藤双樹さんの日記 「野良卓の心得」

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藤双樹
藤双樹日記
2020/01/25 03:03[web全体で公開]
🤔 野良卓の心得
初めての野良卓から一週間。
あれから身内オンリーで同じシナリオを回してみたり、先達にアドバイスをいただいたり、単純に時間が経過して思考が整理されたりしたので、自分なりに野良卓の傾向と対策をここにまとめる。

◆募集前
・募集人数を絞る
一定の人数がいればGMの手が回らずともPC同士で会話して場を繋げてくれるというのは身内卓の経験で学んでいたが、完全な初めまして同士だとお互いに遠慮して会話が弾まない。むしろ相手の反応待ちでじっとお見合いになることがある。
なので、GMがフォローしやすい最低限の人数にした方が失敗しにくいし、人数が少ないと純粋に卓運営の時間も超過しにくい。

・先導役や、SM(サブマスター)を用意する
お見合いは相手の反応待ちで生まれるので、NPCでの誘導や、こちらのマスタリング傾向を把握していてRPを切り出すことに躊躇いのない顔見知りPL、あるいは処理が追い付かないのであればSMを用意する。
あまり気心の知れていないPLにその役割を期待すると、お互いの価値観が違って逆に苦労することがある。
(実卓時の具体例1:熟練PLのフォローがGMのペースと噛み合わない
 とある熟練PLがいろいろ初心者PLをフォローしようとしてくれていたのだが、キャラクターシートのデータを見ては『○○でこのデータが腐っているので変えた方がいいです』、卓中に初心者がミスした時は『○○してください』と、まるで自身がSMであるかのように裁定を下されるのでやりづらかった。こちらとしては『裁定を下すのはGMの特権』であり「シートの○○が間違っていますけど、本当にそれでいいのですか?」「○○は××という方法で処理することが多いですけど、今回はどうしますかGM?」と『PLは提案や知識の提出に留まるものであり裁定を下すものではない』という意識が強かったのである)

◆募集時
・キャラクターシート提出に1日以上前を目安に〆切を設定する
お互いに相手がどのような人間かわからないままに卓を運営しようとするので、最低限の保証を用意する。
それがこのキャラシの〆切である。後述するが『完成したキャラシ』の提出を義務付けることによって、当日の無断欠席はそれなりに防げる可能性が高い。
〆切にシートが間に合わなければ警告を発し、それでも反応が見られなければばっさりそのPLは切る。それも『当日の楽しい卓』を守るためには必要な処理なのだ。
切ってからバランス調整を開始するので、処理が間に合うように、警告を下してからロスタイムを設けてもこちらに余裕があるように、24時間以上実卓から猶予を設けるのが望ましい。

・キャラクターシートの完成を義務付ける
よく必要最低限の項目のみ記述し、穴だらけのキャラシを見かけるが、それを却下する。
記述可能な項目をすべて埋めた時点で『キャラクターシートの完成』と見なし、〆切までにそれを満たせないPLは卓参加をご遠慮いただく。
というのも、実卓時に相手がどのように動くか予想ができないのである。こちらの当たり前とあちらの当たり前が食い違うことが珍しくない。なので、シートの時点で相手がどのように動くのか、せめて卓前には完全に把握しておいた方がいい。
また、キャラシの難易度を上げることで相手が卓に参加する意欲が一定ラインを越えていることを確認できるし、相手も苦労して必要事項をすべて埋めたのだから、軽いドタキャンで無駄にはしないだろうという期待もできる。
(実卓時の具体例2:チャットパレットの内容が想定外
 どどんとふでDX3を回したのだが、そのときにとある熟練PLのチャットパレットがこちらの想定外だった。ちなみに先述の熟練PLとは別人である。
 なんとオートアクション、マイナーアクション、メジャーアクションの行動を雑多にまとめて2~3行で記載し、さらにその短さにまとめるために略称だらけだったのである。しかも発生コストは未記載。おかげでそのPCの行動が適切かどうか、略称からもとのデータを推察し、さらに参照したシートに穴があればルールブックを確認するという作業が必要だった。
 DX3はメジャーアクションのコスト適応こそメインプロセス終了時だが、それ以外のアクションは直後に適応される。それで侵蝕率が100%、160%を越えたとき、データに変動が起こる。相手はカウンターリモコンも使用していなかったので、そのチェックも困難だった。
 自分は上記の理由から「各タイミングごとに記述はしっかり分ける」「使用したエフェクトの内容は明記」「コストも明記」がチャパレを組む際には当たり前だと思っていたが、相手は過去に30分で6人PCが行動を行う卓で活動を主にしていたため、手早く行動を宣言し終えるのが最優先だったのである。
 自分の『当たり前』と相手の『当たり前』が同じとは限らない。それは初心者もだが、熟練者もどこでどんな経験を積んで今に至るのかこちらは知る由もないという点において同様なのだ)

◆卓中
・情報データはログに流すのと同時に、共有メモなど流れない場所に貼り付ける
 あとでログを回収する際にログに残しておかないとどんな情報が出たのかわからないが、流れるログのみで情報を処理しようとすると読み間違えが発生する。流れない場所に別途用意していた方が、情報の咀嚼は早くなるのだ。
(実卓時の具体例3:絶対に謝罪しない
実際にログのみで処理しようとした際はPLの読み間違え、勘違いが多発し、それで処理がまごついたものの、熟練PLは絶対に謝罪しようとはしなかった。
 ここに明記していますよと指摘しても「読み落としていました」とは認めても、それに対し「すみません」「ごめんなさい」の類の言葉は絶対に言わなかったのである。
 情報の伝達はGMの役割であり、それに対して発生した齟齬にPL側が謝罪しなければいけないことは何もないという高い意識を感じたが、ログのみとはいえ事前に円滑な情報伝達ができるよう記述の仕方などを試行錯誤した身としてはけっこうつらいものがあった)

◆卓後
これはよくわからない。
卓時は疲労困憊でろくに話もせずに落ちてしまったからである。
いつかは野良卓でも和気あいあいと卓の感想を言い合えるようなアフタープレイがしたいものだ。

◆さいごに
自分の当たり前と相手の当たり前が同じと思ってはいけない。それを様々と思い知らされた初野良卓であった。
他の日記では初心者とのトラブルをよく目にするが、自分の場合は熟練者の当たり前と自分の当たり前がかみ合わずに苦労した印象である。
たしかに初心者様の行動は拙さ、おぼつかなさこそあったものの、素直で誠実な対応をしてくださったため苦労はなかった。
今後の教訓としたい。

最後まで長々とこちらの日記を閲覧いただき、ありがとうございました。
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