鴉山 響一さんの日記

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日記一覧

鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/11/01 00:51[web全体で公開]
😶 ミニゲーム化するTRPG
GMとしてセッションをしていると、なかなか思ったようにストーリィが進まずフラストレーションが溜まることがあります。殊に、「オンセ三倍則」と一般に言われるように、オンラインセッションをしていると更に進行が遅滞しがちなのは否めないところでしょう。

折角貴重な時間を割いて遊ぶわけですから、用意していたボリュームを消化しきれないのはなんとも後味の悪いものですし、ある意味セッションはGMにとっての発表会的な(あるいはプレゼンと言っても良い)側面もあるわけですから、なんとかして予定していたセッション内容を完走したいと願うのもやんぬるかな、なのであります。

進行が遅滞しがちな原因として最も挙げられるのが演出過多(ロールのし過ぎ)、そして意思決定までの逡巡だろうと思われます。その意味においては昨今のシーン制、ハンドアウトや対人関係などのルールは非常に上手く作られていて、感心することしきりです。参加者にイメージを捉えやすくすること、そして問題解決を極力シンプルに整理して提示すること、これらはとても重要なことだと思うのです。

しかし、このような「迷わせる要素」や「演出過多」をそぎ落とした先には何があるのでしょうか。

私は詰まるところボードゲーム化(パーティゲームと言った方がより相応しいのかもしれません)が待っているように思います。実際、昨今発売されるルールシステムの大半がかつて「グダグダ」と揶揄されたような行動指針が明確に提示しにくいが故の処理から決別して、よりシンプルでスピーディな方向を向いているように感じます。

商業的にはプレイ人口が増え、ルールシステムが売れる方向を目指すのは当然ですから、よりそのルールシステムが購入動機に繋がるのを目指すのは当然でしょう。そして確実に支持されているようです。

そのようなスピーディかつストレスフリーなセッション進行が好みな方を否定するつもりもありませんし、無駄を省き不要な時間を圧縮するという発想自体は大いに賛成する一方で、私のような「昭和卓」を愛する老害には違和感を感じることも事実。

なぜなら、PL/PCには色々と考えて悩んで答えを出して欲しいし、その副産物としてのロールプレイも楽しんで欲しいと思うからです。

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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/30 19:12[web全体で公開]
😶 使い魔、それは魔術師の生死を左右する存在
昨日は幼馴染のSくんとその友人たちでBBQをしました。何年離れていても、あっという間に高校生だったあの頃と変わらないくだらない話に大いに盛り上がり、美味しい料理に舌鼓を打ったひとときでした。

BBQですっかり燻されたため、その後近くの銭湯になだれ込みました。Sくんとは最近はあまり遊んでいませんが、中学生からずっとTRPGをして遊んできた仲なので、露天風呂でまったりしつつも話す話題と言えば当然TRPG。いつしか先日のAD&D1eのセッションの話題となりました(10/18の日記参照)。

「あの状況で、女魔術師エルダに何かほかの方策はありえたのか?」

これについて魔術師としてのプレイにも造詣の深いSくんに聞いてみました。彼曰く、「あれはそもそも論として状況が悪い。魔術師一人での野外行軍など、想像もしたくないね。ところで、エルダの使い魔はその時どうしてたんだ?」

「おおーう、そうだった」

魔術師は自分の分身ともいうべき使い魔を召喚できます(呪文を取得し、召喚していれば、ですが)。大抵は黒猫とか鴉とか梟なんですが、ごくまれに特殊な使い魔を召喚できる場合があり、エルダはPseudo Dragonsという、ドラゴン族の末席に名を連ねる小竜を使い魔としていました。普段は特殊能力として隠れているため(カメレオンパワー、つまり光学擬態とでもいうべきでしょうか)、ほとんど気付かれませんし、最弱と言えども竜の眷属。知性は人間族並みにあります。また魔法使いたちは使い魔たちと精神的なテレパシーによって結びついているため、普段は「眠い」「腹減った」「退屈だ」「獲物採ってきた。誉めれ」と本能的なことばかり訴えてくる使い魔たちと連携することによって、特に夜間の不意打ちされる確率が減ります。私はすっかりこのことを忘れていました。

確かに、この小竜ならば、あの距離まで屍人使いたちに距離を詰められる前に警戒を発していたように思います。とはいえ、既にセッションは進み、その先のストーリィを紡いでしまっています。過去に遡って改変するのは得策ではありません。うーむ。

そこでSくんと相談し、「小竜は当然接敵に気付いていた。ところが、屍人使いの使い魔たるImp(召喚された小デヴィル)とやりあっていて、エルダに警戒を発するのが遅れてしまった」ということにしました。

となると、斃れたエルダのその後が俄然気になってくるところです。その結果については近い内に何らかの形でPCたちに齎されることになるでしょう。

ともかくも、魔術師にとって最良の友であり分身ともいえる使い魔の存在はとても重要で、私も改めてそれを感じた次第です。また、存在を忘れてしまって処理を進めたことについては大いに反省した次第です。Sくん、ご指摘ありがとう。
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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/27 09:51[web全体で公開]
😶 ジェットコースタードラマと言えば
運良く、1994年に刊行されていた「TRPG福袋」を入手しました。もちろんお目当てはこれに含まれていたシステム、「もう誰も横浜の果てで涙という名の同窓会だけ見えない」です。この長すぎて表紙や目次ですらも一部割愛、序文説明の段階でいきなり「もう見えないRPG」と略されているこのシステム。ジェットコースタードラマRPGだけあって、タイトルもジェットコースターで省略。

90年代、怒涛の勢いで放映されていたドラマを観て一時期を過ごした人にとっては皆まで言わずとも「あー、あれをやるのね」と理解していただけることと思います。

最近のボードゲームやカードゲーム的TRPGシステムに慣れている人にとっても馴染みやすい、サクサクと進むルールでして、要するに脳みそをほとんど動かさずともノリと勢いで突っ走ることができるのがウリなのです。

≪会社のライバルが実は異母兄弟で、自分の妻と不倫関係にあるのみならず時効まで1年の殺人犯≫

とか、こんな感じのキャラクタたちでドコドコ進めるわけですよ。


…………。

…………。

おバカでしょう?

おバカなんじゃよ。

そんなおバカだった90年代を思い出して楽しみたい方も随時募集しています。

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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/25 23:13[web全体で公開]
😶 You must be take the Initiative !
私は現在、ふたつのシステムのキャンペーンをGMとして主宰しています。
ひとつはAD&D1eで、もうひとつはCoCです。

AD&D1eの方はキャンペーンを始めるにあたって、舞台背景、NPCたち、そしてキャンペーンの根幹をなす大きなフレームだけ設定しました。それ以外はPC/PLたちがどのように動くかによって展開はどんどん変わるため、GMもどう展開していくのか完全な予想はできません。そのため、GMも想像しなかった事態に発生することがままあり、私自身大いに楽しませてもらっています。

一方CoCは「黄昏の天使」という既製品のキャンペーンボックスセットを使用しているせいもあり、こちらはほぼ一直線のストーリィ展開です。中盤、第三勢力などが現れる場面もあるのですが、シナリオにも「どうなるかはGMが適宜判断して進行するように」としか書いてなく、要するに丸投げです(さすが昭和時代の作品)。PC/PLたちはキャンペーンの大きな流れに抗うことはかなりの困難です。それはシナリオブックに記載してあるから、と言ってしまえば身も蓋もないのですが、良くも悪くもジェットコースタードラマなのです。まあ相手はコズミックホラーな存在ですからね。しょせん、矮小な人間ができることはごくわずかなものなのです。

ともあれ、二つのキャンペーン……というよりも、私のマスタリングと言った方が適切かもしれませんが……共通するのは「PL/PCたちがイニシアチブを握って行かない限り待っているのは滅亡しかない」ということです。

なぜそのようにするのかと言うと、PCたちはその世界において特別な存在だからです。特別とは必ずしも超人的な能力を持っていることと同義ではありませんが、「何かを成し得る存在」でなかりせば、セッションをする必要がないからです。何もなし得ることができないのならば、GMはTRPGセッションではなくて小説を書いていればよろしい、そう思うからです。

キャンペーンの中では、PCたちを憎んでいる者、評価している者、再評価しつつある者、味方、敵、敵の敵……様々なNPCが登場します。ぜひ彼らの間を立ち回り、泳ぎ回り、出し抜き、信頼を勝ち得、憎み、そして愛して欲しいものです。
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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/24 11:51[web全体で公開]
😶 「おまえはだれだ」
このサイトの「100の質問」ってのは良いですね。どんなバックボーンを持っている人なのかが読めばわかるから。セッションをするにせよしないにせよ、「あ、この感覚良いな」と思えば声を掛けやすくなるし、そうでなければスルー出来る。

そしてキャラクターシートの登録、あれは自キャラ自慢の自己満足だろ、と思いましたが、そうではなくて、あれこそ書き方ひとつとってもその人のTRPGに対する思想が垣間見えるんだなと思うようになりました。

そう考えると、たくさんの人に声を掛けてもらいやすくするためには、「100の質問」と「キャラクターシート」を充実させることはとても有益だと思います。

そんなわけで、もう少し充実させてみようと思います。
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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/21 20:15[web全体で公開]
😶 買取価格にまんえん
先ほどものすごく久しぶりにホビーショップに行ったんですよ。ほら、ハリスンとかスターとか言う名の四人組が歌ってたタイトルみたいな店名のところ。あまり新しいシステムに関心が無いので、滅多なことでは行く理由がないんですな。ただ、たまたま至近距離まで行ったのなら、折角だし、ねえ。

まあお察しなんですが、私が探しているようなダイノサウルス的イニシエルールブックは、控えめに言って迫害されているなぁ……というか、品揃えは少ないですね。世の中の需要を考えれば「そらそーだ(Ⓒ吉田羊)」なんですけどね。

それでも、CoCはしっかりコーナーがあったりしてプレイ人口がとても増えているんだなあと実感。

で、「おーWar in the Europeがあるじゃん」とか「カイゼルレギオン800円、切なっ」とかウキウキ見ていると、いかにもこれからCoC始めたいんですという感じの純朴そうな青年が店員のお兄さんと相談していました。

「CoCって、基本ルールだけでも遊べますかっ!? むしろ2010だけでも遊べないものなのですかー!?」とか聞いているじゃありませんか。店員のお兄さんも手慣れたもんで、説明は超的確(たぶん頻繁にそんな質問受けてるんだろうなと思います)。私のような老害の出る幕は微塵もなかったんですが、店員のお兄さんが去ったあと、「高いよ~どうしたらいいんだ……」とその純朴青年はひとり絶句しておりました。

そうだよね、そうだよねえ。楽しさが確実に約束されていないものに結構な金額を支払うのは躊躇っちゃうよねえ。

でもね。

ルールのサマリーをどこがサクッとサルベッちゃうような横着はせず、なぜそのような金額に設定されているのか想像してみてほしいし、購入したのなら骨の髄までしゃぶりつくしてやる勢いで楽しんでほしいなぁと思った次第です。

すでにがっつり遊んでいる方は同意してもらえると思うのですが、「ちゃんと遊べば、十二分に元は取れます」。

青年よ頑張ってくれたまへ、と店を出ようとしたら買取のチラシが目に留まりました。

「黄昏の天使 買取価格20,000円」

に ま ん え ん  ですよ、買取価格で!!!!
販売価格はいくらになるのか……。

というわけで、私の「黄昏の天使キャンペーン」に参加している人たちよ、ねっぷりどっぷりと楽しみましょー!!
 
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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/18 16:23[web全体で公開]
😶 AD&D1eキャンペーンの一例
先週土曜日のことですが、細々と開催しているAD&D1eヒューナースドルフ男爵領キャンペーンの続きを行いました。このキャンペーンはひとつの男爵領全体を揺るがす大事件を縦糸に、複数のキャラクタの行動と結果を横糸に織りなしています。そのため、あるキャラクタの行動結果がバタフライイフェクトのように他のキャラクタに影響を相互に及ぼし続けるという、マスタとしては実験的な展開をしています。あるときはA,B,Cというキャラクタ、別の日にはB,D、そしてまだ別の時にはD,Aがともにセッションする……と言った具合です。

で、ずっとやりましょうと言いながら進められなかった司祭ルーシアの小冒険をやりました。もともとルーシアはある理由があってタイムリミットがある中、教会の任を受けた他キャラクタを様々な理由から放置もできず湖のほとりの村で起きた事件解決のために出向いていました。その事件自体はなんとか解決したものの、まだ周辺の治安に不安が残るため、引き続き地域制圧の任を実行するキャラクタたちと一時の別れを告げ、急ぎ首府へと帰還の途に就いたのでした。

ただし、スピードを優先したために頼ったのは女魔術師のエルダ・クレリチ。彼女はルーシアをコマドリに変身させ、魔法の空飛ぶほうきに跨って鏡面のような湖の上を飛びかえります。ここでD&D者ならピンとくるでしょうが、このコマドリへの変身、それはポリモーフ・アザーという呪文です。これは変身するとき、そして戻るときにチェックが必要となり、わずかな確率といえども失敗即死亡を意味するとてもリスクの高いものです。また、変身中は思考もその動物そのものになってしまうというのがポイントです。余裕があるときなら絶対に選びたくない選択肢ですが、今回はそのリスクを賭してでも帰還したい理由がルーシアにはあったのでした。

近く行われるという男爵領重臣会議。その日までに帰還し、一たび戦いの中において斃れたものの大人たちの都合によって蘇生され、政治の道具にされようとしている少女騎士を救うためにルーシアは宮廷内を動き回らねばならないのでした。かつて友誼を結んだ少女、その純真な心に応えるために。

彼女たちにとって不幸だったのは、魔術師エルダが仕込んでいた各種魔術のほとんどが払底していたこと(ポリモーフと魔法のほうきでの移動など、リスクが高すぎます)。偶然、屍人使いゾンブダックとその屍人たちに不意を打たれたこと。そして不幸の総仕上げともいうべきなのはゾンブダックが右手の指に「術返しの指輪」をはめていたこと。エルダが放った魔術の矢(マジックミサイル)は全弾はじき返され、脆弱な女魔術師の身体を等間隔に貫いたことでした。

さしものエルダも5本ものマジックミサイルをまともに浴びてはひとたまりもありません。即死こそ免れましたが、魔術師にとって0を割り込んだヒットポイントは「まだ死んでいない」というだけで彼女の命脈が尽きるまで、そう長い時間は掛かりません。

幸運にもエルダが倒れたはずみで解放されたコマドリに擬態したルーシアは、本能的に太陽の昇る方、つまり首府へ向かって飛び続けます。幸いにして教会にたどり着き、もどかしいあれこれがあった後に無事元の人間の姿に戻れましたが、一息つく間もなく、上司である副司祭長に面会を求めるのでした……と言ったところで時間切れ。

女魔術師エルダはそこそこ以上に経験を積んだ実力のある冒険者でしたが、やはり魔術師は仕込みが重要。タネ切れしたらひどく脆弱になってしまうというのを再認識しました。スペルターニングについてはたしかに不幸以外の何物でもありませんでしたが、本来であれば充分に戦闘そのものを回避できていただろうし、万一できなくても様々な対応ができたはず。

ともあれ、これでずっと保留になっていた「重臣会議」開催のセッションができるようになりました。横死してしまった前男爵の後継を決める重要な会議において、それぞれのキャラクタはどのような立ち回りをするのでしょうか。背景と登場人物の考え方などは事前に用意している者の、それ以外はスジナシな私のマスタリングですので、今後の展開がどうなるかは私自身わからず(もちろん、何パターンかは予測していますが)、楽しみなのです。

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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/16 16:43[web全体で公開]
😶 キャラシートに登録してみました
たぶん公開しても問題ないだろう、自キャラをアップして見ました。
どのみち、AD&D1eのテンプレがあるわけでなし、好き勝手書きました。
データというよりは設定資料と一人語りですな。
「だから、なに?」という文字だらけのキャラシートです。

こんな感じのメンドクサイ背景で遊んでみたい奇特な人は、ぜひご連絡ください。
いまGMをしているAD&Dのキャンペーンをご案内します。
ルールブック所持は参加条件ではありませんので
お気軽にどうぞ。
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鴉山 響一
鴉山 響一日記
2016/10/15 17:58[web全体で公開]
😶 「100の質問」に回答しました。
登録だけはしていたのですが、先ほど「100の質問」を埋めてみました。お暇でしたら「ああこんなやつなんだ」と思いながら読んでいただけると幸いです。
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