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😶 事前準備が7割 ~シナリオ編~ ★はじめに TRPGにおいて「事前準備」ってのはとても大事です。 ひとつ前の日記では「事前準備が7割」って書いてる割に、事前準備に関する具体的な話を一つもしてないな、って事に気付いてしまったので今回はそれについて書いてみよう、と、書き始めたのは良いのですが……。 セッションをうまく遊ぶための秘訣の7割がここにあるんじゃろ? そりゃ分量が尋常じゃなくなるよね。orz いわゆる「第一章」だけ書いてみて嫌になってしまったマスターさんですw しかも書いてる内容が、至極当たり前の割りには、これからGMやろう、って思ってる人が読むと負担にしかならんような話なんですよねぇ。(シナリオはちゃんと読め。繰り返し読め。って話や、GM回数をこなして初めて実践できるようなFAQの作成の話とか) とはいえせっかく4000文字くらい書いたんだから、このまま破棄するのは勿体ないので公開。 TRPGは趣味なんだから参考になると思ったところを摘まむ程度で読んで貰えれば幸いです。 ★事前準備の最初の一歩 セッションを行うに際し、事前にGMが準備しなければならないモノ。 そう、シナリオです。 当たり前のことですが、シナリオがないとセッションは回りません。今回はその事前準備の最初の一歩、シナリオについて語っていこうと思います。 で、シナリオにも種類があって、大別すると自分で作成した「オリジナルシナリオ」と、ルールブック掲載や、雑誌、ネットなんかで拾ってくる「既成シナリオ」になります。 オリジナルシナリオに関しては今回は無しね。あくまで既成シナリオを前提とした話となります。 ★シナリオの最初の着目点 遊ぶシナリオを決める段階ですが、既成シナリオと言っても膨大な数のシナリオが世の中には出回っています。シナリオ公開サイトや個人サイト、有料販売、無料配布……。ルールブック付属のサンプルシナリオ以外にも探す気になれば、星の数ほどのシナリオがあります。 その物量のどこにまず着目するか。 参加プレイヤー人数です。 システム初心者は参加プレイヤー人数3~4のシナリオから手を出すのをおススメします。 1人用のシナリオは難しいですね。常にプレイヤーを飽きさせないように、描写や演出でセッションを盛り上げ続けなければなりません。その上、PCの発言に対して当意即妙の返答も用意しないと、って精神的負担が重い。 2人用のシナリオは参加プレイヤー同士の相性に大きく左右されます。GMがNPCを出さない限り、PCの話し相手はもう一人PCしかいないですからね。参加プレイヤーの相性がいい場合は盛り上がりますが、そうじゃなかった場合の場繋ぎはすべてGMが行う必要があります。 5人以上のシナリオとなると、今度はPCの行動管理が大変になります。PCの意見を取りまとめるにも時間が掛かります。参加者が多くなると必然、GMがケアしきれないプレイヤーが出てきます。全員フォローしなくても良い、くらいの割り切りがないとちょっと運用しづらいですね。 多くても大変。少なくとも大変。 3~4人くらいが安定してGMがセッションを運用できる人数だと思います。 いわゆるパーティプレイを求められるシステムだと3~4人だと微妙に役割分担の手が足りない(特に3人だと)、って事になりがちですが、それを補うべく事前段階で相談する必要も出てくるので、「事前準備をしっかりする」を意図的に仕向ける事も出来ますね。 今回はGMを主体に話を進めていますが、事前準備に時間を掛けるのはプレイヤー側だって同じだぞ。 ★シナリオの概要を読む 人数を絞ったらそれなりにシナリオの選択肢は狭まります。そこから更に絞って行くのですが、そのシナリオの候補の中で次に気に掛けるのが「シナリオの概要」です。 おおまかなあらすじや、シナリオの雰囲気がここに書いてあります。 ここの概要欄を読んで自分が「面白そう!」ってなったシナリオを手に取るべきです。 直感。フィーリング。そういうのは大事にした方が良い。 概要を読んで、具体的に「こんなシーンがやってみたい!」ってセッション時の「画」が脳内で閃くようだったら、特にそのシナリオは遊んだほうが良いシナリオですね。 逆に概要を読んでみてイマイチピンと来なかったシナリオは自分が「今やりたい」シナリオではないので、今遊ばなくても良いと思います。 「せっかくお金を出して購入したのにもったいない」「周囲から名作だって言われてる」 そんな理由で遊ぶよりも、自分の感性に従って遊ぶシナリオを決めましょう。 シナリオへの愛はセッションを成功させる大事な要素となります。 ★シナリオを読む(1回目) 概要を読んで面白そうならようやくシナリオ本編を読み始めます。でも最初の一読目は粗読み、なんとなく物語の流れを追っかけるくらいで、シナリオの全容を頭に入れる必要はありません。 自分が面白い、と思った直感は本当に当たっているのか? シナリオを読んでセッション時の「画」が浮かんでくるか? そんなことを考えながら、ざっくりとシナリオの流れを読み取るくらいで良いです。 シナリオを1回読んでみて、ちゃんと面白いシナリオでしたか? 思ったほどでもなかったなら、このシナリオは諦めて次のシナリオを読みましょう。人間諦めが肝心。 面白い、遊んでみたい。と思えたなら立卓する決心を固めつつ、2回目を読み始めましょう。 僕の場合、不退転の意志を示す意味も込めて、この時点で立卓の宣言やセッション募集ページを作成する事も多いです。 ★シナリオを読み込む(2回目以降) セッションの進行を円滑に行うためのシナリオ読み込み作業が始まります。 僕はこのシナリオの読み込みがスポーヅにおける「練習」に当たるものだと考えています。 その練習の成果がセッションに反映される訳ですね。 反復して練習する(シナリオを読む)事により、理想のフォーム(シナリオ進行)を固めて本番(セッション)に挑む、ってイメージです。 なので僕の場合、愚直なまでに繰り返しシナリオを読み返す傾向がありますね。特に好きなシナリオに関しては偏執的に読み込んじゃう。 とはいえ、そんなバカみたいにシナリオを5回も10回も読んでる暇なんかねぇよ、と思っているそこの貴方! シナリオのフローチャートを作成する事をお勧めします。 シナリオをフローチャート化する事により、シナリオの構造の把握が出来、構造を把握しているからこそ、シナリオの本筋から外れた時もとっさのアドリブで対処する事が出来るようになります。 最近のシナリオは「シナリオ進行のフローチャート」が付属していることが多いですが、時間があるなら自分で作成する事をお勧めします。あくまで「進行」フローチャートなので、シナリオの構造を理解するには自分でやった方がシナリオ理解度が上がります。 ★シナリオを自分が遊びやすいようにアレンジする シナリオを読んでいくうちに「なんかここ、おかしくね?」ってなる事、あります。 一読するだけでは疑問にも思わなかった所が、四度五度と読み込んでいく内に整合性が取れていない事に気付いたりします。もしくは「ここ、こうやったらもっと面白くなるんじゃね?」って思いついたりもします。 そんな時は思い切ってシナリオにメスを入れちゃえ。 自分が遊びやすいように改造するのも、シナリオを読む楽しみの一つだと僕は思っています。 ただ、改変したせいでシナリオにバグが発生しちゃったら元も子もないので、その点はちゃんと推敲しよう。 改変しようとしてシナリオを整えていく内に、実は削ろうとした部分がシナリオの重要なポイントだった、って気付く時もあります。シナリオ制作者の意図を読み取る上でも、「自分なりのアレンジをする」視点を持つ事は有用だと思います。 ★見せ場を定める このシナリオを遊ぶに際し、自分が一番面白いと感じている所。それが「見せ場」です。 大体のシナリオは見せ場=クライマックスフェイズとなる訳ですが、そうではないシナリオもあります。 最近遊んだシナリオではこの「見せ場」がオープニングシーンで描かれるという出オチ感満点のセッションでしたw 自分が一番「面白い!」って思ったところが見せ場なんだから、そういう事もあり得ます。 この見せ場を定める事は大事です。 自分はこのセッションはこのためにやってるんだ! ってモチベーションになります。他のプレイヤーにそれを共感してもらうことが出来れば、もっと楽しいよね。 そして、「見せ場以外」の場所は、いくらでもプレイヤーからの提案に対して譲歩が出来るようになります。最終的に見せ場と定めているポイントに辿り着くことが出来れば良いので、シナリオに融通が利くようになる訳ですね。 GMとしても「その提案が見せ場で活きるのか」を判断基準に出来るようになります。 どこを見せ場にするか? を考えながらシナリオを読むと、シナリオの見方も変わってきますよ。 ★シナリオで発生する事態へのFAQを作成する シナリオを読む作業は「GMとして」読んでいる事が多いのですが、そこに思わぬ落とし穴があります。 「これくらいみんなわかるだろ?」 って甘えです。 これはシナリオを読んでいるGMだからこそ思う事であって、シナリオを一行も読んでいないプレイヤーにとっては、「言われてないのに、そんなのわかる訳ねぇやん!」って事も多々あります。 ある程度シナリオ読みが終わったら、今度は「プレイヤー視点」を持ってシナリオに対面します。 僕はこれを「脳内セッション」と呼んでいます。 GM:俺 PC:全員俺 って構図で「プレイヤー」としてセッションに参加したつもりでシナリオを回してみます。 長年、GMばっかりでプレイヤーをやる回数が極端に少ないマスターさんはこうやって無聊を慰めているのですよ。。。 ……それはともかく、プレイヤー視点でシナリオを読み返すことで、不親切な部分があればそこも分かりやすくなるよう、適宜修正していきます。 PCの自分が納得したら、今度は、 GM:俺 PC:〇〇さん(仲の良いプレイヤー)など と、自分の交友関係の中でこのセッションを回したら、彼らはどう反応をするのか、ってのを想定しながら脳内セッションを行います。 これを繰り返す事でシナリオで発生する事態に対するFAQが完成していきます。 ★最後に 以上が「天才だったころ」のマスターさんのシナリオの選定~セッションが始まるまでのシナリオに対するスタンスでした。 天才じゃなくなった今は、流石に全部をガッツリやり込む事は無くなりました。 シナリオの読みも3、4回くらいしかせずに遊びますし、脳内セッションの回数も減りました。 それでもある程度の出来でシナリオを回せるのはあの当時の無茶が活きているってのもあるんじゃないかな、と思っています。 あの頃は四六時中(仕事中も)TRPGが中心で人生を過ごしてたからなぁw GMを遊ぶにはまずシナリオ。 創るにしろ既成のシナリオを遊ぶにも、シナリオがなくちゃ始まりません。自分にとってその時一番良いシナリオを、最善の状態で遊びたいものですね。 予想はしていたけど、シナリオだけでこの紙幅!! 次は立卓についての話になるんだけど……書くの!?
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