ぱむださんの日記
ぱむださんが書いた日記の一覧を閲覧できます。
日記一覧
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2024/11/21 19:22[web全体で公開] |
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2024/11/20 07:01[web全体で公開] |
😶 ローズはいつだってトラブルメーカー「The Trouble with Rose」 ロザリンド。野心あふれる叔父に命を狙われている貴族令嬢。 ブライア・ローズ。人間の騎士に恋をしたばかりに、妖精の女王の怒りを買った妖精の美女。 ローズ・ウェインライト。その出生の秘密ゆえに、荒野の街の富豪に命を狙われている西部の跳ねっ返り娘。 タキシード・ローズ。世界を蝕む邪悪と戦う魔法少女たちに思いを向けられ、不和を呼び込む謎の仮面の男。 ローズ!ロージイ!ROS-317!ロズウェル!サクラ! ……とにかく、トラブルを呼び込むのはいつだって「ローズ」なのです。 The Trouble with Roseは、手番を回しながら物語を作り上げていくストーリーテリング系のTRPGです。 様々な設定(プレイセット)が用意されていて、そこには舞台の説明と、「ローズ」というNPCが何者なのかが書かれています。 PCたちはローズが望むと望まざるにかかわらず引き起こした厄介ごとに関わる理由があり、【秘密の使命】を帯びています。そして、キャラクター作成時には6つの「個性」を決めます。事件とのかかわりの中でPCの個性を演出し、使命を達成することで、プレイヤーは得点を稼いでいきます。 もっとも得点の高いプレイヤーが、最終的に「物語の帰結」を決定することができます。 【秘密の使命】によってゆるやかな対立構造になることが多いですが、実のところかなり抽象的なもので、協力が前提になっているように思えます。 このゲームでは「ドミノセット」を使用します。ダブルシックス・ドミノと呼ばれる、サイコロの1から6の出目を2つつなげたものです。プレイヤーたちは手元に配られたドミノを選び、出目に対応した個性を演出することでシーンを進行していきます。 なかなか日本では本来の目的で使われにくいドミノですが、これを使ったTRPGとなると更に珍しいのではないでしょうか。これ、ダイスの出目みたいなのが書かれてるんですねー。 「恋愛を扱ったTRPG」について語るトピックで紹介されていたTRPGで、確かにとても真面目に、しかし自由に、多様な形で「恋愛」を描いていて、このジャンルの傑作と言ってもいいのではないかと思います。 軽いシステムですがインディーズのナラティブRPGにありがちな投げっぱなし感はなく、遊びやすそうなのがとてもいいですね。ルールブックと一緒にゲームプレイに使えるプレイセットがたくさん入っていて、ランダム作成の表なども用意されています。 オンラインセッションで遊ぶなら、ドミノの画像は実は無料で配布されているので意外とお手軽です。 前から気になってたゲームなんですが、実際に読み込んでみるととても楽しそうで、いつか遊んでみたいです! https://www.drivethrurpg.com/en/product/219160/the-trouble-with-rose
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2024/11/16 08:24[web全体で公開] |
😶 11/23日中インセイン募集してます! (おかげさまで満了、開催の運びとなりました!) https://trpgsession.click/session-detail.php?s=173096594378PaMuDa 11/23(日) 13:00~開催予定の3PL協力型インセインです。欠員があったのであと1名PLさんを募集しています。 基本ルールブックがあれば参加可能です。 楽しくてインセインらしいいいシナリオなので、予定合う方いらっしゃったら是非!
ぱむだ | |
2024/11/12 09:00[web全体で公開] |
😶 剽窃シナリオの話 Xで話題になっている件で、CoCは守備範囲外なのでスルーしていたのですが… 調べてみるとTRPGの枠を超えたかなりの事件のようなので、個人的なメモとしてここに書き残しておきます。 話題になっているシナリオの名前は、「白粉屋さん(しろは)」さん制作のCoC6版シナリオの「El Colgado Avatara -エル・コルガド・アヴァターラ- (エルコル)」。 「白粉屋さん」は、CoC6版の有名な同人シナリオをいくつかリリースしているショップです。よく名前を目にする有名なものは「四季送り」「ロトカ・ヴォルテラの愛堕討ち(ろとあだ)」「人間失覚殺人癖」あたりでしょうか。 「El Colgado Avatara -エル・コルガド・アヴァターラ- (エルコル)」は、「ファイナルファンタジー14」のストーリー・セリフ・NPCの盗用でほぼ構成されていました。 「ファイナルファンタジー14」はオンゲーのゲームシステムとメインストーリーの各章がそれぞれ通常のコンシューマRPG1本に匹敵する大ボリュームもあってプレイに非常に時間がかかるのですが、それもゲームが与える体験の重要な要素になっています。そのため、制作側からもメインストーリーのネタバレについての声明が出されています。 しろは氏は、ネタバレが禁止されているメインストーリーのそれも最新章を、人気NPCの存在なども含めて全てCoC6版のシナリオにして販売したということになります。850円也です。 正直、なんというか…… あらゆる角度からあまりにもあり得ない事件で、困惑の方が大きいというのが正直なところです。 FF14はとても人気のあるコンテンツです。もちろん、人気がなかったら剽窃していいというわけではないんですが……そんなところから「ストーリーもキャラクターも全部」持ってきちゃったら、そんなもんバレないわけがありません。ネタバレ禁止されてるので内容で検索してもひっかかりにくくてバレにくいというのはありますが、そもそものプレイヤー人口が多いわけですから。 それも、何も知らずにこのシナリオで遊んだら期せずしてメインストーリーの内容がわかってしまう程度にはそのままのようで……FF14をプレイ中の人がこのシナリオを遊ぶことで「ネタバレを踏んでしまう」くらいに。 これに関して、製作者は公開当時に「FF14に影響を受けているかもしれませんが、インスピレーションでありオマージュではありません」と明言していました。 そして、問題が明るみに出ると、「インスピレーションではなくオマージュでした」と謝罪しています。 正直ここにこだわるのもよくわからないというか……これはインスピレーションでもオマージュでもパロディでもなく、単に受けそうな要素をパクって作った作品というレベルでさえなく、「ストーリーをそのまま転用・盗用した」というレベルなのでこれほどの騒ぎになっているというのが正確なところです。 また、これを制作・販売している「白粉屋さん(しろは)」が、決して「昨日今日TRPGシナリオを書いてみたくなったけど描き方が分からなくてとりあえず好きなゲームをシナリオにしてみた学生さん」みたいな人物ではなく、過去に多数のシナリオを発表している作者であることも驚きです。 私はCoCをまったく遊んでいないので他のシナリオがどのようなものだったかはわからないんですが、同作者のシナリオにはさまざまな場所でプレイされていて、募集を掛けるとすぐに多くのプレイヤーが集まる人気シナリオも含まれています。 しかし、これほど大々的に、明白に有名作品を盗用・剽窃してしまう作者さんとなると、過去の作品に対しても疑念が向けられるのは当然のところでしょう。単にFF14ほど有名ではない作品だったから気づかれていないだけで、別の作品もこのような悪質な剽窃・盗用の産物なのではないかと… 悪質な剽窃が露見した作者は、絶対にそういった視線を向けられます。絶対にです。これはまあ、当たり前です。かなり古い例になりますが、元モーニング娘。のメンバーの安倍なつみ氏は「フォトエッセイに掲載した自作の詩が有名アーティストの剽窃だった」という件によって、本人が作詞した楽曲の販売も取りやめになりましたね。 創作物は影響を与え合って発展するものです。あらゆるものに、完全なオリジナルなど存在しません。作品は意識的に、無意識的に、様々な作品や事件、人物の要素を取り入れて作られるものでしょう。しかし「他人の物をねこそぎ持っていって載せることしかできない”コピペ作業員”なのか、好きな作品の影響を受けて創作意欲を刺激された創作者なのか」というのは大きな違いです。 こと剽窃に関しては、創作者として長くやっていれば長くやっているほど、失うものは大きいでしょう。 TRPGで既存作品をもじったシナリオを遊ぶなんてよくあることだし、何が問題なのか分からない…という方もいると思います。 冒頭で私が「TRPGの枠を超えた」と書いたように、「El Colgado Avatara -エル・コルガド・アヴァターラ- (エルコル)」の剽窃は「好きなゲームの話をもじりたくて同志を集めて好きなシステムで遊んだ」といった形に収まる話ではなく、「コンテンツの剽窃によって損害を与えている」と見られても仕方がない状態になっています。 「色々なものに影響を受けたもの(PCやシナリオやアイテムやアイデアや言い回しなど)を持ち寄って楽しく遊ぶ」という、多くのTRPGでは広く許容される楽しみ方ではなく、「剽窃・盗用で構成したものをパッケージングし、CoC6版の同人シナリオというブランディングで話題性を確保しつつ発売する」という方法を選んだのは、制作者である白粉屋さん(しろは)ご本人なので、それによって起きる事態の責任は最後まで全うするべきでしょう。 現在、「白粉屋さん(しろは)」は「全作品の返金対応」を受け付けています。 11/11に声明を出して11/30締め切りとのことで、驚くべきことに「El Colgado Avatara -エル・コルガド・アヴァターラ- (エルコル)」を公開していた期間の36分の1というスピード感で締め切ってしまうという…… いやあ、すごいですね。 ……すごいなあ。 結局すごいとしか感想が出てこないやつでした。 -------- 11月18日追記 「白粉屋さん(しろは)」さんは、アップデートした謝罪文を掲載されています。上記で指摘されている点についても触れられた内容になっているほか、返金対応についても12月31日まで延長されました。
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2024/11/03 06:26[web全体で公開] |
😶 ロールプレイが得意じゃない 得意じゃないんです。 というのも、自分で作ったキャラクターがどんなことを考えてどう感じているのか想像するのにどうしても時間がかかるし、時間をかけてもできないこともあって……ちょっと恥ずかしいというのもあると思うんですが、特にPLのときのロールプレイが苦手です。 要は一人の人格を詳細に作り込むのがあまり向いていないというのもあるのかなと思います。基本的に「主人公っぽいことを言いたい」「専門家らしいことをしたい」「戦って強い女性を動かしたい」くらいの気持ちでロールプレイをしているので、引き出しがない場面に来ると慌てます。 一方で、GMをするときのロールプレイはかなり気楽で楽しいです。 物語全体が見渡せる立場にいるので、NPCが何を考えてどうしたいのか判断する材料がすでに手元にあるのが大きいと思います。また、その枠を超えて「このNPCは何をして状況を進めるべきか」というのもGMからだと見えるので、とんでもないことを言って脇道に逸れてしまう心配をしなくていいというのもかなり心理的に楽です。 得意じゃないこともあるだけでTRPGにまつわる色々なことが大好きなのは確かなので、恐れずにやっていきたいところです!
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2024/10/27 05:25[web全体で公開] |
😶 君を食べちゃいたい。対立型協力特化2人用TRPG「Monster in the House」 ホラー作品に、怪物と人間が登場するとします。 怪物の役割は人間を恐怖させて追い詰めることで、人間の役割は恐れおののきながら生き延びることです。 怪物がいなければ人間の役割は達成できないし、逆もまたしかりです。 つまり……怪物と人間の究極の目的は、協力し合って物語を作ることだと言えるのではないでしょうか? スペイン発のジャーナリングゲーム「Monster in the House」は、2人のPLが記録をつづることで進行するゲームです。 片方は”獲物”。怪物が住まうどこかに足を踏み入れた、哀れな犠牲者……あるいは、怪物を打ち倒すヒーローです。 もう片方は”怪物”。獲物を追い詰め、脅かし、食らう、恐ろしい存在です。 物語は五幕で成立し、獲物と怪物の出会い、恐ろしい惨劇、増えていく犠牲者、怪物の正体の分析、怪物の狡猾で恐ろしい罠などがそれぞれの手番で描写されていきます。 一応判定というかオラクルのルールや、各手番で主にどのようなことが起きるのかを決めるランダム表なども用意されているんですが……自分の言葉で、自分のキャラクターが見ている景色や考えていることを描写することが何よりも大事です。 ある程度まとまった文量の記録をつづって交換する、という形で進行するので、時間をかけて遊ぶスタイルに向いているかもしれません。 とにかくこのゲームで大事なのは、二人で協力して、恐ろしく魅力的な物語を作り出すことです。獲物は怪物を恐れ憎み、怪物は獲物を惨たらしく食い散らかしてやろうと思っているでしょうが、ゲームは間違いなくこの二人の協力によって進行するのです。 とてもシンプルな内容のジャーナリングゲームなんですが、それだけに様々なシチュエーションの二人で遊べそうです。
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2024/10/12 16:29[web全体で公開] |
😶 インセイン「ほここわ」 PC: あなたは寒村で暮らす老人だ。この村の古いしきたりに詳しい。 あなたの【使命】は、村の平和を保つことだ。 PC【秘密】: なぜか若者の間では祠を壊すことが流行っているらしい。 この村の由緒正しい祠を壊されるわけにはいかない。 あなたの【本当の使命】は、祠を壊されないことだ。 村の祠: 寒村に祀られている神聖な祠。 このハンドアウトに【秘密】はない。 大学生の集団: 昨晩この村にミニバンで乗り付けてきた、無軌道な若者たち。 祠の方へ向かったようだ。 大学生の集団【秘密】: 彼らは村の祠を壊し、その経過を動画サイト『ほここわ』にアップロードしようとしている。 「動画サイト『ほここわ』」「大学生たちが向かった先」を公開する。 動画サイト『ほここわ』: 若者に人気の動画共有サイト。オカルト関係の動画が人気。 動画サイト『ほここわ』【秘密】: 祠を壊す動画ばかりが異常に人気があるようだ。祠のを壊した後の若者たちの悲惨な末路などを撮影した動画もあり、人気を集めている。あきらかに何かがおかしい……『ほここわ』の運営は「TP」と名乗っている。 「TP」を公開する。 大学生たちが向かった先: 大学生たちは村の老人たちが仕掛けた罠に掛かって全滅している。ひとまず祠を守ることは出来たようだ。 大学生たちが向かった先【秘密】: いや、一人足りない! 奴はミニバンを停めた場所に引き返している。今頃まっしぐらに祠に向かっているに違いない…… 「大学生のミニバン」を公開する。 TP: 『ほここわ』の運営。どうやら恣意的なランキング操作などのテコ入れで、祠を壊す動画の人気を演出しているようだ。 TP【秘密】 TPはこの村にいる。この村から、「祠を壊す」という若者のトレンドを作り出して発信しているのだ。何のためにそんなことを……? 大学生のミニバン: 大学生の生き残りは、ミニバンに乗り込んで祠がある鎮守の森へ突入している。何が彼らをそこまでさせるのだろう?今こそ、前もって埋設していた地雷を役立てる時だ。 大学生のミニバン【秘密】: こいつら、車で祠に突っ込んでそのまま壊すつもりだ。 平和な寒村に突如やってきた迷惑大学生集団。 彼らの目的は、今若者の間で大流行している「祠を壊す動画」を撮ることだ。 神聖な祠をむざむざ壊されるわけにはいかない。村の老人たちは近代的な罠を駆使してほここわブームに立ち向かう。その陰に恐ろしいたくらみが隠されているとも知らず……
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2024/10/10 01:33[web全体で公開] |
😶 ハシラノカミ「物資回収作戦」 一人の女性が柱の杜に現れる。 彼女は防衛大隊観測班のマエダと名乗った。 マエダは柱の守に直接頼みごとがあるようだ。 「灰色の龍の出現によって、人類の文明圏は叩き潰され、引き裂かれ、連絡経路もずたずたになった。それは神柱による封印が行われた後も回復していない」 「今の人類は、明日の命を繋ぐための刹那的な戦いを繰り返さざるを得ない」 「だから……君たちにしか頼めないことがあるのさ」 マエダたち観測班は、山地に放棄されたアルミコンテナを発見した。 ホットスポットに近いその場所に偵察を出すのはリスクが高く、それ以上の調査は行えなかった。 古い資料をあたったマエダは、そのアルミコンテナがかつて文明社会に存在していた肥料会社の正規コンテナであることを突き止めた。 現在、人類の食糧生産の効率は大きく後退している。かつての文明社会が生産していた、超高度な肥料が回収できれば、食糧事情を大きく改善できるかもしれない。 だが、防衛大隊は、差し迫った人類の生命の危機に対応するので手一杯だ。すぐに使える兵器や食糧そのものならまた違うかもしれないが、肥料の回収のために鎖蟲が徘徊する山野へ派遣させるなど、許可が下りるわけがない。 「君たち柱の守には見当もつかないことかもしれないがね……腹が減るというのは、とても辛いことなのさ」 「戦って帰ったら、美味い飯がある。人間というのは、それだけで踏ん張れるものなんだ」 「だから、私と一緒にあの肥料コンテナを回収してくれないかね」 クエスト:拠点03【車両の試乗】コンテナ牽引用の輸送車両の試運転をする。 クエスト:拠点23【昼食の準備】乏しい食糧を美味しく食べる方法を学ぶ。 クエスト:拠点05【鎖蟲の観測】コンテナ周辺に出没する鎖蟲を調べる。 マエダは搭乗02【小型輸送車両】を運転し、ハシラノカミたちをコンテナ近辺まで運ぶ。 車の中で、マエダはハシラノカミの話を聞きたがる。 クエスト:圏外13【教えて!ハカセ】マエダとブレインストーミングを行い、鎖蟲たちの行動パターンを割り出す。 クエスト:圏外10【山間行軍】放棄された拠点から、搭乗03【大型武装車両】を発見する。 クエスト:圏外01【防衛兵器の組み立て】防衛兵器が使用可能になる。 コンテナの位置に近づくにつれて、奇妙な物音と騒ぎが聞こえてくる。 近隣の柱の杜周辺の防衛基地である「022小隊基地」が、あふれ出した鎖蟲に襲われているようだ。 PCたち柱の守たちが居合わせなければ、なすすべもなく押しつぶされていただろう。 神柱との接続→【健勝の加護】 防衛線02【毒針にご用心】 【小型輸送車両】がコンテナに到着すれば、肥料の回収が可能になる。
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2024/10/08 04:38[web全体で公開] |
😶 得体のしれない部署に配属される系 主人公「新人のぱむだ山です!」 「ああ、ぱむだ山さんっていったら……新卒で『第九課』に配属されたって期待の新人か」 「ヒソヒソ……かわいそうに」 「ヒソヒソ……生まれてすぐ墓場に入るようなもんだねえ」 「ヒソヒソ……例の昼行燈課長たっての希望らしいよ」 「ヒソヒソ……むごいことをするもんだ」 主人公「あ、あの?」 「いや、気にしなくていい」 主人公「それで、第九課のオフィスは…」 「ああ、ちょっとわかりにくい場所にあるけど…」 主人公「……って」 主人公「ここ……?」 主人公「立派な庁舎の片隅で、日陰みたいな場所……こんなの物置みたい……」 「来て早々に物置とはご挨拶だな」 「フッ。そうそう、言うせめて『吹き溜まり』くらいは言いたまえよ」 「あっっクソ、まくれ、まくれーーーッ! ああー、俺の万馬券の夢がまたパーだ……」 「これが新人? 生っちょろいツラしてんなあ。またお荷物が増えたって困るんだよ。こんなんで現場でやっていけるのか?」 「それが、課長の肝いりらしくてね」 「はぁ、あのオッサンは……」 主人公「こ、ここが第九課……」 主人公「だらしない恰好の人、服装規定違反の派手派手な人、対人の態度が論外の人に、職務中に競馬ラジオ聞いてる人……」 主人公「こ、こんなの、私が想像していた○○ライフとは全然違う~~~っ!」 主人公「いったい私、これからとうなっちゃうの~~~!?」 「ま、よろしくな(肩ぽん)」 主人公「がーん」 みたいなパターンってあるじゃないですか。 長いよ。 そしてこの第九課が、まあ凄いプロフェッショナルの集まりだったり、超常現象に対応してたり、超能力犯罪を取り締まってたりすると思うんですが。 意外とTRPGでこのパターンの導入見たことがないなあと思いました。リプレイとかだと初心者枠があったりすると思うんですが、それでも「すでに出来上がったプロフェッショナル集団に配属されるところから始まる」みたいなのってあんまりない気がします。あと、PCがお役所や大企業に勤めてるパターンが少ないっていのもあるのかな? キズナバレットの設定がかなりこのパターンに近い(近いだけで全然違う)ので、このへんはこの手のドラマに影響受けてそうだなあと思ったりします。
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2024/09/30 11:09[web全体で公開] |
😶 カローン・サンクションズ「船乗りの妻」 エデル・インダストリーズのばら積み貨物船が公海上での事故により沈没しました。それに積載されていたレアメタルは数億〜数十億の価値があるとされ、大きくニュースなどでも取り上げられました。事故の原因は船員の人為的ミスであると発表されています。 エデル・インダストリーズは多額の保険金を手にしましたが、それはレアメタルの損失を補填するには到底及ばない額のようです。一時は他部門の縮小すら噂された大打撃のはずですが、エデル・インダストリーズ日本支社代表ウィリアム・ナイトの奮闘により株価は持ち直し、さらなる利益を上げることになりました。 ある日カローンたちに接触してきたのは、40代の女性。名前を「大澤 春子」と名乗ります。彼女はタンカー沈没の主原因として世間に名前を公表されてタンカー船員の一人、「大澤雪男」の妻でした。 「あの船の事故はおかしい」 「雪男さんは全ての罪を押し付けられ、殺されたんです」 そうはいっても、タンカーは沈没し、乗員は全員死亡又は行方不明の状態です。沈没の現場は公海上であり、カローンたちが調査に行くのは現実的ではないでしょう。 この事件を解く鍵は、「誰が得をしたか」です……それがわかれば、カローンたちが引導を引き渡す相手も自ずと分かってくるでしょう。 ------- 「必殺仕事人」のあらすじをぼんやり見てたらぴんと来たので形にしてみました。そのうちカローン・サンクションズの卓も立てたいな。 当たり前の話ですが、必殺仕事人とこのシステムはすごく親和性がありそうですね。 といってもこれは船が出てくること以外まったく原型を留めてないんですが、もっとそのまま転用できる話はありそうです。
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2024/09/30 10:34[web全体で公開] |
😶 薬師にできることならば鍛冶屋にできぬはずもなし 海外のソロプレイ用TRPGはやたら薬を作る人になるものが多いんですが(ウィッチだったりハーバリストだったりアポセカリーだったり)、この手のゲームの面白さはやっぱり「具体性」なんですよね。そんなもんなんだってそうだろって話ではあるんですけど… 不思議な病気を治す不思議な薬の材料や、作り方や、効き目なんかが具体的な手触りとビジュアルをイメージできるような言葉の組み合わせで出来上がるし、そこに自分のキャラクターの仕事ぶりが見えてくるから、「薬を作る」ことが楽しいんです。 ゲームによっては材料を自生している場所まで取りに行かなきゃいけなかったりするので、一段と具体性が増しますよね。 しかし、意外とないのが「武器を作る」ゲームで…… パッと見いかにもそれっぽい「Forge」ってタイトルの有名なソロRPGはあるんですが、これは別に鍛冶屋をやるゲームではないです。 いや、探せばもちろんあるんですが、薬を作るときにはあんなに広がる想像の翼がなんだか若干換羽期気味でぱさぱさ。なんなんでしょうね、客に無茶振りで変な注文されて変な武器作りたい人って結構いると思うんですが。 材料が少ないダガーばっかり山ほど作って経験値上げたり。スカイリムみたいに。 多分薬を作る系のゲームの細かい表現を変えたら武器を作るゲームにできるのかもしれないと思ったのですが…… ここで問題なのが「売ったものが何をしたか」。 薬はもちろん処方した人が病気を治してハッピーエンドなんですが…… 特別な武器を売ったら、それで誰を仕留めたのかは絶対に知りたいなあ! ただのおまじない程度の勇気の魔法をかけた短剣を持った少年が、襲いかかってくるモンスターに立ち向かって大事な人たちをその一振りで守り抜いたとかそういうの! 闇堕ちした剣豪に魂を吸う妖刀とか鍛えてあげてめちゃくちゃ人を斬りまくったりするのも見てえなあ! 私の鍛えた武器を持つ戦士同士で殺し合って欲しいなあ! こう考えてみると、確かにこの手のゲームがあまりないのも頷けます。武器は、それも特別な武器は作り手の手を離れた後の方が重要でドラマチックなわけですから……でも、この辺はランダムで作ってそこから話を膨らませるシステムに落とし込めたりしないかな。 このへんでそもそも突き詰めて考えると、いろんな武器を与えてどうなるか見守るのはだいたいファンタジー系のGMになるとみんなやってませんか?ってところに行きつきそうなので見ないふりをします。
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2024/09/30 09:22[web全体で公開] |
😶 白いキリンをさがせ 「白いキリン」を知っていますか?これは特に都市伝説と言うほどのことでもありません。アフリカのサバンナに白いキリンがいるというものです。 実際に2020年に遺伝性の白変種である白いキリンが複数発見され、当局からも密猟対策をとったことがニュースで報じられていますが……「白いキリン」の噂が日本国内でまことしやかに囁かれたのは1980年代。その存在は長い間謎に包まれたままでした。 しかし、1980年代当時の日本のバラエティ番組は何度かこの「白いキリン」を映像に収めています。 これについて、当時の自然保護区で勤務していた人物の証言が残っている。 「日本のバラエティ番組はキリンの子供を捕まえて白いペンキを塗り、それを撮影していた。撮影班に放棄されたキリンの子供は弱って死んだ。」…… 昭和らしい野蛮さ、テレビ局の横暴さ、今よりずっと金持ちで傲慢だった日本人の動物愛護精神の欠如、確かにもっともらしくて印象的な話です。都市伝説としては地味ですが、「いかにもありそうな嫌な話」というラインではなかなかのものじゃないでしょうか。 しかし、昭和の日本人がいくら探しても見つからなかった白いキリンが、なぜ2020年代になって発見されたんでしょうね? 生き物の進化のありようについてはさまざまな議論がありますが……まるでキリンが、「白くなることを覚えた」みたいじゃないですか? 自然界において、白変種は非常に目立ち、仇敵の目を惹きます。実際、この白変種のキリンも、うち2頭が密猟者に射殺されるという末路を辿っています…… キリンにとって、白くなることにメリットなんかありません。もちろんそうですよね。 白いキリンを殺した密猟者がその後どうなったかは、知っていますか? 80年代……1989年の日本のテレビ局は、白いキリンの情報と共に、数々のオカルトを追いかけていました。そういう時代だったんですね。 逆に言えば、その時しか発生しえなかったんじゃないでしょうか? サバンナのキリンと、オカルト的な存在が触れ合う機会は。 あの白く塗られたキリンは、ほんとうにただ弱って死んだんですか? あれはただ、本来あるべきだった、より恐ろしいものに生まれ変わって、今も存在しているのでは? 当時のテレビクルーには、オカルトに造詣の深い人物が不自然に多かったようです。 白いキリンはもっと生まれるようになります。 それがあるべき姿だったのです。 白いキリンが見えてしまったら、もう助からない。
ぱむだ | |
2024/08/23 04:59[web全体で公開] |
😶 旅は楽しい、世界は美しい。ナラティブTRPG「Coda」 Codaは、GM不要のナラティブRPGです。 CodaのPCたちは実在の芸術をモチーフに作り出された、美しく不可思議な「ホムンクルス」です。人類の黄昏において科学技術と神秘を極めた奇妙な大企業が、滅亡への道をひた走る人類の夢を託した存在、それがPCたちなのです。 人類はすでに滅び、都市には美しい建築物と醜い戦争の傷跡が残されています。そんな中、ホムンクルスたちは目覚めて、自然と手を携え、旅を始めます。その先に何があるのか、この度は何のためにあるのか、知っているかも知らないし、知らないかもしれません。 Codaはナラティブにかなり重心を置いたTRPGです。PC同士の対話や思いつきを誘発するシステムがメインであり、戦闘や交渉は発生しません。CodaのPCたちは役割を回り持ちで引き受け、そのシーンにおける描写を協力して紡ぎだします。 一人はウーベルチュール。その場面が五感に訴えるものについて表現します。 「ここは廃劇場だよ。古びた袖幕が繊維ばかりを残して撚れてぶら下がっていて、壊れた天井から光が射しこんでいる。壊れた観客席には雑草がはびこって、草の穂が風に揺れている。ここで繰り広げられた大歌劇も今は昔、埃を被った劇場で、美しいホリゾント幕いっぱいに描かれたキュビズム絵画だけが輝かしく色鮮やかに目に焼き付く」 一人はクレッシェンド。その場面がPCたちに課す課題について表現します。 「廃劇場で演劇をしたい? でも、衣装のサイズが僕たちに合うかな。それに、小道具が壊れているよ!」 一人はクローチュア。その場面を終わらせることを宣言し、ダイスを振って結末を決めます。 「演劇は思ってたよりずっとうまくいったよ。歌声が響くと、廃劇場の中の空気がざわめいたような気がした……」 このゲームの目的の一つは、「世界の美しさを知ること」。都市には10のシチュエーションと、12のトラマ(イベント)が用意されています。ホムンクルスたちはまだよく知らない自分たちの生みの親について、滅んだ都市の景観を通して知っていきます。あるいは、誤解していくのかもしれませんが……とにかく、ホムンクルスの旅は、そのまま彼らの人生でもあります。 様々な場所で様々な経験をするたびに、PCたちは少しずつ「最後の選択」へ近づいていきます。 それは楽しい旅の終わり、そして何かの始まりを意味します。 滅んだ世界を歩きながら交流する、というゲームの内容に、自分たちが生み出された理由も知らず、本当の人間たちの生活すら知らないまま生まれたホムンクルスたちが無邪気に遊んだり探索したりする光景が重なり、なんとも言えず美しいゲームです。 誰にとっても楽しい旅であってほしいな、と、一応進行役として参加しながら(本来はGMの出番がないゲームなんですが)なんだか切ない気持ちになっていました。
ぱむだ | |
2024/08/06 11:15[web全体で公開] |
😶 かつての友と戦場で出会うロボTRPG「Spectres of Brocken」 ロボットは今も昔も人気の題材で、国内外に様々なTRPG作品があります。 同じロボットを題材にしたTRPGでも、ロボットのどんな魅力に注目するかによって、その描かれ方は大きく異なります。私は正直、ロボットについては門外漢もいいところなので、詳しい話をすると何が何やらという感じですが……ただ、いいゲームはジャンルを超えて楽しめるというのも事実ですね。 「Spectres of Brocken」は、PCがロボットのパイロットになって対立する物語を演出する、ストーリーテリング系のTRPGです。 この「対立する物語」っていうのが結構大事な要素です。PCたちは同じ学び舎でロボット操縦の訓練を受けた、いわば学友です。それが運命のいたずらで対立することが、このゲームで最も大事な要素になります。 ゲームの前半は「アカデミーフェイズ」。PCたちは同じ学校に通って青春を過ごし、お互いのことを知り、友情を深めていきます。殴り合ったり、学校行事に参加したり、お弁当を作ったりします。学校をさぼって遊んだ思い出の川、ワッフルが美味しかったカフェ、決闘した河川敷。具体的であればあるほど、ゲームとしては有利です。そして、絆を結びます。 具体的にこの学校がどういう理由でどのようなロボットの操縦技術を教えているのか自体については世界設定によって大きく異なるんですが、若者はどんな世界でも青春を楽しむものです。 アカデミーフェイズはPCで回り持ちをしながらシーンを演出してムーブを誘発し合い、プロンプトに答えることで関係性を変えていく、あっさり風味ですがかなり濃密に青春らしいことをやれる構造になっています。 PC全員が何かしらの関係を築いたり、あるいは強い個性を得たりすると、アカデミーフェイズを終えることになります。 アカデミーフェイズが終わると、時間を大胆に数年飛ばして「コンフリクトフェイズ」が始まります。 つまり、身も蓋もなく戦争が起きます。 「あの時代は終わった。」 「あの頃は私たちは世界について何も知らなかった。」 「今は、よく知っている。」 「私たちは、勝たなければならない。」 「そう、友の屍を越えてでも。」 離れ離れになったPCたちは、戦場で再会します。 PCたちはそれぞれの勢力のエースパイロットになっています。PCたちは必ず対立し、出会って戦うごとに誰かが大事なものを失います。戦場は混迷を極め、いくつものありふれた悲劇の中でPC達は銃を向け合い、その巨大な機体を駆るパイロットがかつての友であることに気づきます。 コンフリクトフェイズでは〔blood〕という要素があり、これがプールされる数が増えれば増えるほどシーンは血なまぐさく、危険で、悲劇的になっていきます。希望を掴むためにあがくのも、戦場の死神となって友の命すら奪うのも、全てはプレイヤーの決断次第です。 カッコよく決断すると、キャラクターごとに決めたテーマソングが流れます。 はい、なのでPC作成段階でちゃんと決めておきましょうね。あなたのテーマソング。 「キャンペーンしたいとか、勢力間構想のシミュレーションをしたいとか、細かいロボのデータを組むとかじゃなくて、こういう作品の長期の人間関係をさくっとエモくプレイしたいんだ!」という、わかりやすくて潔い構造のゲーム。 参考作品にロボットアニメの名前と共に「NARUTO」と「ファイアーエムブレム風花雪月」が挙がっているのも納得ですね。 基本ルールだとダイスが不要な、まさにストーリーテリングに特化したゲームです。(ダイスは使っても良いみたいですが、自力で選ぶことに意味がある場面が多いのであんまりお勧めしたくないなあと思います) こういうゲームよく読むけど遊んだことないので、いつか機会が欲しいですね!
ぱむだ | |
2024/08/02 02:16[web全体で公開] |
😶 えっ、今日はいっぱい意味ありげなこと言っていいのか! アルシャードffのキャンペーンにオラクルで参加したので、常にわかったようなわからないような意味ありげなことばっかり言っています。 もうそんなに大したこと言ってなくても「意味ありげ…」と言われるくらいキャラそのものが意味ありげになってしまいました。 困ったことに、今回予告とハンドアウトのシステムがあるアルシャードffのキャンペーンにおいて、意味ありげなことは常にいくらでも言えてしまいます。 違うんだ……私は、PCどうし楽しくやりたいんだ…… 自発的に意味ありげなキャラという位置づけに一度上ってしまった以上、うまく下りられるかは重要な問題です。 いつ下りるか、どうやって下りるか。 その選択が、私の導くべきクエスターたちにどのように関わってくるか。 それこそが、輝きの騎士の運命を左右することになるでしょう…… これをやめたいって話じゃなかったっけ。 ともかく、アルシャードffは楽しくていいゲームです。どんどん遊びたいな。
ぱむだ | |
2024/08/01 13:50[web全体で公開] |
😶 ルッキズムとリアリティ TRPGプレイヤーの一部には、なぜか「容姿がいいとあらゆることがうまくいく」という信仰じみた信念を持っている人が一定数います。 回避判定に成功して「イケメンだから当たりませんでした!」って笑い飛ばしたりするような、「分かっている」方向性じゃなくて、何かしら行き詰まると「あとは顔の良さでどうにかなりませんか?」と真顔で言いだす感じです。 現実に生活していて、綺麗な人を目にすることはしばしばあると思います。 綺麗な人は綺麗であることで確かに得をしていると思いますが、その利点が常にその人本人のコントロール下にあるかというと疑問です。 それに関しても「(生まれつき可愛いから)自分の可愛さをよく知ってる」という設定を山ほど見てきましたが(これなんでみんな同じ書き方するのか不思議なんですが元ネタかなんかあるのかな)、それはかなり一元的な……つまり、可愛くない人から可愛い人を見たときの、可愛い人への偏見を含んでいる物の見方だと思います。人はどこまで行っても自分であり、自分から逃れることは出来ませんが、だからと言って知り尽くし、使いこなしているということにはならないはずです。 容貌について明確なデータがあるゲームであるGURPSでも書かれているように、美しい容姿であれば人さらいに目をつけられたり、あるいは顔を怪我してせっかく支払ったCPをむざむざ失う危険が常に付きまといます。そうでなくても、単純に顔を覚えられやすくなることがゲーム的に不利に働くこともあるでしょう。 こういったゲーム的な要素を一旦抜きにして考えるとしても、現実社会で「大した交流もないのに顔がいいからえこひいきして便宜を払ってくるやつ」はたいていろくな人間ではありません。そのえこひいきに乗ってうまい汁を吸えば、いずれそれ以上の代償の支払いを求められるでしょう。 以前、学校の先生や用務員さんとの交渉を、容姿の良さでなんとか通したい、と言われたことがありました。 そもそもシナリオではこのNPCたちとの交渉は想定されていないのですが、この時点で知ってることに対して隠す必要があるわけでもなく、敵対もしていないので、先生たちは生徒の疑問には答えられる範囲で答えるはずです。 ダイスを振る必要はなく、何を聞きたいかを具体的に口頭で伝えてくれれば、NPCがどんなふうに反応するかわかりますよ、と返したのですが…… PL「でも、顔が良かったら態度は変わりますよね?」 私「確かにあなたは可愛いですが、可愛いからと言って態度を変える先生ではなかったようですね」 PL「普段見せない可愛い顔を見せて誘惑する!本人にはその気はないけど誘惑してる!」 私「先生はごく普通の先生なので、生徒の悪ふざけにはいちいち取り合わないですよ」 PL「でもふつう、特上の美少女が身近にいたら……」 私「いたら、その可愛さにもすぐに慣れっこになって、普通の反応をするようになるでしょうね」 ちょっとした押し問答になって、結局他のPLが質問する形になったんですが…… もちろんこれ、PLの気持ちも分からないではないです。「NPCに聞くことを具体的に言う」というのは、部外者に言うべきでないことを言ってしまって不利な状況を引き起こすトリガーになりかねないからです。先生を篭絡して黙らせ、自分に都合の良いことしかしない状態にしたいというのは、まあ自然な心理である気もします。先生は敵対してないから答えられることには答えてくれるよ、とここまで言えばPLの疑心暗鬼を引き起こすことにはならなかったかもしれません。 ただ、私としては意地悪をしたつもりはありませんでした。他者との情報のやりとりには常にリスクが存在するし、絶対的な安全圏から情報だけを獲得できる権利なんてどんなビルドをしたPCにもありません。単に「質問したいことを口頭で具体的に明言する」というのは、ゲームを冗長にするほどのリスクとは言えないでしょう。 容貌がいいことが有利に働くことはもちろん現実にありますが、ゲーム的な利点として常に活用できるほど有利かというと、様々な要素から疑問があります。 しかし、上の例でもあったように、容貌が良いことにこだわるPLは「こんな美人がそばにいたらふつう~」という言い方をよくします。 対人的な場においては、常に美人が理不尽なほど得をするのがリアリティがある、というわけですね。 正直、今の若い世代にとってはそれがリアルなのかもしれない、とは思っています。 様々なメディアの普及からごく普通の中高生まで容姿を常に評価され、見定められる時代になり、ルッキズムは苛烈で極端なものになっています。顔さえよければ全部うまくいってるのに、あいつ顔だけなのにうまくやりやがって、と思いながら生きてる若いPLが実は多いのかもしれません。 しかし、ある程度生きてきた大人からすると、そんなことはないから大丈夫だよ、と言いたくなります。 少なくとも、ゲームの中ではその極端なルッキズム世界観で生きて行かなくていいんだよ。 容貌のデータがあるゲームでも、それが判定に影響するかどうかはGM(KP)が決められるから、常に容姿で評価されることに怯えなくていいんだよ。 美形も不細工も、化け物はみんな頭からぺろりといったりぐずぐずに溶解させたりひき肉にしたりしてくれるから大丈夫だよ。 ゲームの中の世界で、その報われなかった世界の「ふつう」にこだわらなくていいんだよ。 リアリティというのは、生きる世界によって異なると思います。 人は見たいものしか見ないので、全く事実ではないことを「ふつう、こうだ」と思い込むこともありえます。 たまに、その「リアリティ」に、その人が抱えている傷が見えた気がして、ちょっと胸が痛むことも……
ぱむだ | |
2024/07/29 05:37[web全体で公開] |
😶 ハシラノカミ タワーディフェンス系のTRPGって海外にはあったと思うんですが(私の大好きなBlack Well writerさんも作ってます)、日本では聞いたことないジャンルだったのでかなり気になってます。 キャラクターシートが公開されてますが、見ても全然どんなゲームなのかわからない……d10を使うのは分かるけども! カローン・サンクションズとどっちを買うかしばらく迷うと思いますが、遅かれ早かれ入手したいと思ってます。 はたして数字に弱い私がやれるゲームなのか? 不安は尽きません…
ぱむだ | |
2024/07/28 04:41[web全体で公開] |
😶 キズナバレット遊びたい 先日キャラメイクだけやりましたがすごく楽しかった!!! やりてーよーーーーやれますよ月曜日に遊ぶ予定です! でももっとやりたいよ!! 古いルールブックをいくつか発掘して手元に置いているので、所持ルールブックを更新しました。
ぱむだ | |
2024/07/23 17:54[web全体で公開] |
😶 反魔法のひとびと。反○○なひとびと?「MAGI」 この前から読んでる「MAGI」というゲームについて、考えさせられることがあったので紹介します。 MAGIの舞台はテクノロジーが発達した近未来です。 そして、PCたちはDNAに5番目の核酸塩基を持つために超自然的な技術である「魔法」を使用できる能力者、いわゆるマギです。 科学技術が人類の発展を支えている未来に、マギの居場所はありません。 マギは激しい弾圧を受けています。 とはいえ、マギは非常に便利な力であり、役立てる方法を考えれば人類の発展に寄与することに間違いはありません。 マギの実態と活動が広く知られ、普及するにつれて、世論はマギに傾きつつあります。 そんな傾向に対抗するように、反マギ運動はますます先鋭化しています。 マギを抑圧する人は、「マギは死者を蘇らせて使役する汚らわしい術を使う悪人だ」と喧伝します。 マギはそれに立ち向かいます。 これは何を描いたものかというと、QUEER、性的少数と社会との戦いをゲームに落とし込んだものだ、と作者さんは主張しています。それは製作者が明言していることなので、真実なのでしょう。 しかし、私の視点からはもう少し違った形に見えます。 便利な技術を使用して役立てようとしている人たち。 それにヒステリックで全く筋道が通っていない言い訳……人権侵害だとか絵柄窃盗罪だとか児ポだとかの難癖をつけて騒ぎ立てる人たち。 その技術を使った問題が起きると、その技術そのものを悪にしたくてここぞとばかりに活気づく卑しい人たち。 どんなに喚きたてても、仲間内で気炎を吐きまくっても、それに全く構わずかなりの速さで「それを役立てる方」に流れていく世間…… 反AI(のみならず、新たな技術に対して弾圧を始める集団)を描いたものとして見ると、とてもしっくりきます。 反AI運動をしている方々はAIの性能を異様に高く見積もりがちでたぶん魔法かなんかと勘違いしてそうなのも含めて、そっくりなように思われます。 もちろん、このゲーム自体にその意図はありません。前述のように、これはもともとは性的少数を弾圧する人々をモチーフにしているのであり、ゲーム自体は魔法で差別主義の悪人をさっくりぶちのめせる爽快なゲームです。 優れた文芸作品は見る人によって姿が変わり、「これは私のことを描いた作品だ」「私の身近な問題を描いた作品だ」と思わせるものです。それはゲームでも同じなのだなあと感じました。 余談ですが、ゲームの世界を身近な問題に落とし込むと、敵のロールプレイがしやすそうっていうのがかなりいいですね… 資料はたくさんありそうです。 例えば、PCが魔法で治療したおかげで怪我人が助かった時… 怪我人「僕を治した魔法は、死者を蘇らせるような怖い魔法じゃなかったよ」 反魔法「その魔法を生み出した技術の過程で、死者を蘇らせる汚らわしい魔法が使われているに違いない」 反魔法「もし治療魔法が汚らわしい技術ではなくクリーンな技術のみを組み合わせて作られているなら、使用時にその魔法が生み出されるまでの過程を全て公開し対象に承諾を得るべきだ」 反魔法「魔法には原罪がある。たとえ直接禁呪を用いてなくても、禁呪を含んで発展した技術なら同罪である」 いくらでも言えちゃうな…こういう系統の人って多分どこの世界にもいそうだし