マスターさんの日記 「過去のセッション日記 深淵(前編)」

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マスター
マスター日記
2022/06/17 00:53[web全体で公開]
😶 過去のセッション日記 深淵(前編)
 旧版SWからアリアンまで、ファンタジー系システムを得意とするMさん。
 界隈のトーキョーN◎VAファンを虜にしている坊さん。
 ダブルクロスを始め、色々なシステムを取りまわす黒さん。
 そして深淵の巨人、GMのDSさん。
(注:ちなみに俺はこの時期、コンベンションに参加したての売り出し中の新人GMでした)

 さて、なかなかドエライ面子と卓を囲む事になった訳ですが、そう思ってるのは俺だけではなかったようで……。
 GMのDSさんが一番驚愕されている模様。(笑)
 そうだな、俺はまだPLだから楽だよNE! 仕切るGMが大変だwww

「えー、本日はGM5人体制でセッションを進行したいと思います」
 ブハッ! プレイヤーINEEEEEEEEEEEEEEEE!!w
 冗談で飛び出たこの言葉。
 ん? 待てよ。

 ああ、そっか。それで良いんだ。

 ストンと腑に落ちた気がします。初プレイとは言うものの、そんなに気張る必要もナイや。
 なんせ俺をフォローしてくれるGMが4人もいるんだし、好きに投げちゃったらいいやん? 誰か拾ってくれるでしょ。


 そうは言っても深淵初プレイ。ハンドアウトの選択は慎重に。
 提示されたのは、
・少年
・兵士
・翼人のまじないし
・ラルハースの水の騎士

 PC番号は振ってないケド、順位的には少年が1~水の騎士が4と言った所か。
 今回のセッションで一番助かったのは、GMの世界説明がかなりしっかりしていた所。
 物語の舞台、世界の在り方、判定の手順etc……、ここら辺の説明を門外漢の自分にも簡潔に分かりやすく説明して貰えました。特にイメージ優先のこのゲームでは非常にありがたい。
 俺なんかはどのシステムでも世界観って結構テキトーにしか読んでないからこう言う所はすげぇな、って思う。(だからテキトー&なんでも有りのまよキンLOVEなんだな)

 話が逸れた。
 さて、どのPCを選ぼうか。
 早々に苦手とする女キャラ(いや女性じゃなくても良いと思うけど)、「翼人のまじないし」が持っていかれ、内心ホッとする。
 あとは「少年」、「兵士」、「水の騎士」だけど、「少年」は遊びやすそうだけど先週PC1をやったばかり。「少年」は立候補もいたのでそちらへ。
 残るは「兵士」と「水の騎士」。同じ戦士系ではありますが、方や物語の舞台となる領地で「兵士」となり、そしてその国を裏切った男。方や「水の騎士」はその領地と隣接する他国からの使者。物語の当事者性は圧倒的に「兵士」の方に軍配。
 ただ、「兵士」の方のハンドアウトに難があって、裏切ったまま祖国に仇なすか、それともやはり祖国に忠誠を誓うかの選択を迫られる仕様。
 優柔不断なワタクシ。クライマックス前の運命の選択で悩みに悩んだ挙句、グダグダなロールプレイで台無しにする気配が濃厚なのです。
 んじゃ、「水の騎士」かなぁ。と思った時、天啓がっ!!

 こいつ、「おじゃる言葉」でしゃべったら面白くネ?

 いや、ほんと。なんでそう思ったのかまったく理解不能。セッションが終わってこうして日記を書きながら「なんで?」と思い返してみても意味不明。何かに憑かれてたとしか言えん。(注:深淵は中世時代をモチーフにしたダークファンタジーRPGです)
 兎にも角にもその天啓に従い、鬼門のPC4枠、ラルハースの水の騎士のハンドアウトを手にすることになったのです。

ハンドアウト
・ガイウス・ラルハースの使者(運命番号86:支配者)
 あなたはガイウス・ラルハースに仕える水の騎士である。そのガイウスから直接の命令が下った。「南から侵攻してくる炎の蛮族どもを蹴散らしてこい」成程、ガイウスの同盟者である『死霊の公子スナーダル』は炎と相性が悪い。炎の侵攻はご遠慮願うというところか。
 さて、私ひとりでどうしたものか。水が豊かなれば「水の猟犬」でも何でも使えるのだが、蛮族どもの影響でこの辺りは砂漠化している。戦力がどこかにないものか。

 ハンドアウトから推測される事は、
・PCは、シナリオの舞台である国の出身ではない。
・他国の王(ガイウス)の命令により、シナリオ舞台の国で支配的な火を信仰する連中(火神教団)を壊滅させなければならない。
・手勢は自分ひとり。しかも「水」がなければ本領が発揮出来ない。(「水の騎士」は魔法戦士なのですが、水がなければその「魔法」が使えない)
・逆説的に火神教団の連中が来る前は水が豊富な土地だったことが推測される。
・んで、この無理難題、断る事が出来ない!(運命番号86における支配者がガイウス・ラルハース、その人なので)

 無理っ! ガイウス様スミマセン。私には荷が重すぎでおじゃるよ。

 水があれば本領発揮とは言うものの、その水を呼び込む為の方策がまったく見えねぇ。加えて、他のPCとの接点がなんにもない。下手すりゃ今回、完全地蔵も有り得るな。

 不安をよそにキャラクター作成は続く。
 キャラクターにはハンドアウトで与えられた運命カードの他に、ランダムで追加で1枚、運命カードが貰える訳です。これにより同じシナリオでもキャラクターに変化が付き、シナリオ自体が変容していく訳ですね。
 例えば、国が滅ぼされた亡国の王子(今回の少年のPC)が、ハンドアウトでは奴隷として17年を過していたはずなのに、(運命カードの結果)森の妖精と1日過ごした事によって17年間行方不明になっていた事になったり!(妖精界とは時間の流れが違うのです)

 さて俺の追加の運命はなんでしょうね。……うーん、このカードなんか良いんじゃない? ほら、語り部の文章に「水」の単語が出てくるし、水の騎士らしいんじゃないかなぁ。

「……!? スンマセン。本当にこの運命カードで良いんですか?」
「? え、なんかマズかったっすかね?」

 運命番号47 深淵の召喚

「変更したいなら変更していただいて結構ですよ。そもそも深淵とは……」

 予定を急遽変更し、「深淵」に関する説明をしてくれるGM。
 それによると深淵とは、この現世に重なるようにして存在している世界なんだそうで。イメージしたのは混沌とか、あと鋼の錬金術師の人体練成した時に訪れるみたいな所? まあ控えめに言ってヤバイ所。俺のPCは、その深淵に繋がる門を開いちゃう人らしい。
 んで、深淵が開くと深淵の門は膨張し、あらゆるものをその中に呑み込んで最期には収縮して消えてゆく。あとに残るのはぺんぺん草も残らない不毛の大地。

 この運命を取得したPCは、行為判定にファンブルすると勝手にその深淵が開きます。
 それどころかっ!
 魔法を使用するだけで深淵を呼び込んでしまう!

 ……私、魔法戦士なんですけどぉっ!?

 水があったとしても魔法、使えねぇじゃんよっ!!
 明らかに初心者向きではなさそうな運命に、GMも「変更するかい?」と呼びかけてきます。
 うーん……いや、この運命を選択しましょう。自分で選んだ「運命」ですもの。

 とは言うものの、困った。
 こんな重たい設定(運命)を貰っちゃったら「おじゃる言葉」が使えないじゃないかっ!(←ヲイ)

 キャラクター造詣の変更を余儀なくされ、内心混乱をきたしつつ、キャラクター作成は大詰め、縁故の記入へ。要はこのPCに関わりの深い人間と、その繋がりの度合いを記入するんですね。(点数が高いほど繋がりが深い。通常の最大値は5点)
 他のPLは色々書いてるみたいだけど、自分は簡単。「主君・ガイウス」に5点。追加運命カードの「深淵」について2点。魔法を使用する為の「触媒」に1点。あと、なんじゃこりゃ? 「従者の少年」?

「あ、騎士なので従者がいるって事です。不要ならその縁故は取らなくても良いです」

 ああ、そんな役に立たなさそうなキャラ要らん。どうせNPCだし、GMが操るにしろ、俺が操るにしろ面倒でしょ。
 さて、後は名前を決めると完成。
 あれ? キャラクターシートは?

「キャラクターテンプレートのデータをそのまま使用するので、キャラクターシートは使いません。渡したキャラクターメモシートで必要ものは全て揃いますし」

 ああ。確かにデータをあちこちいじるゲームじゃないし、それで充分なんかも知れんね。
 家に帰ってこれを書いている最中、各種データや単語が確認できなくて少々往生するハメになったけどね。まさか日記の為にルールブック買いに行くのもなぁ。(注:後日買う羽目になりました)

 さて昼休憩。
 さあ、あと1時間のうちに何かキャラクターをでっち上げるんだっ! おじゃる言葉の麻呂以外のキャラクターをっ!!




 少し頭を冷やして考える。

 とりあえずコイツの上のガイウス・ラルハースって人物はハンドアウトを見る限り、そしてGMの説明を聞く限り、どうもロクでもない人間のようだ。(深淵で、おじゃる言葉のPCを使おうと思いついた人間とどっちがロクでもないか、と言う議論はまた別の機会にでも)
 って事はこいつも大概のロクデナシに違いない。
 しかも常に深淵と隣り合わせの人生を歩んできて、性格が歪まないわけがない。

 ……じゃあ今回のコンセプトは悪役、か?

 そう思いついた時、するするとキャラクターイメージが実像を結ぶ。
 そう言う設定にするなら先程の「従者の少年」。君を使わない手はないなぁ。

 と言う事でキャラクター紹介。
「名前は蒼眼のケラススです。ラルハースの水の騎士でガイウス・ラルハースに忠誠を誓う33歳、男です。
 水の魔法を操る魔法戦士ですが、魔法を使うと深淵を呼び寄せてしまいます。そのため、水の魔法を使用する為の刻印=青い瞳は常に閉じられ、盲目を装っています。なので、従者である『黒眼』が常にケラススに付き従い、彼の目の代わりとなっています。とは言うもののあくまでフレーバー的なものなので、実際には『見えている』って事にしておいて下さい。
 盲目にも関わらず二つ名に『蒼眼の』とあるのは、その蒼眼が開かれた時、深淵を呼び寄せる事からそれの畏怖を込めた二つ名だと言うことで」

「うぉっ、シャカかっ!?」

 おおう! 乙女座のシャカ。その発想はなかった。
 ってか今気付いたんだけど、これって、ひょっとして…ひょっとしなくても……













 邪気眼そのまんまじゃねぇかwwwwwwwwwww

 思いついた時はなかなかいい設定に辿り着いたなって思ったんだけど、厨二病全開ですよ、奥さん。
 いいの。言ってるだけじゃなくて、彼は本当にヤバイ瞳の持ち主なんだから。

・少年 タスラン・バラー(坊さん)
 17年前に火神教団に領地を攻め滅ぼされた亡国の王子。しかし、彼はその直前、森の魔族に魅入られ行方不明となっていた。帰ってくるなり拘束されたタスランが見たものは懐かしい故郷ではなく、砂漠化した領土、奴隷となった臣民の姿だった。
 
・騎兵(兵士からの変更) オルクス・ファーレン(黒さん)
 元はバラー家に仕える兵長の跡取り。国を失い、反逆するも、征服者・ウルスラの懐の大きさに触れ、やがて彼女に心酔するようになる。
 多くの国民からの怨嗟の声を受けながら、それでもウルスラのカリスマに抗うことも出来ず、やがてウルスラの傍らに付き従う程の男に成長した。
 そんな折、かつての領主の息子(タスラン)が帰還し、その心は千々に乱れる。

・翼人のまじないし コロナエナ(Mさん)
 バラー領の、そして王に仕える忠実なる臣民。国を失い、姉(フレアエナ)を失い、それでも姉の遺志を継ぎ、王子(タスラン)を捜し求める。姉から託された導きの水晶を彼の元へ返す為。
 死人と会話の出来る彼女の側には、常に姉が寄り添う。それ故に、彼女は気付いていない。姉の命運がすでに尽き果てていることに。

 以上の面々によってお送りします。
 やっぱり3人とも王子を中心に絡みがあるよなぁ。俺も早く合流しないと。

 後編へ続く!
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