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😶 ネタ提供(※長文) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)思いついたんですけど発展させる力がないので提供します、どこかに活かしてやってください。 シナリオとかに組み込んだり創作のネタにしたりして再利用してあげたらこのネタも喜ぶでしょう。 すっごい長文になりました申し訳ありません(( 生まれつき人々の赤い糸が見える少女。 小指から伸びるそれは、最初は自分の指に巻きついているだけで、何かの拍子に誰かのそれと繋がって、仲が親密になるにつれてだんだんと赤みを帯び、そしてペアをつなぐ真紅の一本の糸となる。 少女は糸が嫌いだった。 両親の真っ赤だった糸が日に日に薄くなり、ぷつりと切れる。 恋愛をしても、相手は違う誰かと結ばれている。 交際をしていると、彼氏の小指には自分たちのそれより赤い糸が別の女と繋がっている。 街には蜘蛛の巣のように糸が張り巡らされ、増えたり減ったり、濃くなったり薄くなったり。 見たくない運命まで無慈悲に直視させてしまう、この糸が嫌いだった。 以来、少女の小指の糸が誰かの糸と繋がれることはなかった。 きっとこれからもそうだと、疑うことすらしなかった。 そんなある日、少女はある男と出会う。 男はとても気配りができて、優しかった。一緒にいる時間は当然のごとく増えた。 男との日々を幸せだ、と感じるようになった。その矢先のことだった。 朝起きると少女の指の糸が、どこかへと伸びていた。 嘘だ、そんなわけがない。だって自分は恋愛になんの期待も希望もしていなかったはず。 驚き、支度もそこそこに外へ飛び出し糸を辿っていくと、ひとつの家にたどり着いた。 チャイムを鳴らす。間延びした声とともに出てきたのは、例の男だった。 どうしたんだい?こんな朝早くに…男は驚いている様子だったが嫌そうではなかった。 見ると、伸びていた糸の先は男の小指にくるくると巻かれている。 少女は複雑な思いだった。嫌ではないが、喜べない。悪しき運命を突きつけられたときのことを考えると。 それなら、自分で切った方が数倍マシだ。少女は家に帰ると糸を鋏で断ち切った。 翌日。切ったはずの糸はまたも男と繋がっている。再び切る。その翌日も。さらにその翌日も。 消滅しないどころか、日を追うごとにその赤さは増していく。 少女は男の元へ行った。 私たち、もう会うのやめましょう。なぜ?それは… 少女は全てを話した。男はそれを聞くと、おもむろに口を開いた。 『なんだ、君も見えてたのか』 ハッとして顔を上げる。そこに優しい男の姿はもうなかった。歪んだ笑顔をしている。 無理さ、僕は君とこの糸を繋げるために時間をかけて勉強したんだ。この赤さまで行くと君はもう僕から抜け出せない。 糸はみるみるうちに赤くなり、真紅を超え、赤黒く染まっていく。 いやだ、いやだ、いやだいやだ… 糸を切るも須臾にして再び繋がる。助けて。誰か… 少女の家。その目はどんな深淵よりも深く黒く濁っていた。 既に少女の思考は止まっていた。全ての行動は機械的だった。 戸棚の3番目を開けミキサーを手に取る。蓋は閉めない。スイッチをオンにする。刃が回転する。 少女はただその刃を見ていた。考えることはしなかった。する容量が残されていなかった。 少女の糸からはもはや赤さは微塵も感じられなく、ひたすらに黒かった。 回転する刃。小指から伸びる糸。それらを見つめる少女。ポツリと呟く。 「糸なんて見たくなかったのに」 左手の小指を、突っ込む。 『赤い糸』
> 日記:ネタ提供(※長文) 少しグロいですが好きです(直球)男性はあの方なのでしょうか…
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