みおとさんの日記 「自己PC『八重田大輔』の追憶」

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みおと
みおと日記
2020/02/19 08:33[web全体で公開]
😶 自己PC『八重田大輔』の追憶
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ホテルのベッドに腰掛けながら
日課になっている、体温と血圧の測定を終える。

36度5分…  上170… 下95… 脈拍88…

ほとんど無意識につけていたらしいテレビでは
朝のニュースが流れている。

「37度5分以上の発熱がある人は
学校や職場など、人が多く集まる場所へは
行かないようにして、自宅で休養するようにして下さい。」

医療有識者の発言に、コメンテーターが食いつく。

「僕は休めないですね」

…発熱していなくたって、苦しい人間は
きっとたくさん居るだろうに……。
つくづく、日本は恐ろしい国だと思う。
まぁ…俺は、旅行で国外へ出たこともないんだがね……。

食欲はずっとない…空腹にすらならないように感じてしまうが
そうではないのだ。
消化器官まで荒らす訳にはいかないから、カバンに入れていた
貰い物のパンを胃に収めて、朝の薬を飲む。
どうも血圧が上がりがちになるのは、副作用らしい…。
運転中に眠くなることがほぼないというのは助かるが…。

…成り行きで、今日も人を乗せて
たくさん移動することになりそうだ…。
しかも何故か、ほとんどが若い女性…。

次に、瞳が車に乗るときに、何か言うかもしれないな…。
あの子は、俺の娘なのが不思議なくらい
色々な感覚が鋭いから…。

タクシードライバー時代の同僚が
儀式的なことをやっていたのを、ふと思い出した。
彼は、制服に着替えたあと、キーを握り込んだ両の拳を額にあてて
そうしてしばらくロッカーの前でじっとしている。
何をしているのか、と聞くと。

「俺は今日、コイツで死ぬかもしれないし
人を殺してしまうかも知れない。
そうならないようにってな。いつもやってるのさ。
まあ、俺はそうそう失敗しない、自信があるけどな。」

そう言って笑い飛ばす彼は、本州の高速道路も下道も
走ったことが無い場所は、ほぼ無いと言っていた。
たまの休日でも、独り身でやる事もないしと
車で出かけることを趣味としている。
自他共にベテランと認める男だが…。
学生時代の親友が、交通事故にあい亡くなり
車の恐ろしさは、身が痛くなるほどに知っていると言う。

そうまでしても、運転することをやめないのは
よっぽど車で走ることが好きなんだなあと、感心して言うと。
彼は大声を出して笑っていた。
あいつは今どうしているだろうか…
元気にやっているのだろうか…。

「さて…そろそろ出る支度をしよう…。」

尾道も、やっかいな病気の対応に追われているな。
『医者の不養生』というやつに、ならないと良いのだが……。
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