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2020/10/09 21:59
😶 アルビレオと羨望 後日談 ネタバレあり (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)ネタバレあり!!!です!!! 三津見 唯の後日談 度の入っていないメガネと、キャスケット帽。変装は慣れたものだ。 日は傾き、紛れるには十分な暗さのようにも思えるが、用心するに越したことはない。 あれから何度か人目を忍んで立ち寄る場所があった。 駅前のパン屋さんだ。 夕暮れ時に、売れ残りとも言えなくはない、その一つを購入する。 本来なら揚げたてほやほやを味わうべきなのだろうが、午前中に外に出るのはリスクが高く、いずれにせよ食べるのは夜なのだから、これでいいのだ。 目的の場所、閉館して久しい科学館の前にたどり着く。 何度か訪ね見返したが、いつ見ても入り口は封鎖されており、人の姿は一切無く、あの時の行列は夢であったのだと改めて思い知らされた。 今日も変わらないその入り口前の階段に腰掛けた。 帽子を脱いで、空を見上げた。 すっかり辺りは暗くなっていた。 科学館というのは都会の喧騒から離れていて、少し森に囲まれた場所にあるものだ。 周囲に何もなく、かつ閉館しているというのが幸いして、星空がよく見える。 建物の中にいなくても、ここは立派なプラネタリウムだ。 きっと彼の真似はこうだというように、買ってきたカレーパンを取り出し、かじる。 あの場所で食べたものと味は違ったが、星空とスパイスの香りに包まれる幸せは、なんとも言えない心地良いものだった。 彼も今頃、星空を眺めながら食べているのだろうか。 一口かじる度に、星空が滲む。 できることなら、並んで食べてみたかった。 同じ世界で、同じ星を見ていたかった。 あの星がどうだとか、どんな夢があるのかとか、まだまだ聞きたい話が沢山あった。 イメチェンをして楽しそうに笑う彼も見てみたかった。 よぎる可能性。 手を出すことはできなくもなかったが、人であり私であることは結局捨てられなかった。 この私を認め、応援してくれた彼を、裏切ることはしたくなかったのだ。 これまでぼんやりとした孤独を感じつつ、ただ惰性で生きてきた。 母に、周りの大人に、環境に、上手く流されるように過ごしてきた。 孤独が辛いと漏らすのに、自分から変わらなかった、変わった自分に価値がないのが怖かった。 でも、今。私は自分で決めて、ここにいる。 ここにいる私は一人だけど、もう独りじゃない。 変わってもいいじゃないかと、私を保証してくれた彼がいた。 怖がりだけど、その分優しい彼。 身につけていたハンカチが無いのに気付いたのは、あの日帰ってきて手についたカレーパンの油を拭き取ろうとした時だった。 私だと思って持っていて下さいなんて、あの時は必死で恥ずかしいこと言っちゃったけど、 今改めて。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - (久々に書いて自分の文章力の無さを思い出しました) 『アルビレオと羨望』に参加させていただきました!! 2PL楽しいいい!! ついついお喋りするのが楽しくて、RPが長引いてしまいました。見守ってくださったKPさんに感謝です…! 秘匿HOってなかなか情報の扱いが難しいと感じるときもあるんですが、お互い大した素性を知らずに遭遇する今回のシナリオは、RPでの共有のしがいがありました。 は〜〜(ため息) 加々美さんと一緒に帰りたかった〜〜! そして相方のじゃーがさんが優しい。今回2人PLでやるのは3回目ですが、話を引き出していただいて、本当にいつもありがたいです。 ココフォリアのお部屋も、BGMも綺麗で、KPの語り口も含めた雰囲気作りも大変良く、いい夢を見たような気分でした。 とてもよいセッションに参加させていただき本当に感謝です。 KPのboxさん、PLのじゃーがさん本当にありがとうございました。 また同卓できましたら是非よろしくお願いいたします!
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2020/10/09 21:59
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