【クトゥルフ神話TRPG】宇宙からの殺人者の内容

【レギュレーション】
基本ルルブ

【シナリオの概要】
時は199x年。
20世紀末のアメリカ、カンザス州。

【CBSショート・ニュース】
「スペース・シャトル『アトランティス』は、今朝8時45分、ケープ・カナベラルのケネディ宇宙センターから予定どおり打ち上げられました。打ち上げから数時間たった今、すべての装置は順調に作動しています。今回の打ち上げは1986年の『チャレンジャー』の事故以来、シャトル計画としては初めての野心的な試みです。ヒューストン宇宙センターのミッション管制センターは、飛行は現在のところ順調だと発表しています。CBSニュースはこの歴史的な2週間、『アトランティス』のニュースをお送りし続けます」

【CBSイブニング・ニュース】
チャールズ・クラルト
「今朝、『アトランティス』のゴードン・マカフィー船長が、シャトルが「光る雲」の中を通過したと述べたことについて、ミッション管制センターは心配しています。しかし、船内の放射線レベルがわずかに上昇したこと以外には、何も問題は起こっていません。NASAの科学者たちは、この雲の性質についての推測を語ってはくれませんでした。今日は、「アトランティス」の2週間の飛行スケジュールのうち3日目ですが、スタジオに著名な宇宙科学者のカール・レザーガン博士をお招きしています。レザーガン博士、シャトルが遭遇したのは何だったとお思いですか？

レザーガン博士
「チャールズ、われわれはまだ宇宙の謎を理解し始めたばかりなんですよ？　宇宙船が通過した雲は、初期のマーキュリー計画でアメリカで初めて地球周回飛行を行ったジョン・グレンが遭遇した、いわゆる「ホタル」現象というのに、似てますよね。覚えているでしょうが、あのときは宇宙船自身が廃棄した品物が結晶化したものだったことがわかりましたよね。でも今度はそうじゃないですね。私の考えでは、あれは地球の磁場に原因があるんじゃないかと思います。たぶん、強い放射線地帯であるヴァン・アレン帯に関係があるんじゃないでしょうか。ガスかイオンの塊が、地球の強い磁場に捕えられて磁場の中に入り、ヴァン・アレン帯に引っ張られて光る雲として残ったんでしょう。「アトランティス」からの報告もそんなふうでしたよね。私の親しい友人でもあるゴードン・マカフィー大佐の放射線値が上昇したという報告も、私の理論を裏付けていると思います」

【NBCトゥデイ・ショウ】
アラビア語圏では、「アトランティス」との通信が途絶したのは、アメリカ合衆国が故意に行ったことであり、ペルシャ湾上空の衛星を標的とした核兵器の実験を行うためだという噂が飛び交っています。当局のスポークスマンは、そのような噂は根拠のないものであると述べ、あまりにもばかばかしい噂であるため、正式なコメントの必要はないと言っています。「アトランティス」のことで、カイロとカラチでは暴動が起こっており、テヘランでは今日の午後に大規模な抗議集会が予定されています。

【CNN連続取材ニュース】
これはシャトルの貨物搭載室内に設置されたカメラからの映像だ。マカフィー飛行士がシャトルの貨物搭載室でEVA(船外活動)を実施している。故障した人口衛星を回収しようとしているのだ。
彼は工具を取り落とし、カメラはパンして離れていくその用具を追う。工具が漂っていくのを追うカメラが、シャトルの側面から小さな光が発せられているのを捉える。次に光はシャトルの貨物搭載室に見え、エアロックに移動して画面から外れてしまう。テレビのアナウンサーが、何が光っているのだろうと声を上げる。シャトルからのライブ映像が、もう一人の宇宙飛行士が「マック」(マカフィー大佐)に早く船内戻るようにうながしている様子を捉える。「放射線値が異常に高くなっている」。
カメラはマカフィーがエアロック・ドアへと移動する様子を捉えていたが、そこでシャトルとリンクしていた音声が途絶える。直後、カメラの映像が点滅して消えた。画面はミッション管制センターに戻る。(しばらく間が空く)「『アトランティス』からの通信はありません。当ライブ報道番組は、管制センターからの声明があり次第、再びお送りします。ニューヨークからバーナード・ショウでした」

【証言イブニング・ニュース】
ヒューストンの打ち上げ管理委員会は今日の午後、「アトランティス」上で何か問題があって、シャトルからの音声および映像が一時的に途絶えたことを発表しました。NASAのスポークスマンは、テレメーター(遠隔機器)による通信は正常に機能しており、「アトランティス」の飛行には問題がないことを強調しています。状況についての質疑応答を行う記者会見がアメリカ中部標準時で明日の午前10時に予定されています。

【ケーブル・チャンネル81(ザ・ホット・ワン)】
ウェイン・ラックサッカーです。陰謀ファンのみなさんに最新の「アトランティス」情報をお伝えするぜ。まず、飛び切りのやつから。はい、ビデオ！　通信が途切れる直前にカメラが捉えた光は、妨害工作で燃やされたテルミットの炎が映り込んだものだったんだ(テルミットってのはホットなやつだ！)。これは日本が仕掛けたもので、われわれが宇宙で完全なトランジスターを製造するための大事な実験を破壊しようとしたらしい。違う情報もある。NASAは来週、太平洋上にシャトルを不時着させるつもりなんだ。NASAは、ソ連が「アトランティス」がウルトラシークレットのNDDをペルシャ湾上空に設置したって思わせようとしてる。どうだい、みんな！　ところで、NDDってのは、Nuclear Dispensation Device（核管理装置）の略なんだ。ワオッ！　おっかいない世の中だぜ、上院議員の先生。どうだい、みんな！
次のビデオ！　ここに「アトランティス」の最後の姿が映っている。これ、海賊版テープですよ。さあ、録画を準備して。８、７、６、５、４、３，２，１、それ！　実際の半分のスピードで再生してみるぜ。ね、光が見えるでしょ！　ほら、ね！　シャトルの周囲を流れているぜ！映像が途絶えた後に何があったかわかるよな！

【探索者達】
あなたたちは、インターステート70号線を使ってカンザスを通過しているところだった。カーラジオではしきりに「アトランティス」のニュースが流れている。
あなたたちは、知り合いのウィリス・ハーグレーヴ博士がこの付近に住んでいることを思い出した。
ウィリス・ハーグレーヴ博士は、昔NASAで働いていたが、隠居後に大学の講義を受け持っていた人物だ。あなたたちの友人かもしれないし、元先生かもしれないし、大学時代の同僚かもしれないし、NASA時代の同僚かもしれない。
ハーグレーヴ博士は、「いつでも寄ってくれ」と招待されていたことを思い出し、今が寄ってみる機会だと、博士の家を訪れるところからシナリオはスタートする。

【応募時のお願い】
応募を選考としていますが、確認が取れ次第順次決定していきます。

【探索者の作成について1】
①基本ルルブにて作成。
②探索者の能力値は、会場にてダイスを振る事。
③全振り直しは１回可能。
④各能力値（strやdexなど）は、3か所まで振り直し可能。
⑤継続キャラは基本的に要相談。

会場は準備出来次第各自にお伝えします。

【探索者の作成について2】
戦闘技能は回避以外は「役には立たない」。
それを踏まえたうえで作成すると良い。
アーティファクト等の持ち込みは基本的に禁止。
呪文を覚えている探索者に関しては持ち込んで良い。
適切な呪文で事件を解決できるかもしれない。だが、特に呪文が無ければクリア出来ないものでは無い。
呪文があるからといって簡単にはクリアは出来ない。その呪文が役にたつかどうか、その場で使用するのに適しているかどうか考えるのはあなただからだ。

【ハウスルール】
①技能の上限は無い。
②武器の所持は拳銃くらいだろう。
③探索者は、1ラウンドで1回の攻撃か１回の回避のどちらかが出来る。※攻撃したラウンドは、回避は出来ない。
④回避及び受け流しは、1ラウンドで1回ずつ出来る。基本ルルブ遵守により、受け流しはあらかじめ対象を指定していない場合は許可しない。
⑤成長ルールは、セッション中に成功した技能にチェックをし、その中から1つ、成長したい技能を選ぶ。成長の仕方は基本ルルブに準ずる。
⑥PLの持つクトゥルフに関する知識はある程度PCが知っているものとして扱って良い。そのPCがラヴクラフトの小説を読んでいればおのずとそのPCはクトゥルフ神話に関して知識があるだろう。
⑥その他思い出したら書き出します。

【備考】
skype使用予定。
また、このシナリオは、『コデックス』掲載のシナリオとなります。

【備考2】
ロスト率は、全員生還か、全員ロストか、何人かロストするかもしれないがその可能性はあまりない。
探索者達がこの事件の解明を諦めた場合は、探索者達は生き残る。アメリカの一つの州が無くなる程度で済むだろう。（これは大げさすぎるかもしれないが）

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