😶 今更感想「感染自罪のモンタージュ」(公開終了前通過) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)クトゥルフ神話TRPG USB様作「感染自罪のモンタージュ」(公開終了前通過) KP 斑咲-Mark2さん 1/3の第一回から数日に分けて参加させていただいたシナリオです。 想像以上に凄いシナリオで、とても楽しく心に残るセッションだったので、今更ながら感想を。 以下、シナリオ内容に関する記述、NPCの名前等を含みますのでご注意ください。 公開終了前に回ることが出来て、KPさんならびに他PLさんには、本当に感謝してもしきれません…。 他PLさんのPCはそれぞれ、名家生まれで強い信念を持つ警視正さん、 常に冷静なポーカーフェイス、コンピューターのエキスパートな女性刑事さん(立ち絵差分がかわいかった…)、 穏やかで物腰柔らか、思いやりに溢れた科捜研所属心理学者さん(NPCの神山さんとは絡みが多く、見た目も兄弟みたいで、とても癒されるコンビでした) 自PCのほうは新規作成、事件の発生した警視庁捜査一課所属の刑事であり、それ故にあらすじで亡くなっているNPCの部下の一人でもあったため、冒頭時点で既に事件解明に向けての意気込み満々でした。 同じく一課の上司のNPC達が個性豊かで、KPさんのRP力もあり皆魅力的。 冒頭から引き込まれるような残酷な事件の描写と共に始まる捜査、自殺にもかかわらず色々と不可解な状況に、雲を掴むような一日目の捜査。 それが終わり、再び警視庁へと集合した所で…目の前で起こった惨劇。 鮮やかな夕陽の中、つい先程まで朗らかに喋って、笑っていた人物が、…この人も、何の因果か自分の2人目の上司だったわけですが。 よりによって、自分の出目により救うことが出来ず、目と鼻の先で壮絶な自殺を遂げてしまいます。 追い討ちをかけるようなファンブルのため自PCが慟哭、絶叫している間、その傍らで一緒にいた心理学者くんの様子が何やらおかしく… この辺りの描写で「何かヤバげなギミックがあるな」と感じ、慎重な行動を決意… あんな状況で自らの身の危険や不安を顧みず、絶望する自PCを慰めようとしてくれた心理学者さんの優しさが温かい。 そしてその間、冷静な行動で次の手掛かりに繋がる物品をしれっと回収しておく残り2人のPC。有能すぎる…何度も死線を掻い潜っていそう。 次の日、まさかの葬儀シーンから始まる2日目の捜査。優しくしてくれていた上司を2人続けて亡くしたことや、まして今回の死には強く責任を感じているのとで流石に泣く自PC。 2日目以降の捜査の中で、いつも明るく弱さを見せなかった故・上司の凄絶な人生や、色々思い悩んでいた事を知り、さらに悲しくなりました。 次々と手に入る不穏な情報、時にはファンブルで本棚が倒壊したりというコミカルなトラブルや、 ゾンビ6体に囲まれ、一番立場が上のはずの警視正さんを一人だけ置き去りに逃げてしまうという、ヤバすぎる失態をやらかしながら(本当にごめんなさい) 事件の核心に近づく中で起きた、 第三、第四(こちらは他のPCさん方が有能で、何とか最悪の事態は防げました。本当に良かった…)の惨劇。 ここのカーチェイスシーンは、bgmや演出も相まって最高に手に汗握ったしかっこよかったです。他PCさんの運転技能と優秀な出目が非常に有難い。運転技能…良いな…今度からしっかり取ろう。 惨劇を前にして、PC達の脳裏をかすめる、過去の殺人鬼の所業。 事件の影に、それからNPCや我々PC達のすぐそばに蠢く不気味な何かの存在を段々と知っていくことに。 知らなければ黒幕に辿り着けない、しかしそれらを知れば知るほど凄惨な末路を辿る可能性が増加していくというこのギミックは最後の最後に気づいたのですが、本当によく出来ており鳥肌ものでした。これは凄い…… 終わってから知るとかなりヒヤヒヤ… 特に自分は、警視庁に「挑戦状」が突きつけられたあとは、「上司達の死を何だと思っているんだ!」という思いもあり、躍起になって情報を集めに行ってしまいましたね… 人間の心の中には誰しも闇があり、様々な情報を外部から取り込めば取り込む程、無意識のうちに深淵へと引き寄せられてしまう、そんな性を思うと切なくなりますね。 シナリオ中に登場した過去の殺人鬼達の所業や記事も、凄く練られていて、中には、作中で書かれていた通りPLとしてカリスマ性をも覚えてしまうものも確かにありました。 正義とは何か、悪とは何か表面上で色々と考えていても、ふとしたときに本能的にそうした、「世間的に許されない」「憧れるなどあってはいけない」所業に惹きつけられてしまう一面も、その部分が大きいか小さいかに差こそあれ確かに人間の心の一部でもあるんですよね…難しいな。 黒幕の言っていたことも間違いなく黒幕なりの正義であり、人間を罰し、選別する手段としては間違ってはいないのでしょう。 しかし、過去の凄惨だったり悲しい経験を乗り越え、トラウマと戦いながらも最期まで正義を志していたNPC達の姿を作中で見ていると、そんな彼らを、心の中に僅かでもその可能性の芽が潜んでいたというだけで死に追いやったあの病原体や、それを撒いた黒幕の存在が、尚更憎く感じてしまいました。 分かり合えない以上、異なるかたちでの正義と正義のぶつかり合いなラスト。 KPさんの出目により射撃の腕がめちゃくちゃ有能な神山さん。一番ダメージ出してたの間違いなく彼。 途中、ファンブルにより誤射が発生し、危うくPC同士の殺しが発生しそうになりながらも何とかPC全員生還。 他3人が感染した時はどうしようかと思ったものの、(他3人のPCさん達が、自PCが感染しないように賢く慎重に立ち回ってくれました。皆有能刑事すぎる…) 無事に事件を収束させる事ができました。 全員生還でも手放しに喜べないというか、このうっすらと後味の悪い感じ、 人間のもつ心、人間や犯罪という存在の業を強く意識する機会となるこの感じが、個人的にすごくすごく大好きなシナリオでしたね… 庭師の時も感じたけれど、記憶を消してもう一度やりたい。いずれにせよもう非公開になってしまうけれど…本当に、回れて幸せを感じたシナリオでした。 KPさん始め、同卓いただいた皆様、素晴らしいひと時を本当にありがとうございました。 完全なる余談ですが、私は松伏さんが一番の推しNPCです。外見も内面も過去も、全て好きで好きでたまりません。 人懐こく朗らかな態度とその下に隠した過去の経験、強い正義心が本当に好きです。 最期に息絶える直前、病原体に脳を支配されてなお例の言葉を決して口にせず、自分の腕を噛んでまで他者を護ろうと、自分の正義と刑事としてあるべき姿を貫こうとしていたのが本当に心にくるし切なくなります。 自PCは直属の部下だったこともあり、一課に配属され、目まぐるしい日々に戸惑っていた中で優しく面倒見の良い彼の存在には何度も助けられていたと思います。(KPさんのRPでも、自PCや年下のPCさんが緊張しないよう気さくに話しかけてくださったのが印象的でした) かなり慕っていたと思うので、事件解決後も彼のいない一課を眺めるたびに、自分が救えなかったことをずっと後悔していくと思います。 完全なるエゴでしかないけど、生き返ってくれ…あんな立派な人があんな死に方なんて……
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