四百年ほど昔、神宮家は当時の名代たちに対して「武力による問題残決」を許可した。
以来、この国は大戦国時代とも呼ぶべき戦乱の時代を迎え、それはいまだ終わる気配を見せない。
他国を侵略し、あわよくば奪い取ろうとする名代たちの際限のない欲望が、すでに発布されて何百年もたつ勅令をいまだ風化させようとしないのである。
大きなものであれば国どうし、小さなものであれば領主対領主規模の戦争は、各地で頻発している。
他国に攻め入りため、あるいは侵略を防ぐため、各国を軍を整え、強化してゆくのである。
数百年に及ぶ戦国時代は、式を使役する陰陽術を発展させ、強化人間である「サムライ」や、巨大ロボット「ヨロイ」、無人兵器「金剛機」といった、さまざまな破壊のための技術を生んだ。
文字通り「一騎当千」と呼ぶにふさわしいこれらの超兵器は、まさに戦いのために生み出された存在であると言えよう。
これらの戦争技術の発展にしたがって次第に大規模になってゆく戦。その陰で、力のない者たちが蹂躙され、命を散らしてゆく。
昨日の花は明日散り、昨日の荒野に明日は新たな城が建つ下克上の世。
終わりの無い戦国の世界、それがこの「天羅」なのである。