Keiさんの日記 page.2
Keiさんが書いた日記の一覧を閲覧できます。
日記一覧
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2025/03/31 20:47[web全体で公開] |
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2025/03/30 15:32[web全体で公開] |
😶 訳から立卓まで最短記録でしたの ご機嫌よう 昨日書いていた The Price of Coal ですが、気絶している間に自分で遊べる程度の訳どころかココフォリアの部屋までできていて、その上卓まで立っておりましたの。たいへんに重めな社会派 TRPG とも言えるタイトルですが、このようなゲームにも興味をお持ちいただき、ご参加くださる皆さまありがとう存じます。
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2025/03/29 21:42[web全体で公開] |
😶 訳に行き詰まって別の訳を始めるお話 ご機嫌よう。 Glitch を訳しているのですが、もう全然進まなくって。分量が多い上に文章が訳しずらく、独自の意味を与えられた用語もとても多く、疲れましたの……。Glitch は間違っている世界を舞台に世界を間違わせている力(その象徴としての神や天使など)と戦う……ことをやめた PC たちの物語を描く、コストさえ支払えば概ね何でも……は言い過ぎですが他の TRPG では到底不可能なことができる、その代わりに非常に簡単なことが決してできなかったりする、そして意味がだんだんぐしゃぐしゃになっていくという TRPG かもしれません。数値的なステータスはございますが判定はないという一風変わったシステムで、基本的に PC に奇跡的な強い能力を与えれば与えるほど普通のことができなくなっていき、普通のことができるようにするとコストが重くのしかかってくるという仕組みです。 ともあれ今年中に自分で遊べる程度の訳をしようと思ってはいるのですが、ちょっと疲れ……。 そんな時にすることといえば、そう現実逃避ですわ。というわけで The Price of Coal の訳を始めましたの。The Price of Coal はブレア山の戦いというアメリカ史上最大の労働者蜂起を題材にした TRPG で、PC たちはこの蜂起で立ち上がった鉱夫とその家族ですが、蜂起は何をどうしても絶対に失敗し、必ず悲劇で終わります。ステータスや判定などは一切なく、カードに書かれた状況からシーンを描くことで進行するというモンセギュール1244に似た形式のシステムです。楽しそうでしょ? ともあれわたくし通常は本文を取り出してエイっと訳すのですが、今回はルルブのカードの形式のまま本文を日本語に置き換えて、カードとして出力して遊べることも目指しておりますの。
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2025/03/28 22:19[web全体で公開] |
😶 ネガティブなエントリでも良いのではなくて? ご機嫌よう。 正義の名の下で暴力を振るう、それがどんどんエスカレートしていくという TRPG を探したのですが、わたくしが所有する中ではすぐに見つかりませんでしたの。それはともあれ。 わざわざ自分から刺しに行って、刺されるのは刺される側が悪く自分は正しい、言い換えれば正しければ暴力を振るっても良いという感覚が、わたくしには全く理解できません。多くの TRPG には正義の名の下での暴力が含まれていますが、これはゲームだから許されることです。ですが現実には誰もが様々な意見や感情を持ち、それを表現することができます。ネガティブな気持ちになることもありますし、そうした気持ち自体を表現すること自体には何の罪も問題もございません。自由にやればよろしい。誰かに聞いてほしい、共感してほしいんでしょう? そうせざるを得ないんでしょう? 誰が悪いと言っているわけでもないお気持ちを言う、たかだかその程度の人を殴る理由も殴って良い理由も分かりませんし、そうして良い理由が広く共感を集めるというのは、わたくしが好む世界のあり方ではございません。 わたくしに理解できるのは、そのようなお気持ちを表明するに至った人に対して「酷い目にあったね、じゃあウチの卓で遊ばない?」と手を差し伸べることです。あるいは「どうしてそんなことを言うの?」と尋ねることです。ここには当事者にしか分からない背景があり、表出した表現自体で判断することはできません。それができないなら、黙っていればいい。わたくしは、TRPG とはこういうものだ、コミュニティではこういう発言しかしてはならない、こうすべきだ、というような場所は求めておりません。モデレーターでない人のモデレーター気取りの発言が同意とみなされるようなコミュニティが健全だとも到底思えません。 もちろんわたくしとは異なった考えをお持ちの方もいらっしゃるでしょうし、そういったご意見は自由に仰ればよろしい。けれど、わざわざ暴力を振るって自己を正当化するという行為は、いささか「自由」からは逸脱していないかしら?
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2025/03/26 18:22[web全体で公開] |
😶 マンチキンの歴史のお話 ご機嫌よう。思いかけずマンチキンというワードが飛び込んで参りましたので、今日は H. Tucker Cobey による「Tracing the Origin of “Munchkin”」の抄訳です。そもそもマンチキンというのは(悪い意味での)「お子様」「ガキ」という意味ですが、どんな意味で、どこから来て、どう広まったのでしょうか? 蛇足しておきますがマンチキンというのは猫の品種ではなく TRPG プレイヤーの品種です。 マンチキンという言葉は1970年代後半には D&D 界隈で用いられるようになっていました。そこには(まだ発売から5年しか経っていないにも関わらず)「古参」と「新参」の違い、特に新参とされた人々の年齢層が低かったという背景があるようです。1979 年には既に「新参のガキどもはゲームの邪魔や迷惑行為を楽しんでいる」という内容のテキストがあります(Dr. Gary Alan Fine’s Shared Fantasy, APA-DuD #23)。 James Desborough & Steve Mortimer の 1999 年の著作「The Munchkin’s Guide to Power Gaming」でも、マンチキンは9〜13歳のお子様で、ほとんどの人にこの傾向があるという記載があるほか「肉体的にも精神的にも幼い」という意味で使われていたという証言もあります。 1980年になると、Glenn Blacow による「Aspects of Adventure Gaming」で、プレイスタイルの分類がなされます。これがおそらくプレイスタイルの最初の分類と思われますが、この文中で「多くのキャンペーンはパワーゲームから始まるが、進行するについれてスタイルが変わっていく。一方で若者が新たにキャンペーンを始める際もパワーゲームから始まるので幼稚というレッテルが貼られる」と語られています。 そして1985年、Jeff Okamoto の手で「Real Men Don’t Play Fantasy Role-Playing Games」が書かれます。これがマンチキンテキストとして知られる文章ですが、その定義は他のスタイルを挙げた上で「これ以上何かいう必要ある?」というシンプルなものです。 それから40年経って、マンチキンという言葉は「好みでないプレイスタイルで遊ぶ人」として今でも使われていますが、本来はジェネレーションギャップから生まれたものです。 抄訳ここまで。ここから先は日本語版に関する蛇足ですが。 日本でマンチキンという言葉を広めたのはおそらく非常に高い確率で馬場秀和でしょう。今でもサイトは稼働していて、マンチキンテキストも読むことができますが、後に更に脚色された版の訳のようで、上記の原文にはない文章が含まれています。また一応個人的な思いで注意をしておきますと、馬場氏自身が非常に偏ったタイプのプレイヤーと思われますので、そう知った上でお読みいただくと良いかしら。 いずれにしても、日本ではマンチキンという言葉はちょっと違った方向の意味を持つようになりました(Wiki 自由研究によると日本における意味の変遷の過程に朱鷺田祐介氏が関わっているようですが、わたくしそのあたりは存じません)。 それはともかく、今回改めて原文を軽く眺めたりして「Real Men Don’t Play Fantasy Role-Playing Games」に挙げられたプレイスタイルの分類にサンディおじさま(CoC の作者)が関わっているという部分が新鮮でしたわ。ともあれ原文は少なくとも歴史的経緯からすれば怪文書ではございませんし、当時のサブカルチャーの状況を表したテキストですし、マンチキンの扱いも悪い意味でのお子様/ガキというニュアンスの方が強いかと存じます。 最後に、原文を読んでいないので紹介文からの推測ですが、日本でいう「我儘で聞き分けがない」という意味でのマンチキンを最初に大々的に取り上げたのは「The Munchkin’s Guide to Power Gaming」かと思われます。そうした遊び方としてキャラクターのステータスを不正に操作し、ルールを曲げ、不利な結果をやり直し、GM を買収し、NPC のアイテムを盗む方法などが書かれているそうですわ。もちろんジョークとして、パワーゲームというプレイスタイルを前提に。出版社が Steve Jackson Games、出版年がマンチキン・カードゲームの2年前ということから、これがマンチキン・カードゲームの元と考えられることもあるようですわね。
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2025/03/24 19:51[web全体で公開] |
😶 娘が可愛すぎたので崇拝したお話 ご機嫌よう。 灰色城綺譚「剣よさらば」を遊んでまいりましたの。GM / PC3 として遊びましたが、灰色城らしからぬ難しさを感じましたし、灰色城でこんな葛藤もあるのかと新鮮なところもございました。プレイ中はいろいろな方向性を考えたのですが、上手にはできなかったこともございましたし、灰色城らしくないかもしれないところもございましたかしら。シナリオに書かれている部分の描写も弱く、それ以外の部分に焦点が当たった印象もございます。それでもご参加くださった方からは好評のお言葉をいただき、ありがとうございました。 ともあれ。 わたくし扮する PC3 の PC2 に対する愛情には疑問がなかった(というか娘を溺愛しすぎるダメ親だった)と思うのですが、それが狂信へと変わる過程を楽しめたという点は良かったかしら。わたくしとしてはそれを表現しただけなのですが、ご一緒くださった方々には PC3 が怖かったという感想を頂戴しておりますし、PC2 が(比喩的な意味で)天使だったのですが、その決断を導いたという点でもわたくし自身は満足しているところもございます。もちろん、PC1 と PC2 にもっと辛い決断を迫ることができれば、もっと良かったのですけれど。 物語そのものはバッドエンドでもメリーバッドエンドでもなく、誰も剣とさらばできず、この後のメリーバッドエンドを想像させるような終わり方になりました。 ご参加くださった皆さまありがとうございました。
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2025/03/21 20:31[web全体で公開] |
😶 冒険者と経済のお話 わたくし経済は素人ですので、よくて話一割程度のつもりでご笑覧ください。 ご機嫌よう。 先日、中世ファンタジー世界の冒険者はそもそも数が少ないはずだという興味深いエントリがございました。 わたくしも似たような動機で、冒険者ギルドがなぜ存在できるのか分からないと考えていた時期がございます。そこで、今わたくしが思うとろころを書いてみましょう。 前提として、商人が都市に集まるように、冒険者も都市に集まるのは自然な流れのように思われます。物資を求めて、冒険に必要な珍品を得るため、あるいは冒険で得た物品を換金するため、もちろん人の移動があるのなら当然情報も人が集まるところに集積されるでしょうから、そうした情報を求めるのかもしれません。 経済面から考えれば、一旦冒険者たちが集まれば、彼らに仕事を斡旋したり仲介したりすることで利益を上げようとする人も出るでしょう。殊更に冒険者によって富がもたらされるならば。これが組織されると恐らく冒険者ギルドになるのでしょうが、ともあれ、そうした人々が依頼を達成するには一つの冒険者グループだけに依頼するのではリスクが高すぎ、従って複数の冒険者グループに同じ依頼を任せて競争させるのも自然な流れで、ダンジョン探索の利益が大きいのなら、当然ダンジョンにより多くのリソースを割くと考えられるかしら。こうした競争の促進は冒険者のモチベーションにも大きな影響を与えるでしょう。 もちろんこれは、冒険者の存在を必要とするような危険が常にあり、かつそうした危険に挑み成功した冒険者が多くの富をもたらすという前提があってのことです。では、どうしたらそのような状況になるでしょう。ここに中世というワードが効いてくるのかしら。現代に比べて、そのような世界では権力は脆弱または限定的で、暴力装置としての軍事力も相対的に低いのでしょう(古代ローマみたいな例外はございますけれど)。そうした力がすでに他のことに使われているとすれば、代替として冒険者が存在する余地は十分にあるように思われます。次の疑問は富がどこからやってくるのかですが、これも中世のような未知なものが十分に存在する世界なら、前時代の文明の名残というような説明でも何でも良いのかしら。 これらが組み合わさると、冒険者というのはハイリスクハイリターンの職業として成立し、むしろハイリスクに進んで挑戦するような集団となると想像できるのですが、いかがかしら。
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2025/03/16 01:31[web全体で公開] |
😶 街づくり TRPG のお話 ご機嫌よう。 アーキペラゴという TRPG がございます。奇跡的に有志の手による翻訳が公開されていますが、なぜか完訳ではございませんので、一部原書を当たる必要はございますけれど(原書も PWYW です)。感じとしてはまあ、マイクロスコープに近いと言えば近いかしら、GM なしシナリオなし数値的なステータスやデータや判定もなし(判定がない代わりにカードによる駆動ルールがございます)、物語の舞台も世界も自由です。 今回ご紹介するのは、そんなアーキペラゴのハック、I’m Sorry Did You Say Street Magic? です。街づくりストーリーゲームですが(蛇足しますがストーリーゲームは TRPG のサブジャンルであり、TRPG とみなすのが一般的な見解です)、街づくりというのは結果的に街の様子が描かれるという意味であって、都市建設シミュ的な意味ではございません。 とにかくも、ゲームは街の様子を描くことに特化しています。近所の様子や名所、住人の様子を語り、名付け、そしてイベントがあり、街の様子は変化します。これら全てを描くのは PL です(GM なしの TRPG です)。最終的に様々な側面のある活気ある街が描かれ、全員が納得したら終了します。 なお、I’m Sorry Did You Say Street Magic? では、アーキペラゴにあるカードによる駆動ルールは削除されています。 ともあれ、キャペーンの途中で、次に訪れる街の様子を決めるのにこうしたゲームを遊んでも良いでしょうし、魅力的な街ができたら別のゲームの舞台としても良さそうですわね。
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2025/03/16 01:15[web全体で公開] |
😶 ダイナーから映画を撮りに行くお話 ご機嫌よう。 以前から遊びたいとは思いつつその機会がなく、自分で募集するにしても……と思っていた Nighthawks にお誘いいただいて、遊んでまいりましたの。Nighthawks はダイナーで孤独な夜を過ごす中年?男女になる TRPG です。一人孤独な夜を過ごしてもいいのですが、他の客(つまり他のPC)に話しかけたりすると、もしかしたら……。 というわけで、わたくしは拗らせた売れない映画監督となって、ワンプレートで提供される具なしオムレツ・チリビーンズ・ミートローフをつついているところからの開始となりました。他の客も一癖も二癖もありそうな人物ばかり。ですがちょっといい話みたいな展開あり、好き勝手に映画について話し、最終的に景色がいいらしい近くの港町にみんなで映画を撮りに行くみたいなことになりましたの。もしかしたら、ちょっと話してみるだけで人生というものは思いのほか変わったりするのかもしれませんわね。 ともあれ、お誘いくださったから、ご一緒くださった皆さまありがとうございましたっ。
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2025/03/09 22:08[web全体で公開] |
😶 魔法を通じて世界と関わる方法を学ぶお話 ご機嫌よう。 4つの季節と4つの魔法、置き卓で遊んでまいりましたが終了しましたので。 一人が魔法使い、一人が弟子になって、弟子が魔法使いから四季を通じて一つずつ魔法を教わり、最後に旅に出て一年後に魔法使いに手紙を書く、という TRPG です。 なのですが。 今回わたくしは弟子役で遊びましたが、今回の卓で魔法以上にフィーチャーされたのがご飯ですの。師匠の胃袋を掴みにいって、その結果(主に)深夜に数々の飯テロ行為が行われました。いかに美味しい/美味しそうに描くか腐心しましたわ。 - 山芋の炒飯 - 麻婆茄子 - バインミー - パイコー麺と半ライス(子豚) - キノコ尽くしの和食(キノコご飯+キノコの肉巻き照り焼き+小松菜とキノコの和え物+キノコのお吸い物) - 石狩鍋 - おにぎらず(梅、おかか、明太) - ラフテーのロコモコ風 - サムゲタン はい、アジア圏の料理が主体ですが、最後の手紙では西洋料理に言及しまして。楽しかった〜♪ もちろん飯テロ部分は主要な部分ではございません。手前味噌ではございますが、弟子にとっても師匠にとっても、最終的にとても良い成長物語になったかと存じます。 ご参加くださった方ありがとうございましたっ。
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2025/03/09 19:39[web全体で公開] |
😶 トラブル続きでさすがに疲れたかしら ご機嫌よう。 V:tM キャンペーンの続きでしたの。やっと PC たちがまとまりかけたところで……またトラブル。いつもいつもトラブル。本来ならこのトラブルをわたくしの PC の物語にどう加えるかを考えるべきところですが、今回疲れてしまいまして……ちょっと良くない結果になってしまったかしらと反省しておりますの。 PC としてメリットが感じられなかったというのもございますし、直接的に出された情報からは PL としてもこれ以上面倒なことにしたくないという気持ちがあって、それなら他の PC(PL)がどう動くか見てみようと。他の PL がやりたかったことなのかもしれず、それならときっかけを探してはいたのですが……うまくいきませんでしたかしら。ですので次回の初めに PL としてのお話をできればと思っておりますの。 ともあれ、いつもいつも面倒なトラブルを持ち込んでくださる語り手さまには感服しておりますし、セッション自体は楽しく、ご一緒くださった皆さまありがとうございました。
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2025/03/08 18:15[web全体で公開] |
😶 結婚式に行って参りましたの ご機嫌よう。 Zhenya’s Wonder Tales から The Bird Rivals を遊んでまいりました(以下ゼーニャ)。ゼーニャは Fiasco の作者ジェイソン・モーニングスターのまだ未発売の東欧風の仄暗い物語を語る新作 TRPG で、つい先日クラファンが始まったばかりではございますが、故あって遊ぶ機会を頂きました。 ゲームの仕組み的な面では、登場人物は選択式で秘密(初期秘匿)があり、物語の開始時点での状況と物語を進めるための要素が一人当たり3つ、加えて全員が選ぶことのできる要素が4つ用意されていて、これらを使うことができるように物語を作っていくという仕組みの TRPG で、数値的なステータスや判定の類はありません。用意されているのは物語の類型としての要素であり、また、やってみて初めてわかる指示やプロンプトがあって、使う順序やプロンプトにどう答えるかによって物語がどう転ぶのかはわかりません。数少ない物語の類型や要素が多様な民話を生み出すように、たった12の要素が多様な物語体験につながります。 そんなわけで、先日わたくしが PL として遊んだ際とは全く違う物語になりましたの。とても良かったですし、ご一緒くださった皆さまありがとうございました。 ゼーニャは本来 GM なしですが、日本語でオンセで遊ぼうとすると翻訳や準備にまつわる情報格差があり、ちょっと工夫が必要かと存じますが(今回はわたくしが GM というかファシリになりました)、とても素敵なゲームですし、発売が楽しみ♪(クラファン支援しました。
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2025/03/02 00:13[web全体で公開] |
😶 ルールが極端に少ない TRPG のお話 ご機嫌よう。 36単語 TRPG というものがございます。これはルールを36単語に収めなければならないという制限下でデザインされた TRPG です。類似のものに 12単語 TRPG や 24単語 TRPG 、多いものですと200単語 TRPG などもございます。 今回紹介するのはそんな中でも異彩を放つ We Are But Worms: A One Word RPG です。 タイトルにある通り、ルールは一単語だけ。 その一単語が何なのかはお買い上げいただくよりありませんが、レビューには以下のような賞賛が寄せられています。 - ハムレットに肩を並べられる TRPG は Worms だけ。 - ハムレットのテーマを根本的に理解し、そのエッセンスを一言に凝縮している。 - 素晴らしいアイディアで最高のゲーム。 - 真に画期的。 - お金を払う価値のある実験ゲーム。 - 知らず知らずのうちにアートプロジェクトに参加していた。 - 史上最高の TRPG の一つ。 - 解放された。 - TRPG 史における革新的な前進。 - TRPG に望む要素が全て詰まっている。 ※ 実際にルールを読まれたら困惑したりお怒りになられる方もいらっしゃるかもしれません。お金をドブに捨てたと思うかもしれません。こんなの TRPG じゃない、こんなのゲームじゃないというご意見をお持ちの方もいらっしゃるでしょうし、そうしたご意見にも正当性はあるでしょう。いずれにせよ、わたくしは関与しません。
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2025/03/01 12:34[web全体で公開] |
😶 ヤツメウナギの餌のお話 ご機嫌よう。 おそらく今回紹介するゲームは非常に嫌う方がいらっしゃるかと存じます。ノットフォーミーと思われた方は、そのままこのエントリからお立ち去りください。 ゲームの仕組み自体はこのエントリに書いたことが全てです。ほぼ全訳です。原文が CC BY-NC 国際 4.0 ですので、ライセンス条文とともに掲載します。 Game Lamprey A universal parasitic RPG supplement. Publishing, Writing, Editing, Layout, And Design - Richard Kelly Necessary Equipment - A core book from another RPG system. Recommended Safety Mechanics - Whatever your group is most comfortable with. If you don’t have or typically use safety mechanics, X-Card by John Stavropoulos (http://tinyurl.com/x-card-rpg) is this game’s default. The text of this work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial 4.0 International License. You may create your own Game Lamprey stories, scenarios, art, and all other forms of game material and distribute them freely, provided your work includes this paragraph at the beginning, provided it gives credit to the team that created and published Game Lamprey, provided it is a non-commercial project, and provided any works that are made from your project follow the same restrictions. Game Lamprey(ヤツメウナギのゲーム)は TRPG システムに寄生します。 このゲームで遊ぶには他の TRPG システムが必要です。寄生したシステムの本質をゆっくりと奪います。壊しても良いシステムを選ぶことを推奨します。 Game Lamprey に寄生されたゲームを遊ぶ際、判定する際に自動的に成功にする、もしくは選択肢を選ぶ際に最善の結果にすることができます。ただし、そうするたびに対象の TRPG のルールブックをランダムに開き、そのページを破り捨てなければなりません。破り捨てたページに書かれていたルールはそれ以降適用されず、そのページを参照していたセクションも意味を失います。 私はなぜこんなことをするのかという疑問に答えるためにここにいるわけではありません。ただヤツメウナギを渡すだけです。あなたは失われたルールに変わる新しいルールを作っても良いし、そのままゲームを朽ち果てさせることもできます。
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2025/02/27 21:35[web全体で公開] |
😶 TRPG から派生した TRPG? のお話 ご機嫌よう。 疲れましたし、TRPG から派生した二つのゲームのお話をしましょう。 一つはジャーナル系。ジャーナル系というのは(ランダムな場合もある)シードとプロンプトに答えることで話が進むタイプのゲームです。ジャーナルというとソロジャーナルが主流ですのでソロで遊ぶものとお考えの方もいらっしゃるでしょうが、わたくしの知る限りでは少なくとも二人用のジャーナル系 TRPG はございます。その始祖は Apocalypse World というプロンプト系 TRPG でしょうか。いずれにせよ、ルールとして書かれているのはプロンプトです。これが意味するのは、局所的な行為の成否や勝敗ではなく、特定の類型の物語を駆動する方法そのものがルールになっているということです。 もう一つはリリックゲーム。リリックゲームのルールブック?というか本?に書いてあるのはポエムです。キャラクターという概念があるのかどうかさえ明らかでなく、明示的なルールらしいルールは何一つ書かれていません。最善の場合で何かのプロンプトらしいものが書かれている場合がありますが、それも確実ではありません。わたくしは、これでも TRPG だろう、TRPG として遊ぶことができる、と思うのですけれど。 補足ですが、ジャーナル系もリリックゲームも TRPG のサブジャンルであり TRPG とみなすのが一般的な見解です。
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2025/02/26 20:39[web全体で公開] |
😶 神や支配者は必要なのかというお話の補足の補足 ご機嫌よう。 先日のエントリにはなかなか苛烈な反応をいただきまして、こうなったのもわたくしの不徳と成すところではございますけれど。 もちろん、それなら小説でも書いていればいいというご意見や、特に戦術的な方面を重視する方には反感もあるだろうとは予想しておりました。そうした遊び方を否定する意図があったわけではなく、皆さまに合った遊び方で遊べばよろしいかと存じます。 けれど一方で、わたくしはこの一連のエントリの中でルールが不要だとは一言も言っておりません。もちろんルールは必要です。この一連のエントリの最初にも書きましたが、何でもかんでも「自由」にすると社会が成立しなくなるのは自明のことです。ゲームでもそれは同じです。 また、これはわたくしの言葉遣いが悪かったのでしょうが、データというのは装備や呪文やリソースなど、PL が意図してキーとなる言葉で一意に検索できる(多くの場合は数値的な値等を含む、かつ多くの場合は表で簡単に表現できる)ものを指しているつもりでした。したがって、物語的な背景設定やフックなどはデータとみなしていません。 その上で、わたくしの遊び方が特定の方向に偏っているのはわたくし自身で存じております。そちらの方面に誘導しようという意図があったわけでもございません。これは思考実験です。実際にストリテラのように GM なしデータ最小限(数値的なステータスなし数値的な意味でのデータなし)判定なしという TRPG はございます。それならこのゲームにはなぜシナリオが必要なのでしょうか、本当に必要なのでしょうか、他のシステムではどうでしょうか、同じように考えられないでしょうか。殊更に戦術的な要素を重視するタイトルでは既存のステータスやデータや判定も必要なのかもしれません。けれど、それに疑問を持つことの何がそんなに問題なのか、わたくしにはさっぱり分かりません。 ただの思考実験、ただの疑問です。ほんとうに、GM やシナリオやステータスやデータや判定は必要でしょうか? この答えが場合による、遊び方によるというのは当然です。そんな何の答えにもなっていない答えを求めているわけではございません。
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2025/02/25 21:28[web全体で公開] |
😶 神や支配者は必要なのかというお話の補足 ご機嫌よう。 わたくしは先日、TRPG はもともとタクティカル・ボードゲームから派生したものだと書きました。これは非常に重要な点です。原初の TRPG が指向していたものは物語ではないのです。少なくともシステム面では。もちろん多くの方々は TRPG の物語性を楽しんでおいででしょう。ですがそのベースとなっているシステムそのものが指向しているのは物語ではございません。PL(GM 含む)がシステムを運用した結果「たまたま」物語が生まれる。その延長線上に今日の多くのシステムがあります。 つまりわたくしが言いたいのは、前回常識として挙げた GM の存在やシナリオの存在、ステータスやデータ、判定さえももともとは物語を前提としておらず、物語という観点に立脚すればもっと良い方法があるのではないかということです。 それでも、GM やシナリオは必要でしょうか? ステータスやデータや判定は必要でしょうか?
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2025/02/24 19:04[web全体で公開] |
😶 神や支配者は必要なのかというお話 ご機嫌よう。 人の考え方は環境や経験に非常に強く影響されますし、ほとんどの場合は当人が思っているほど「自由」ではございません。もちろん皆さまにおかれましては「与えられた条件の中で」自由にしているのでしょうし、実際に何でもかんでも「自由」にすると社会が成立しなくなるのも確かですわ。 さて TRPG のお話です。これまでわたくしのエントリをご覧いただいている方にはご存知でしょうが、わたくしはナラティブ/ストーリーゲームという種類の TRPG を好んでおります。けれど、この遊び方はマイナー中のマイナー、果ては「これのどこが……?」と思うような商業タイトルにさえナラティブの言葉が踊る始末。どうしてそうなってしまうのかしら。そこで、今回はわたくしが思うところについてお話しさせていただきますわね。 事前にお断りしますが、このお話はこれまで何度もしていますので、またかと思った方はそのまま回れ右してお帰りいただいて構いません。 さて、まずは前提となる部分がございます。ナラティブ/ストーリーゲームは TRPG の一種ではありますが、こうした遊び方の確立は TRPG の歴史から見たら比較的最近のことです。ですが、ここにはドラスティックな変化があります。それ以前の常識と違う点がございます。 ともあれ、常識としてこんなことを受け入れてないでしょうか。 - GM がいる - シナリオがある - ステータスやデータがある - 判定がある - その結果ステータスやビルドに優劣がある もちろんこれは原初の TRPG の影響で、こうなったのは TRPG がもともとタクティカル・ボードゲーム(今風に言うならストラテジーゲーム)の派生だったからです。そうして生まれた TRPG には構造上、PL に対して秘匿すべき情報が存在しました。具体的にいえば敵のデータや宝箱の中身、罠の存在といった情報です。ここで重要なのは PL には隠されている(ゲームの進行によって明かされる)情報があるという点で、これが GM やシナリオが存在する最大の理由です。倒すべき敵の強弱を表現する、これがステータスや判定が存在する最大の理由です。 ですがここにはいくつかの問題がありました。GM が好き勝手したらどうするのか。PL が好き勝手したらどうするのか。悪意があったらどうするのか。ゲームに精通した「上級者」が圧倒的なビルドでそうでない者を圧倒したらどうするのか。一方でTRPG はたとえ PvP であったとしても構造としては協力ゲームであり、善意を前提としています。もちろんこれは極論で、多くの場合、多くの卓ではうまくいくのでしょう。 では、先に進む前に質問しますね。GM やシナリオは必要でしょうか? ステータスやデータや判定は必要でしょうか?
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2025/02/24 13:07[web全体で公開] |
😶 ゴミの山の中で願いは叶ったのかしら ご機嫌よう。 エルリンボ「最後の竜殺し」に続いて「ドリームランドのツバメは歌う」を置き卓で遊んでまいりましたが、完結しましたの。今回はゴミの島のどこかに願いを叶える竜の骨があって、というお話ですわ。といってもランダムシードのジャーナル系ですので探索要素などがあるわけではなく、決まった数のシーンの後で必ず竜の骨に辿り着きますし、途中でロストすることなどもございません。ステータスも判定もございません。 そんなの楽しいのかですって? そんなのゲームになるのかですって? 楽しいに決まっているのですし、ゲームになるに決まっているのですわ。 ともあれ、家族がらみのちょっと重い話になったというか今回の主人公はまだ小さな子どもだったのですが、容赦なく色々とやってしまい、わたくし反省しているのですけれど、その一方で前章の要素を回収したり、子どもながらに悩みながら進んでいく感じも出せたという点では、それなりに良い物語になったのじゃないかしら。 もちろん最後は PL の方に委ねて、きちんと納得できる結末にもなったと思いますわ。というかエピローグが良くって! ご一緒くださった方、ありがとうございましたっ。
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2025/02/23 20:55[web全体で公開] |
😶 やっとお話の方向が見えてまいりましたの ご機嫌よう。 楽しみにしておりました Vampire: the Masquerade 5e の続きでしたの! とはいえ今回はほとんど相談会、わたくし(のPC)としては、これまでずっと他の PC が何を求めているのか分からずにいて不安があったのですが、やっとちゃんと話せたのですわ。 わたくしの PC が何を望んでいるのか、何を見ているのかはお伝えできたかと存じますし、これまでのバラバラの群像劇的な状況で得た情報などもやっと共有できたかしら。PC としてはバラバラでも構わないという部分も大きかったのですが、PL としてもう本当に大変でしたので、この各自勝手気ままな状態をなんとかしたかったんですわ。仕切り屋みたいになってしまって反省も多々ございますが、ともあれホッと一息ついているところですの。 まあね、語り手さまが次に(やっとまとまりかけた PC たちを再びバラバラにする)どんな要素を持ち出してくるか、知れたものではございませんけれど♪ ともあれ、他にやりたかったこともできましたし、ご一緒くださった皆さまありがとうございましたっ。