肉祭ポメタロスさんの日記を全て見る
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😶 恥をしれ、進め 最近、セッションで個人的にショッキングだったことがあります。 「肉祭さん、セッションするまで絶対にシナリオを読まないで下さい。」 と多方面の方に言われていた、巷で名作と名高いシナリオがありまして、先日ようやくそれをプレイ出来たのです。 本当に素晴らしいシナリオで、「ものすごく怖く」「ものすごく斬新で」「ものすごく抗って」「そして負けて」「なのにとても美しい」そんなシナリオでした。 終わった時の余韻はどっしりと重厚で、「あぁ、これは本当に名作だ。記憶消してやりたいシリーズ堂々の1位だぁ」と思いながらアフタートーク中にシナリオを見たのです。 そして、前述のショックを受けました。 もう、自分が思っていたシナリオの形とは全く違う。露にも思わぬ形がそこにはありました。 短かったんです。 すごく、短かった。 自分は何十ページにも及ぶ分厚いシナリオを想像していたのです。 しかしそこにあったのは、シナリオの方向性、NPCの最低限の設定。探索場所の説明などシナリオの概要を得るのに最低限の情報のみで、その文章でさえ、アッサリとしていました。混乱するほどに。 そして頭に霞めた、ある記憶。 シナリオが上手くかけない、どこまで書いたら良いかさえ分からないと、あるセッションのアフタートークでグチっぽくこぼした時、PLさんが言ったのです。 「結構シンプルなシナリオでも大丈夫ですよ。むしろ書いてないってことの方が多いし。手を抜くというか、ガスを抜いていいんじゃないですか。適当にするんですよ」って。 それを思い出して。 自分はその時、その言葉を直球で捉えて、そうなのかなーでもなーくらいにしか思わなかった。 でもちがかった。手を抜くという言葉を盲目に呑み込んで本質をちっとも理解してなかった。 「あえて“抜く”という技術が存在する。適当という技術が存在する」 ということを、PLさんは知っていたのです。 PLさんは理解していたのです、シナリオを本当の意味で完成させるのはシナリオを作った人なんかじゃない。 シナリオを作るのは、KPとプレイヤーなのです。 「あぁそうか、自分は他人を信じていないんだ。COCが好きと言いながら自分が好きだったのは人と作り出すテーブルトークRPGのCOCじゃなくて、結局プレイする自分だったのだ。自分はちっとも、KPとPLの力を信じていなかったんだ。だから自分のシナリオはダメだったんだ」 と、自分はその時ようやく、気づいたのでした。 テストセッションで「情報量多い」って、よく言われてたのに、気づいてなかった。 KPもやってたのに、全然気づいてなかった。セッション回しながら「このシナリオ大事なところ書いてない? アドリブで埋めるかぁ。今日なんかは半分くらいアドリブだなー」とか思う日もあって。 当たり前だよ。アドリブが多いKPなんて当たり前だよ。だって、シナリオによってアドリブをさせてもらっていたんだよ。アドリブが出来るようになってるんだよ。 「アドリブが多いセッションだった」なんて、まるで自分がアドリブの出来る、高尚な人間かのように錯覚して、一番何も分かっていないのはお前じゃないかと。 もうね、もうね、鈍いよ、救いないよと。恥をしれと。そう、思いました。 シナリオが沢山この世にあって、みんなこの事に気づいてて、なんで気づかなかったんだろう。本当に気づいてなかった。なにひとつ。 みんなすごいなぁ。みんな言葉にしなくてもちゃんと気づいて、書いてるんだよなぁ…。そういや昔からみんなそうだなぁ。いつも気づくのに人の何倍も時間がかかるのだ。 果たして自分に本当の意味で人を楽しませるシナリオを作る日がくるんだろうか。 正直難易度高いっす。 KPとPLの力を知っていることが絶対条件の大前提。 書いて膨らませるだけじゃ駄目で。書いてテストして終わりじゃない。 プロットからシナリオを書いたら、それを細分化する。本当に必要なものだけ残して投げ捨てる。構築するときはある程度、どんな人でも分かる、シナリオの本質を理解してもらえる言葉を選ぶ。必要最低限の文字数で表現する。 よく、みんな、こんなことを、誰に学んでいるわけでもなく、独学で悟り、書いていますね? もう本当にお腹を晒してクゥーンって犬のように鳴くしかないぜ。 完敗だぜ。世界中のシナリオ作る人に、降参なんだぜ。 でも書くしかないんだよなぁ。書かないと一生書けないってことだからなぁ。 書いて、気づいて、セルフで正気度ロール回して、書いて、足掻かないと、シナリオが書けるようにならないんだよなぁ。シナリオがやっぱり書きたいんだなぁ。 ということで、とってもショックを受けたのでした。 ポジティブに、コツコツ行くんだよォ。書きたくなりたいもんよォ。水戸黄門のテーマソングめっちゃ頭に流れるけど、行くんだよぉ。 さぁ、進め。
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