霊龍さんの日記を全て見る
みんなの新着日記を見る
😶 そのライフルが貫くものは… 深夜の模擬戦 PC:エルゾ・ディー・シャルトマン 突然、知らない場所…否、ここは電車の中だ。 目の前には見知らぬ女性が立っていた。 僕を見る彼女の紅い瞳には、殺意が宿っていた。 そう、それは間違っていなかった。 「戦わないと、ここから出られないですよ。」 彼女はそう言うなり足を振り上げ、その足はまっすぐ僕に飛んできた。 僕…何かした…? だが彼女が言うように、僕の頭にも声が聞こえてきたんだ。ただ一言、「戦え。」と。 その瞬間、どこからか殺意が湧いてきて…昔の感情を思い出したよ。動く者は何であろうと撃ち抜く。 人であれば仕留める。その紅い瞳に弾丸を。その胸に赤い染みを。 気づけば傍に置いてあったライフルを手に取り、彼女に発砲していた。 何度か避けられたが命中させても彼女は動き続けた。 おかしいな、既に死んでいてもいいのに。。。 その強い姿に僕は興味を惹かれた。彼女を切り開いて構造を見てみたいと。これは研究者としての本能なのかな。 でも瞳に弾が当たると、彼女は動かなくなった。ただの人間だったようだ。 つまらない。 次は何だ。誰だ。どうでもいい。お前も僕を襲って来るんだろ? 胸倉を掴んできたそいつは日生と名乗った背の低い男だった。 彼の瞳には若干の困惑と、怒り、焦りが含まれていたように思う。 もう、本当に無益なんだよ、この戦いは。出られるならなんだっていい。 僕はあと何人をこのライフルで貫けばいいの。 肉弾戦がどうだのって、男なら拳? 反吐が出るね。 どうだっていい。さっさと僕の前から消えてくれないかな。 全身に死をまとって倒れる彼に歩み寄り、その頭に銃口を向ける。 「そん…なことし…たら、俺の…弟た…ちは…どうなる…んだよ…。」 「知らないね。飢え死にするんじゃない?」 鈍い音と共に床に血液が広がっていく。もう動くことのない肉には興味がない。 もう…飽きた。本当に僕は何かした…? 暫くして白い髪の女性が現れた。その手には古い型のライフルが握られている。 弾丸が首のすぐ横を通った時、初めて興味が湧いた。 こんな奴とやり合うのは何時ぶりだろうか。 少し興奮して、その生き物を倒れさせるためだけに撃ちまくった。 避けなかったのか、それとも避けようとして上手くいかないのか知らないけど、数発当たるとそれは倒れてしまった。 ちょっと勿体なかったな。興奮は直ぐに冷めてしまったよ。 …これって、逆に勝負に負けた方が帰れるんじゃ…? もう誰も来ない。え、ほんとに? 僕……。 銃口の細い暗闇の先に光が見えた気がする。これでちょいと指に力を入れるだけで意識はなくなる。 一瞬だけ痛いかもしれないけれど、どうだっていい。 こんな所でずっと無益に殺し合うくらいなら、冒険でもしてみようじゃないか。 ここで自分を殺めるとその先どうなるのか、確かめてみようじゃないか。 夜中の模擬戦にて
レスポンスはありません。
コメント欄:(最大1000文字)
web全体で公開 友達まで公開 本人にのみ公開 ※投稿するにはログインが必要です。