Keiさんの日記 page.16

Keiさんが書いた日記の一覧を閲覧できます。

日記一覧

Kei
Kei日記
2022/09/10 23:38[web全体で公開]
😶 マジックブルーの境界線(ネタバレあり)
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Kei
Kei日記
2022/09/10 20:25[web全体で公開]
😶 エモクロア遊んできましたの
ご機嫌よう。

よくわたくしのセッションにご参加いただいている方がエモクロアの募集をしていましたので、遊ばせていただきましたの。
いわゆるオーソドックスなタイプのTRPGのPLをするのは復帰後初めてで、最近のいわゆるエモシナリオというものも初めての経験ですが色々と勉強になりましたわ。それに、他の方々のRPや考察も素敵でしたし、DLのマスタリングも素敵で、楽しませていただきましたの。
かわいいモンスターになれなかったのは心残りですが、ともあれ、ご一緒させていただいた皆さまありがとうございました。
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Kei
Kei日記
2022/09/03 19:54[web全体で公開]
😶 戦争は終わった、もしくは罪の甘さのお話
ご機嫌よう。

夏といえば、そうワルシャワ蜂起ですわね。というわけでして、ずっとずっと、ずっと遊びたいと思っていた青灰のスカウトをついに遊ぶことができましたの。

青灰のスカウトはワルシャワ蜂起に立ち上がった少年兵になるGMなしシナリオなしTRPGです。戦争及び戦争に関する注意を要するテーマを扱います(人道に対する罪、性暴力、拷問、人種差別、ホロコーストなどが容易に登場し得ますので、安全に対する配慮が必須です)……こう聞くと全然楽しそうではありませんし、しかもその上、ワルシャワ蜂起は史実同様に失敗することが予め決まっていて覆すことができないとなると、なおさら、何が楽しいのかって思いますわよね。

ですが、実態はこうでしたの。PL同士が重エモで殴り合うゲーム。噂には聞いていましたが、それが想像以上で。まず、そうなる仕組みがございます。つまり。

判定に先立って有利な資源(ダイス)を得ようとすると、重エモになる。
判定を成功させようと有利な資源(ダイス)を使うと、重エモになる。
判定結果を覆そうとすると、重エモになる。
この判定を成功させるべきなのかどうか分からなくなって、重エモになる。
PCはロストに向かう緩やかなスパイラルの中にいて、ロストしないように判定結果を操作しようとすると、重エモになる。
さらに、判定を成功させると自PCがロスト、失敗させると他PCがロストして(またはその逆)、重エモになる。
ロストしても手番が回ってきて、重エモになる。
どうせ重エモになるのだから、自らどんどん重エモの沼地に足を踏み入れていって、重エモになる。

言い換えれば、判定結果を淡々と受け入れてサラッとした描写で済ませても、あまり面白くないかもしれませんわね(そもそも判定は少ないですが)。重エモなRPや描写をガンガンやって、PCたちをどんどん窮地に陥れ苦しませる、どうしたらPLとしての自分が泣いたり苦しくなったりするのかは自分が一番よく知っているので、自らそうなるように仕向ける、くらいの覚悟がちょうど良いように感じましたの。もちろん、このエントリをご覧の方々は、それって楽しいのかと疑問に思われるでしょう。

PC作成はとても簡単で、重要なところといえば、大切にしているものを選択肢から選んで、その象徴(ゲーム中に失われます)を自由記述で書いて、まあそれで終わりかしら。あと、昨今のナラティブ系によくある、他のPLに決めてもらう選択肢があります。それ以外の余計な設定など不要ですし、物語を駆動するのに必要な設定はプレイ中に生えますので問題ありません。

ゲームは、プロローグ、実際に判定などを伴う8つの章、そしてエピローグという構成です。通常は3回のセッションですが、今回は短縮版ということで、プロローグとエピローグはさわり程度にして3つの章を1セッションでプレイしましたの(ルールに記述があります)。と言ってもナラティブ系TRPGですから、ワルシャワを取り巻くおおまかな状況が与えられる以外、それぞれの章で具体的に何が起こるかは、何も決まっていません。具体的なところはPLがその場で考えたり相談したりして決めます。その結果物語に繋がりそうな重い設定が生えます。
そして、各章でPCごとに2回のシーンと2回の判定があります。判定のために与えられるダイスはd4で、目標値は章の番号と同じ。つまり5章を遊んでいるなら目標値は5で、d4では成功できません。もっと良いダイスを得る方法はいくつかあって、先に書いたように重エモに繋がります。成功すれば成功したなりに、失敗すれば失敗したなりに、PCはロストに近づいたり、時にはロストから遠ざかったりします。ですがご安心あれ、ロストしても手番は回ってきます。

そんなこんなで。

快活なイェレミは、初恋相手のイルカを見舞いに行き、再会を約束して病院を離れるが、その直後に病院は砲撃を受けイルカを亡くした。イェレミ自身は病人をキャンプに逃そうとする途中でドイツ兵に捕まり捕虜収容所で終戦を迎えた。終戦後、人が変わったように塞ぎ込むようになり、生涯結婚しなかった。
優雅なゼタは、親友のマヤを病院から連れ出したところを狙撃され、彼女と離れ離れになった。他の病人をキャンプに逃そうとする途中でドイツ兵に捕まり捕虜収容所で戦争を生き延いた。終戦後、浮浪者となってマヤを探してポーランド中を旅して回った。
冷静で愛国心の塊のムスタングは、友人のスカウトが絵画を盗もうとする様子を目撃し、その後ワルシャワが再びドイツに蹂躙される中で鬱病となった。彼は終戦を迎えることなく、病室で自殺した。その壁には「rest in peace」と書き残されていた。

もちろん、このエントリをご覧の方々は、それって楽しいのかと疑問に思われるでしょう。

ですが、PLの方々も、代償を払うという行為をゲーム的に楽しめたり、失敗する前提と考えればやりやすく楽しめたり、またはここぞとばかりに病みRPできたりして、楽しかったそうです。また、戦果の中での青春や希望が組み合わさった時のエモ力が絶大で、グッとされたそうですわ。

ご参加くださったPLの皆さま、ありがとう存じます。
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Kei
Kei日記
2022/08/31 01:54[web全体で公開]
😶 今月のお買い物のお話
ご機嫌よう

今月は結構TRPG関連のお買い物をした気がしておりましたし、物理ルルブ&サプリが本当に棚に収まりきらなくなりつつあって(本の上や前に本を積むという悪行に手を染めて限界ギリギリまで詰め込んでおります)、物理的にも電子的にもTRPG関連のものを積みすぎている気がしましたので、今月増えたものを整理したのですが。

■ ルールブック(物理)
夜が明けたなら行こう
Four Kingdoms
せかいじゅごはん
RuneQuest: Startar Set

■ ルールブック(電子)
RuneQuest 2nd edition
What Should We Have Tomorrow?
Lo! Thy Dread Empire
Horse Girl

■ サプリメント(物理)
灰色城綺譚:灰色城追想
カムズ&灰色城綺譚:ランプの夜
RuneQuest: The Red Book of Magic
RuneQuest: Weapons & Equipments
RuneQuest: The Pegasus Plateau & Other Stories
RuneQuest: The Smoking Ruin & Other Stories

■ サプリメント(電子)
Bluebeard’s Bride: Tarot Comanion
Bluebeard’s Bride: Booklet of Keepsakers

うぅん、どこのご家庭でもこれくらいでしょうし、気にするほどではないのかしら。
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Kei
Kei日記
2022/08/24 20:31[web全体で公開]
😶 GMのはじめ方(もっと危険)
ご機嫌よう。

GMを始める方法って面白そうですわね。そこで、こんな方法を提案しますわ。
※ 話半分どころか、話5%くらいのつもりでお読みくださいまし。

1. 自分の性癖に刺さる、かつ注意を要するテーマを晒し、おすすめされたものを購入する(または、自分で探して気になったものを購入する)
2. (海外タイトルの場合)誰も訳していないので自分で訳す(deeplに突っ込んで出てきたものを調整する程度で十分)
3. 誰も募集していないので自分で募集する
4. その筋の人々の目に留まる
5. みんな優しいのでセッションは楽しく終わる
6. その筋の別のタイトルを教えてもらい、1に戻る

準備不足じゃないか、なんて気になるかしら? 準備不足が問題になるのは、CoCやSWのような「誰もが遊んでるもの」を始める場合ですの。誰も募集していないようなタイトルで準備不足だなんて言う人はいませんし、参加してくださる方々は、ここぞとばかりに助けてくれるでしょう。

そうして注意を要するテーマを扱えるようになったとき、一歩先を行くGMになっているのですわ!
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Kei
Kei日記
2022/08/16 22:13[web全体で公開]
😶 姉妹へ
姉妹の心が砕け散ってしまいました。姉妹が、もう悪い夢にうなされず、花嫁として、女性として、母親として、乙女として、魔女として、どのようなものであれ、自分自身の幸せをつかむことができますように。

姉妹の心が砕け散ってしまいました。ゲーム上の表現を超えて、悲しいと思っておりますが、姉妹が、自分自身の幸せをつかむことができますように。

姉妹の心が砕け散ってしまいました。たしかに、ゲーム中、わたくしは姉妹を傷つけてきました。それは宿命づけられた、ルールに定められた「歪んだ愛」でした。けれど、わたくしは、姉妹の幸福を祈っています。

姉妹の心が砕け散ってしまいました。どうか、その場所が、闇に囚われていませんように。いつか、その幸福な笑顔で、この闇を祓ってくださいますように。
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Kei
Kei日記
2022/08/14 19:04[web全体で公開]
😶 ローズ・トゥ・ロードのお話
ご機嫌よう。

これは昔話なのですが、かつて、魅力的な世界設定があれば、その世界に沿った物語が自由に生まれると楽観的に考えられていた時代がございました。
その頃のTRPGといえば、ダンジョンハック一択と言ってよいような状況でした。能力値が1違う、たったそれだけの違いのためにたくさんのデータが生まれ、それを支えるハリボテの世界がありました。ハリボテではありましたが、それでも世界は輝いていました。

そんな中に、ローズ・トゥ・ロードというTRPGはありました。

最初のローズ・トゥ・ロードは、システムとしてはそれほど見どころがあるものではございませんでした。使ってみるまで何が起こるのか分からない魔法ルールは特徴的でしたし、当時のTRPGらしく、ヘクスマップを使った戦闘を意識したようなルールだったのかしら。良くも悪くも当時のTRPGであって、ルールのバランスだって良かったわけではございません。ですが、クステ(生まれの星。これで運の良い状況や悪い状況が決まります)のような物語に繋がりそうなルールは既にございました。

その後のローズ・トゥ・ロードは進化は斜め方向と言いましょうか。

2版となるビヨンド・ローズ・トゥ・ロードでは、魔法のルールがガラリと変わりました。魔法は、簡単にいえば、力の種類と方向性の組み合わせで表現されるようになり(キーワードから連想という恐ろしいルールですわ)、しかも思ったようになるのかどうかも分からなくなりました。また、サプリメント「変異混成術師の夜」を使うと、もともとローズ・トゥ・ロードのキャラクター作成はランダム要素が強かったのですが、本当に何が生まれてくるのか分からなくなりました。
何が生まれてくるのか分からないということは当時のわたくしたちを本当に困惑させましたが、いま思い返せば、そこからどんな物語が生まれるのかという実験だったのかと存じます。当時それが分からなかったのは、多分ですが、当時のわたくしは「自分のキャラクター」というものをまだまだ大事にしていたからかしら。わたくしのデータ。わたくしのロールプレイ。わたくしのキャラクター。

それから3版となるFローズになって、ルールで感情が表現され、指定されるようになりました。これについてはわたくしの周囲では否定的な意見が多かったようですが、感情をリソースとして消費することが物語に繋がるというシステムの意図はあったでしょう。逆のルールすらありました。ただのモノが感情を得るという。

こうやって思い返してみると、ローズ・トゥ・ロードというTRPGは、明白に(いまで言う)ナラティブな方向、PLに物語を語らせる方向を向いていたように見えます。ですが、この時点でもPLに語らせるというルール自体はありませんでした。このように感じるのは、わたくしがナラティブが好きだからなのかもしれませんが、そういうルールだったら良かったのに、そうではなかったことによって混乱が生じた気がしております。
実際、この時代のローズ・トゥ・ロードといえば、本当に卓によってやっていることがまるで違うという様相でした。魔法ルールをとっても、魔法で語るという卓がある一方で、ただのパズルとして運用する卓もありました。感情で語る卓がある一方で、終始ただのリソースという卓もありました。

それからローズR(4版)があって、Wローズ(5版)があるわけですけれど。
ローズRというのはそれまでの集大成的なローズ・トゥ・ロードであって、総集編というふうに私は思っておりました。実は「ザ・ストレンジソング」というシナリオ集、ただその一冊によって、何かしらローズRというのは新しいローズ・トゥ・ロードだったという評価があるようで、たいへん気になっているのですが……ザ・ストレンジソング欲しい!(未読ですわ
そしてWローズですね。未プレイですが、どうしてこんなに面倒なルールにしているのかしら、と思っております。ただ、ルールが表現しようとしている物語は、わたくしは、好きです。例えば成長も、普通の成長ルールではないのですね。キャラクターは別に強くならず、最後には世界の風景になってしまう……。風景を語り、風景になる。それがキャラクターの運命。それを導くのは言葉ですが、はじめの言葉は自由に選べません。

そんなこんなで、Wローズの卓をするとしたら、ご参加くださる方はいらっしゃいますでしょうか……?
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Kei
Kei日記
2022/08/11 23:02[web全体で公開]
😶 青髭の遺産のお話
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Kei
Kei日記
2022/08/09 21:12[web全体で公開]
😶 どうしてわざわざ人が集まってゲームしているのでしょう?
それって楽しいからだと思うのですが、一体何が楽しいのでしょうか? どうして自分以外の人間が必要なんでしょうか? わたくしが最適ビルドを嫌っているのは、わたくしのエントリをご覧の方々でしたらご存知の通りでしょうが、その理由は、最適ビルドという楽しみの相手に人間は必要ないと、わたくしは思っているからですの。

ご機嫌よう。
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Kei
Kei日記
2022/08/06 19:09[web全体で公開]
😶 歴史とは想いの積み重ねというお話
ご機嫌よう。

ついに microscope を遊びましたの!
microscope は、GMなし、シナリオなし、判定なし、ステータスとかリソースとかの類も一切なし、手札もなし、それどころか自分のキャラクターという概念すら存在しない、歴史を作るTRPGですわ。それでは microscope には何があるのかというと、語られた歴史があります。語るのはPLで、語られたことはそのまま確定します。
初めに今回のセッションで語る歴史の「はじまり」と「おわり」を(相談して)決め、それから(これ以降は相談できません)、その間に何が起こったのかを語っていきます。もちろん、歴史にはいろいろな出来事があり、いろいろな場面がありますわね。そこで登場する人物は、その場で作ることになりますの(もちろん、可能な場合は以前に登場した人物を選ぶことができますが、その場合も同じPLが演じるとは限りません。そうやって登場した人物の運命はPLの手に委ねられます)。というか、出来事や場面を作るのも手番のPLで、何が起こるのか予想できません。
歴史は短くても数十年、その気になれば数億年以上にすることだってできますし、人類のような思考様式を持たない生物の歴史でも構いません。場合によってはある星の歴史、それどころか宇宙の歴史さえ描けるでしょう。
そんなわけで、最後には、(理想的には)各PLの性癖が込められた数々の出来事が有機的に絡まり合った歴史が出来上がるという具合ですの。
もちろん何もかも自由というわけではありませんけれど。既に語られた歴史に矛盾してはならないですし、それ以外でも、例えば今回でしたら、ある国の歴史で最後に文明ごと滅びるという制限をかけていました(他にも制限をつける仕組みはございますが割愛します)。

一風変わったTRPGですし、普段わたくしが遊んでいる系統のTRPGともまた違うアタマを使う感じで楽しかったですわ。ご参加くださったPLの皆さまありがとう存じます。
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Kei
Kei日記
2022/08/04 20:30[web全体で公開]
😶 昔はCoCの遊び方も分からなかったのですわ
ご機嫌よう。久しぶりの老害昔話シリーズですわ。

突然ですが昔話をしますわね。わたくしのTRPG経験はどっぷりとファンタジーで始まり、ファンタジー一辺倒という時代も長かったのですわ。

それで、大学に入学して、サークルのパンフレットなども配られ、その中にはTRPGサークルもあったのでした。固定の部室を持てず「とりあえずこの辺の空き教室で」という案内から、彼らを探したものですわ。
そして、見てしまったのです。クトゥルフの呼び声の箱(つまり2.5版)を持って徘徊している集団を。
その場でUターンいたしましたわ。わたくしが遊びたかったのはファンタジーですし、当時はCoCの面白さどころか、遊び方も分かりませんでしたの。CoCよりも、ずっとずっと、(同じベースシステムを採用している……というかCoCで採用されているBasic Roleplayingの元になった)RQが遊びたかったものですわ。それで結局高校時代の友人と再び集まって、わたくしが遊びたいタイトルで遊んだものですの(やりたい人がGMをするという制度でしたので、他の方はそれぞれ別のタイトルのGMをされていました。D&Dやワースブレイド、あおもり、Bローズ、Travellerなんかも遊びましたわね)。

その後は長い長いブランクがあって、CoCが流行っていることは存じておりましたが、べつだん興味もございませんでしたの。でも、いろいろあってTRPGを再開することになり、その際募集した方々は、口々にCoCがやりたいと仰いまして。はじめてCoCと向き合いましたの。ちゃんと向き合ってみればキャンペーンの一つや二つ思いつくものでして、楽しく遊ばせていただきましたわ。

ただ、CoCの箱を持った集団を見てUターンした当時も、同じように楽しめたはずかというと……そうはならなかった気がしますの。なぜかというと、TRPGとはこういうものだと当時わたくしが信じていたもののひとつが「ファンタジー」だったからですわ。昨今でもRPとかデータとか物語とかといった信仰があるようですが()、当時は信仰対象としてジャンル名があったといえば良いかしら。

そんなこんなで。TRPG再開して間もないですが、その間に触れたシステムはどれもこれも魅力的で、楽しいと思っておりますの。もちろん、そうして選んでいるタイトルに偏りがあることは自覚していますわ。
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Kei
Kei日記
2022/08/02 23:57[web全体で公開]
😶 データで殴ることができるというのは
安心感なのです。それをわざわざ人を相手にやるということの是非は置いておいて。

ご機嫌よう。

正しさの感覚、という甘い甘い果実がありんす。誰も抗うことができない甘い果実。この正しさを証明する簡単な方法。それがデータ。

わたくしとしては、そんなふうに正しさの感覚を正当化できるようなTRPGは好きではないですが。
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Kei
Kei日記
2022/07/31 19:16[web全体で公開]
😶 PCに恋したことあるかしら?
ご機嫌よう。

このエントリをご覧の皆さまは、GMとして、PCに恋してしまったことはあるかしら?

はい、そんなわけで、青髭の花嫁でしたの。PLの皆さまがあまりにも素敵な花嫁を描いてくださいましたので、わたくしとしては、全力で花嫁を壊さなければなりませんの。花嫁の素敵なところをトラウマに結びつけ、もう彼女がそのようには生きることができないように、女性であるということを憎み、呪うように、苦しむように……そう、なんと言っても彼女は、青髭の花嫁になったのですから。

青髭の花嫁は、青ひげという貴族に嫁いだ一人の花嫁を複数のPLで演じるTRPGです。各PLは、花嫁の人格の特定の側面を担当します。青髭の花嫁では、PLが花嫁について語ったことは全て、花嫁の、あるいは以前の花嫁の、苦しみの原因になり得ます。恐怖に満ちた青髭の館で、花嫁は以前の花嫁の苦しみの理由を知り(ですが、理由を語るのはPLです)、それでも、青髭を信頼するでしょうか? しかも、ゲームの仕組み上、花嫁はその苦しみを(女性だからという理由で、ある程度)受け入れなければならず、受け入れるとしたらどのように受け入れるのかもPLが描かなければなりません。花嫁は一回限り、ハッピーエンドになることはほぼありません。

それって楽しいんでしょうか? ええ。楽しいですわよ。ただし、注意が必要です。「しんどい」テーマどころの騒ぎではありません。わたくしの卓でも安全については細心の注意を払っていますわ。

ともあれ。

とても素敵な花嫁でした。

ただ……とても気がかりなことがありんす。怖い、ではなく、気持ち悪いとか、イヤな感じになってしまう、と申しましょうか。それでなくても、わたくしの重い重い愛が、こう……ねっとりと、べっとりと……。この花嫁をどのようにしても良い、としたら……。ああ、どんな風にしたら、彼女は素敵に壊れて、どこにも行けない、わたくしだけのものに……。……。そんなこんなで、Xカードこそ提示されませんでしたが……PLの皆さまは大丈夫でしたかしら。

もちろん、PLの方々の反応は注意深く見守って、行きすぎないように、楽しんでいただけるように、十分に配慮したつもりですわ。

今回の花嫁は青髭への疑惑を高めていき、その過程で姉妹の心は砕け散りました。最後の真実の提案では、残った4人の姉妹のうち3人の心が砕け散るという流れになり、花嫁のその後は……。皆さま本当に素敵なRPをしていただき、ずっしりと良い話になったかと存じます。

とまれ、たいへんに素敵な花嫁で、PLの皆さまには感謝ばかりですわ。
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Kei
Kei日記
2022/07/29 20:49[web全体で公開]
😶 キャラクターよりも物語の方が大事なお話
ご機嫌よう。

最近ずっと思っていたのですけれど。

キャラクター、そんなに大事かしら? キャラクターなんか(あえて「なんか」と言わせていただきますが)よりも物語の方がずっと大事じゃないかしら。なので、キャラクター「なんか」語るのはやめて、物語を語る方に注力した方が良いのじゃなくてかしら。

最近プレイしているタイトルの偏りにも影響されているかとは思うのですが、わたくしにとってキャラクターというのは一回のセッション(もしくは一回のキャンペーン)で使い捨てです。物語も、その一回のセッション(もしくは一回のキャンペーン)限りですが、どちらを魅力的にしたいかといえば、当然ですが、物語じゃなくてかしら。キャラクター語りはそのPLしか楽しくないけれど、面白い物語なら、参加した全員が楽しめるのじゃなくてかしら。

物語という視点から見れば、キャラクターが魅力的であることは重要な要素ではありますが、自分語りを始めてしまうようなキャラクター「なんか」邪魔でしかありませんの。

キャラクター語りをされると、それは、この物語で語らなくても良くない? と正直感じてしまうのですわ。物語を盛り上げるキャラクターというのは、そういうのではなくってよ、とも。あるいはこう言ってもいいかしら。そんなにそのキャラクターが大事だったら、物語に登場させないで頂戴。
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Kei
Kei日記
2022/07/09 18:02[web全体で公開]
😶 さざめく笑ひと潮の音に、神が半分生まれて
ご機嫌よう。

ようやっと、わたくしもKutuluを遊ぶことができましたの。今では日本の一部となっている、けれどもともと島に先住していた人々の血筋が色濃く残る(架空の)絶海の孤島を舞台にしたオリジナル?のシナリオで、もちろんこの状況から、あのへんが出てくるな、みたいな想像をされる方もいらっしゃるでしょう。
はじめの方こそ平和な島の様子を描きましたが、古くから島に伝わる伝承やPCを誘惑する古い血筋の人々(今回もR15+です)、彼らの間に伝わる儀式、そして……。
実は今回はクトゥルフをモチーフにと言うよりは、わたくしの好む信頼できない語り手作品の方を大々的に参考にしておりまして、そこに微かにフレーバー程度にクトゥルフらしさを感じるかもしれない要素を入れたのでした。たかだか3時間前後のシナリオでありながら、探索可能っぽい場所が10ヶ所、名前のあるNPCが13人、何を言っているのか分からない方言が随所に登場するなど、設定厨でもあるわたくしの趣味全開でやらせていただきましたわ。というか、これこそがわたくしの吟遊シナリオ! という全力を傾けましたの(。PLの方々がわたくしとは全く違う解釈をして、全く違う物語を感じていただけれいれば良いのですけれど。

というか。こほん。

わたくしのこれまでで最高のシナリオになったかと存じます(。

PLの皆さまにも楽しんでいただいたようで、セッション後の振り返りも盛り上がりました。結局のところ考察する余地はそこいら中にありますし、シナリオも配布しましたが(シナリオを配布することが前提となっているつくりでさえあるのですわ)、そこに書かれていることが信頼できるかどうかは……(。

ところで、Kutuluに関しては「判定がなくて進行が早い」というように評される方が稀によくいらっしゃるようなのですが、わたくしとしては、判定の有無ではなく、核心的なシーンでPLが介入不可能だから進行がスムーズになると感じましたの(もともとわたくしは極端に判定しない派ですけれど)。この説明ですと、旧来のTRPGを楽しまれている方は「えっ」と思われるかもしれませんが、それでもゲームとして成立しておりますし、だからこそ可能になったこともあるのですわ。そういった点からも、たいへんに楽しいTRPGでしたわ。

ともあれ、ご参加くださったPLの皆さまありがとうございました。
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Kei
Kei日記
2022/06/18 17:46[web全体で公開]
😶 久方ぶりにダンジョンをハックしたのですわ
ご機嫌よう。

今日はMörk Borgというその筋では知られたOSRタイトル(未訳)を遊んでまいりましたの。Mörk Borgは初期のD&Dのような、能力値と装備をダイスで決めたらダンジョンにゴー、というようなTRPGですわ。PCは使い捨てのように簡単に死にますし、それほど強い思い入れを持たずに、また死んだー、くらいのノリで新しいキャラクターを作る、そんな感じですの。その一方で、世界はもうすぐ滅びますし、オプションでPCにひどい特徴なんかもくっつけることができて、終末感あふれるのですわ。

わたくし、前世の頃にダンジョンを走破し尽くしたつもりになっておりまして、少し前まで、今更ダンジョンなんか、と思っておりましたの。けれど、最近ご一緒させていただいている方とのセッションが楽しく、もう一度ダンジョンに挑む気持ちになりましたの。

それで、とても楽しかったですわ。皆さまひどい特徴を生かしたプレイをしてくださいましたし、終盤の戦闘は強敵を相手に見事な戦術で二人ロストだけで抑えるなど手に汗握る展開でしたの。

というわけで、ベア・ダンジョンやスネークパイク・ホロウのような古典的ダンジョンにもまた挑んでみたいな、などと感じたのでした。

ご参加くださったPLの皆さま、ありがとうございました。
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Kei
Kei日記
2022/06/16 00:45[web全体で公開]
😶 ナラティブについてのお話
ご機嫌よう。

今でこそわたくしはナラティブ系のTRPGを好んで遊んでおりますが、はじめてこの手法を知った時から傾倒していたわけではございませんの。むしろ、ナラティブなんてうまくいくはずがない、と思っておりましたの。

ナラティブ、あるいはストーリーゲームという考え方に初めて触れたのは、門倉直人氏の記事だったかしら。氏の考え方は割と理想論ぽいところがあったと当時感じたように記憶しておりますし、その後「変異混成術師の夜」などにまとめられたルールも、結局のところリレーキャンペーンと何が違うのかよく分からなかったものですわ。
当時のわたくしは、リレーキャンペーンが「自分の思うようなお話にならない」ことについてたいへんな不満を感じておりましたし、それ以上に、他のGMがお話を放棄することに憤りを感じたりもしておりました(わたくしも若かったのですわ)。ですので、わたくしたちの卓と記事に書かれたことのギャップから、理想と現実は違う、と思ったりしたのでした。
その後ナラティブな文脈で語られることになるTRPG、たとえばWoDやHWといったシステムに触れても、その遊び方が分かりませんでしたし、その後登場したレディ・ブラックバードのようなシステムでさえ、初めて知った時には、こんなのセッションが滅茶苦茶になると思ったものです。もちろん、いまでは、こういったシステムでGMをすることができます。

実は、わたくしたちの卓の運営の方に問題があったのでした。

PLの発言に耳を傾けて、そこから物語を紡ぐということが、理解できていなかったのです。PLは物語を語らないと思っておりました。物語はGMの手中にあると信じて疑わずにおりました。けれど、そうではなかったのです。

こう言うと、同じシナリオでもPLによって違う物語になるって思われる方もいらっしゃるかと存じます。ですので、問いかけましょう。それは「物語を」語っているのかしら、それとも「細部を」語っているのかしら。CoCなどでメジャーな遊び方のほとんどでは、後者なのではないかと存じます。どなたとは言いませんが、有名な?シナリオ作者の方で複数のグループで同じシナリオを回していらっしゃるリプレイを拝見し、そのまとめ?で「PLごとに違う話になってTRPGは楽しい」みたいなことをおっしゃっておられましたが、わたくしは、そのリプレイ全て、全部同じお話だと思いました。違う話? 違う細部でしかないじゃない?

それでは、違う話って?

いまのわたくしでしたら、こう思います。PLを信頼することができる。PLは物語を語ることができる。PLが語る物語は、わたくしが語る物語よりも楽しい。そういった物語に触れるのがいっとう楽しみですし、だからこそナラティブはやめられません。

まあね。実は今でさえ、多くのPLは物語を語りたくないと感じておりますけれど。場面を演じたいのではなく物語を語りたいという方は、ぜひナラティブの世界にどうぞ。お声がけいただければ、わたくしもできるだけ手引きいたしますわ。
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Kei
Kei日記
2022/06/15 22:30[web全体で公開]
😶 霧深い夏の森で出会った少女のお話をしませんこと?
ご機嫌よう。

唐突ですが、カムズ、というTRPGがございますの。童話っぽい世界観のダークでメルヘンなナラティブ系TRPGで、お話の前提となる部分はシナリオで定められていますが、このお話がどんな展開になってどんな結末になるかはPLに任されますの。
とは申しましても、前提としてハッピーエンド志向のシステムですし、悲劇的な運命を打ち破るようなことだってあるかもしれませんわ。

不思議な森に気をつけて。人を迷い込ませてしまうから。
そんな森で、霧の向こうで出会った少女は……。

あなただけの童話を語りませんか? というわけで、PL募集しておりますの。興味がおありの方は是非。よろしくお願いいたしますわ。

https://trpgsession.click/session-detail.php?s=165529866154kei29br2l
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Kei
Kei日記
2022/06/06 20:01[web全体で公開]
😶 ネクロニカと安全ツールのお話
ご機嫌よう。

地雷チェックリストは最近割と目にするようになってきましたが、わたくしの卓で採用しているのは「ラインとベール」と「Xカード」という安全ツールですの。これらの安全ツールは「TTRPG Safety Toolkit Guide」でまとめられていて、海外では割とメジャーなのかしら。

ラインとベールは、参加者間で事前に、特定のコンテンツやテーマについて
- ライン:触れてはならない(描写NG、仄めかすのもNG)
- ベール:匂わせるがスポットライトを当てない(描写NG、仄めかすのはOK)
- オープン:描写する(描写OK)
それと、もしかしたら
- チェック:描写する前に確認する
- ウェルカム:積極的に描写する/スポットライトを当てる
という段階を決めるための仕組みですわ。特定のコンテンツというのは、PLが自ら「こういうのはやめてください」と言っても構いませんし、GMから特に注意を要する部分について確認する場合もあります。いずれにしても、あらかじめ決めた項目で相談するわけではありません。

また、実際に描写に触れてみて「それNGでした」となる場合もあるでしょう。そんな場合でも「事前に言わなかったので」などと我慢する必要はありません。そこで使用するのがXカードです。Xカードを提示するとその場でゲームは中断したり、必要に応じて巻き戻る場合もあります。その内容はそれ以上描写されません。理由を言う必要はありません。

ところで、先日プレイした「永い後日談のネクロニカ」は皆さまご存知の通り、かなり攻めた感じの、注意を要するテーマを含みますわね。もちろん、ネクロニカなんてそういうゲームに決まっている、事前に分かっている、という考え方もあるかとは存じます。けれど、注意を要するテーマだからこそ、どこまで踏み込んで良いかを確認するのは非常に意味があるかと存じます。そこで、事前に相談して、ベール(描写NG、仄めかすのはOK)を設定しました。ラインに関しては、多分大丈夫という感じになりましたので、こちらはもし何かあれば、Xカードで止めることになりますの。

実際のプレイでは、記憶のカケラをランダムに決めたりしましたので(これが一番不安でした)、その内容に関して「ベールの向こうですがどうしますか?」と確認したりしました。その結果、クッションができて心理的にコンテンツに接しやすくなったのかしら、内容を確認して、むしろそういった要素を取り入れたりする場面もございました。実際のプレイとしては「ベールで指定した要素ですがどうしますか?」→「タイトルを教えてください」→「内容を確認させてください」→「これを選びます」といった感じでしたわ。また、PLの皆さまに語っていただく場合も、一旦書いていただいて、触れたくない箇所は消すというようにもしましたの。

そんなこんなで、安全ツールって単に触れたくないコンテンツに触れないというだけでなく、事前にクッションを入れるだけでもとても意味があると感じたのですわ。
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Kei
Kei日記
2022/06/05 19:27[web全体で公開]
😶 愛するドールたちよ
ご機嫌よう。

永い後日談のネクロニカを遊んでまいりましたの。わたくしだって、メジャーなタイトルを遊ぶこともございますし、ネクロニカはTRPGを再開する時によくリプレイを見ていて、ぜひ遊んでみたいと思っていたものですの。こうしてようやくプレイする日が来ましたが、ですが、今回はわたくしの卓ですので。

ナラティブの洗礼を受けたナラティブなプレイスタイルが好きなわたくしがネクロニカを見直してみると、これはシナリオを特に準備しなくてもナラティブに進めることができる、と思いましたの。ですから、今回のシナリオは、

アドベンチャーパート前半:記憶のカケラを見つける
アドベンチャーパート後半:希望を見つける
バトルパート:サヴァントを倒して旅立つ

というカルマだけの構成でしたの。実際これしか書いていないというか……ええ、もちろんバトルパートの敵くらいは事前に選んでおりましたけれど。さらに、記憶のカケラも、どんな記憶なのかはわたくしからは提示しておりません。ランダムな記憶のカケラをもとに、思い出したくなかった記憶、悲惨な物語を語ってください、といった形で、PLの方に丸投げましたの(自分のドールではない他のドールの記憶を描いていただきました。

その一方で、ネクロニカらしい悲惨と恐怖と希望の物語になることには腐心したのですわ。もちろん、ラインとベールやXカードのような安全ツールも採用しましたわ。

結果としては、それなりにうまくできたかしら。もちろん反省点がないわけではございませんが、いずれにせよ、わたくしの卓でしかできないネクロニカになったんじゃないかと存じます。もちろん難しいことなんて何一つしていませんし、やろうとすれば皆さんにもできるのでしょうけれど、けれど……ネクロニカにシナリオが不要だとはっきり言う人は、そういないのではなくてかしら。
あとは、バトルパートでダイスが腐って失敗の出目しか出なくなったのには驚きましたわ(10以上連続で失敗が続きましたの。

とまれ。ですので、わたくしとしては、わたくしらしいネクロニカができたかしら、という感想ですの。

わたくしの卓では、GMの巧拙とは関係なく、他ではあまり経験できないことを提供できればいいなと思っております。それは、マイナーなタイトルかもしれませんし、マイナーな遊び方かもしれません。もしもわたくしの卓で楽しんでくださった方が、同じような遊びをしたいと思ったら、わたくしの卓に参加するのが一番早い(または、自分でできる)、そんなふうになれたらな、などという野心を密かに抱いているのですわ。

ともあれ、ご参加くださったPLの皆さま、ありがとうございました。
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