Steinflussさんがいいね!した日記/コメント
Steinflussさんがいいね!した日記/コメントの一覧です。
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Kei![]() | |
2024/01/28 22:20 [web全体で公開] |
😶 トラベラーの歴史のお話 さて、前世から TRPG を嗜まれている方にとって、あの会社の現在が気になる会社の一つに、GDW があるのではないでしょうか? そこで、GDW はもう存在しないのですが、トラベラーと関わる会社のお話をしましょう。 前提として。トラベラーはほんとうにすごい、なんでもできるゲームです。このエントリ全て表示するさて、前世から TRPG を嗜まれている方にとって、あの会社の現在が気になる会社の一つに、GDW があるのではないでしょうか? そこで、GDW はもう存在しないのですが、トラベラーと関わる会社のお話をしましょう。 前提として。トラベラーはほんとうにすごい、なんでもできるゲームです。このエントリをお読みの方の中には、D&D でなんでもやる、CoC でなんでもやるということに否定的な方もいらっしゃるでしょう。トラベラーは、そういった否定的意見が原理的に出ない TRPG です。初版の出版は D&D 初版から遅れること3年、1977年です。 そんなトラベラーを出版した GDW は、ストラテジー・ゲームの会社でした。全盛期には3週間おきに新作を発表していたとか。そんな GDW が1977年に突如として発表した TRPG が、トラベラーでした。ですが、GDW はこの後もストラテジー・ゲームをどんどん出版していきます。それこそ最後の瞬間まで。そうやって出版されたゲームの中には、トラベラーと設定を共有するものもあり、ワクワクと胸が躍るものだったのでしょうか。 けれど、資料がないので詳細は分かりませんが、1996 年に財政難で倒産したようです(トラベラーのデザイナーであり GDW の創設者であるマーク・ミラーはインタビューで違う理由を語っていますが。曰くやり切って燃え尽きたから……?)。 さて、トラベラーの権利はこの後複雑なことになります。GDW 時代にトラベラー、メガトラベラー、Traveller: the New Era と改版(とともに世界設定も時代を下る形で更新)されてきましたが、その後はというと。 まず本家として Marc Miller’s Traveller(T4)がありました。ここに出資したのは、後に「アウトローたちの誇り」を生み出すことになる Sweetpea Entertainment です。出版社は Imperium Games、GDW 亡き後にトラベラーのデザイナーのマーク・ミラーが起した会社ですが、T4は成功を収められませんでした。というか本家トラベラーのリアル路線追求はプレイヤー層にウケが良くありませんでした。Imperium Games も早々に消えます。 ところで、90年代に人気のあった TRPG に WoD があったことは先日書きましたが、まだ命脈を保っていた TRPG の中には GURPS がありました。そうして、GURPS Traveller が生まれます。そのほかにも ヒーローシステム版とか D20 版が作られたりとか迷走するのですが、トラベラーを取り巻く状況は厳しいものでした。これらを制作した会社は現在も存続しているようですが、もはやトラベラーには関わっていません。 おそらく転機は Mongoose 版でしょうか。リアル志向かつ破滅的になった宇宙を舞台にした本家をよそに(正式なライセンスによって)初期のシステムと世界設定を継承し評価されたようです。その Mongoose 版も、改版に伴うライセンスの改訂で荒れることになり、現在では Mongoose Traveller は2版と、初版をベースにした Cepheus Engine(ライセンス的には正当なものです)に分離しています。 余談ですが、この Mongoose Traveller を無許可で翻訳販売したサークルがあったようで、駿河屋さんなどで中古販売されているのを見かけますが、非ライセンスの海賊版ですのでご注意あそばせ(サークル自体は権利者に見つかってアカウントを消して逃げたようです)。 一方本家ラインの最新も改版されて Traveller 5(T5)となっています。こちらは Traveller の出版とライセンス管理のために作られた Far Future Enterprises という会社から。噂によると「宇宙船を宇宙港から出航させるだけで大変な騒ぎになる」ような面倒なゲームだとか? さてそんなトラベラーの日本語版ですが、かつては HJ からトラベラーとメガ・トラベラーが、その後は雷鳴からクラシック・トラベラー(つまり初版)が出版されましたが、雷鳴は倒産したそうですし、今後も日本語版が出る見込みはなさそうですね。わたくしも日本語版しか知りませんが、いいゲームだと思いますけれど。
Kei![]() | |
2024/01/28 18:34 [web全体で公開] |
😶 D&D を作った会社の歴史のお話 ご機嫌よう。 俄かに D&D 50周年で盛り上がっているようですので、今日は D&D を作った会社のお話でもしましょう。ただの面白くもない歴史のお話です。 多くの方がご存知の通り、もともと D&D はストラテジー・ゲームの延長線で一対一の騎士の戦いを再現するというアイディアから始まりまし全て表示するご機嫌よう。 俄かに D&D 50周年で盛り上がっているようですので、今日は D&D を作った会社のお話でもしましょう。ただの面白くもない歴史のお話です。 多くの方がご存知の通り、もともと D&D はストラテジー・ゲームの延長線で一対一の騎士の戦いを再現するというアイディアから始まりました。こうして作り出されたのが Chainmail です。ここに当時大人気だった指輪物語の影響で魔法使いのような概念が加わり、モリアの坑道のような冒険ができるゲームとして、D&D は誕生しました。 いまとなっては信じ難いことですが、D&D は出版社を見つけることができず、出版のために TSR 社が設立されました。 余談ですが D&D 初版を最初に購入したのはグレック・スタッフォード(RQ の生みの親で Chaosium 創業者。D&D が出版社を見つけることができなかったように、RQ の前身となる White Bear and Red Moon も出版社が見つからなかったので、出版のため Chaosium が設立されました)で、発売前に空港で荷物として運ばれているところを「それ何」と話しかけた Chaosium のスタッフが、面白そうなゲームがあるとグレッグに電話(当時インターネットはありませんでした)した結果是が非でも一部購入することになったのだとか。 そんなこんなで誕生した D&D は大成功を収め、サポート雑誌が作られ(当時インターネットはありませんでした)、あんな場合やらこんな場合やら首ナイフやらの色々な問題に対して追加のルールやらデータやらエラッタやらがどんどん発表され……収拾がつかなくなりました。 そこで、可能な限り全部をきちんと整理した Advanced D&D と、余計な重いルールなどは排除してシンプルな方向を目指した入門版の Basic D&D(日本でいう CD&D)に整理されました。そうして、今度は AD&D の世界設定が百花繚乱の予想となりました。今に続くフォーゴットン・レルムズやドラゴンランスが産声をあげたのも AD&D ででした。また一方で、当初の目論見から外れ、CD&D が AD&D の入門となることはなく、AD&D と CD&D はどんどん別のゲームとして進化していくことになりました。 複数の異なるシステム、複数の異なる設定があることは、いい点ばかりではありませんでした。TSR は十分な売り上げがあった一方で、杜撰な経営と慢性的なコスト体質、加えて市場の飽和によって債務超過の寸前に追い込まれました。そうしてお定まりの経営陣の対立を経て、創業者で D&D の生みの親だったガイギャックスは会社を去りました。 この時 TSR を救ったのがロレイン・ウイリアムズです。もともとは TSR への出資を打診されていましたが、出資ではなく経営参画を選びました。最終的に元経営陣の内紛は会社の株を彼女に集中させることになり、大株主にもなりました。雑誌やコミックといったいわゆるメディアミックス戦略を成功させ、TSR は倒産を免れました。 けれど、悪評もあります。ロレインの興味はゲームではなく(ゲーム嫌いで有名でした)会社を高収益企業にすることでした。そのために製品はプレイテストすらせずに出荷されるようになりました。加えて、一族がライセンスを持つコミックとそれを原作としたゲームや小説を出版し、会社からライセンス料を吸い上げました(のちに原作者との間で訴訟になり、全ての権利を譲渡することになります)。 一部の方々には知られているでしょう、権利関係の様々な出来事もこの時期に起こりました。日本でいえば、鈴木土下座ェ門ですとか、ロードス島戦記が D&D から離れたのもこの影響だと言われています。 とにかく、ロレイン時代の最初のうちは順調に見えていましたが、水面下で進行していたことはそうではありませんでした。AD&D と CD&D が競合関係にあったばかりか、AD&D で展開されていた多数の設定も互いに競合関係にあり、売り上げを共食いすることになり、新しいマイナー設定はユーザーが手を出しにくい状況となっていきました。再び高コストが問題になります。 そうして90年代に入ると、業界を MtG の波が襲います。ご多分にも漏れず TSR もカードゲームに参入しようとして失敗し、さらには返品の山による負債が追い打ちをかけ、ついに資金繰りが行き詰まります。 こうして、会社は WotC の手に渡ることになりました。 WotC は TSR が抱えていた問題を分析し、多すぎる製品ラインを大整理しました。こうして、CD&D ライン全体と AD&D の多くの設定は終焉を迎えます。AD&D のコアシステム(Advanced が取れてただの D&D に戻りました)とフォーゴットン・レルムズは維持され、改版を重ねていくことになります。 その WotC も Hasblo に買収されますが、5e に至るまで D&D 自体の製品ラインは成功と言って差し支えないでしょう。場外では D&D Beyond の買収のほか、人種差別的問題のリーク、OGL1.1 の大炎上失敗(SRD は最終的に CC-BY-4.0 となりました)をはじめとするいくつかの失敗や Hasblo 収益化体制に対する批判もありますけれど。 CD&D は日本語版も発売されました(最後のセットとなる Immportals はついに訳されることはありませんでした)し、その後 AD&D への急激な方向転にユーザーが追従せずに、当初日本語版を出版していた親和はいつの間にか消えました。その後 CD&D ラインの新版であるルール・サイクロベディアがメディアワークスから(文庫ルルブしか売れないみたいな状況の中で無理やり文庫にして出版されました)、2002年には D&D 3eが HJ から出版されますが、WotC の世界戦略の変更(複数の国でライセンス違反があったことに端を発し翻訳ライセンスを管理する会社がなくなったのが原因です)により、いまでは日本語版も WotC からの出版になっています。 まあね、個人的に D&D には複雑な感情を持っておりますけれど、楽しいゲームですわよね。
ポール・ブリッツ![]() | |
2023/10/08 04:20 [web全体で公開] |
😶 35年ほど前 「日本でTRPGがブームだったころ、二見書房から「ユダヤの禁書 ネクロノミコン秘呪法」という恐れというものを知らない本が出ていたが、あれを「SANを回復させる魔道書」として使えばCoCに生かせるのではないか?」 「アホなことを朝まで考えてないで寝なさい」
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2024/04/07 12:02
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