グラナダさんの日記 「サロン・ド・ジェイケー」

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グラナダ
グラナダ日記
2018/07/08 03:46[web全体で公開]
😶 サロン・ド・ジェイケー
先日、とある意見交換会に出席しました。 …ん、出席?見学?
お邪魔したのは二度目なのですが、前回は途中までしか居られなかったため、実質今回が初ということになるのでしょう。
主催のお方が日頃よく唱えている面妖な呪文(JK語と呼ばれる、複雑なルーンを組み合わせた近代魔法のようです)が少し楽しそうでしたので、それを真似て前回の日記と反対のテーマ、無修正魔界語にて本文を綴ることにいたしましょう。





時には気まぐれにサロンに足を運んでみるのも、程良く探究心を満たしてくれるものです。
芳香に満たされた大広間。そこでは万華鏡の如き語らいが展開されており、紳士淑女の織りなす言の葉は、傾けるグラスに複雑な彩りを添えているのでした。

理想のダンスのお相手、の話題が花開きますと、同じ主君に剣を捧げる者同士が良い、とか、いやいやわたくしはステップが巧みなお方を、など、それぞれの夢見る姫君や王子の姿を挙げられておりました。
その様子はまさに、甘美なる毒に胸を焦がす青い果実。こうして見る夢こそが、楽園の林檎を赤く色付かせるのでしょう。

花色の談義に意識の半分を向けつつ、もう半分で、普段ぼんやり過ごすバルコニーの、その下に広がる庭園を思い出しておりました。
今でこそ正装にて会場への出入りを許されておりますが、私はかつてあの場所で、襤褸を纏い、傷だらけの素足でひとり彷徨う幼子でした。社交術もよく知らず、ダンスもろくに踊れず、目に見えるもの全てが茨の棘を備え、着飾る人影に怯えながらも、それでも絢爛なる舞踏会に憧れ、優雅にダンスに誘ってくださる美しい姿を思い描いていたのです。
理想のお相手との逢瀬も魅力的ではありますが、きっと私が真に探し続ける存在は、あの庭園の何処かで今も彷徨う小さな蕾なのでしょう。漆黒の夜空を見上げながら、星などひとつも見えない、月も無い、などと嘆いているかもしれません。
シャンデリアの下に赤薔薇の絨毯を広げる試みは皆様にお任せして、私は今も昔も変わらぬ目標、月の光となって迷い子の手を取り、夢のひとときに誘う為の術を身に着けてゆこうと思います。願わくば茨の庭園を、一面の白薔薇の褥に変える程の力を。




以上の文章を解読するには、《魔界語》か《芸術:ロマン》、もしくは【アイデア】の4分の1にて判定を成功させてください。
成功者は1/1d10のSAN値減少と、呪文:グラナダとの接触(任意のMP、1d3SAN)の習得…え、いらない?そうですか…そうですか。
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