ありんこ(新規卓△)さんの日記を全て見る
みんなの新着日記を見る
😟 金山実という男(「沼男は誰だ?」のネタバレあり) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)※沼男(スワンプマン)は誰だ?のネタバレがあります。 未通過の方はバックすることをオススメ致します。 「君たちは強いね。」 そう呟き彼はある場所を後にする。 「残るその他大勢の為?人類の存続の為?自分たちが安全に生きる為?自己満足の為?」 「いずれにせよ。俺には脅威を消すという選択は出来なかった。」 「何故って?俺が優しいわけでは無い。そもそも俺に選択の余地は無かった。」 「だって俺はスワンプマンになってしまったから。」 自らの手を見つめ、悲しげに微笑む。 「あの人たちもあの選択の場面で自分がスワンプマンだと気づいていたら今回と同じ選択を出来たのかな?」 「…今となっては過去のことだけどな。」 彼は虚空を見つめ歩みを進める。 長い睫毛、肩辺りで切り揃えられた髪。 傍から見たら女性の見間違えそうな容姿を持った彼は静かに目を閉じる。 「君たちの世界線にもう俺はいない。母体に宿る”捕食行動を制御する力”を継承し、今もなお同胞らと共に生き続ける俺はいない。」 首に下がるネックレスを手に握り、瞼を開く。 「さぁ、また迎えに行かなければ。迷える子羊を…後悔の無い選択を用意してあげる為に。」 「願わくばこれ以上同胞を殺させない為に。」 彼は手を虚空にかざし、禁忌の道を開く。 「いつか…報われる日が来るのだろうか。」 苦々しく微笑み、時の狭間へと姿をくらませるのであった。 彼は小説家である。”金山実”という男はこの世を去り、影川充という存在が生まれた。 自身の経験を元に描いた彼の物語は人々の心を掴み、引き込んでいった。 しかし彼は決して表舞台には出ない。何故なら彼は化け物だから。 化け物は化け物らしくひっそりと生きていかねばならない。 しかし彼は自ら紡ぐ物語を通して「SOS」を発信していた。 それに貴方たちは気づくことが出来るのだろうか… それはまた 別のお話。
レスポンスはありません。
コメント欄:(最大1000文字)
web全体で公開 友達まで公開 本人にのみ公開 ※投稿するにはログインが必要です。