【ケダモノオペラ】『饗応の試練場』 #01

じゃがまる2
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登録日:2022/11/06 00:38最終更新日:2022/11/18 08:59

本作は、「池梟リョーマ、アークライト、新紀元社」が権利を有する「ケダモノオペラ」の二次創作物です。

ケダモノオペラリプレイ『饗応の試練場』 #01


これは『饗応の試練場』プレイ時の、場面1『騎士たちの来訪』でのやりとりと物語の記録です。
前回:『場面00_開幕前に』
https://trpgsession.click/topic-detail.php?i=topic166765800697

※リプレイ製作時に心情や描写を大幅に加筆しています。
 話の流れ、台詞、行動はセッション時のものですが三次創作の面が強いため苦手な方はご注意ください。



参加者

KP いおろい
PL じゃがまる2(ツキミ)



PC情報:ツキミ(場面01開始時)

ケダモノ種:アラクネ(水晶の糸を操る大蜘蛛)
ケダモノ名:ツキミ
疑似餌の姿:顔の見えない魔女(死骸)
行動理由:人の魂の輝きに対して興味を持つ。
権能:叡智
住処:天まで届く塔
欲望:鑑賞
 『人々の悲劇や激しい感情を間近で堪能するために、頼みをきく。』
伝説:
 □『あなたは昔、幸福な生活をおくっていました。今もそれを懐かしんでいます。』【伝説表:失楽園】
特技の使用:
 □0 □1 □2 □3 □4 □5


獲得した予言:※予言の内容はセッション終了までに必ず物語に組み込むこと
 □『迷宮の奥底で、あなたはシャルルとふたりきりになりました。』【イントロ予言】








KP

この世界のどこか、闇の森。ここでは永遠に生きるケダモノたちが暮らしている。

KP

ここであなたは普段、どのように過ごしているでしょうか?

PL

そうですね。住処の天まで届く塔のてっぺんでひたすら空を見てるか、ひたすら森を見てるか……。

KP

あ~なるほど。

PL

時の流れと一体化というか、時間を忘れた過ごし方をしてるんじゃないかなと。

KP

では。今日もあなたはそうやって。

KP

塔のてっぺんで森を眺めたり空を眺めたりして何かするでもなく過ごしております。

PL

はい。







場面01_騎士たちの来訪







KP

さてその時。ツキミさん、あなたは数人の武装した人間の足音を聞きます。

PL

ほう。

KP

遥か遥か塔の下の方、森の中にキラキラと鎧の輝きをいくつか見ることが出来ます。

PL

ほうほう。

KP

彼らは黙っていれば塔を上ってくるでしょうし、あなたが降りて行っても良いでしょう。

PL

そうですね……しょうもない人間とは接触したくないので、恐らく塔の下の方には糸の妨害があるかと。

KP

それにあなたには子蜘蛛たちもいます。

PL

ではそういったもので塔の下は罠だらけということで、彼らを妨害します。

KP

相当厳しい罠でしょうか?

PL

正直死んでもいいぐらいの罠ですね。

KP

(笑)






騎士たちの来訪①:伝説の塔へ

 闇の森。ケダモノたちの世界の只中を騎士団長ブリジットは行く。剣を携え、精鋭の騎士を連れて、木々の向こうに隠された遥かな頂きを目指す。殿下は王国に必要な御方なのだ。何と引き換えても必ず連れ戻す。騎士の一人が悲鳴を上げた。ブリジットは携えた剣で彼の足に絡みつく黒い影――蜘蛛を弾き飛ばす。ここまで何度となく牙を向いてきた森の魔性のひとつ。人智を凌駕する存在たち。その脅威を退けながら騎士たちは先を急ぐ。空には満月。進むうちにふと手足が強張り、見れば浮雲のように繊細な、だが鋼の刃も通さない光の網が四肢に絡みついている。蜘蛛の糸だ。這い寄る影が数を増す。まるで獲物の品定めをするかのように。窮地にありながらブリジットは確信する。間違いない。試練を覆すに足る圧倒的な力、シャルル救済の要と成り得るケダモノはきっとこの先だ。ブリジットは体の自由を奪われたまま、その声で姿の見えない塔の主に呼び掛ける。

KP

先頭で跪き、声を上げているのはまだ若い女性騎士ですね。

PL

ほう。では見込みのありそうな面白そうな人間がいるので少し眺めています。

KP

では女性騎士ブリジットはひたすら頭を下げて名乗ります。

PL

ふむふむ。そのブリジットさんを試したいのですが、子蜘蛛をブリジットさんに集めるとか出来ますか?

KP

もちろん出来ます。

PL

ではブリジットさんに子蜘蛛の群れを集めて襲わせて観察します。死なせるつもりはないです。

 
「ツキミ様、ツキミ様――!」
 ブリジットは意を決して声を張り上げた。
「我らはボレア王国の騎士団。どうか我らの願いを聞き届けてください!」
 張り巡らされた見えない罠、上下左右どこからでも襲い来る蜘蛛の群れ。
 ブリジットはその中にあって尚、塔の主、ツキミという名のケダモノへの敬意を欠かすことなく頭を垂れて嘆願する。
「騎士団長ブリジットと申します! ツキミ様、貴方様のご高名はわが国にも伝えられています。どうぞ、どうぞお力を貸して頂けないでしょうか!」
 反応はない。だがこちらを覗くものは間違いなくそこにいるはずだ。
 震えそうになる声を懸命に抑え、ブリジットは続ける。
「お力を貸して頂けるのであれば、貴方の望むことは何でも、何でも叶えて差し上げます! どうかお願いいたします!」
 そう話す間にも蜘蛛の群れはブリジットに取りつき、彼女の姿は今や黒雲のようだ。
 全身を鋭い痛みが襲う。その気になれば相手はいつでもこちらの命を奪えるのだろう。
 部下たちの抵抗も限界が近い。
 だがそれでも。ブリジットは頭を上げることなく訴え続ける。引き下がる道など始めから存在しないのだから。

KP

ブリジットはプルプル震えながらも、微動だにせず嘆願を続けていますね。

PL

ツキミはそれを見て、ほほうという感じで話を聞きたくなります。

KP

やった!(笑)

PL

彼らが何をしに来たのかという事への興味が勝ちます。


 そして。
「若き騎士よ」
「!」
 声がブリジット達の耳に響く。
「ソナタ、その心意気は本物のようだ。もし何が起きても後悔しないというのであればそのまま進むと良い――」
 どこか愉しむような声がそう告げると、途端に視界を埋め尽くしていた蜘蛛の群れは千々となり、現れた時と同じく何処かの影の中へと消えていった。焦燥も喧噪も突然終わり、静けさだけが乱暴に残される。
「ツキミ様……ありがとうございます!」
 森を照らす満月の下、部下たちの無事を示す息遣いを聞きながら、ブリジットは声の主に向けて深く頭を下げる。どうやらまだ希望はあるようだ。
 騎士たちは再び森を歩き始める。塔はもう目と鼻の先だ。





騎士たちの来訪②:邂逅

 闇の森。その何処かに聳える塔の上、大蜘蛛ツキミは糸で紡いだ巣の中で、時の流れに身を任せ、ただ月の満ち欠けを数えていた。今宵は満月。数十年か数百年か、変わらぬ静寂に浸っていたところへ、突如として何者か――いや、人間の足音が遥か地上から届く。この鋼の音はどこぞの騎士か。煩わしい。下手に粘られても面倒だ。子蜘蛛を遣わし食っても良いと命じる。直に静かになるだろう。……だがどうだ。それなりの数を送り込んだつもりだが足音は止まらない。それどころか少しずつ近づいて来ている。これ以上先へ進めばどうなるか分かりそうなものだが、死ぬまでそうしているつもりだろうか。それに、何やら私の名を呼ぶ者がある。ふむ、ふむ、なるほど。木っ端共の相手なぞご免だが、強く気高い魂の持ち主であれば話は別だ。久々の馳走、歓迎するのも悪くない。
 

KP

たどり着くころにはボロボロのヘロヘロでしょうが、4人は全員膝をつき、まずはあなたに礼を述べます。

PL

そういえば彼らはツキミの本体を知っているのでしょうか? 疑似餌(魔女)がまず表に出てるんですか?

KP

基本的には疑似餌の魔女子さんが見えている感じですね。ツキミさん本体は特技を使用しなければ隠れていて見えないと思ってもらって大丈夫です。


PL

では塔の上には、魔女子さんとブリジットさんと部下がいる、という感じですね。

KP

ですね。


 空に浮かんだ満月は、黒々と広がる森にそびえる塔と、その頂上に佇むものに、白磁のような影を落としている。
 ブリジットと3人の騎士は、階段の先に待ち受けていた黒ずくめの人物の前で膝を付き、揃って頭を垂れた。
「ツキミ様。私共にお会いくださりありがとうございます」
 相対する魔女は立ち尽くして動かず、目深に被る帽子の隙間から彼らを見下ろすばかり。
 その顔にはまるで生気がなく、例えるならば動く屍のようだ。
 ややあって、魔女の形をしたものが口を開く。
「何用か?」
「はっ。ツキミ様、どうか――」
 ようやく、といった様子でブリジットが切り出す。
 月明りに照らされた彼女の姿はとても痛々しく、あちこちに血が滲み装具も細かな傷で覆われている。
 他の者も似たような有様で、しかし微動だにせず傅く姿から一目でどれも一角の騎士なのだと伺い知れる。
 これ程の者が命を賭してでも叶えたい願いとは何だろうか。塔の主ツキミは彼らの言葉を待った。
「どうか、我が国の第二王子シャルル殿下をお救いする旅に同行して頂けないでしょうか」
 ツキミの眉が僅かに上がる。旅、と来たか。
 ブリジットは頭を下げたまま一息に続ける。
「殿下は大迷宮”饗応の試練場”に行ったまま帰りません。ことは一刻を争うのです。殿下のお命も、我が国の命運も……」
 一カ月前、ボレア王国では国王と第一王子を相次いで病で失い、宮殿から王族がいなくなるという事態に陥った。これにより魔物は不穏な動きを見せ、王国の内政も乱れてしまう。そこで白羽の矢が立てられたのが、かつて祖国を離れた第二王子シャルルだった。シャルルは王位継承を巡る混乱を嫌って出奔したが、彼の才気と人柄は誰もが認めるものであったと言う。
「ほう。その第二王子とやら、余程の人物と見える」
 そう言いながら、しかしそれよりも、とツキミはブリジットに視線を向ける。
 顔を伏せたままでも分かる。この騎士の熱意と誠意は本物だ。この場に参じたのも並々ならぬ思いがさせた事だろう。
「シャルル殿下なのですが、冒険者をなさっておられ、そして奇しくも一ヶ月前に仲間とともに”饗応の試練場”の探索行に出かけられたのです」
 ”饗応の試練場”とは地下迷宮の名であり、人の捜索ともなるとかなりの危険を伴う。そこで人ならざるツキミの力を借りて迷宮に挑もうというわけだ。そして、協力すれば財宝も人命も望むだけ与えられると。
 なるほど、退屈な交渉だ。私の望みをまるで理解していない。
「ですから、どうか、お力添えを頂けないでしょうか!」

KP

ブリジットは地面に額をこすりつけんばかりにしております。

PL

まずツキミはこの時点でシャルルにはまったく興味がないですし、ボレア王国の行く末にも興味がないです。今目の前にいるブリジットさんに興味があるんですよね。


KP

ふむふむ。

PL

うーん、それでは……


 ツキミは静かに息を吐いた。
「ソナタ、ブリジットと申したか」
「はい、左様でございます」
 名を呼ばれたブリジットが伏した顔を僅かに上げる。
「もし”饗応の試練場”とやらへ探索隊を出すのであれば、もちろんソナタも同行するということで間違いはないか?」
「もちろんでございます!」
「ならば良い。――良いだろう、付き合ってやる」
 ブリジットが試練に挑む様やその後に待ち受けるものを見届けることが出来るなら、塔を離れる理由としては十分だ。
「ツキミ様……感謝いたします!」
「ソナタの住む王国にも、大層大事にしている王子とやらにも特段興味はない。ただ、ブリジット。ソナタの行く末を少し見てみたい」
「そう、ですか」
 そうだとも。私を大いに楽しませ、魂をより一層輝かせよ。
 そして、その暁には。
「ああ。報酬については特に考えなくてよい。今はまだな」
「今でなくとも構いません。いつでも申し付けて頂ければ、私が何としてでもご用意いたします。もちろん、私の命でも……。どうぞ、よろしくお願い致します」
「まあそう気負うな」
 何度も頭を下げる彼女に嗤いかける。お堅い娘だ。そして強き騎士でもある。
 だがそれでも、忠告は必要だろう。
「ただひとつだけ、最初に伝えたろう? 後悔だけはするんじゃないぞ」
 そのような姿を見せられては興覚めにも程があるというもの。
 対するブリジットの返答は。
「シャルル王子をお救いできるのであれば、どのような後悔もございません」
 期待通りの言葉、表情、そして輝きであった。

KP

ツキミさんは【イントロ予言】として『迷宮の奥底で、あなたはシャルルとふたりきりになりました』を得ます。


PL

これですね。

KP

はい。物語中でもいいですし、エンディング後、数年後の物語として語っても良いです。何らかの形で予言を成就してください。


PL

楽しみだなぁ(笑)分かりました。

KP

では特に何もなければ、次の場面2に行きますが。

PL

行っちゃいましょう。

KP

了解です。ではシーン2『迷宮都市』です。






 ⇒『場面02_迷宮都市』へ続く

https://trpgsession.click/topic-detail.php?i=topic166772252617


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