これを推します
Kei布教[web全体で公開] 2 | |
登録日:2022/01/06 20:42最終更新日:2022/01/06 20:42 |
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コメント一覧
17. Kei | |
2024/11/09 01:22 |
先日までキャンペーンで遊んでいた Moonlight on Roseville Beach ですが、こちらのコミュでは紹介していませんでしたので今更ながら紹介しましょう。 ローズ島という島を舞台に、1979年の夏を過ごすみたいな TRPG ですが、クィアでディスコでコズミックホラーと銘打っているだけあって、PC は全員クィアですし、PC たちは島の住人で同じバンガローで共同生活をしていますし(ロマンチックな関係である必要はありません)、舞台となるローズ島の中心地はゲイケーションに最高の場所です。こういうのが嫌な方は、ここで回れ右して帰ってよろしくてよ。 このゲームには数値的なステータスの類はなく、自然言語で書いた(または選択肢から選んだ)職業・経歴・技能・厄介ごと・安らぎがあります。負傷や狂気の概念がありますが、こちらも数値的なステータスではなく自然言語で記入します。 判定は nD6(何か面白い物語になりそうな場合のみ判定します)ですが、それではどのように判定するのかというと、その判定に役立つ経歴や技能があればダイスの数が増えるという仕組みです。振ったダイスは合計するのではなく、目標・負傷・恐怖・手がかり・厄介ごとのうち、GM が状況等から判断して指示したものにダイスを割り当てます。その結果、どうしても目標を達成したいので負傷するとか、ここで厄介ごとに巻き込まれるくらいなら失敗するといった具合になり、PL が選びます。 注意が必要なのは厄介ごとかしら。厄介ごとというのは PC の経歴等に紐づいた会いたくない人物です。何しろ狭い島ですので、厄介な相手といつ鉢合わせるかわかりません。判定結果の厄介ごとというのはまさにその状況で、PC にとっては邪魔だったり不快だったりトラウマだったりします。 魔法もありますが、こちらもキーワードから連想です。 つまり物事の解決の仕方の自由度がとても高いものになっています。 加えて、ルルブにはシナリオ5本(ごくあっさりとした導入と背景程度が書かれており、細部や解決方法は卓次第です)に加えて、舞台となるローズ島の紹介としてたくさんのフックが紹介されています。 面白そうじゃないかしら。というか実際に遊んで面白かったので、お試しあれ♪
16. Kei | |
2024/05/11 14:20 |
今回紹介するのは Witch: the Road to Lindisfarne です。 GM なし判定なしキャラクターは出来合いの、モンセギュール1244 の系統のゲームです。 1350年のロンドンを襲った黒死病では市民の1/3が犠牲になりました。犠牲になった人々は神の怒りに触れたのでしょうか? いいえ、疫病は魔女によって引き起こされたのです。一人の女性(エロイーズ)が魔術で疫病をもたらしたことを告白し、教会に捕らえられました。 教会は彼女を聖地リンディスファーンに連行し、清めの儀式を行うことを決定します。このゲームでは、PC たちはロンドンからリンディスファーンへの旅を通して、彼女が本当に魔女なのかどうか(魔女を火刑に処すのかどうか)を決めます。割り当てられる PC の中にはエロイーズも含まれ、彼女が本当に魔女だったのかどうかはエロイーズを担当するプレイヤーが決めますが、その内容はゲーム終了まで(つまり火刑に処すか赦しを与えた後まで)明かされません。 モンセギュールとは異なる点として、一人の PL に複数のキャラクターを割り当てられることはありませんし(ただしシーン中の脇役などは随時生えます)、カードも使いません。各章も一シーンだけで終わります。 というわけで楽しさそうじゃないかしら。ご興味がおありの方は是非どうぞ。
15. Kei | |
2023/11/27 21:22 |
Don’t Walk in Winter Wood を遊んで素敵でしたのでご紹介しましょう。 DWiWWは足を踏み入れてはいけないと言われる場所に足を踏み入れてしまい、やっぱりここに足を踏み入れてはならなかった、というお話を描くホラーゲームです。ルールに目標として記載されているお話は、「ブレアウィッチ・プロジェクト」「ヴィレッジ」「ジェヴォーダンの獣」「紙葉の家」といった作品。 ルールはものすごく簡単で、ステータスは一つだけ。このステータスがどんどん上がっていて判定がどんどん失敗しやすくなっていくことによって、追い詰められていく恐怖を再現する仕組みになっています。個人的に遊んだ印象としても、ブレアウィッチをTRPGとして楽しく遊べるゲームかしら。 ゲームには中世〜近世を舞台にしたような設定がついていますが、これにとらわれる必要はございません。現代の都市伝説に語られるビルの廃墟でも、神秘に満ちた辺境の星を舞台にしたSFでも、古い文献に誘われるクトゥルフものとしても、もちろんヤバ森ものとしても遊べます。ちょっと工夫すれば、巻き込まれ系としてお話を描くことも、やんちゃながき大将が人が変わってしまうお話だってできるでしょう。 このゲームでは、焚き火を囲んで話す怪談話として、描写は全て三人称過去形にすることが求められています。これがゲームのデザインとしてうまくいっていて、実はとても簡単にロストしてしまうシステムなのですが、それを他人事として描くことができますし、ナラティブに入門する一歩としてもテーマが定まっていて遊びやすい印象ですわ。実際に焚き火を囲んで遊べるくらいに簡単なシステムですし、ゲームの導入として幾つか簡単な怪談話をプレイヤーに語っていただいて、本編に繋げるとうまくいくかしら。
14. 聖岳生馬 | |
2023/11/20 17:24 |
ああ、読んだだけの方には内容が伝わらないかもしれないコメントをしてしまいましたねw いやもう最高ですね。 (キャラクターが)選んだ行動が物語にダイレクトに反映されるのですから! TRPGのさまざまな可能性を探る作品がたくさん出ているんですねぇ。 プレイヤーのマインドセットが(適切に)出来ていないと、意図した傾向になりにくい (というか明後日の方に進みそうな)のが難しいところでしょうか。
11. ポール・ブリッツ | |
2023/11/19 19:40 |
つらくてしんどい……(;^ω^) アリストテレスが「詩学」でギリシア人がなんで悲劇を好むのかについて分析したのを思い出します。 しかしつらくてしんどいのか……(;^ω^)
10. Kei | |
2023/11/19 17:26 |
青灰のスカウトを、短縮版(一回のセッションでの遊び方もルールに記載されています)と全話通しての両方で遊び終えたのですが、全話通して遊ぶことを強く推奨しますわ。 神ゲーでしたの(つらくてしんどいという意味で)。 ダイスの目神様の気まぐれも、さすがに神でしたし(つらくてしんどいという意味で)、それに介入するシステムも神でしたの(つらくてしんどいという意味で)。 PCは成長せざるを得ないし(システム的にも)、成長したくないし(PLのお気持ち的にも)、成長が必ずしもいいこととは限らないんですの(結果として描かれる出来事的にも)。 ゲームを通じての判定の回数は少ないですが、ただの判定、たかが判定がその後の物語に直結していて、ほんとうに悩ましいですし、その結果も、そういう行動をするPCの立場も、そうしようとするPLの意思も、全てが刺さってくる凄いゲームですわ。 短縮版だとこの辺りがあっさり風味になり、確かにはじめて遊ぶにはいいのでしょうが、全話通した時に受ける印象の強さときたら……! つらくてしんどくて、(PCの)その後の人生全てを変えてしまうような出来事を経験できるタイトルかと存じます。
9. Kei | |
2023/10/30 22:40 |
わたくしがたびたび言及している「青髭の花嫁」が DriveThruRPG ハロウィン・プレゼントで無料になっておりますわよ! 加えて Vaesen も! https://preview.drivethrurpg.com/en/featured_promotions?promotionId=Halloween_Treats_RPG_23
8. Kei | |
2023/08/29 21:11 |
ようやく購入して、これは確かに素敵なアイディアと思いましたので、ALICE IS MISSING を紹介しましょう。 ALICE IS MISSING は、3日前から行方の分からない高校3年生のアリスと、彼女の共通の知り合いのPCたちとの物語です。PCたちの動機や人間関係はランダムに与えられ、場所や容疑者のキーワードが最初に提示されて、それについて話すことで舞台の準備(詳細でなくて構いません)をする仕組みになっています。 以前紹介した別のゲームと同じく、ALICE IS MISSING も、システム的に与えられたプロンプトに応える必要があります。ですが、他のタイトルと異なる特徴がございまして、本編は完全にテキセで、本編のプレイ時間は現実の時間で90分です。PCたちは現代の少年少女で、まさしく現代の少年少女のように、グループチャットと個別のメッセージ(だけ)で他のPCとやりとりします。そこに時間経過でヒントが提示され(ヒントは一度に一人のPCにしか提示されません)、そのヒントで示されたプロンプトにどう答えるか、それをどうチャットに流すかによって物語の進行が変わります。 DIscord で遊ぶためのサーバーテンプレートや Bot が公式に提供されていて(アクティベートに購入証明が必要です。もちろん英語で行う必要があります)、オンラインでもとても遊びやすいかと存じます。 そして、このエントリをご覧になって遊びたいと思った方がいらっしゃいましたら、自分で購入して自分で訳す(全部知っていて遊ぶ)か、ここに書かれた以外のことを何も知らずに遊ぶかをとても強く推奨しますわ。