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😶 【SW2.0/2.5】木の葉流シナリオ製作術…自由度幻想の罠 という事で、もう一つ気を付けている事。 それは、「自由度幻想の罠」に惑わされない事です。 ちょっと考えてみましょう、プレイヤーの自由さと不自由さって、どういう関係性だと思いますか? これ…『正比例』すると思うんです。 自由さが増えると、不自由になるんです。…え? では、良くある街造りシミュレーター的なサムシングをイメージしてみて下さい。イメージは大事です。 例えば、10×10の100マスに、あなたは自由にオブジェクトを配置出来るとします。 自由ですね。 では、最も自由な状態…すなわち、一つもオブジェクトを配置していない時、あなたは自由ですか?自由ですよね。 でも、結局何も出来ません。不自由ですよね? じゃあ、どこかのマスにお店を建ててみましょう。 これで、そのマスは自由に使えなくなりました。自由じゃなくなっちゃいましたね。 でも、これで買い物をしたり、逆に商売が出来る様になります。自由ですよね。 出来る事が増える程、出来ない事も増えて行くんです。 自由という価値は、少なくとも人間的観点で言えば実は絶対値じゃなくて相対値です。 完全な自由は、実は存在しないんです。なんてこったい。 でも、ここで書きたい事はそういう事じゃなくてですね…。 もう一度、10×10のマスをイメージして下さい。 そこに、一人のプレイヤーが登場します。 そのプレイヤーは何が出来るでしょうか? オブジェクトを置く?いいえ違います。 TRPGにおいて、プレイヤーが創造できるのはキャラクターだけであり、そのキャラクターの創造も、基本的には世界には干渉する部分は創造出来ません。 世界を創造し、干渉を起こすのはゲームマスターの仕事なのです。 プレイヤーは100%自由な世界の中で、唯一その世界を変革出来ないという不自由さを持って生まれて来る訳です。 では、あなたが善意でもってそんな100%自由な世界を提供したら…? イメージしましょう。イメージは大事です。 もしもあなたが、10×10の何もない空間に突然放り出されたら。 立ったり座ったり、歌ったり踊ったり、考えられる限りの全ての行動をする事が出来ます。 自由です。 でも、それって本当に自由と思うでしょうか…? ゲームマスターが何かを決めて、自由な空間が何かに固定された時、プレイヤーは多くの自由の代わりに、僅かながらの新しい選択肢を選べるようになります。 一つの可能性の為に、無限の可能性を摘み取ってしまうのです。 個人的にはこの不自由さこそが、TRPG的な「自由さ」だと思っています。 お店を置いて、施設を置いて、世界の自由さを奪って行くのがゲームマスターの役割です。 たった一つ、プレイヤーの選択する自由だけは奪えませんが、その選択肢はゲームマスターが自由を奪う事で初めて提供出来るのです。 といっても、深刻に考える必要はありません。 逆に言えば、選択肢を提供する事そのものがゲームマスターの役割だという事です。 その面で一番やってはいけないのは、自由度幻想に陥り、何も無い空間にプレイヤーを放り出す事です。 きちんと状況を決め、選択出来る環境を提供出来る様にしましょう。 難しい事では無く、例えば「机がある」「カーペットが敷かれている」、そういうごくごく普通の状況をしっかり決めてプレイヤーに伝えるだけです。 そこから選択したり、可能性を模索したりするのは、今度はプレイヤーの役割ですから。 ちょっと話はそれますが、このコミュでSW2.5のGMをする際に「描写がクトゥルフっぽい」とちょくちょく言われます。 これ、実は自分で意識して使ってるんですけども、クトゥルフで使われる「状況描写とホラー描写を合わせて表現する」という技法がとても便利で、状況の説明と演出を並行して行えるんですよね。 自分があのやり方をするのは、演出が大事だと思うのと同時に、プレイヤーが置かれている状況をきちんと決めて描写する事が大事だと思っているからです。 もしも「あれ困るからやめてくれ」というのがあったら突っ込んで下さい!(台無しである …自由って言うのはね、いつだって、不自由という名の箱庭の中にしかないんだよ(キリッ 【コミュニティメンバー募集中】 『いざ、大舞台!』~マカジャハット ロマンティカ~ >このコミュニティは、”大舞台”マカジャハットを舞台に、シェアワールドを展開する参加型プロジェクトです https://trpgsession.click/community-detail.php?i=commu154210719009
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