みさいるさんの日記 「「GMはPLの敵なのか」の根深い問題について」

みさいる
みさいる日記

2021/01/05 22:48

[web全体で公開]
🤔 「GMはPLの敵なのか」の根深い問題について
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「TRPGを始めたきっかけ!」
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さて、本題。
卓を数多く囲んでいると、色んな人からよく聞く話なのですが。
どうも、TRPGを遊んでいると、「GMに陥れられた!」や、「GMの質が悪い!」と文句が出たりする事があります。
シナリオの進め方が余りにも強制的だったり、悪意があったり、PLを騙したり、PLの納得いかない結果をGMが提示したり。
GMのマスタリングが上手くいかず、卓が空中分解することもしばしば。
その後の人間関係にも、深い亀裂が入ったりします。

ですが、本来TRPGというものは、GMは決してPLの敵ではありません。
これは、どのルルブにも書かれて居る筈の事で、しっかりルルブを読んでいる人なら全員が知ってるはずの事です。
でも、どうして「GMは敵だ!」という考えが出てきてしまうのでしょうか。



少し話は変わって、私のTRPGプレイの話になります。
公式シナリオを回してくれるGMに恵まれ、ゴブリンスレイヤーTRPGや、D&DのCP等をやった事があります。
知っている人は知っているかもしれませんが、公式シナリオは割と難易度設定が甘かったり、話の流れが滅茶苦茶だったりで、素人目にも結構おかしい部分があったりします。
その為、GMがシナリオを進めていて、「ここはおかしいだろ…このままだとヤバイから、こっち先に行った方がいいよ」とか、「コイツ本来こういう能力持ってるけど、今だけなかったことにするね」とか、そういった温情処理が入ったりします。
温情処理があった上で、理不尽に強かったはずのモンスターや仕組みを突破した時は、GMも一緒に皆で喜んだりしました。
あの時は、最高にTRPGしていたと思います。


そこで、ふと気づきました。
もしかしたら、「GMがPLの敵」と思われてしまう理由は、ここにあるのではないか?という事です。
GMのRPが筋金入りで、どうしようもない悪者RPがすっかりハマってしまい、その悪役を通してGMが嫌いになってしまった、という特殊事例は除きますが…
「GMが、自作シナリオをそのまま自分で回すところに原因があるのではないか」と思います。


GMがシナリオを自作する以上、何かテーマを元にする事が多い筈です。
人と人との感情、葛藤をモチーフにしたり、怪物との邂逅で変わっていく心情を描写したり。
どうしようもないことはどうしようもないのだ、という事を伝えるために、敢えてPCの手の届かない所で村人を怪物に襲わせてみたり。
あとは、こういう描写をしたいから、その描写が出来る流れを作ろう!というのもあるでしょう。
つまりGMは、自作シナリオを、『出来る過程から何がしたいか』まで知っているので、シナリオでやりたい事を実際の卓でやろうとしてしまうわけです。

これが上手くいけば、PLの人たちに褒めてもらえるでしょう。
どんなに大衆向けでない描写だったとしても、GMの腕を見せてマスタリングを完璧にし、その結果PL達が喜べば、それは大成功といえます。

しかし、もしPL、もしくはPC達が、GMのやりたい描写と違う方向に行こうとしたら?
別の方向に行ってしまうと、折角考えていた描写が無駄になったり、また他のルートを用意してない、なんてことはありますよね。
そこで、無理やり方向を修正しようとすると、少なからずPLの不満が出てくるわけです。

「そっちのルートは用意してないから、悪いけどこっちでお願い」と素直に打ち明けられるGMなら、多分最初から「敵」とは言われないとは思いますが、大体「敵」といわれるGMは、色々と他に理屈をこねて方向を修正しようとする傾向がある様に思えます。
理屈が正しいなら、PLも渋々納得してくれるかもしれませんが、もし少しでも綻びがあると、PLはそこをついたり、不愉快に思ったりするでしょう。


なので、GMがPLに「敵」認定をされることを避けるためには。
先ずGM自身が、シナリオでやりたい事が実卓では出来ない可能性がある、という事を認識する必要があります。

よく吟遊詩人GMといわれるようなタイプの人は、「自分の考えた最強の『小説』を読んで!」をやってしまうと思うんです。
でも、私達がやりたいのは『TRPG』。GMの手のひらで踊るだけではなく、自分達だけの物語を紡ぎたいんです。
(勿論、GMの『小説』を読みたい!という人もいるでしょう。そういう人たちだけを集めて卓を開けば、問題は絶対に発生しません)
自分の思いついた解を試してみたい。どんなPLでも、そう思う事はあるでしょう。

なのでGMは、できるだけPL・PCを、自由にさせてあげる必要があります。
GM力が足りなくて、上手くいかないなら素直にそう言いつつ。
自分のやりたかった描写が粉々にされても、PLが楽しそうならヨシ!と思える心構えが大事です。



もし、その心構えに自信がなかったら、先ずは公式シナリオを回すのでも全然構わないと思います。
色々考えてシナリオ自作するのって、結構大変ですからね。
何かあった時に、「だってシナリオにこう書いてあるから…」という言い訳が出来るのも、GMとしては楽だったりします。



私は今まで、ダンジョンを探検して、モンスターを倒してお終い!という王道なシナリオしか作ってきませんでしたが、もし少しでも捻りのあるシナリオを作る時は、この心構えを思い出そうと思いました。
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