鴉山 響一さんの日記 「「デカダンスRPG」セッション、完走しました!」

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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2017/11/30 00:25[web全体で公開]
😶 「デカダンスRPG」セッション、完走しました!
今年の7月から進めていた「デカダンスRPG」のセッションに参加していたのですが、昨日無事に終了しました。おおよそ二週間に一回のペースで、一回のプレイ時間が2時間程度。正確には記録していませんが全9回だったでしょうか。とすると総プレイタイムは18時間程度。オンセ三倍則を当てはめるならばオフセッションでは6時間となり、ほぼ丸一日を掛けたプレイボリュームでした。

舞台は大航海時代のカスティージャ(をモチーフとしたような)の地方都市、かな。大貴族の娘が後を継いだものの、彼女の風評は善人で、そして愚か。そこに新たな航路を発見したのを奇禍に権力掌握を企む冒険家、町の有力商、暗黒街のボス、衛視隊の隊長などの思惑が絡んで一触即発の状態。

そんな中に、新米魔女として投入されたのが私のPCジルと、もうお一方のPCコーネリア。そう。このゲームでのPCは魔女なんです(男性でも魔女を呼称)。一般的な冒険活劇的ファンタジーのように、ファイアーボールでゴブリンたちを薙ぎ払うと言った直截的な魔法攻撃で解決するのではなく、人の心に必ず内在する染みのような綻びを見つけ、篭絡して行かねばならないのがとてもユニークな世界観なのです。勿論、場合によっては辺り一帯を破滅されうる大技的魔術も使えなくもないのですが、そこはそれ。

デカダンスという名前の通り、退廃的厭世的な作風であるのならば、私の作るキャラクタもそうあらねばなりますまい。そのように心掛け、ジルくんは完全に耽美BLキャラに出来上がっておりました。昭和な方なら「ははーん」と思い当る節もあるでしょう。竹宮惠子さんの名作「風と木の歌」のジルベール・コクトーこそが、ジルくんのモチーフなのです。

であるからには、内部に倒錯したアレコレを封じ込めながら周囲には気丈に振る舞うロールをせねばなりません。魔女にはそれぞれ例の大罪の内ひとつを選択し、それに沿った魔術が行使できます。ジルくんが選んだのは……「色欲」。情愛に対して渇望として、そして愛すべき家族を求める想いと他者を求める行為の代償として、魔女への扉を開かせた……と動機づけてみました。宗教画から抜け出してきた天使のような美少年でありながら、意志の強そうな緑色の瞳と、少しだけ開いた赤い唇がなにやらいん靡な印象を受ける。そんな容姿の男の子がいたら、そんな趣味は無くてもドキドキしてしまいそうです。

セッション自体は、衛視隊隊長や暗黒街のボス等との邂逅を経てある人物の性癖を充足させることで篭絡させようとするものの、その人物の性癖を特定できぬままにクライマックスシーンへ突入。そして思ってもみなかった人物の裏切りとそれに続くあっけない幕引き。このあたりの筋書きはマスタ氏の仕込みが見事というしかなく、PLとしては相当久し振りに「やられた!」と感じてしまいました。しかもそれがあまりにも鮮やかで、ただもう感心することしきり。このゲーム、「性癖」を充足させることが重要なのですが、最も充足したのは目標NPCでも、ジルくんでもなく、他ならぬ私自身だったのかもしれません。

対人関係を深く掘り下げて楽しんでみたいという方には実に興味深いテーマと思われる「デカダンスRPG」。ルールは無料で一般公開もされていますので、ご関心のある方は是非試してみてください。

そして、作成当初はどうなるかと思っていたBLキャラですが、なにやら思い入れのようなもの(愛着と換言しても良いかも)を感じ始めています。ジルくん、どこかで見かけることがありましたらどうぞよろしく。
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