もぺ島さんの日記 「アナタがシナリオにニンジャをエントリーさせることに慎重になるべき理由」

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もぺ島
もぺ島日記
2019/07/03 19:45[web全体で公開]
😶 アナタがシナリオにニンジャをエントリーさせることに慎重になるべき理由
ドーモ、もぺ島です。
こういう日記のあるSNSには実際古式ゆかしいアトモスフィアを感じる。
昔……遥かなる昔。ワタシはmixiやブロッゴなどでこういう日記に一種の愛着を感じていた。
これらを投稿することで自分が何かすごいことをしているという錯覚を感じることができた。そして一年も持たなかった。
少しばかり当時のノスタルジーを感じながら、電子オンセン空間にテキストを投稿したいと思う。

この世には矛盾した真実がいくつもある。本来排他的関係にあるものが同時に存在する、灰色の真実……。
その内の一つが、あるときツイッターアーの青い小鳥が運んできた言葉にも表れている。
「オタク存在はコミュニケーション不全である場合が実際多いが、コミュニケーション遊戯行為であるTRPGをやりたがる」
これには胸を穿たれた想いだった。あまりの切れ味にニューロンがばくはつし、廃人になるのではないかと思った程だ。
あの時はハイクを読むべきかどうか本気で悩んだものだ。
では、TRPGとはオタクにあるまじきコミュニケーション強者でなければ遊んではならないゲームなのか?
そうでないのは皆さんご存知の通りですね? きちんとお話ができればゲームは遊ぶことができる。

ではそろそろ本題に入ろう。アナタがシナリオにニンジャをエントリーさせることに慎重になるべき理由だ。
これは何も先ほどの重く辛いしんじつと無関係な話でない。(もしもアナタが自分はコミュニケーション強者であると思うのであれば、あるいはオタク存在がナンカ光の戦士とかそういうのだと考えるニュー・ジェネレーションであるのであれば、これ以上テキストを読むことは推奨しない)
つまりこれはコミュニケーションの話であるからだ。
それをたとえ話でアナタ方にお話ししたいと思う。

ある時、GMがCOCをやると言った。「舞台は?」と一人のPLが尋ねた。GMは答えた。「近未来日本」であると。
少し変わっているな、と思ったPLは「パトレイバー的なものか」と考えた。もう一人のPLは「AKIRA」ではないか? と考えた。しかし、GMはOPで宣言した。「ここはネオサイタマ。悪徳とマッポーの蔓延る土地」であると。
PL達は情景描写を聞くにつれて眉を顰め、悲鳴をあげるニューロンに眩暈を覚えながらも解釈する。「なるほど、ブレードランナー的なものか」などと。あるいはシャドウランと理解したかもしれない。
しかしそこに邪神存在めいてニンジャが登場したとき、ついにPL達は急性NRSを発症し……発狂して失禁。卓は割れた。

もしもこれがGMが最初から、「ニンジャスレイヤーTRPG」をやると宣言していたならばどうだろう?
PL達は即座に戦闘態勢に入り、卓を囲う者は漏れなくニンジャになっていただろう。
そして赤黒い死神と壮大なイクサをしていたかもしれない。

この違いはどこで生まれたのか? システムの違いだと考えたアナタ! アナタは少し単純に考えすぎている。
これはつまるところ、コンセンサスの問題である。GMとPLの間の合意である。
もしもCOCでニンジャを出すのであれば、GMは最初に「今回のCOCはニンジャスレイヤーシナリオである」と宣言しなければならない。それはネタバレではない。
ネタバレを防止することと、アンブッシュをしかけることは異なる。
アナタはアンブッシュをしかけてPLをやっつけることが目的ではないはずだ。そのことを思い返すべきである。

これを間違えると、ほのぼのした魔法少女シナリオだ、実際プリキュアめいているなどといってマージナルヒーローズを開催し、まどか☆マギカ的アトモスフィア溢れるシナリオを行い、卓が割れることになる。

コンセンサス……それはコミュニケーションによって得られるものである。
シナリオ開始前に、そもそもPLを募る際に、それは取るべきものである。盛り上げるために何かを伏せることと、アンブッシュは違う。それを忘れないことだ。
COCでニンジャを出すのが罪なのではない。ワタシはソレを実行に移すのは地球環境や海産資源、ラッコか何かに悪いのではないか? と懸念を感じるが、悪いとは言わない。
しかし、突然探索者達をネオサイタマに誘い、ニンジャのイクサに巻き込み、首を刎ねるような真似は奥ゆかしくなく、そのようなキーパリングはブッダも怒り、アナタの友も静かに光り出し、アナタはマンゴーをもぐなどの研修を課せられることになる。

コンセンサス……それが得られないのであれば、如何なる奇抜で素晴らしいアイディアも奇襲になってしまう。
何も種を1から10まで開示せよというのではない。そのシナリオのアトモスフィアを先に話すべきだ。
ニンジャを出すのであれば、ニンジャとは何かを解説し、ニンジャが出ることを示唆するべきだ。
そして、それを受け容れるPL達と卓を囲むべきだ。ニンジャは恐ろしい! 見たくもない! そのようなPLを無理やり卓に座らせることはゲームではなくハラスメントである。
アナタはゲームがしたいのか? それとも凄惨なイクサが行いたいのか? そこを勘違いしてはならない。

少しばかり長くなったが、これは当たり前のテキストであると思う。
アナタ方のTRPG体験が善いものであることを私は祈っています。それではまたいつか電子オンセン空間でお会いしましょう。
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