エクスシーア・パラフィン（ネクロニカ用キャラクターシート）

＜サンプルチックなアレ＞
機械仕掛けの腕、蝋の翼、屍肉の輪。人の欲望と悪意の結晶。
愚かな人間達の罪の捌け口として産み落とされた異形の天使。

人を導く”物”に与えられた名は「能天使」。神の所業を騙る癖はいつの世も変わらない。
神様気取りの愚者の思想は心を汚すに留まらず、その体に形となって表れる。
個でなく種全体としての行く末を見守るためにいくつか付けられた【よぶんなめ】。
しかし虚栄の影に惑わされ曇り果てた瞳では、たった一つの未来さえ【先読み】をすることは叶わない。
体を這うように絡まる【エナジーチューブ】は、大地を蝕み無尽に張り巡らせた鉄の管。
傲慢さを示す蝋の翼は業火に焼かれ、【やぶれひまく】として背に残る。イカロスの物語は予言であったのだと神があざ笑っているかのようだ。
【時計仕掛け】の体はいつまでも動きつづける。たとえ疲れ果て心が砕けようとも、人の欲望のように止まることなく分泌される【アドレナリン】が休息を許さない。

そして何より喜ばしいことに天使として導くべき人間はもういない。
今のお前は終末を迎えた人類が、いかにして堕落し【歪曲】していったかを表すモニュメントとしての価値しかないのだ。
愛する人の子にさえ救いの手を差し伸べなかった神は、果たして【廃棄】物同然のガラクタを探すために残っているのだろうか。
その答えは神のみぞ知ることだろう。


＜詳細＞
肉と機械のハイブリット天使ちゃん。いのちのかがやきと和解せよ。
混沌とした世を正し、迷える子羊たちを正しき道へと導くために神様が送り出してくださった天使様。
という名目で作られた人の欲望のごった煮人形である。

俗世に染まることなく純潔を保つためと、1年育てた新生児の摘出された脳を搭載。
当然心も体もえらいこっちゃになるが、人の技術の髄によりなんとか延命。
その後はとにかく当時の人にとって都合の良いように教育や改造が為されている。
「人間様は神様です！なんでもお申し付けください！」
しかし期待されていたような結果は全く出ず、結局捨てられてしまったのだろう。

その性格は寛容の化身。天使様は全てを受け入れ肯定するのだ。
なんといっても1歳なので、良いも悪いも分からない故か。
一応前述の教育により最低限の知識や常識はあるものの、教育の内容を考えれば諸々ご察しである。
頼まれれば殺しも花売りもやっちゃうし、家事炊事洗濯ライン工まで言われるがままである。
しかし何でもするというのに、どういうわけか工場勤務の比率がかなり多かったらしい。
350kgオーバーの機械の体が影響しているとまことしやかに噂されているが、真相は神のみぞ知る。

ドールとして特出するべき機能は粘菌コンピューターの計算による先読み「神の啓示」。
未来を見通すかのような、状況の高度解析により姉妹に戦術的価値を与える。
その他天使らしく蝋で固めた翼で身を守ったり、天使らしく頭についた輪っかで周囲環境をチェックしたり、天使らしく工業用のアームバイスであれこれしたりできる。
全体的にとても天使らしいドールであると言えるだろう。天使の鑑。

頭についた天使の輪に似た装置は、遥か昔東方の地で生まれた変異生物を模したキャラクターをモチーフとしているらしい。
当時は相当な物議を醸していたようだが、現在では万人に受け入れられ愛されるキャラクターになっている。
その肉肉しいデザインを再現するため、なんと70%もの本物の肉を配合している。製作者こだわりの一品である。
たまーに「ｼﾃ…ｺﾛ…ｼ…ﾃ…」と鳴き声を発することがあるが、それは新鮮さの証明であり縁起の良い吉兆であるとも言われている。
困ったときには非常食にもなるが、装着者本人が食事を必要としないドールであるため、活用する機会に恵まれないのが玉に瑕か。

2022/6/4 マッツさんで「天へと至る塔」クリア
♪黒猫は宇宙を目指した
念願叶い、ついに神様へと昇華された人間様たちに再び仕えるのです！
待っていてくださいね！人間様…いえ、神様！

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