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2020/06/07 23:50
😶 グリオーマアクアリウム それから プシュ、と小気味のよい音を立てて泡を噴き出した缶ビールを持ち上げると、横合いからカツンとぶつかる感触がして泡が宙を舞った。 それじゃま、お疲れさまです、と視線は前を向けたまま喉に流し込むと、隣からも同じように喉を鳴らす音が聞こえた。 季節は夏の盛り。 ビーチは大勢の人出でごった返していたが、あの二人は否が応にも目立っていたから見失う心配もなくて保護者役の二人で早々に一杯ひっかけ始めていた。 林田はいまからあれでこの先大丈夫なのか、と漏らしたのは自分だったか、夜野さんだったか。 彼女が退院して外を出歩くのに不自由しなくなってからも林田青年は少々過保護に見えて、けれどそれがほほえましかった。 麦わら帽子を取っただの取られだので、二人がくるくると追いかけあっている。 降り注ぐ太陽の光が二人を追いかけて瞬いた。 それはまるで回遊魚の群れのように。 水底のメリーゴーラウンドのように。 見守っているこちらに気づいて彼女がこれでもかと両手を振って笑う。 林田は少し恥ずかしそうにして、何か大声で叫んでいたが、こちらがひらひらと手を振って応えると、一刻も惜しい様子の彼女に波打ち際の方に引きずられていった。 そう、これくらいのことはあってもいいじゃないか。 あの慟哭を、振り絞るような覚悟を知っている俺は祈りにも似た気持ちで見送った。 ビールを飲み終えて、手が癖で折りあげていた二匹の金魚が風に吹かれて大空を舞った。 そうだ、行け、心のままに。 たとえここがどこかの誰かが用意した水槽の中なのだとしても、あいつらは自分たちのフォームで泳いで行けばいい。どこまでも、望む限りどこまでも。 そしてもしもその先に見えない壁が立ちはだかったときは、今度こそ道を作るのは俺たちの役目だとそう思いたかった。 誰かに選ばされるのじゃなく、あいつらが選んだ先が安心して進める道になるように。 木の壁なら蹴り破ろう、鉄の壁ならパワーショベルでもなんでも持ってこよう。 おやっさんが俺にそうしてくれたように。 これは長生きしなきゃいけなくなったな、と呟いた。 煙草はやめられないけどな、と被せられてたまらず噴出した。 ーーーーーーーー 本日、クロウ様キーパーで35様作の「グリオーマアクアリウム」に参加させていただきました。 海の底のような遊園地、開けたようで閉じた不思議な舞台で若人のきらめきにやられっぱなしでした。ぎこちなく心を触れさせる交流があり、直接言葉にしないでも同じ気持ちで支えあうチームであり、そしてそれでもやっぱりクトゥルフ神話TRPGでもあって、ネタバレ防止というだけでなくなかなか簡単に言葉にできないあれこれがあったひと時でした。 という訳で後日譚妄想です。 まあ、これくらいは許されてしかるべきでしょうという勢いにまかせた書き連ねです。明日が休みだったら本編の長さくらい続いていたんじゃないかと思える感想戦であーだこーだ話していたところからせめてニュアンスは拾えていると信じて。我らがヒーロー林田青年に精いっぱいのエールを送りつつ、抜群の安定からくる信頼感の夜野さんと大人の特権というやつをやらせていただきました。本当にこのPLたち、このPCたちだから出来上がった物語だと思います。 改めましてよりさん、緑茶さん、そしてキーパーのクロウさん楽しい時間をありがとうございました。シナリオ製作者の35様にも感謝です。 またよければ一緒に遊んでください。
2020/06/08 00:21
> 日記:グリオーマアクアリウム それから りちゃさん、本日(日付的には昨日ですが)はおつかれ様でした&ありがとうございました! 後日談で話していて、浮かんでいた情景がこのままそこにあります…!夜野は絶対タバコやめられません!笑 人情派の平良さんの優しさとおやっさん譲り(?)の力強さが感じられる後日談、胸が温かくなりました。 ありがとうございます。
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2020/06/07 23:50
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