イヌノミさんの日記を全て見る
みんなの新着日記を見る
😶 すぐに忘れるような話② 雑記 (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)※作文② 駄文妄想ご注意! 空とケツの青さは似ている気がしませんか、こんにちは。 皆さまtrpg楽しんでますか。 シャツが肌に張り付き気持ちが悪い。風は生ぬるく、気のせいだろうか据えた匂いを運んでくるような。ああ、くさいくさい。 こんな日は妄想と洒落込もうではないですか。 引き摺り込まれそうな沼地。 お気に入りのティーカップの中。 生命の形を探した海の底。 どこに行きたいですか。 誰と出会いたいですか。 どんな気持ちになりたいですか。 帰り道はわかりますか。 一緒に結末を考えるのはいかがでしょうか。 『シオのニオイのお客様』 このコンビニも勤めて長い。 一時的な金銭目的だったはずなのに、存外だらだらと長居してしまっている。なぜなら私は、このどこにでもありそうなコンビニの、どこにもない時間が好きなのだ。 レジを補充していた私の前髪が浮かぶ。鈍い私がはじめに感じたことは、舌の上のわずかなしょっぱさだった。連想ゲーム。お昼ごはんが頭の中で元気に踊り出すと、手の中の棒金は勢いよく弾けコイントレイから我先にと飛び降りていく。ヒラヒラ、ヒラヒラ。舞い落ちる硬貨に、私はようやく顔を上げた。 口から出た空気が昇る。 地上波で見た南国の魚、よりもカラフルに。引き出物の伊勢海老、よりも荒々しく。そして幼い頃の友達くーたん、よりも生々しい。 お客様は海を連れてきた。 小さな浴槽サイズのリアルくーたんは、優雅にレジの前まで尾をひとかき。周りをぐるぐると小魚が戯れている。お客様はレジカウンターに対して平行に止まった。つまり私はお客様の側面と向き合うことになる。 リアルくーたんの瞳は海に空を溶かした色をしていた。目と目を合わせると聞こえるウタ、聴こえるのに頭に映像が浮かんでくる。彼らのコミュニケーションはもしかしたら、人間なんかよりも高次の次元で行われているのかもしれない。 赤と青。丸と、胴体、ピクトグラム。 トイレだこれ。 トイレ利用時に店員に一声かけてくれるタイプの高次の次元コミュニケーションだこれ。 うんうんとどうぞを念じてみたところお客様は微動だにせず。声に出してはじめて動きだしたことから、イメージは一方通行であることを知る。 LED蛍光灯から光のカーテンは揺れ、棚の商品、おにぎりやサンドイッチを照らす。模様が変化する床に落ちてるヒトデ。蠢くウニ。身体は軽く、呼吸も楽な気がしておかしい。何より、 帰りたい、そうよぎった自分の心が。 この美しく深い海を、私の陳腐な言葉では表現できないことを残念に思う。 ゆるく渦を巻き水位が下がる。リアルくーたんは来店と同様、優雅に退店なされた。 世間ではコンビニでトイレだけ借りるお客様に賛否両論があるらしいが、一店員の私が気になるのはトイレを綺麗に利用してくれたかどうかである。そしてこの場合はたとえ便器が陥没してようがその心配がない。 私は現実に戻る瞬間を待ちながら、あの心地の余韻に浸ったのだ。 鳴りはじめたお腹と気持ちの悪いびしゃびしゃの制服が余韻を吹き飛ばす頃。私は首を傾げながら、店内を見回ることにした。 ここまでお付き合いくださりありがとうございます、稀有なお方。 あなたのくーたんはどんな姿でしたか。 私は現実に戻れましたか。 よかったらあなたの頭の片隅の結末を教えてくださいね。 また会えることを楽しみにしております。 いい日曜日をお過ごしください。
レスポンスはありません。
コメント欄:(最大1000文字)
web全体で公開 友達まで公開 本人にのみ公開 ※投稿するにはログインが必要です。