力でいい子を創ってみよう。
あのときには無かった経験がある。ノウハウがある。
純粋無垢な善良ではなくなった分、ちょっとはPTに貢献できるようになっただろう?

初心忘れすべからず。
裏を返せば、ひとはすぐに初心を忘れてしまうイキモノというわけだね。

だから、疲れたときはここに帰ってくるといい。
ここはリスポーン地点。
少なくとも文字に書き起こした内容は、残っているはずだからさ。
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