猫の軌跡日記1
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登録日:2019/09/18 00:55最終更新日:2022/01/25 21:18 |
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コメント一覧
27. ますく王 | |
2020/01/02 02:52 |
【レスリアの手記その10 ~猫の軌跡・第三章其の二~】 …正直、何だか騎神との戦いにも慣れてきたような気がする……着々と騎神を追い詰めていたけど…何故かアスールからはあまり焦りを感じられない……ああいう顔は奥の手を隠している顔……だから、念のためにその奥の手を私の魔法で封じさあせて貰った…読み通り、奥の手を用意しており、それは騎神を完全な状態へ戻す物だったが……私の魔法、『マナ・アブソーブ』により、余剰にマナを吸収する空間を作り上げられて、奥の手を発動することは叶わず、騎神の破壊を成功することが出来た……これで依頼達成…… ……そう思った私をこれほど後悔したことは無い
26. ますく王 | |
2020/01/02 02:41 |
【レスリアの手記その9 ~猫の軌跡・番外編其の二~】 今日はキーアに連れられて、肝試し……正直、操霊術師が墓場に居ても…… 一応、イレブンの人達が様々な仕掛けをしてくれていたけど……ワイヤーが見えてたり…怖いというよりはグロい感じの仮装した人が居た……上手く怖がれなくてゴメンね……? そして、墓場の奥の方で楽器を弾き鳴らしてアンデッドを操る執行者が居た…… その音からは何だか…『魂』というものが感じられない……私も昔、歌を齧っていたから分かるけど……あんなものは音楽じゃないと思う……けど、その意思に反して私以外の殆どの人は釣られて踊ったりしていた…… 何だかんだでソイツを撃退した後、エリクシルっていう超高級な神酒をキーアが見つけてきたので、それをゼロやカルロスに渡して帰る事にした……今度は兄さんと一緒に行きたい…
25. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/12/28 16:55 |
終章最終幕 最上層の祭壇の元に、彼女はいた その気配は人と違う異質なものだと感じて取れる 「全てを零に戻す」と彼女はいった。俺達がなくなるくらいなら、やり直すと それが果たして彼女の真なる望みであろうか 本音は彼女の中にしかないので推測でしかないが、「否」だろう 正直俺もそんなこと望む気になれん。貧弱ゆえに捨てられた過去があるが、それがあったから我が王に出会え、今の道があるのだから 絶望を抱える彼女の元に、別の彼女が現れる それも数多に。「あらゆる世界の平行線上の彼女」が、この場に寄り集まっていく 「私を見つけて」と彼女はいう ……それがお前の願いなら、手繰り寄せるための糸になろう 本当はこの手で引き寄せたかった されどそれは叶わぬと、心のどこかで思っていた 誰かの英雄になぞなれないと、片隅でいつも諦めていた ――しかし、その手を伸ばすことを止める理由にはならないのもまた事実 足掻き続けた。捉えられずとも、反撃を受けようとも 果敢に踏み込み、一撃を見舞う 始めこそ躊躇はあったが、徐々に覚悟を固めていった 結果論としては、レスリアが彼女を引き戻した 歪ながらも最後まで愛を説き続けた少女が、神を引きずりおろしたと言うべきか 呆然としたキーアの手をつかむ。「帰るぞ」と、ただの一言を添え付けて 各々も彼女に触れていく 彼女は泣いていた。だが今までとは違う、心からの笑みの上に流れた涙だった 改めて彼女に戸籍を与えるべく、こちらも政府と掛け合うことだろう それにともない、一人の保護者として俺もまた正式な戸籍を得なければならない ……やるべきことはそれなりにある だが、それが不思議と面倒事とは思えない自分が確かにいた ――我等が王よ。貴方に絶対の忠誠を誓う黒の彼岸は、これまでとは違う咲き誇りを見せそうです どうか願わくば、その行く末を。神の御許から見守られることを――
24. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/12/28 16:35 |
終章第二幕 第三部 ――意識が霞む 己のマナも枯渇を極めたこの状況で、躊躇うものがあったものの、魔剣の柄に手をかけた時 肉体に癒しの光を感じた 後方をみれば、メルセウスが我々を癒していたようだ ……これならと、改めて姿を見せた騎神と対峙する。“雷”を比喩するかのような気配のそれの手には、盗まれたと言う宝剣が握られている 我々の攻撃の手が始まった カルロスの連撃に、こちらは銃撃の乱舞、後方からは支援を振り撒き、アデルは騎神に【ブレード・ネット】を仕掛けていく 敵も徐々に傾ぐが、攻撃を緩めることはない。掛けられた魔力の網をものともせず、広範囲の雷を放ち、重量感のある鉄槌を下していった ……その鉄槌を受けた魔動機は悲しみにもならない残骸に変貌したことを記しておく。……修復できるだろうかこれ? 支援の傍らでレスリアがルーファスに接近を試みる。相当前の事に怒りがあったのだろう 最終的には彼女の【クリメイション】が騎神のコアを焼き払い、ルーファスに【ドレイン・タッチ】を繰り返し果てさせていた ……この顛末は、ユーシスに報告するべきだろうかは正直悩む部分ではある 打ち捨てられた宝剣 盗品である以上は持ち主である政府に引き渡すべきだろうが……大きさが大きさなので、すぐに回収はままならない どうしたものか、と考える中。宝剣にはまだ魔力があることが判明する ……しばしの逡巡の末、恐る恐る触れてみると。負っていた外傷は癒え、枯渇していたマナも息を吹き返した……これが宝剣の力と言うことだろうか? その他、一点だけ例えの浮かばぬ“力”が流れ込んだのを感じ取る。……何だこれは? 何て言えばいいんだ? これは 上層に伸びる階段を、緊張を覚えながら上っていく 事件は、そろそろ佳境に向かうことだろう
23. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/12/28 16:34 |
終章第二幕 第二部 フィーに言葉を投げかけるも、揺らぐ素振りはなく。ほかの面子の言葉でようやく揺れた様子だった 熊には【天地鳴乱の極み】で果敢に攻め込むも、返す拳を決められる。それでも銃撃は着実に相手を貫いた……おかしいな、俺の本来の得物は生来の魔剣なんだが 熊の拳はこちらの鎧で何とか受け止められるものの、問題はフィーの銃撃だ。舞うが如く剣戟を披露しつつ、的確に銃で射抜いてくる。厄介この上ない 戦闘の最中、レスリアが拾った結晶の記憶を読む それにあったのは過去の姿 沈む“団長”、嘆くフィー、そして彼女に「団長は私だ」と告げ何かを施す……ルーファスの姿 ――それを告げられたフィーは揺らいだ しかし、それでも戦闘は終わらない。熊がカルロスの手刀で仕留められた後、フィーは示された記憶に混乱したのか。おおよその戦意を喪失し、レスリアから渡された結晶が溶け込んだところで気を失う そして、戦地に悠然と降り立つルーファスがそこにはいた こちらは睨むも、正直立っているのがやっとな現状である そんな中、ルーファスはフィーに言葉を投げる。「こちらに来なさい。」と フィーはこちらに銃を向け……同時に、何かを落とした それは閃光を放ち、ルーファスに隙を作る。それを見逃さなかったフィーは彼に攻撃を仕掛けた 戦いは終わらない 磨耗する体力の中、俺は視線を魔剣に落とす ……これを使うことになるとは
22. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/12/28 16:34 |
終章第二幕 第一部 無事内部に侵入を果たせた俺達は、改めて探索をすることになった 内部は螺旋階段が伸びており、吹き抜けの空間となっている。また、完全に遮蔽されていないからか、外の剣戟の音が響いていた 足を進めようとした我々の背後に、メルセウスが現れた。どうやらこの先はこちらと行動を共にするらしい 高位の神官が使える神の加護をこちらにかけ、外傷を癒したことからひとまず信用することにする 道中で青色の薬草と、同じく青色の結晶が発見された。薬草はマナを復活させ、結晶の方には何かしらの記憶が内在されているらしい。何の記憶かまでは、使うまではわからないのが難点か……いや。普通か? 探査の過程でフィーの姿を確認する。しかし【ライフセンサー】の反応はなく、パスカーレ曰く魔力の残滓であることが判明した その口は「たすけて」と言葉を紡ぐ。……といっても、声には出ていないのだが 暫く進むと広間のような開けた空間に辿り着く そしてそこには西風の熊と、フィーがいた。「はじめまして」と告げるフィーは、何かを抱えているのだろうか? 何にせよ、再び戦火が火蓋を切る こちらは決着のために進まなければならない
21. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/11/16 16:16 |
終章第一幕 第二部 戦闘は愚者による【ショウタイム】から始まった。こちらは何とか抵抗できたものの、カルロスに呪いがかかってしまう 果敢に攻め込み、相手の急所に攻撃を狙い打てたものの相手は存命。こちらに魔術に似て非なるものを投げ寄越してくる 偽りの騎神、写しの能力、そして位置についていた我々の「配置を入れ替える」 後衛が前に、前衛が後ろに、戦線に異常なバラつきを与えた 愚者が打ち込んだ杭は鎧を穿ち、錆を与える。所作にぎこちなさが現れ、一時的に行動ができなくなったことは悔しさを覚える その間レスリアが前で食い止めることになったのは申し訳ないが、詫びの品として兄を要求するのはいかがなものか。てかそれどうやって提供するんだ? 捕獲するのか??? やがて愚者はレスリアの【カース・ドール】に射抜かれ墜落する 同刻、本格的な戦争が始まった。蛇の戦艦が降臨し、そこから湧く幹部級がイレブンの幹部らと衝突を繰り広げる こちらもキーア奪還のために本格的に動きを見せる 果たして、我々に待ち受けるものは一体何だろうか――
20. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/11/09 18:10 |
終章第一幕 第一部 戦火は工房の管理人による【遺失魔法】とやらで無事鎮火されたが、キノア王国は凄惨なものとなっていた 我々も出来うる限りの手は施したが、それでも損失のほうが大きなものとなっている。救助できた数は363名、全国民から割合を鑑みても微々たるものだろう 宮廷魔術師は我々に復興の手伝いを改めて依頼する。この日も夜まで救助活動を行い、城で一夜を共にすることになった 翌日、異常事態が発生する 謎の大樹が聳え立っていたのだ わけがわからない。一朝一夕であれだけのものがなりたつなんてありえない だが、あの大樹が発する蒼の光は……どこかキーアの面影を感じた そんな騒がしい城内の中、メルセウスが姿をあらわす 彼女はいう。「零の至宝は覚醒し、終わりの物語が動き出した」と 制限時間はおよそ一週間。それまでに何とかできなければ 零の巫女と呼ばれたキーアが、神格となりてこの世を無(ゼロ)に還すと レスリアの見解によれば、あの大樹は神殿らしい 神格に相当するキーアの籠ということだろうか 周囲の生存確認の結果、【西風の旅団】は蛇と密接になってることが改めて判明する どうやら拠点のひとつである酒場から、蛇の人形共が出現したようだ……そういえば競売会のときも護衛役となっていたな 【ねこまみれ】は店舗が無残になった以外は概ね存命 リィンも当面は騎神を呼べない、工房の管理人も正直戦力として即時対応はできないだろう 改めて我々が大樹の元へ向かうと、そこには愚者がいた 空舞う我々に負けじと、それも飛んでくる 実力の読めない相手だ。どうなる……?
19. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/11/02 16:29 |
第三章 第二部 魔力の吹雪が吹き荒ぶ中、己のマナの限界を覚えつつも騎神の機能を停止させるに至った されど戦場は終わらない 次には我々の意識が暗転し、各々は夢幻を見せられる 俺がみた幻は「我が王の死」 剣によって貫かれ、事切れたその姿は。イレブンの連中と邂逅する少し前の事実そのものだった 忘れてならぬ一つの現実を、今一度認識させられた 意識が現に戻る頃には、愚者を冠する蛇の執行者が姿をあらわす そいつが次に見せたのは、戦火に包まれたキノア王国の姿 レスリア曰く、それはおそらく現実のものだろう。と 愚者は問う。三人の家族を映した景色に対し、「誰を焼くか選べ」と 無論、俺はそこの愚者を指し示す。姿だけは焼き消えた しかし愚者は再び問う。「先ほどの答え以外の人物を次は選べ」と カルロスが愚者の腕を掴むが、それは明らかに少年とは違う細さだった。レスリアのワードブレイクでそれがキーアであることが明かされる 時は迫り、三人の家族は炎に包まれた。……これは夢か? それとも現か? 戦火の景色を目の当たりにしたキーアに、愚者は囁く まだ幼さのある少女の心を抉る 悪魔のような言葉 彼等の元へ行こうとする彼女に右手を伸ばす されど、その手は届くことがなく ――涙を流しながら笑みを浮かべる彼女を 止めることはできなかった
18. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/10/18 23:48 |
第三章 第一部 上層から蛇が抱える工房の所在を知り、そこの無力化を言い渡された 向かう場所は平野で建物らしいものはなかったが……テレポーターが隠蔽されており、そこから潜入することができた 幸い飛んだ先にはまだ警邏の目はなく、カルロスとレスリアの斥候組による探査で事なきを得る (一瞬、空間が歪む感覚を覚えたことを記しておく。あれがキーアの因果制御によるものなのだろうか?) 件の施設は確かに工房だった。途中廃れた部分もあったが、生産ラインの実情は確かであり。先日の女が持ってたような武器もそこで作られていた 途中レスリアに持っていってはどうかと言われたが、恐らく俺の戦法とは噛み合わないだろうと思ったので拒否をする ……キムラスカには高位の魔動機術師もいないから、これの技術を提供した所で何も無さそうな……いやヴィオローゼに渡ったら危険か 大広間には翼を有したミアキスのような輩がいた 我々を「工房の見学者」だと思っていたらしいが、カルロスの一言でこちらを敵と察したらしく、戦線を繰り広げる事と相成った 騎神とやらと対峙するのは初めてだな、どうなることか
17. ますく王 | |
2019/10/02 20:55 |
【レスリアの手記その8 ~猫の軌跡・第三章其の一~】 蛇の兵器工房1つの破壊をイレブンから頼まれた……あまり荒事には向いてないけど…兄さんに迷惑を危険な目に遭わせる組織は……早めに潰さないといけないから…鎮圧でもいいらしいけど……関係無い……! 入り口は隠された隠された場所にあり…テレポートで移動するタイプだけど…何処に行くか分からないので皆行くのを渋ってたけど……最終的に行くことになった……女は度胸…恋も戦争も積極的にならないと勝ちは無い…… 工場内は銃の生産プラントがあったり…自立する魔道兵器の警備兵が居たり…監視カメラがあったりしたけど……監視カメラは何故か稼働していなかったのか、私たちが映っても何の変化もない……? もちろん工場内にも対侵入者用の罠があり、迎撃用のレーザーはカルロスが気を引いてる間に……アデルの魔法やゼロの銃…私の人形による呪いで内部干渉を起こして破壊した…… 工場の最深部(?)であろう大部屋には羽が生えたミアキスが居て、最初は私たちの事を見学者だと思っていたみたいだけど…ここの工場を破壊しに来たイレブン傭兵団という旨を口にすると敵対することになった……あの女もかなりの実力者みたいだけど……騎神と戦うのも初めて……情報はテーナ姉さんや最強無敵軍師(笑)から聞いていたけど少し不安が残る……けど、ここで破壊しないと兄さんに迷惑がかかるから……邪魔をするならどちらも破壊してやる…!!
16. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/10/18 23:48 |
番外 キーアの要望によりキノア郊外の墓地で肝試しをすることになった。噂はそれなりに広まっていたため参加者も多く、何組かに分けられる手合いとなった 俺達は一番手で墓地を進むことになったことをここに記しておく 肝試しの仕掛けそのものは仕掛け人の個々によって違うものだと感じた ワイヤートラップで拘束された後に顔面に蒟蒻が飛んできたり 背後から変異した姿で話しかけてきたり 特殊な施しをした顔面で話しかけてきたり 何故かドラゴンと仮装してお菓子を配ってきたり 氷魔法を仕掛ける者もいたし、女に囲まれた男の姿もあった 道中の骨は完全なアンデッドであり、執行者の介入が起きたことも記録しておかねば。おのれ呪歌 負傷はキーアが見つけてきた薬品(レスリア曰くエリクシルという薬用にもなる酒らしい)で快調となり、無事で済んだ
15. ますく王 | |
2019/09/25 09:40 |
【レスリアの手記その7 ~猫の軌跡・幕間の章~】 憎き赤髪の女が死んでから1週間…兄さんも無事だったみたいだし、良かった……しかし、キーア……彼女が狙われる本質をどうしても知りたいらしいから……蛇に所属していた元・執行者の最高幹部のレンに話を聞くことになったの…… 最初はレンに聞かれて……生贄とか別世界から来たとか考えてたけど……ゼロが誰も開けられなかった扉を開けたり……カルロスが「青白く光ってたのを見た」という話を思い出して……1つの考えが頭を過ぎった…… もしかして…キーアは……『運命を自在に操れることが出来るのではないか?』と……そう考えると、ゼロが”偶然にも”誰も開けられない扉の鍵を開けたり…わざわざ超越者がいるという危険を犯してまでイレブン傭兵団に攻め入った蛇の行動……全ての事象に合点がいく……!どうやらその想像は当たっていたみたいで……キーアは『まだ能力を使いこなせていないから発動はキーアの気分次第になる』とレンは言ったの…… 他にも執行者の情報も教えて貰った……先ずは現状絶対に勝てない相手……『火炎魔人』と『剣帝』…そして私たちが出会うであろう執行者のNo.0…『カムパネルラ』……でも、執行者達は結構自由で本格的な活動をしているのは少ないみたい…… 話を聞いていると…その中に私が一番気になっている『騎神』の情報がでてきた…どうやら『適合者』になれると本当に寿命では死ななくなるみたい…実際に銀の騎神の『適合者』は大破局のずっと前から生きているみたい……でも『適合者』になれないと死んでしまうらしい……不死になるという魅力的な機能があるとはいえ…兄さんをそんな危険な事をさせるわけにはいかないから……別の方法を見つけるしかない…その能力だけ奪えればいいのにな…… そうこう話を聞いたら『キーア』がゼロの為に作っていたというカレーが出来た……初めて作ったにしては思えないくらいに美味しい……これも運命の操作…便宜上『因果操作』と呼ぼう……その能力の効果なの……?ますます蛇に『キーア』を渡すわけにはいかない流れになった……正直、『キーア』の事はどうでもいいけど……兄さんに迷惑が掛かるなら渡すわけにはいかないだけ……兄さんの為に『キーア』を守るだけであって世界やイレブンの為じゃないだけ……だから……
14. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/09/25 00:32 |
幕間 先の襲撃から一週間が経過した キーアを狙う蛇の本質等を知るために、我々は「かつて蛇に所属していた」イレブンの最高幹部・レンと話をすることになった ――何でもキーアは運命や因果に干渉する力があるらしい レン曰く「まだ使いこなせてはいない」らしいが、蛇からしても味方に置きたい力であることは俺でも理解出来る。それが悪意ある者の手元にいったらどうなるか、想像に難くない 彼女は「膨大な力を“人の器”に収め、自我を持たせることで力をコントロールさせた」結果ともいっていた。無形よりも形を与え意思を持たせたほうが融通が利くのだろうか? キーア関連以外では蛇に所属する幹部級の話が聞けた 総括すると面倒な手合いばかりだ 今回の件で改めてカルロスから彼女を自分の養子にしたらどうかという話が出た 彼女が安心できるためには、それも考える必要があるのだろうか? 確かに現状彼女に真っ当な戸籍があるかどうかもあやしいし その話をしている中、俺は過去を回想した 親に捨てられ、生死がグラつく状況の中。俺に手を差し伸べた我が王の存在 彼女からみた俺はその時の我が王に近いのだろうか…… 俺に、同じことができるというのか……? そんなキーアはその間カレーを作るべく厨房に立っていた 記憶がないにも関わらずテキパキと料理の所作をこなすのもまた件の力に関連するもの、らしい 実際出来上がったカレーは普通に美味しかった
13. ますく王 | |
2019/09/18 20:51 |
【レスリアの手記その6 ~猫の軌跡・第二章其の二~】 ある日、重症を負って帰って来た兄さんを見て…真っ先に心配の感情が浮かんだ……話によるとライフルハルバードを持った赤髪の女にやられたらしい……兄さんは既に気にしていないみたいだけど……私は許さない…!見つけたら…必ず……コロシテヤル……!!! やっと見つけた……!兄さんに重症を負わせた仇の相手が……!!復讐の相手が見つかった時の私の感情は憎悪…そして何故か歓喜が入り交じった歪な感情だった……まるで凍てついた心に火がついたよう……周囲には隠しているけれど蛮族の本能なのか……闘争心が湧き上がる……けど思考は冷静なまま怖いほど落ち着いていた……これが前に本で読んだことがある”冷たい怒り”なのだろうか……?熱く燃えるような怒りとは違い、絶対に冷めることが無い怒り…… その怒りのおかげか私の呪縛がよく通った……普段の自分なら怒るであろう……沙耶の死も…今は気にもならなかった……やる事はいつも通り、味方の支援と敵への阻害…その甲斐があってかギリギリとはいえ終始戦局を優位に進められた…… そして戦っている途中で貴族の『ユーシス』の兄『ルーファス』が敵に加わり『キーア』を渡す代わりに相手の撤退を申し出てきた……もちろんその取引に応じる仲間は誰もいない…残念だけど私もそこの赤髪の女を仕留めない限りは下がるつもりは無い……それを邪魔するならお前も敵だ……!! その後、私への集中砲火が始まり、何度か危ない場面もあったけど……怒りによる執念が私を戦場に留まらせた…!! そしてあの赤髪の女が弱りトドメを刺そうとした時に……何故か兄さんの声が聞こえた…?『感情のままに敵を倒すと本当の蛮族になる…』だったかな…?何故かその言葉が聞こえた瞬間に辺りを見回したけど…兄さんは何処にも居なかった……赤髪の女は『ランディ』がトドメを刺したらしい……あの声は幻聴なのかどうかは分からない……けど、もしあのまま感情に倒していたら…私はどうなっていたのかな……? そう思うと『ランディ』にはまた借りが出来たのかもしれない…… その後『ルーファス』も想定外のダメージだったのか攻めてきた身喰らう蛇や騎神と一緒に撤退を始めた…… 身喰らう蛇が狙う『キーア』が何者かは気がかりだけど……今は兄さんの無事を確かめることが何より大切……!!
12. ますく王 | |
2019/09/18 20:52 |
【レスリアの手記その5 ~猫の軌跡・第二章其の一~】 結局連れて帰った『キーア』は持ち帰った私たちが暇な時に面倒を見ることにした……最近は依頼もあまり無い……やる事は裁縫と兄さん観察くらいだから……私も時々は面倒を見たけど……なんだかゼロに一番懐いているみたい…… それとは対照的にカルロスが避けられているみたいだった……どうやら脱出の際に人を投げたのが怖かったらしい……カルロスもその事に軽くショックを受けてる……たかが人間のクズを投げただけなのに……何を気にする必要があるの……? その後『キーア』が「イレブンを散策したい!」と言われた……別に今はやる事も無いし…皆も了承したの…… 散策してから花畑のエリアに行くと……同じイレブンの大幹部、ドラゴンプリーストの『ナコ』に出会った……どうやら騎神について調べているらしいけど……私は1回も遭遇した事が無い……でも起動者には永遠の命が手に入るって伝説があるらしい……もし起動者になれば私や兄さんも永遠の命が手に入るのかな……? ナコと別れてから今度は厨房に立ち寄ると……そこには『ランディ』と『ティオ』が居た……どうやら『キーア』は血液検査の結果、どの種族にも属さない特殊な種族である事がわかったらしい……それと同時に親も居ないみたい……このままマスカ・レイドファミリー……は最終手段として、イレブン傭兵団の孤児院かゼロに懐いているようだからそのまま彼の養子になればいいと思ったけど……ゼロにはまだ決心が着いていないみたい…… そうしていると、イレブン傭兵団が襲撃を受けたらしく、要塞内で警報が鳴った…直ぐに駆けつけるとそこには大穴が空いていて…騎神3体と身喰らう蛇が幹部や団長達戦っている……!? しかも家の人達も戦っているけど……戦況はほぼ互角……そうして眺めている間にも飛行船から増援がやって来た……やって来たのは赤髪でライフルハルバードを持った女……!?アレは兄さんに重症を負わせた奴……!!絶対に許さない……!! ~続く~
11. ますく王 | |
2019/09/18 21:28 |
【レスリアの手記その4 ~猫の軌跡・第一章其の三~】 動いた人形(?)は人間(?)だったけど……詳しいことは良く分からない……けれど、アレだけ皆が苦戦した檻の鍵がゼロが触れたら開いた……さっきの件といい……この檻といい……どういうことなのかな……? 人形は『キーア』と名乗った人間……流石に置いていく訳にもいかないから…一緒に連れて行く事になった…… 脱出方法は…『来た道を引き返す』もしくは『高さ20mの2階の窓から脱出する』の2つだった……話し合った結果、大人数で来た道を引き返すのはリスクが高すぎるから……『2階から脱出』する事になった…… 助けた人達はゼロが飛んで下まで下ろしてくれるらしい……他の人もマナの手を活用したり、壁を歩いたりして三者三様の降り方をしてる……私もカルロスにマナの手で下ろしてもらおうと思ったけど……兄さんの言葉……「覚悟を決めれば怖いものは存在しない」という言葉を思い出した……うん、そうだよね…兄さん……!私は今から鳥になる……! 気づいた時には屋敷の明かりに照らされた不気味な土色の地面が目前に迫っていた…… 『くちゃ…』と鈍い音が私の耳に広がった時には既に口の中に鉄の香りと味が広がった……それを血と認識した時には私の身体から激痛が全身に渡るよう響いた……痛い痛い痛い痛いイタイイタイイタイイタイ……!! 骨が内臓に突き刺さったのだろう……呼吸も苦しくなってくる……私が意識を失うその前に……治療をしておかないと…… 何とか治療が済み呼吸も安定してきた時に少し遅れて皆も辿り着いたけど……『フィー』に言われた要注意人物の追手が来ている……!逃げないと……!! その後は無我夢中で逃げた……ゼロが煙幕を炊いたり、カルロスが屑人間を砲弾のようにして投げたり、パスカーレが貴族のカリスマで黒服を引かせたり私が雷撃で要注意人物……確か『ガルシア』といったっけ……?を怯ませたりして逃げた…… 結局、付かず離れずの距離のまま遠くまで来た……流石に体力も持たないから……ここで決着を付けることにしたけど……どうしても相手が強い……味方の死者を覚悟したその時……ランディが閃光爆弾を投げて助けてくれた……またランディに借りが出来た…… 結果的にはグレイマルキンを持ち帰り、ぐぅ様の治療も成功したので依頼は完遂出来て良かった……
10. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/09/18 17:07 |
第二章 第二部 銃と刃の剣戟の音。 鼻につく硝煙のニオイ。 混沌とした戦乱の渦中。 敵の攻撃は緩むことなく、的確に此方に傷を刻む。 相手の乱舞は終わらない。 狂乱に満ちた笑みには戦闘の自信がみてとれる。 それを機とした魔動の軍勢は集中砲火を浴びせた。 ――されど此方はまだ息がある。立っている。立てている。 支援の有難味を痛感した。 手負いの傷もナコの【レストレーション】で癒されたことを記しておく。 やがて首領たりうる人材が此方の元に現れる。 レスリアの幻影でみた、ユーシスの兄だったか。件の戦場の指揮を扱っているらしい。 キーアを差し出せば兵を退くと交渉を持ちかけてきたが、当然ながら断った。誰がやるか。 戦線は続行。その渦中でランディは従妹にとどめを刺し、今度はレスリアが集中砲火を受けるも、一命を取り留める。 かの者への損傷を与えたこと、戦況を僅かながらに覆されたと判断したのか。相手は兵を退けた(否、自爆させた)。 あちらの幹部に値する人材が唱えた言葉は、レスリアによるとそれは【エスケープ】ではなく、何らかの神の特殊神聖だと。 幸いなことに死者は出なかったが……一部の装甲は破損、起動要塞周辺の地形に変化が生じたそうだ。あれだけ暴れられたらそうなるか。 件の従妹の遺体から何かわかるのではということで検死の類をよこすらしい。 結果が出る事を切に祈る。
9. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/09/18 16:26 |
第二章 第一部 前の騒動から一週間後。宮廷魔術師の容態は回復の見込みがついたそうだ。 キーアについては手透きのものが面倒をみたり、調査している。 そんなキーアが「機動要塞を散策したい」と。まぁ一箇所に篭りきりも精神衛生上よろしくないだろうし、同行することにした。 数多の植物を網羅した庭園ではナコから騎神の話を聞き、厨房ではランディとティオから調査報告を受けた。 曰く「彼女は正確な人間とは若干違う――遺伝子上は人間が近いが、ホムンクルスの類のようなものにも考えられる――ようで、肉親と呼べるものがいるかどうかがあやしい」らしい。 途中、カルロスにキーアの養子縁組を提案されるが。正直親をやれるかどうかは俺としてはあやしいので言葉は濁した。 俺自身真っ当に親と接したことがないのだ(実の親には捨てられた立場だし、一般的な愛情を注いでもらえたのは王の下についてからであろう)。 まぁまだ状況としては性急すぎるということでこの話は一旦保留と言う結果に落ち着いた。 そう会話をしていると、敵襲の通報を受けた。 現場を確認すると機動要塞の壁に穴が空き、上層ですらも手をこまねる戦力の登場があったという。 上空にはみたこともない真紅の飛空艇、そこから魔動機と推測される勢力と少女が此方に近づいてきた。 ランディの従妹(らしい)である“紅の戦鬼”。 かつて我々と対峙し、敗れたと聞いていたが……報復だろうか? 話を聞く限り、キーアに用があるらしいが。そう易々と引き渡すわけにもいかないので此方も応戦の構えを取った。
8. 小慶美(シャオ・チンメイ) | |
2019/09/18 16:05 |
第一章 第三部 目覚め、動き出したそれは人形ではなく人間らしい。「キーア」と名乗った少女は記憶がないのか、何故ここにいるのかすらわかっていない様子だった。 再度檻の解錠を試みると、何故かその手の術が一切ない俺が挑戦した時に開いた。何故だ? 今振り返っても理由はわからない。 しかしグレイマルキンの解放は達成したので、彼女達を引き連れて脱出を試みる。 彼女達を下ろす道中で警邏のものと遭遇、【スモーク・ボム】で視界を遮り全力で地上へ飛んだ。 追撃の手は止まず、カルロスが近場の人を投げたり(これによってキーアは彼と少し距離をおいた節があるものの、後日回復した様子)、パスカーレによる“貴族の支配力”で人垣を分け、レスリアの【スパーク】による牽制を仕掛けるも、一時的に距離を確保できただけで徐々に追いつかれる。 わずかに灯りの点る深夜の街並みの中、追手との対峙を強いられた。 件の護衛は力技を地でいく戦闘スタイルで、それが後衛に一時的とはいえ突撃されるとなると損傷は喩えようもない。 結果としては、応戦しているところにランディによる撹乱援護で逃げ切ることに成功はした。 グレイマルキン(「レイカ」というらしい)に血液提供の協力を確約させて、この日の任務は終了した。 しかし、このキーアについてはどう処遇をしたものか。 ひとまずは上層に報告せねば……。
本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の二次創作物です。