Keiさんの日記 page.6

Keiさんが書いた日記の一覧を閲覧できます。

日記一覧

Kei
Kei日記
2024/06/26 01:46[web全体で公開]
😶 サマーキャンプの日々のお話
ご機嫌よう。

先日はローズ島の準備などと書いておりましたが、このようなプレッシャーのかかる状況でわたくしがやることと言ったら……そう現実逃避ですわ♪

というわけで近頃にわかに Belonging Outside Belonging(以下BOB)熱が再来しておりまして、BOB というのは Dream Askew / Dream Apart(以下 DADA)というたいへんに注意を要するゲームに端を発する GM なしシナリオなし判定なしで、キャラクターのほかに設定もプレイヤーに割り当てられるというゲームシステムなのですが、バンドルで購入して読まずにディスクの肥やしになっていたものを漁ってみたら BOB を採用したゲームを意外と結構持っておりましたので。訳すのですわ。

今回訳すのは、中でも気になった Sleepaway というタイトルで、サマーキャンプを舞台にした恐怖と幻想もので、BOB らしくがっちりと LGBTQIA+ テーマですの。作者は Wanderhome の Jay Dragon。Wanderhome の作者というのも訳してみようと思ったきっかけかしら。

さて、訳すと言っても PDF から原文を取り出して、改行などを綺麗に整形したらおもむろに deepl につっこみ、出てきたものを調整する「だけ」なのですけれど。まあね、PDF には文章の構造という概念がないので、時には原文を取り出すだけで闇になることもございますが、今回のファイルは割と素直でしたかしら。

そして、BOB といえばアレですわ。アレというのはもちろん、どう訳していいものかさっぱりわからないフレーズたち。文章になっていればまだ意訳のしようもあるというものですが、一単語だけ、あるいは短いフレーズだけで列挙されていると、もうどうしたものやら。なのにこれらのフレーズがゲームシステム的に意味を持つことになっていますので、deepl と google 翻訳と辞書を行ったり来たりしては自分の語彙のなさに打ちひしがれるのですわ。

さらに、Sleepaway には DADA(のうち Askew の方)そっくりなジェンダー概念がございまして、つまり、その言葉から性のあり方を想像するという仕組みで、恐怖と幻想にジェンダーも組み込んでいるのですわ。

雰囲気は正直なところ結構暗めかと存じますが、楽しそうじゃないかしら。

恐怖と幻想さらにクィアともなれば、本来ならばいま準備を進めていなければならないローズ島とも通じるテーマで、こんな風に、人生何が役立つのか分からないのですわね。と苦しい言い訳をしておきますわ。
いいね! 6
Kei
Kei日記
2024/06/24 22:29[web全体で公開]
😶 ローズ島が目前ですの
ご機嫌よう。

Moonlight on Roseville Beach の卓がいよいよ迫ってまいりまして、わたくしも準備に目を回しているのですわ。今回はシナリオなしオープンワールドで遊ぶのですが(といっても当然遊ぶのは初めてですが、ルルブにある記載は総動員し、ルルブのシナリオは使いません)、初期段階で登場人物が70人以上、フックが20以上ございまして、到底覚えられるものではございませんが、PL の方々にスムーズに島での体験をお楽しみいただくにはどうしたら良いか、頭を悩ませているのですわ。

はてさて、ローズ島という小さな島を舞台にいまにも物語を紡ぎ出しそうな設定がコンパクトにまとまっている上に、当然のことながらキャラクターの設定も物語を生み出しそうな方向にシステム的に誘導されておりますが、どうなるのかしら。

いまはまだ楽しみでいっぱいな気持ちの方が勝っておりますけれど、卓の直前には緊張で吐きそうになっているに違いありませんので、楽しみ♪な記録としてこのエントリを残しておくのですわ。
いいね! 6
Kei
Kei日記
2024/06/23 22:46[web全体で公開]
😶 復讐の味は甘いのかしら?
ご機嫌よう。

Vampire: the Masquerade の続きでしたの。色々とございましたが、楽しかったですわ。わたくしのキャラクターは血の親にちょっとした復讐をし、そうしたいという願望さえありましたが、そんなのは大望の前には些細なことで、大望に関しては何も一歩も進んでいなく、確かに盛り上がりましたしここ一番の楽しいところでもございましたが、終わってみれば虚しさもございますかしら。

つまり、復讐の味は甘くはあったのですが、癖になるような甘美なものではございませんでしたの。

というかわたくしのキュラクターが求める「甘美なもの」は誰も彼もが諦めるよう圧をかけてきますし、けれど、手放してしまうことができないのですわね。傍迷惑で独りよがりなな設定としてではなく、ゲームシステム的にも。もちろん GM 様はわたくしが本当に困り果てるような形で(注釈:わたくしまだまだ大丈夫ですわ)これを利用くださいますし、罪深いゲームと罪深い人々なのですわ。

わたくしのキャラクターの視点だけではなく物語は大きく動いた感じがしますし、他のキャラクターがどう動くのかも興味津々、大いに楽しませていただきましたわ。

ご一緒くださった皆さま、ありがとうございましたっ♪
いいね! 11
Kei
Kei日記
2024/06/18 20:22[web全体で公開]
😶 いまにも物語になりそうな設定のお話
ご機嫌よう。

なんていうか、キャラクターの設定については皆さま色々なお考えをお持ちでしょうし、癖を投入したウチの子を愛おしく大切に思う気持ちも分からないではないですわ。もちろん GM としてはそういう設定をできるだけ拾いたいですし、物語に上手いこと活かしたいと思っておりますの。

けれど、時には困ることだってございます。

TRPG はコミュニケーションのゲームであり(殊更にこの側面を強調するのは、ルールの運用を競うゲームではないという意図ですけれど)、物語は当然コミュニケーションによって(ルールを運用した結果ではなく)描かれます。ですので、ウチの子はこういう設定でこんなことはしません、これは嫌であれも嫌でウチの子はそんな子じゃありませんみたいな強い主張というか我儘ではなく、こんな設定なのでこんな風に物語に関わり、こんな厄介ごとを生み出してこんなドラマになりますというフックになって欲しいのですわ。

キャラクターは物語を止める要素ではなく、いまにも物語を生み出しそうな要素であってほしいんですの。

というかこれは GM としての我儘かもしれませんが、物語を止める要素にキャラクターに対する PL の思い入れが追加されると、ゲームが崩壊してしまいますの。必死に考えて描いたり提案したりしたことが、ウチの子はそんなことしませんと否定されたり、それではどうするか相談してもそれを考えるのは GM だとか、さらには上手に卓を回せない GM だと言われてもほとほと困りますの。

キャラクターの設定を10万字とか100万字とか書いていただいても一向に構いませんが、そんなの全部読むはずがありませんし、加えて言えば、読んでもらえて使ってもらえて物語が盛り上がるようにするのは PL の責任ですの。

つまり何が言いたいかというと、キャラクターの設定に余計なことは書かないで頂戴。殊更に、思ってるのと違うとかウチの子はそんなじゃないと言うのなら。
いいね! 12
Kei
Kei日記
2024/06/17 21:06[web全体で公開]
😶 デュアルディスプレイって本当に必要かしら
ご機嫌よう。

個人的に今の環境は 1728 x 1117 + 2560 x 1440(デュアル)ですので狭いと思っておりますし、その狭さを少しでも解消するために、それぞれに仮想ディスプレイを3面割り当てた合計6面で使っておりますが、7680 x 4320(8K)とかのディスプレイがあれば一面で十分かもしれませんわね。

などと思っておりますが、何しろそんなに大きなディスプレイを置く場所がありませんので、闇になっているのですわ。
いいね! 8
Kei
Kei日記
2024/06/16 02:16[web全体で公開]
😶 一回目以上に緊張した二回目のお話
ご機嫌よう。

わたくしもたいがいコミュ障というかコ無ですし、卓前といえば緊張するばかりなのですわ。そんなわたくしの記憶の中でも特に緊張したゲームが、Bluebeard’s Bride(以下 BB)ですの。BB はテーマが非常に難しいというか注意を要するゲームでして、妻殺しの男青髭の新しい花嫁となった PC が、過去の花嫁たちの苦しみに直面し自分の大切なものを失い辱められるといった恐ろしい現実に直面し選択を迫られるという内容ですの。当然のことながらジェンダーや性に関する描写があり、安全に対する配慮も必須、しかもなぜか当時とち狂っていたことに、何度か遊んだことがある程度の方と初めましての方を相手に遊ぶというチャレンジをしまして。
あんなに怖かったことはありませんの……と、思うかしら。

それが、同じ方を相手に更に遊んでおり、二度目の方がずっと緊張したし怖かったんですの。振り返れば、一度目はまだ勢いでなんとかなりましたし、ゲームの遊び方も試行錯誤で、そちらで気が紛れていたのかしら。けれど、先に挙げたような描写は事前に用意されているわけではなく、あくまで描写のヒントがあるだけでその場のアドリブですし、その上花嫁を酷い目に合わせないとゲームとして成立しませんし、当然精神的に追い詰めるみたいな側面もあり、一度目よりも怖がらせなければというプレッシャーもあり、そのことを知ってもう言い訳ができなくなった二度目の前は食事が喉を通らず、無理に食べても味がわからず、腹痛と吐き気、頭の中はなぜまたこのゲームを遊ぶことにしたのかという後悔が渦巻き、ほんとうに心臓の音が聞こえるくらいに不安と恐怖と緊張でいっぱいでしたの。

誤解のないように言い添えておきますが、BB は大好きなゲームですし、無闇にお勧めはしませんが個人的には推しですのよ。それはもう PDF を揃えた後から物理版をセットで個人輸入したくらいですし、わたくしが注意を要するテーマやジェンダーテーマの TRPG を遊ぶようになったのも、BB があってこそですわ。

ではまた遊ぶかですって? 考えただけで緊張で吐きそうですわね。
いいね! 10
Kei
Kei日記
2024/06/15 22:00[web全体で公開]
😶 闇が深い人々と恋に恋する人々かしら
ご機嫌よう。

Vampire: the Masquerade 5e 卓の続きでしたの。さすがの GM 様がわたくしの PC の大切な部分をとんでもない風に利用してくださいまして、うれしい悲鳴をあげているのですわ。もう本当に困ってしまいますし、これまで考えていたことなんて些末なことになってしまいまして、たいへんに罪深いゲームでこの上なく楽しく、いまはまだどうしたらいいのかアタマがぐるぐるしておりますが、それでも次回が待ちきれませんの♪
いいね! 10
Kei
Kei日記
2024/06/13 23:46[web全体で公開]
😶 魔女裁判のゲームのお話
ご機嫌よう。

魔女裁判をテーマにしたバッドエンドになるかもしれない TRPG、Witch: the Road to Lindisfarne を紹介しましょうか。この TRPG はまた別のヤバ TRPG、モンセギュール1244 のハックで、システムはほぼ同じです。GMレスで判定もありません。当然のことながら、英語です。

1350年、ペストが蔓延し人々がどんどん斃れていくイギリスで、一人の女性が教会に懺悔します。わたしが魔女の呪いで病を流行らせました、と。ゲームの目的は、この魔女を聖地リンディスファーンに連れて行き、魔女裁判にかけることです。

なんだ魔女を魔女裁判にかけるのか、その途中で何かしらのイベントがある感じなのかと思うかしら。まあね、途中でイベントがあるというのは間違ってませんわよ。

さてお立ち合い。

このゲームでは PC は選択制で、魔女も PC に含まれます。つまり、誰かが魔女の役割を演じます。ゲームの最大の難関は魔女の役がとてもチャレンジングで、実際魔女役によって印象が結構変わりそうだということかしら。加えて、魔女役は精神的にもちょっと辛いかもしれません。

物語の展開によって彼女を魔女裁判にかけないこともあります。彼女は生き残るためになんでもするかもしれませんし、大人しく魔女裁判に向かうかもしれません。何しろ PL がつきますので、予測がつきません。彼女がほんとうに魔女だったのかは、ゲームが終わるまで明らかになりません。

そんなわけで、自分で遊べる程度の訳は終わっていて、遊ぶ準備もほとんど万端なのですけれど、例によって注意を要するゲームですので投入機会を伺っているのですわ。
いいね! 10
Kei
Kei日記
2024/06/11 20:17[web全体で公開]
😶 この夏はローズ島に滞在することになりましたの
ご機嫌よう。

Moonlight on Roseville Beach 卓をひそかにこっそり(オンセン外で)募集したのですが、瞬間で立ちましたの! GW 明けくらいから自分で遊べる程度に訳していたのですが、クィアでディスコでコズミックホラーというアオリがもう楽しそうで、とても遊びたかったのですわ(このアオリでお分かりの通り LGBT テーマです)。人外なども登場するというか PC にできますし、魔法もありますし、ルルブに掲載された種々のフックもいまにも物語になりそうで、システムもなかなか興味深く、実際に訪れるのが楽しみですわ♪
もちろんわたくしが GM ですので、ご参加くださった PL の皆さまが「ローズ島で過ごしたあの夏」という印象を持っていただけるようにしたいと思っておりますの。
いいね! 8
Kei
Kei日記
2024/06/10 21:18[web全体で公開]
😶 TRPG まったく分かりませんの定期
ご機嫌よう。

わたくし常々思っていることがございまして。
MMORPG をされた方が良いのじゃないかしら?
ストラテジーゲームをされた方が良いのじゃないかしら?
それなのに、どうして TRPG なのかしら?
いいね! 13
Kei
Kei日記
2024/06/08 19:55[web全体で公開]
😶 ハッブル宇宙望遠鏡の行方のお話
ご機嫌よう。

ついに FATE Accelerated(以下FAE)を遊んだのですわ! この卓自体は数ヶ月前に募集していて、色々な都合で伸ばし伸ばしになっていたのですが、他の卓の日程調整で選ばれなかった候補日から無理苦理遊んでくださいとお願いして、やっと開催にこぎつけましたの。

FAE は FATE Core というナラティブ系 TRPG の簡易版で、FATE の各システムの中でも特に簡易で事前の準備なしに早回しで遊べることがウリですの。英語ですけれど。煽りによると……、あなたの物語を全速力で! FAEを使えば、どんな物語も数分でプレイ可能に! キャラクター作成、アクションの解決、戦闘など、あらゆることが30秒で描けます!
まあ実際30秒ということはないのですけれど、GMありシナリオあり判定ありということを考えると、驚異的早回しができるというのはわたくしも同意するところですわ。そんなシステムを使って遊んだのは、ちょっと以前に話題になった NASA のシナリオ The Lost Universe ですの。シナリオ中の記載は D&D を強く意識したものになっていますが、そんなものは全部うっちゃりまして。今回はセッション時間3時間を目標にしましたわ(実際には 3.5 時間ほどかかりました)。

まあね、ちょっとこのシナリオは(悪い意味で)吟遊すぎるというか、わたくしの個人的な正直な感想ですが、TRPG のシナリオとしてはそれほど出来は良くないかしら。海外シナリオの多くが日本で標準的と思われる観点からするとちょっと……なところがあるという前提に立ってさえ。まあね、実際にシナリオの目的も教育的効果の方に向けられていますし。
というわけで余計な記載なども完全にスルーしまして。FAE はナラティブ系であって、結果として同じことを描いたとしてもやり方は違うんですのよ。作者の考えた「たったひとつの冴えたやりかた」なんかお呼びじゃありませんの。
その結果、ラスボスは倒さず改心させ、PC たちは誰も地球に戻らないという結末になり(PC 視点ではハッピーエンドですわ)予想外に楽しかったかしら。GM としても予想外の出来事が起こりましたが、うまいこと描けたと申しましょうか、こうなったのもご参加くださった皆さまのおかげ、そしてシステムに FAE を採用したからという部分も大きいかしら。

遊んでくださったかわいい天使の皆さまありがとうございました。
いいね! 8
Kei
Kei日記
2024/05/30 01:38[web全体で公開]
😶 ストーリーゲームについてのお話
今回お話する内容は(いつも通りではありますが)わたくしの個人的な経験や感想を元にしており、話半分くらいのつもりでお読みください。また他の文献もご参照ください。

ご機嫌よう。

実は先だってからストーリーゲームについてお話しようかなと思っておりましたが、どうしてこのお話をしたいと思ったのかというと、TRPG における物語とは何か、もっと噛み砕いて言うと、何が楽しくて何がエモいのかについて、ちょっと気になったからですの。ストーリーゲームというのは TRPG の一種で、ストーリーゲームというジャンルに属します。
現状のセッションで十分に楽しいしエモいし満足している、またはダイスの出目に一喜一憂することで十分に満足していると言う方は、ここから先は読まずに回れ右して帰ってよくってよ。

さて、物語の楽しさやエモさは一体何によって生まれるでしょう? システムの運用かしら? よくできたシナリオかしら? GM の素敵な描写かしら? 同卓した方と気が合うからかしら?
残念なことに後者の方はテクニックについて語られることがほとんどなく、合わないのでブロックするというような不毛な行為が延々と行われているのが日常かしら。けれど、合わない相手が悪いのかしら? もちろん、時には非常に問題のあるプレイヤーがいるということはわたくしも存じておりますわよ?

話を一旦戻しますが、物語という観点に関して言うと、多くの場合シナリオの良し悪しという観点がついてくるのじゃないかしら。このシナリオがエモい。普通にそう思ったり言ったりしてりゃれるのじゃないかしら。けれど、そういったシナリオの中には少なからず、作者が自分のエゴでプレイヤーの感情を揺さぶろうとしているものがございます。

その一方で、わたくしこれまでに何度も言っておりますが、シナリオの作者は卓の現場にいませんの。

では最初の問いに戻りますわよ? TRPG にとって物語とは何かしら?

わたくしは先ほど悪し様に書きましたが、実際に作者がプレイヤーの感情を揺さぶろうとしているシナリオは非常に危険だと思っておりますの。殊更に、なんでも許せるって、何を意味しているのかしら? 卓には同意があり、何度でも言いますが、その場にシナリオの作者はいないんですわよ。

TRPG を遊んでいて、ほんとうにつらい選択をしなければならない時があるのは分かりますの。わたくし自身、そういう瞬間は割と好きでもありますし。けれど、その選択や決断は選択肢にあるものとは限らず、シナリオが想定している物語に沿うものとも限らないんですの。あえて誤解を招くような矮小な表現をしますが、これエモいでしょどれか選んで、ではないんですの。

さて、ここからやっとストーリーゲームのお話ですわよ。

ストーリーゲームには大抵シナリオがなく、ゲームは一貫して何かの物語を生み出しそうな大局的な状況を提供します。ここでいう物語というのは、ダイスの出目によってたまたま演出されるものではなく、シナリオのように予め決まったものでもありません。ほとんどの場合、キャラクターを取り巻く大局的な状況は決まっていますし、その状況を変えることはできません。そう聞くと、普通のシナリオと一緒だと思われるかもしれませんわね。けれどストーリーゲームにはストーリーゲームのギミックがあります。ここで敢えて大局的というのは、馴染みのあるいわゆるシナリオが提供するのは極めて局所的な状況だからです。

ちょっと何を言ってるのか分からないかもしれませんわね。

はるか昔、わたくしの前世の頃は TRPG というのは特定のごく狭いその場だけの状況に対して「君ならどうする?」という自由な選択肢を与えられるゲームでしたし、いまでもそのような側面はあるのかしら。そのような狭い選択肢の中でも何かを決め茶番をしダイスの目神に振り回され、十分に楽しい物語になったかしら。けれど、それで十分なのかしら?
あるいはこう言ったらいいかしら。目の前に線路があって、ポイントを切り替えるレバーがあります。トロッコが爆走してきて、このままでは線路の先にいる5人が轢き殺されますが、レバーを引けば切り替えた線路の先にいるのは一人で、その人だけの犠牲で済みます。いますぐ決めなければなりませんが、どっちにしますか? これがシナリオとして提示される選択と決断だとしたら、ストーリーゲームの特徴は、物語の根幹を成すほどに困難な選択や決断をプレイヤー自身が見つけて描くことにあります。つまり、先に挙げたようなトロッコ問題は提示せず、同じような困難な選択や決断をプレイヤー自身が描くように誘導されます。自分自身で描いた選択と決断がエモい物語になるのですわよ。
もちろんストーリーゲームも TRPG ですから、他のプレイヤーが描いたことが大いに影響します。

どっちがいいかしら? どっちが安全かしら?

わたくしは二つの点から後者の方がいいと思っておりますの。一つは、プレイヤー自身の語りが相互作用してほんとうに予測できない物語を生み出す(かもしれない)点。もう一つは、自分自身が直面する問題を自分自身で描くことができるという安全性。これにはもちろん、自分自身の運命を自分自身で選ぶことができるという点も含みますわ。シナリオ作者の悪意でロストするのは嫌だけど、自分で描けるのだったら。というか、どうしたら自分がエモいと感じるのか、自分で知っているでしょう?

いまにも物語を生み出しそう、というのは実際 TRPG の永遠のテーマなのかしら。初期の頃はダイスの目神の気まぐれに頼っている部分も大きかったでしょう。それから盛りに盛った設定が現れ、システムが意図した物語を表現するためのステータスが現れました。物語らしいシナリオだって。そのどれもが楽しいかと存じます。けれど、物語を駆動する手法はそれだけではありません。ストーリーゲームが示しているのはプレイヤー自身に語らせるという手法です。もちろん、語りたくないプレイヤーがいるということは存じております。

ともあれ、もっとストーリーゲームに興味を持って遊んでくださる方は増えたらいいのにな。
いいね! 12
Kei
Kei日記
2024/05/22 02:29[web全体で公開]
😶 ローズ島の訳を進めておりますの
ご機嫌よう。

Moonlight on Roseville Beach、プレイブック的な部分を訳しただけで遊べる気になっていたのですが、全然でしたの。というわけで自分で遊べる程度に訳しているのですわ。
判定方法とかも結構面白くって、まあナラティブ系ですので不要な判定とかはしない前提ではありますが、ダイスをたくさん振ると成功する確率が高くなる一方で、余計な厄介ごとが起こる確率も高くなるみたいな感じで、是非とも成功したいので厄介ごとも受け入れたり、厄介ごとを引き受けるくらいなら成功しなくていいといった風に結果を選ぶことができて、なかなか面白そうですわよ。
システム面だけでなくこのゲームのテクスチャは好きですし、遊べたらいいなと思っておりますの。
いいね! 11
Kei
Kei日記
2024/05/19 02:28[web全体で公開]
😶 反氏族への道かしら?
ご機嫌よう。

Vampire: the Masquerade 5e の続き!なのですわ♪ 今回は前回までに輪をかけて情報が多く、プレイヤーたるわたくしの小さな脳みそでは到底追いつけなくなりつつあるのですが、ともあれ、わたくしのキャラクターたる新米吸血鬼は血の親をたいへんに嫌っておりまして(怖い目にもあっているので怖れてもいますが)、あれやこれやと考えを巡らせているのですわ。

というわけで組織の利益も氏族の利益もそっちのけ(キャラクターの視点ではそのような命は受けておりませんし)、叛徒の版図に足を踏み入れてはならないという教育係の言いつけも破る気満々(だって向こうから招待状をいただいておりますし)、もちろん素敵な GM 様のことですからどんな罠が待っているか知れたものではございませんけれど。

一方でカマリリャの血族の中にも推し(いまだ正体が不明ですが、いっそサルブリだったりしないかしら♪)はいますし、うまいこと……こほん。

とにかく三勢力の思惑が入り乱れているようであり、わたくしのキャラクターとしては他の PC 全員に自分の思いの一部は伝えまして、まあ他の PC が信頼できるのかどうかは計りかねているのですけれど(一部の PC からは結構悪く思われているようですし?)、具体的にはまだまだ考えなければならないことも多いですけれど、うまく立ち回れるかといいのですけれど。

その他にも(人間の)生家の闇が語られるのではないかとか、いまだに正体がわからない登場人物たちについても興味津々ですし、次回が楽しみで待ちきれませんの!

お誘いくださった GM 様、ご一緒くださった皆さまありがとうございました。

(注:WoD では GM ではなく ST ですが、わたくしのエントリでは一般的な表記に統一して記載しております。
いいね! 11
Kei
Kei日記
2024/05/17 02:16[web全体で公開]
😶 青い鳥に導かれ……はしませんでしたの
ご機嫌よう。

ブルーシンガー「なぞの鳥をさがせ!」完走してきたのですわ。冒険の序盤の方ではシナリオに関係ない要素にいちいちつっかかって(悪い大人の想像をして)楽しんでおりましたが、まあシナリオ通りの展開だったのかしら? 無事に終わりましたの。
無事にって、まあ、ブルーシンガーにはステータスや判定の類は一切なく、嫌が応にもエンディングに到達するのでしょうけれど。

ポイント&クリックな側面としては行かなかった場所もあり、わたくしのキャラクターは結局最後まで他のキャラクターを放り投げ最後には蹴りさえし、まあ何というか暴れただけで見せ場があったかというと……こほん。というか、これまでのセッションでシナリオ自体はナラティブではないとわかっていたはずなのに、またしても好き放題やってしまい、他の皆さまの活躍の機会を奪ってしまったと反省しておりますの。

というか、正直このメンバーでしたら、もっとオールドスクールな TRPG の方が合いそうかしら……。

とにかく、セッション自体は楽しかったのですが不安でいっぱいですの。ともあれ、ご一緒くださった皆さまありがとうございました。
いいね! 13
Kei
Kei日記
2024/05/13 00:52[web全体で公開]
😶 酒場、はじめましたの
ご機嫌よう。

まだクラウドファンディング中のゲーム(当然英語)ですが、Stewpot を遊ばせていただく機会があり、遊んできましたの。Stewpot は冒険者が冒険を引退し、酒場を開いて新しい人生を始める、みたいな TRPG ですわ。

わたくしのキャラクターは元ローグで、冒険者のローグとしてはそれなり以上の腕前ではあったものの、冒険のあがりがないと他の冒険者を襲ってしまうみたいな過去で、返り討ちにあって捕まった上に以前の悪事もバレて見事に牢の中へ。牢の中から舞台となる町の祭りを見ていたりもしたのですが、出所してみると以前の仲間たちはもうみんな引退していたこともあって冒険者生活にうまく戻れず、新しい店の手伝いをすることに、みたいな感じでした。最初の段階では悪いこともするかもというつもりだったのですが、ゲームの雰囲気がとてもよかったこともあり、なんだかんだで店のために色々と(真っ当に)奔走し、かつて牢から眺めた祭りにも参加して店の評判を高め、真っ当な商人に成長したのですわ。

ルールは超軽量、判定も超簡単、ナラティブ系ですので上に書いたような舞台や背景や展開や物語はその場で生まれます。モンスターを食材に変な料理を作るみたいな場面もありましたが、ゲームを通じてキャラクターも店も成長する感じが楽しく、トラブルを解決したり常連客ができたりというゲーム的な達成感も随所にあり、雰囲気が柔らかくてホッとする感じもあり、これが3時間くらいで遊べるというのが素敵ですわ(RPが盛り上がればもっと時間をかけて続けることもできます)。

たまに思い出して遊びたくなる感じのいいゲームだなって思いましたの。お誘いくださった方、ご一緒くださった皆さまありがとうございましたっ。
いいね! 15
Kei
Kei日記
2024/05/10 00:28[web全体で公開]
😶 TRPG 何もわからないお話
ご機嫌よう。

ブルーシンガーの続きだったのですが。

わたくしはナラティブの民だって思いましたの。一見自由な状況を与えられると、あんな方向やこんな方向って考えてしまうんですの。ですがブルーシンガーには割とかっちりとしたシナリオ構造があるようで、なんというかセッションを終えて、非ナラティブなシナリオをナラティブに遊んでしまうことによる弊害みたいなのを感じているのですわ。わたくしがあまりにやりたい放題やるものですから、GM の方にもたいへんな苦労をかけてしまったのじゃないかしら。特に今回は好き勝手放題して迷惑をかけてしまったという反省しかありませんの。

TRPG 何もわかりませんの。

それと、やっぱりテキセは苦手ですの。テキセの方が考える時間があるとおっしゃる方もいらっしゃるようですが、わたくしは思考とキーボードが割と直結していますし、考えるなら考えるでちょっと待ってと言われないと、自分の思考がそのままチャットに流れてしまい、待ってらいれませんの。ということに気づきましたわ。

というわけでご一緒くださった皆様にはたいへんご迷惑をおかけしたかと存じます。

ともあれ、ブルーシンガーは元々小学生向けとのことですが、多分ですが(わたくしルルブを所有しておりませんので)、多くの GM は実際に小学生と遊んだらうまくいかないんじゃないかしら。小学生の発想力はわたくしなんかの数段上でしょうし、想定している通りに進まないんじゃないかしら。言い訳っぽく聞こえるかしら。

ともあれセッション自体は楽しく、GM の方の裁量も見事でしたわ。ありがとうございましたっ。
いいね! 11
Kei
Kei日記
2024/05/08 20:04[web全体で公開]
😶 ローズ島を旅してますの
ご機嫌よう。

そんなわけで Moonlight on Roseville Beach の訳にも取り掛かったのですわ。まあね、とりあえず deepl につっこんで出てきたものを眺めつつ、雰囲気を掴むためにキャラシを作った程度ですけれど。といっても deepl にちゃんと訳させるための整形済みのテキストを取り出すのが地味に面倒で一苦労なのですわ。今回は文字数はそれほど多くはありませんでしたけれど(16万文字程度。Wraith: the Oblivion の時は200万文字近くありました)、それにしても面倒なことには変わりないんですの。そしてキャラシを作るというのはキャラシを作るという意味であって、Google Spreadsheet でシートを作ったという意味であって、キャラクターを作ったという意味ではございませんわよ。

ともあれ Moonlight on Roseville Beach は旧来の TRPG のように技能での判定を残しつつ、イマドキのナラティブ系のように面倒な数字ステータスの類は一切なし(全員で共有するステータスが一つだけあります)、技能の有無はキャラクター作成時のダイスで決まりますし、技能の有無は技能の有無だけを現していて、技能がなくても判定はできます(技能があるとダイスが増えます)。システム的にロストという概念はありませんが、大怪我して入院するみたいなことはあるかしら。

まあね、大事なのは雰囲気の方ですわ。表紙には「クィアでディスコでコズミックホラー」などという楽しそうな文句が書かれていますし、パルプフィクション志向で、すっごいアメリカンで、ローズ島で暮らす、あるいは暮らさざるを得ない人たち(人外もあります)が超常現象を自分たちで調べて解決する(しなければならないというモチベーションがあります)、その解決の仕方は相当に自由で、ルルブには複数のシナリオも付属しますが、全部混ぜてオープンワールド的に遊ぶのも楽しそう♪ そうやってローズ島で過ごす1979年の夏なのですわ。

まだまだ deepl から出てきた訳を眺めた程度で何も調整していませんが、とても楽しそうで遊びたいリストに入れたのですわ。

注意:Moonlight on Roseville Beach は LGBTQIA+ テーマの TRPG です。
いいね! 8
Kei
Kei日記
2024/05/06 18:07[web全体で公開]
😶 GW の進捗のお話
ご機嫌よう。

あっという間に GW も終わり、毎月 GW が欲しい今日この頃ですけれど、3つのセッションに参加、映画も2本見ましたし、何より個人的に進めていたプロジェクトも進んだのですわ。

Wraith: the Oblivion のプレイヤー用のサマリーは、まだもう少し見直す部分はあるにせよ、ほぼ終わりましたの! 先日 GW 中に終わりそうもないと目を回しておりましたが、なんとかなりましたわ。GM 分に関してはまだまだ残っていますが、ここまで来ればお声がけすることもできるので、一仕事終えたつもりになっておりますの。

そして Little Katy’s Tea Party の訳ですが、こちらもルール部分に関しては自分で遊べる程度の訳をしましたの! あとは付属のシナリオをちょっと眺めて雰囲気を掴みたいところですが、こちらも卓の企画を進められるのですわ。

そんなわけで次は、Moonlight on Roseville Beach に取り掛かろうかしら♪ という気持ちになっているのですけれど、普段は仕事で疲れて自分のプロジェクトなんてほとんど進められていないわけですので、こうなったら毎月、いえ毎週 GW が欲しいですわね。
いいね! 11
Kei
Kei日記
2024/05/06 13:47[web全体で公開]
😶 イエローに昇格しましたの!
ご機嫌よう。

パラノイア【リブーテッド】遊んできましたの。パラノイアといえば卓が立っているのはあまり見かけず、わたくしとしてもまた遊んでみたい気持ちはありつつ、2年ほど前に一度遊んでいるためプレイ済み扱いとして優先度が奈落の底に沈んでいたのですが、募集があるならということで参加させていただいたのですわ♪

今回は結社任務がないシナリオだったというのもあってか、足の引っ張り合いというよりは協力プレイのような感じになりました。プレイヤーのお一人がパラノイアに慣れ親しんでいるようで、ほとんどの場面で引っ張っていただいたのですけれど、それでも、その方にはじめにテロリストに仕立て上げられそうになった仕返しに、要所要所で相方の破壊工作を告発して反逆スターを与えたりして楽しかったですわ。

進行自体もリプレイ動画などでよく見る ZAP スタイルの行き過ぎたものでないちゃんとした?パラノイアで、安心して遊べたかしら。

最終的にその方のおかげでイエローに昇格しまして(ですが反逆的なことにプレイ終了後にダウンロードを忘れてわたくしのキャラクターはもう手元にありません)、バウンシーバブルビバレッジも飲み放題?ですしこれ以上ない幸福を噛み締めていますわ。何やら秘密結社に加入させられましたけれど……。

とはいえ。実はセッションの最初の方はかなりグダっているなと感じることもありまして、まあお一人の方の通信状態が多分良くなかったのですけれど、最終的にその方は途中でセッションを抜けてしまい、それ自体については、わたくしオープンドアをプレイヤーの権利として認めておりますし、悪いことではないと思うのですけれど、何も言わずにセッションからもサーバーからも抜けてしまうというのはちょっと……。などと感じたりしたのですわ。わたくしとしてはGMの方や他のプレイヤーの方に何か問題があったようには感じられず、むしろ素敵な方で楽しく遊べたと思うのですけれど。

個人的に反省があるとすれば、先述のパラノイアに慣れ親しんでいる方にだいぶ引っ張られてしまったというか、ちょっと声がおおきく感じてしまい、わたくし自身の非コミュ人見知りを発動してしまったことかしら。でもセッションは楽しかったのですわ。

ご一緒くださった皆さまありがとうございましたっ。
いいね! 10