教室1e#2
鏑矢倉庫[web全体で公開] 1 | |
登録日:2020/05/25 07:56最終更新日:2020/06/13 14:35 |
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87. 鏑矢 | |
2020/06/11 11:59 |
では、ロッカーにしては少し重い音をたてて、戸は開きます。 最初に感じたのは風で、ジメっとはしていて、辛うじて感じられる程度でしたが、流れ込む空気、吹き抜けていく風とは、なんと心地いいのだろうか、と思いました。 開放感に惹かれて、みな子ちゃんはロッカーから出ました。 出る時に、バケツのようなものを引っかけたみたいでしたが、気にはなりませんでした。 靴が、水音をたてましたが、やはり気にはなりません。 穴から見えたように、天井がありました。 蛍光灯は割れ、ぶら下がったりしており、亀裂が入り、あちらこちら崩落していますが、天井です。 同じように、亀裂が入り、割れてはいますが、壁があり、黒板がーーーここは、学校だったのか。 しかし、無残にも破壊された教室です。 ブルドーザーが通り抜けた、と言ってもおかしくないでしょう。 廊下側ーーー習慣的に、どちらが廊下なのか、すぐに分かりましたーーの壁は半分以上なくなっており、水浸しの床には、押しつぶされたドア、粉々になった壁の一部、机や、椅子などが散乱しています。 もっとひどいのは、窓側の壁です。壁はほとんど残っておらず、そのまま外へと繋がっています。 壁があったと分かるのは、窓枠のようなものが残っているところがあったというだけに過ぎません。 夜空と、鬱蒼とした森が見えます。 その森が、侵食しているのかも知れません。水浸しの床には、草木が生えだしているところもあります。 振り返ると、ひしゃげたロッカーがありました。 そして、ロッカーの背後には、それが祠(ほこら)かなにかの入り口であるかのように、小さな山が出来ており、天井近くまで盛り上がってます。 小山は、土砂混じりですが、その大半が、かつてこの教室にあったであろう諸々から出来ていました。 机の脚や、椅子の背もたれ、壁の一部、みな子ちゃんが入っていたのと同じようなロッカーなんかが、壊れたり、潰れたり、折れたり、割れたりしながらその土砂から突き出しています。 (続きます)
85. 鏑矢 | |
2020/06/10 14:30 |
あ、たいした事じゃないです。 ハオちゃんの言葉を聞きながら、ふと上を見上げた時、ちょっと前にみな子ちゃんがあけたロッカーの穴が目に入り…。 外はここよりは明るいとはいえ夜だろうに、この子はよく字とか読めるな。 …と思いました、という事ですw さて、これからどうしましょうか?
83. 鏑矢 | |
2020/06/10 03:08 |
ロッカーの向こうで、何かをいじっているような気配がします。 「書イテアル。“14e”ダッテ」 そして、ちょっと間があって、ハオちゃんの嬉しそうな声があがります。 「ア、コノロッカーモ“14e”ダ」 〈アイデア〉ロールをしてください。