リーンアルナさんの日記 「突発卓『貴き君の記憶』無事完結です。」

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リーンアルナ
リーンアルナ日記
2017/12/25 12:55[web全体で公開]
😶 突発卓『貴き君の記憶』無事完結です。
普段はあまりセッションが終わっても感想とか書かないのですが、今日はなんとなく書きます。
まあ、ここでGMするの初めてだったしね。

アリアンロッドRPG 2nd Edition 突発卓 『貴き君の記憶』。
急な募集だったにもかかわらず募集人数上限まで埋まり、GMとしてはうれしい気持ちでいっぱいです。
参加者の皆さまには、この場を借りて、感謝の意を示させていただきます。
本日はありがとうございました。
時間を大幅にオーバーしたのは、ごめんなさい。

えー、そうですね。謝辞だけいってもこの日記を読む方には退屈でしょうから、少しばかり感想と裏話など。

●タイトル
『貴き君の記憶』――、このタイトルはとある楽曲の歌詞の一部からとったものですが、知ってる人は知ってるんじゃないかな。いとうかなこさんのとある竜の恋の歌の2番のサビですね。中々かっこよくて儚い、好きな曲の一つです。

●今回予告
***
とある依頼の帰り。
長旅の疲れをいやすためにあなたたちは北部平原の地図にない小さな町へ立ち寄った。
火山の近くでもないのに不思議と温かい温泉が湧き、資源に恵まれたこの町で身も心も癒されたあなたたち。
だけれども、なんでも今この町では困ったことが起きているそう。

曰く、町長の一人娘が生まれ持った動物と心を通わせる力を以て、多くの動物の王の眷属を結集し、反逆を企てている――

この解決に寄与したものには、町長から直々に報奨金として金10,000とこの町に伝わる秘蔵の品が払われると、町の掲示板に書かれていた。

アリアンロッドRPG 2nd Edition
「貴き君の記憶」

冒険の舞台が、君を待つ!
***

タイトルの示す通り、このシナリオはとある竜と少女の恋の物語が密接にかかわってくるわけなのですが、それを明確に示唆する文章は今回予告にはないんですよね。というより割と何もわからない。ただ、エクスパンションのレジェンドデータの話を読み込んだ勘のいい人ならもしかしたら気づくかも? ……いや、ないな。
ただ、今回予告で大体察しが付くのもあれかなって気もするので、それはどちらでもいいんじゃないかなって気もします。傾向の問題。

●シナリオの構造とヒロインについて
 このシナリオのヒロインは名目上『町長の一人娘』であるシャンドラという名の少女です。
 ですが、彼女は彼女で彼女なりの意志はあれど割と身勝手な性格であり、また、今回予告にもあるように彼女はシナリオ中、町の西に位置する『霞の森』というエリアに陣取り武装しています。
 これに町長は『解決するなら討ち取るまではしなくてもよいし一任する』と良くも悪くもやんわりとした姿勢を示しており、それに対して彼の秘書は『町の長として厳正な判断(=つまり、反乱を企てたシャンドラを討ち取るという判断を)をするべきだ』という態度を取っています。

 真相についてはここでは深くは触れませんが、シャンドラは3年前に子供の竜を拾ったことをきっかけに後天的な転生を果たし、それと同時に秘書バスタルトと自分、そして竜との敵対関係を思い出しました。
 シャンドラの前世と竜との間にはある種の絆があり、そしてそれに大きな悲しみと転生してなお癒えぬ傷を与えたのがバスタルトの先祖。世界の均衡を願うあまりに身勝手な調律を押し付ける”不滅の諸侯”の一人イシュリンクだったのです。
 イシュリンクの直系であるバスタルトは、表向きはこの町の秘書として善政に寄与しているようで、一方ではかつて彼の祖父が取り除いた過剰な力――かつて在りし王国を守った竜の力が再び所縁あるこの地に現れることのないよう監視していたのです。

 とはいえ、先に触れた通りあくまで依頼者の意向は『一任する』です。
 そう。このシナリオは構造上シャンドラについてもよいし、町長の秘書バスタルトについてもいいということになってます。町長の立場上言い出せない本心とシャンドラの意志を良しとするか、バスタルトの非情ながらもある種の理と信念に叶った判断を良しとするかはプレイヤーたちに委ねられています。
 情によって暴走するシャンドラも、非情なまでの均衡を貫くバスタルトも、どちらも正しく正義とは言えませんからね。

 ……ただ、だいたいの場合プレイヤーは『Law的な思想と判断とじいさん※1』よりも、『情と真相とヒロイン』を取るだろう(そしてそれがヒロイック・ファンタジーとしてのらしい選択だろう)とは思うのでシャンドラと敵対するルートの方が難しくなってます。そんなものです。

●結末とその後
 PCたち※2はシャンドラの暴走の過ぎる想いの在り方にいくらかの疑問を抱きながらも、最後には彼女の想いを選びました。それも、彼女のやり過ぎる在り方をいたずらに肯定せず諭した上で、改めて彼女の想いを汲んだのです。
 彼女たちの物語にとってそれは、幸せな選択だったことだったでしょう。
 ――そして、PCたちの在り方を見て何かを感じ取った彼女は、あれほど求めていた、奪還したかったはずのあるアイテムをPCたちに託します。
 『今はまだ、私たちにそれを持つ資格はないから』と――
 それは彼女の決意の証にほかなりません。
 その後の物語は語られませんが、それでも、私は信じています。
 PCたちの在り方を見て決意を新たにした彼女と、二つの意志に揺れながらもしっかりと自分たちの道をしめしたPCたちには、輝かしい栄光が待っていたと。

●もしもの話
 実際シャンドラは身体能力こそ年相応なものの、前世の記憶と財宝、竜の助力によって非常に高い戦闘力を誇ります。
セレスチャルスターとストラグルラッシュを使いこなし、幼竜との息を合わせたコンビネーションと王家に伝わる宝具に守られたその戦闘力はとても人間ものとは思えない。 お前のような幼女がいるかといいたい。 てか、その場にいるならお前も戦え―― まあ、野暮な話ですね。

●最後に/こまごまとした話
 ・本シナリオの中盤で挟んだ寓話ですが、これは巨大迷路で調べなかった場合、シャンドラの口から語られることになっていました。
 ・ちなみにシャンドラの白兵攻撃の武器の名前は王剣モーンブレイドです。その剣はちょっとやめといたほうがいいと思うな……
 ・最後になりますが、突発卓にお集まりいただいた皆さんには、本当に感謝しています。ありがとうございました。
 クリスマスイブに行われたセッションということで、恋の話にしてみましたがいかがだったでしょうか?
 あ、感想はいつでも書いていいですよ。でも書かなくてもいいです。
 あと、『竜の瞳』のデータは古いデータを参照しているので、エクスパンションをお持ちなら現在のデータにコンバートするのを勧めます。

※1:バスタルトはおでんっぽいじいさんです。リファちゃんみたいなの想像してた人はごめんね。
※2:彼らのギルド名は『幸福亭はぴねす』です。締まらないので本文ではPCたちと呼んでいますが、このギルド名は個人的に気に入ってます。あしからず。
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