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日記一覧

Kei
Kei日記
2021/03/28 21:00[web全体で公開]
😶 ルールブック再読:指輪物語ロールプレイング
ご機嫌よう。

ルールブックを改めて読んでみるシリーズ、三回目の今回は何にするかとても迷ったのですが、「指輪物語ロールプレイング(以下MERP)」を選びました。こちらは、TRPGに飢えていたTRPG歴のごく初期の頃に購入したもので、碌に読んでいないということはございません。ただ、遊んだことはないかしら。CD&Dのいわゆる赤箱と迷いに迷ったことを覚えていますが、当時指輪物語を読破して意識高い系を自称していたわたくしは、最終的にMERPを選んだのでした。

ともあれ、MERPはロールマスターというRPGのサブセットで、指輪物語の背景世界「中つ国」を舞台にしたものですが、なんとこの箱の中には中つ国の設定とかは何も入っていません。このことは当時のわたくしを大いに落胆させたものでした。それでいて、種族や文化や言語など、中つ国用語が何の説明もなく使われます。

また、最初期の翻訳TRPGの一つらしい点として、訳語が妙に堅苦しいところがあったりします。記述も散らかっていますし、その上平板です。いまどきのルールブックを見ると、ルールブックって進化したのねって思います。前回読みにくい読みにくいと書いたM:tAでさえ、表現力に溢れた記述に感心します(良い意味での感心ですよ)。というか、本当に、指輪物語を感じさせるような記述が、何一つとしてありません。

まあね、でもこれは、当時の「スタートセット」の類にはよくあることでした。わたくしの大好きなルーンクエストだって、スタートセットには世界の記述なんて何一つありませんでしたし。

ルール的な特徴は、やたらたくさんの表と、無限ロールかしら。無限ロールはd100の結果によって更にd100を足したり引いたりするものですが、正直、必要性が良く分かりません。キャラクターの表現は一見技能制っぽくなっていますが、d100に技能値に更にあれやこれやのボーナスやらを足して、更に使った技能やら何やらによって違う表を参照して成功度合いやら何やらを求めるという……とにかく常に表を使うものですから、表は別冊になっています。BRPのような技能制システムと比べて非常に散らかった印象があります。原理的に、技能がなくてもd100の出目が良ければ成功するものは成功するように見えます。

あと表の見所は痛打表かしら。見方によってはユーモラスに書かれていると申しますか、まあ楽しいものでしょう。

あとは……そうねえ、呪文の説明がびっくりするくらいに簡潔だったりとか。数はまあそれなりに用意されていますけれど。何ていうか、ゲーム的なものばかりです。中つ国っぽさは感じません。

そして。モンスターデータです。倒すべき敵としてのモンスターのデータさえ、一見、このルールには(数値的には)書いていないように見えます。実際には表があるのですが、文章と表は互いに全く無関係かのように存在しています。参照すべきページのリンクすらなく、一方には説明だけ、一方には数値だけが書いてあります。それでいて説明の中に脈絡なくボーナス値が書いてあったりして、とにかく散らかっているという印象を受けます。

正直、このルールに魅力を感じて遊びたいと思うかと問われると……難しいですね。あの時赤箱を買えばよかったのに、というのが偽らざる思いです。
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Kei
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2021/03/27 21:47[web全体で公開]
😶 灰色城綺譚、または我らが王の身罷りてで学ぶナラティブ入門のお話
ご機嫌よう。

TRPGの中には、ナラティブ系と言われるジャンルがあります。想像ですが、ナラティブ系のシステムやシナリオって、初めて触れる方には、どうしていいか分からなかったり、うまくいくとは思えなかったりするのかと思います。わたくしも、かつてナラティブ系のシステムに初めて触れた時、それはレディ・ブラックバードやワンダー・ローズ・トゥ・ロードだったりしたのですが、どうしたらいいのか分かりませんでした。もしくは、WoDやヒーローウォーズのような初期のナラティブ系と言われるシステムでの、ナラティブなお話の作り方が分かりませんでした。

ですが、ナラティブ系TRPGって、遊び方さえ分かってしまえば、楽しいです。そこで、今回は、ナラティブ系TRPGに入門する二つの方法を紹介しましょう。

一つ目は「灰色城綺譚」です。

「灰色城綺譚」はGMが必要でPLが3人限定(シナリオも必要)というところが若干プレイの障害になるかもしれません。ですが、システムも付属のシナリオも大変に良く、機会があれば是非お試しいただければと存じます。

「灰色城綺譚」では、開始時にスタート時点での状況と、ハンドアウトが二つ(3つの場合もあります)与えられます。これは厳密にはルールではないのですが、約束として、PLはプレイ中にハンドアウトを自ら公開することが求められます。

一方で、ルール的には、PCやシナリオの舞台は、良い感情と悪い感情で表現されます。そして、悪い感情が勝ちやすいようになっています。それをどのように表現するかは、PLに任されます。

シナリオ中に提示された謎に回答が与えられることもありません。

それでもお話はRPによって進行しますし、PLがどのような過程でハンドアウトを公開するのか、場面にどれくらい悪意が進行しているのかによって、お話の流れは変わります。ハンドアウトや謎のような要素はGMが意図した物語上のギミックとも言えますが、それが、どのように物語に作用するのかは、PLに委ねられています。

そして二つ目は、いままさにわたくしたちも遊んでいるのですが「我らが王の身罷りて」を挙げます。

「我らが王の身罷りて」はGM不要です。PLは3〜5人。シナリオも必要ありません。おそらく、他の(ナラティブでない)TRPGに慣れている方には、ルールを読んでもよく分からないかもしれません。ルールブックにはTRPG的なルールは書かれていません。けれど、それでも必要なことは全てルールに書かれています。

それではルールには何が書いてあるのかというと、ゲームスタート時の状況と、何ができるのかという選択肢が与えられています。あとは一応の勝利条件も。PLは順番に選択肢を選んで、シーンの描写や演出やRPを行います。ルールに反せず、選択肢に矛盾しない限り、他のPLと相談しても構いませんし、どんな風に描写や演出やRPをしても構いません。

PCが置かれている状況や、時には意志さえも、他のPLに委ねられる面もあります。そういった状況の積み重ねが、物語になります。

これは、わかりやすく表現すれば、「我らが王の身罷りて」というシステムとシナリオが一体になったTRPGを、何度でも、そう、何度でも遊べるように構成されたものです。先日、同じシナリオを複数回遊ぶという話題がありましたが、それとも違います。物語が進行するためのギミックとしてのネタバレは、ここにはありません。というか、同じ物語にはなりません。物語が進行するギミック要素があるとしたら、それは、GMが意図するものではなく、PLの同意によって形作られるものです。

同じシナリオでもPLのRPによって違う物語になる、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。そういう方にも、お試しいただきたいです。同じ物語にはならないって、どういう意味なのか。

物語の物語らしさって、一体何によって生まれるのでしょう。

非常に初期のTRPGでは、それは、ルールの運用によって偶然生まれるかもしれない程度のものでした。TRPGのルールは、物語性とは無関係のところにありました。それから、世界がやってきました。たくさんの、いまにも物語を紡ぎ出しそうな世界が描かれました。次にやってきたのは、物語を紡ぎ出しそうな特定の状況を描くルールでした。けれど、そこにあるのはあくまでルールや設定であって、物語ではありませんでした。

ナラティブ系TRPGって、結局のところ、TRPGが物語を紡ぎ出す仕組みの一つです。時にゲームマスターやシナリオがなくても、特定の範囲の物語を紡ぎ出すことはできるし、そうして紡ぎ出された物語も十分に面白いものです。
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2021/03/23 17:22[web全体で公開]
😶 改変しないで遊ぶシナリオ、あるいは、かつてのダンジョンのお話
ご機嫌よう。

わたくし歴だけは無駄に長いというか古いので、久しぶりの老害昔話シリーズです。いまの一部の?TRPGプレイヤーの間では、シナリオを改変せずに遊ぶことが好まれているらしい、というお話から思ったことです。

はるか大昔、人類がやっと火の起こし方を発見した頃には、インターネットはまだありませんでした。TRPGの流通自体もものすごく限られていましたし(当時は書籍流通ではありませんでした)、シナリオなんてほとんど流通していませんでした。TRPG専門のサポート雑誌もまだなく、他のゲームの記事に混じって、リプレイやシナリオ、マスタリング論などのページがわずかに存在する程度でした。TRPGについて得られる情報は、それだけでした。

その頃のTRPGがどんなだったかというと、ロードス島戦記の影響でファンタジー(というかCD&D)一強で、誰もがロードス島みたいなプレイをしたいと思っていたものでした。一部の意識高い系の人々は指輪物語を熱心に読んでいたりもしました。ファイティング・ファンタジーのようなゲームブックもTRPGを学ぶ題材となりました。

そこで当時のシナリオがどんなだったかというと、概ねダンジョンハック一択でした。背景世界などというものは、架空の地図一枚で表現されるようなものでした。世界と物語は分裂していました。というか、別の言い方をすると、世界というものは物語の都合で書かれた一枚の地図でした。その物語さえも、悪い魔法使いなり魔王なり何なりを倒すとか、その程度のものでしたし、シナリオとしての表現は、結局のところ、ダンジョンに潜ってモンスターを倒して宝物を得る、そのラスボスとして悪い魔法使いなり魔王なりがいるというもので、キャンペーンだって、例えば全10話のキャンペーンだとしたら、10個のダンジョンに潜って、そのどこかで伝説の剣とかの類を入手して、10個目にラスボスがいるという程度のものでした。

そう、結局のところ、ダンジョンシナリオ以外のシナリオがどんなものなのか想像できなかったんです。ルール表現も、概ねダンジョンでモンスターと戦うことを主眼としていました。でも、それでも十分に楽しかったです。たくさんのダンジョンを走破しました(道半ばでロストすることもたくさんありました)。ですが、やがて、グローランサやユルセルームといった素敵な世界に触れて、興味はダンジョンの外に移りました。

これは想像なのですが、「改変せずに遊んだ」通過シナリオとか回せるシナリオとかという概念は、わたくしたちがTRPG歴の初期に経験したダンジョンと同じものじゃないかしら。もちろん、ダンジョンの外がこんなに楽しいと気づくようなことが起こって欲しいです。けれど、ダンジョンをどんどん進化させる人がいてもいいし、その結果、わたくしが思うTRPGとはかけ離れたものになったとしても、それは、わたくしが選ばなかった可能性なんだな、という気持ちです。
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2021/03/22 21:35[web全体で公開]
😶 ルールブック再読:Mage: the Ascension
ご機嫌よう。

遊んでいない、それどころか碌に読んでさえいないルールブックを改めて読むシリーズ、二回目はアトリエサードから翻訳・刊行されていた旧ワールド・オブ・ダークネス(以下WoD)シリーズの「メイジ:ジ・アセンション(以下M:tA)」を選びました。たぶん絶版かしら?

このルールブック、どうしてちゃんと読んでいなかったのかというと、ものすごく読みにくいからです。M:tAに限らず、アトリエサードのWoDシリーズは全般的に読みにくいのですが、M:tAの読みにくさはずば抜けています。噂によると、そもそも原書が読みにくく(本国でも執筆者が最初から最後まで酩酊して書いたと評されているとか?)、その雰囲気を最大限残しているらしいのですが……専門用語のオンパレード、一般的でない用語や言い回し、回りくどい記述などに読解力と精神力が試されます。事実、購入したのはまだTRPGから一旦離れる前だったのですが、読むのを諦めたのでプレイしていないのでした。装丁やデザインはいいのですけれど。

ものすごく読みにくいので、順を追って読んでいくことは諦めても良いかと思います。今回わたくしは、詳細なリストなどは飛ばしてあちこちのページを行ったり来たりしつつ、気になる記述を拾うような読み方で読みました。

それで、どんなゲームかと申しますと。

現代世界で突如魔法に目覚めてしまったらどうしますか? それまで信じていた物理法則やら科学やらといったものは世界の見方の一つにすぎず、それとは別の、魔法という側面に気付いてしまったら。困ったことに世界は魔法を否定する仕組みで満ちていて、それゆえに簡単には魔法を使うことができず、しかし、魔法を使わずにはいられない……。来るべき科学との戦争を前に、魔術師として覚醒できるでしょうか?!

というような世界観で、見直してみるとシステム自体は軽いですね(10面をじゃらじゃら大量に振って、成功の出目が幾つあるかというシステムです)。ですが、くっついている設定が重いです。世界から魔法が失われていった歴史、それでも残る魔法が使える人々の派閥、歴史や派閥によって形成された制限、そして魔法を使ったり使わなかったりすることで起こる葛藤、などなど。

あと、このシステムは原理的に、魔法には限界がありません。Aという呪文がBという効果と対応している、もちろんルールブックにはそう記述されている魔法みたいなもの?もあるのですが、魔法はそれには限られません。ただし、どうしてその魔法が動作するのかはプレイヤーが説明しなければなりませんし、システム的に魔法が成功するかどうかも別問題です。偶然に見せかけた小さなことを起こすのが精一杯というか。これは結構厳しい条件に思えます。一方で、判定のためのルールは確かにあるのですが、魔法の描写はナラティブだとも言えます。WoDシリーズが初期のナラティブ系TRPGと言われるのも、なるほどという感じがします。

世界観は大好きです。ただ、わたくしがイメージするM:tAは一般的なM:tAではないような気がします。例えば、事件を解決するには魔法が必要で、どうにかして資源を管理してその魔法を実現する……というようなことがしたいとは、思わないんですよね。それよりも、圧倒的絶望の中で魔法を使わないわけにはいかない状況に追い込んで、でも、魔法を使うから更に状況が悪くなる、それってルールブックのサイドストーリーに書かれていることですが、そういうお話をしてみたいな、と思います。
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Kei
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2021/03/21 21:27[web全体で公開]
😶 ルールブック再読:パラノイア【インターナルセキュリティ】(セキュリティクリアランス紫外のため畳みます
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
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2021/03/19 23:38[web全体で公開]
😶 我らが王の身罷りて、楽しいですわっ
ご機嫌よう。

前々からずっと遊びたいと思っていた「我らが王の身罷りて」のセッションができました!

といっても、PLの方々が「ナラティブ……?」「なんのこと……?」という感じでしたので、GMレスのシステムではありますが、わたくしはPLとしては参加せずにファシリテーションに徹することにいたしました。スムーズに進行できていたら良かったです。

「我らが王の身罷りて」はオンセンではとんと見かけませんので軽く紹介しますと、中世のとある王国で王が後継者を指名することなく逝去し、有力な貴族が王座をめぐって陰謀や争いを繰り広げるというナラティブTRPGで、PCは各家の公子・公女になります。手番制で、PLとしての選択肢はルールから選び、お話が繋がるように演出やRPをしていきます。陰謀を張り巡らせることも、武力で王座を目指すこともできます。PCは王座に興味がなくても構いません。愛を誓い合ったのに家同士の争いで否応なく引き裂かれるというような展開だって可能です。友を裏切ることや敵と恋に落ちることもあります。王座を手にしてもその後倒されてしまうというエンディングもあり得ます。

これがホンの2〜3時間でできるというのも素敵なところです。また、準備も不要で、ルールブックを配ったら即開始できます(身内でのルールのコピーはライセンスで認められています)。

今回は体調の優れない方がいらっしゃって、最後まではプレイできませんでしたが、冒頭から婚約させられるPCがいたりして、見ているだけでも楽しかったですわ! わたくしもPLやりたいって強く思いました。次回以降の展開が楽しみですっ。
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Kei
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2021/03/12 23:17[web全体で公開]
😶 回せるシナリオって何でしょうか?
ご機嫌よう。

TRPG復帰してからずっとずっと疑問に思っていたことなのですが、よく、GMとしての自己紹介に「回せるシナリオ」というのを見かけるのですが、これってなんでしょう?

いえ、わたくしだって、これでどうしろと言うんでしょう? これでプレイするのは無理なのでは? と思ったシナリオやシステムはございます。例えばレディ・ブラックバードを初めて目にした時ですとか。そんなレディ・ブラックバードも、いま見直したら、面白そう、遊びたいって思いますけれど、そう思えるようになったのはレディ・ブラックバードを何回も読み込んで遊んで研究したから、ではなくって(実際に遊んだことはございませんし、それどころか一度だって通して読んでもいません)、いろいろなシステムやシナリオに触れたからです。

回せるシナリオを書かれる方は、どんな気持ちで書いているんでしょうか。たぶんですが、そう書かれる方々の多くが見出しているGMの楽しさって、わたくしがGM楽しいと思うのとは違うことを楽しんでいらっしゃるのかと思っていますの。それを知ることができたらなって。

わたくしは(古いタイプのGMですので)、基本オリジナルシナリオしかプレイしませんし、同じシナリオは二度とプレイしません。オリジナルしかプレイしないのはプレイヤーが何を経験しているのか把握するのが不可能だからで、同じシナリオを二度とプレイしないのは、ズバリ楽しくないからです。プレイの回数が減ったとしても、新しいシナリオ、新しいギミック、新しいストーリーやドラマを考えて、それをPLに楽しかったといってもらえる方が、ずっとずっと楽しいからです。たとえ失敗の方が数が多いとしても。
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2021/02/27 02:08[web全体で公開]
😶 キャンペーン完走しましたわっ
ご機嫌よう。

この半年ほどをかけて取り組んできたCoCのショートキャンペーンを終えました。全4話で、キャラクター作成を含めて10回のセッションでした。

わたくしとしてはCoCはじめて、そしてTRPG復帰してはじめてのGMでのオリジナルキャンペーンで、PLの半数はTRPG自体はじめて、半数は数回程度の経験でした。何よりもまず完走できてよかった、という感想です。このキャンペーンを始めた時には、どんなシナリオが、どうしたらCoC的なのかも分からないような状態でしたが、それでも、完結できました。PLのみなさんありがとう存じます。

お話自体は、そんなに大したものではありませんけれど。カルト教団の儀式を阻止するというオールドスタイルかつオーソドックスなテーマで、オリジナルの地域設定に日本神話を絡めて。神話の絡め方は、わたくしが大好きなグローランサ世界を参考にしたりもしました。

最終回でもドッキドキなこともございました。クライマックスたる神様の演技をPLにおねがしたりとか、ね。

そして、GMをやって良かったとも思います。良かったし、楽しかったし、やり遂げました! PLでこんな達成感、想像できません。自己満足じゃないか、ですって? それでも良いじゃないですか!

さて、わたくしの中では、次のキャンペーンの準備に着手しています。PLの方々に継続参加していただけると嬉しいな。その前に「フィアスコ」とか「身罷り」とかのナラティブ系のシステムを試したいですが。
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Kei
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2021/02/20 01:30[web全体で公開]
😶 キャンペーンも残すところあと少し
ご機嫌よう。

昨年から続けているオリジナルのCoCキャンペーンも残すところあと少しとなりました。

今回はもう時間管理がめちゃくちゃになってしまいましたの。延長はせずに、大々的にシーンカットすることになりました。やはりと申しますか、一見自由な選択肢って進行を非常に損ないますね。そして、PLの方々が意外と何も覚えていないと申しますか……。こちらはフォロー不足もございました。冒頭でのあらすじをカットして途中で提示するつもりだったのですが、タイミングを見失ったりもいたしましたし。結構強制的な誘導もしましたし……。とにかく、そろそろ自由にしていただいても良いかなって思ったのですが、大誤算でしたわ。

また、今回は時間に関するギミック(残り時間のカウントダウン)を用意してみたのですが、消化不良になってしまいました。もう少し盛り上がるかと期待していたのですが、まだ結構時間があるように見えてしまい、なかなかどうして。

次回は本当に最終回です。ちゃんとエンディングにたどり着く自信はございますが、楽しんでいただけると良いのですけれど。
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Kei
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2021/02/09 16:23[web全体で公開]
😶 お願い、PL
色々と考えていたのですが。

わたくしの個人的な実感ですが、GM未経験者からGMが難しそうに見える点は、結局、PLにどうお願いするか、なのかなという気持ちです。

お願い。あるいは、許して。見逃して。という場合も含めて。

PLにごめんなさいって言いにくいですよね。わたくしは割と簡単に言いますけれど。お願いできないと、何から何まで抱え込むことになって、非常に良くありません。

わたくしの卓では、最初にPLに以下のようなお願いをしてしまっています。毎回のセッションの開始前にお見せして、よろしいですね? と確認をしてから開始します。

・お話を進めようとしてください。
・お話の進行に影響がない範囲での茶番は推奨します。
・特定のPCに発言等が偏っていることに気付いたら、他のPCに話を振ってください。
・自分のPCが登場しないシーンでもPLとして意見を言って構いませんし、積極的に相談してください。
・受け入れられない表現などがあったら意思表示してください。軌道修正します。
・休憩したい、体調が悪い場合は速やかに申し出てください。
・他の参加者への攻撃的言動は謹んでください。
・自分の意思を押し通そうとしないでください。
・意図して物語を壊すような行為をしないでください。
・みなさんが楽しめるかどうかは、みなさん自身にかかっています。

当然のように思えることしか書いていませんね。でも、当然だからこそ確認するんですわ。

その上で、お話の進行などに応じて、「○○(という行動を)してください」「××(という行動を)しないでください」「△△(という要素)に注目しないでください」というようなお願いもしてしまう場合があります。
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Kei
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2021/02/08 01:12[web全体で公開]
😶 依頼を断ることができないシステムのお話
ご機嫌よう。

TRPGでPCが依頼を断るという話は、人類が石器を発明した頃から続いている議論なのですが。それでいて、いつも初心者のGMを苦しめるポイントでもあると思います。

ですが、これってシステム(ここでいうシステムには世界も含まれます)にもよると思うのですね。そして、依頼を断ることが問題になるなら、依頼を断れないシステムについて知ってみるのも良いかと思います。

そこで今回は、わたくしの拙い知識から幾つかの例を紹介します。

RuneQuest: Glorantha の場合
依頼を断ることでPC側に不利益があるシステムの例ですが、PCは社会の一員であって、依頼というものは当然社会的なお仕事です。そしてPCにはそれまでの情熱やライフパスがあります。PLが世界に不慣れな場合など、依頼を断ろうとすることがあるかと思いますが、情熱的に断れないか、ライフパス的に断る動機がないか、それでも理由をつけて断るとしたら非常に大きな不利益があります。部族やカルトからBANされる、彼ら全てを敵に回す、など。
部族からBANされた場合、PCは生活の基盤をなくし、彼らを受け入れる社会が見つかるまでの間、流れ者として生きていくことになります。カルトからBANされた場合はより深刻で、魔法が当然の世界で魔法を失うことになります。Gloranthaは多神教世界ですが、BANしたカルトはもちろん、その友好カルト(事実上、その社会の全てのカルト)からの援助も失われます。
もちろん、部族やカルトからBANされ、苦労の末に他の社会に流れ着き、他のカルトに入信するというプレイは可能です。やりたいですか? そしてまた依頼を断りますか? そうして、世界の全てから居場所を失いますか?

Vampire: the Masquarade の場合
氏族内でのPCの立場は大変に弱いので、やはり非常に断りにくいでしょうし、そうすることで(氏族内で生きるという)生存への保証を失いかねません。氏族を抜けて独立して生きていく……という選択は面白そうですが、ストーリーテラーが特に救済しない限り、長くても10日やそこらで全滅するでしょう。やっぱり氏族の庇護が欲しいですよね? 一度裏切った者には、もっと苛烈な使命を与えましょう。

Paranoia の場合
上記はゆったりとした社会的な処刑の例ですが、Paranoiaでは文字通り即時処刑されるだけです。この状況でミッションを断るなんてあり得るんでしょうか。ともあれ、次のクローンはきっとミッションを引き受けるでしょう。

それ以外でも適用できそうな多くの場合
依頼を断ることで冒険者の悪評が広まり、以降の仕事を受けられなくなるかもしれません。

これらの多くに共通しているのは、PCが既に依頼を受けなければならない状況下にある、ということかと思います。それを始めに説明しておいたら良いのではないかとも思います。

わたくしが知る限り、PCが依頼を断ることができ、それが当然の権利でもある例は、Travellerシリーズで自由貿易をしている場合でしょうか。通常の貿易をしている方が利益になるような依頼なら、断って当然ですね。というか、わたくしが知る限り、これが最も依頼の強制力がないパターンです。Traveller宇宙では、他のほとんどのTRPGと違って、依頼を断るということに対するペナルティを非常に与えにくい。なので、みなさん一遍Travellerをプレイしてみたら良いのでは……と思うのですが、日本では各シリーズ絶版ですね。あら。

とまれ。依頼を断られて困るのなら、断れないようにするか、断ったら巻き込む(この場合PCには報酬が支払われません)という展開を用意しておくべきかと存じます。これは想像ですが、典型的な例として困るのは、困っているので助けてください、といった内容の依頼かと思います。特にそれでPCに不利益がない場合、「なんで?」「やだ」「別の人に当たってください」といった反応になりやすいかと。そういった場合、同じ理由でPCを困らせてしまうこともできるでしょう。例えば「モンスターが現れて困っているので退治してください」という依頼に「そんなモンスターくらい自分たちで退治してくださいよ」と返したら、PCが当のモンスターに襲われて大変に困るという流れがあるかもしれません。

モノトーン・ミュージアムのように御標を下してしまうという場合もあるでしょうし、また別の極端な例では、フィアスコのように、その依頼を受けなかったことが、さらなる悲惨な状況に繋がる場合もあるしょう。

また、原則として、困っているので助けてください、といった類の依頼はなくすべきかとも思います。もしくは、断って欲しくないなら、こういう依頼があって受けました、という地点からスタートすべきかと。依頼を受ける過程が盛り上がりますか? 萌えますか? その妄想は捨ててください。そういう妄想は、シナリオの別の部分に振り分けるべきです。

もちろん、ハンドアウトで誘導してしまう、といった方法もあるでしょう。
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Kei
Kei日記
2021/02/06 01:29[web全体で公開]
😶 チェイスに焦点を当てたシナリオを試しましたの
ご機嫌よう。

進行中のCoCキャンペーンの、難易度ではここが一番難しいはずのシーンを終えました。緊張しました。KPなのに、ずっとハラハラドキドキしていました。

4人中2人が不定の狂気、1人が一時的狂気に陥った状態での脱出劇です。この状態は事前に想定していた通りで、もちろん、狂気の内容は脱出できるように演出しています。PLの方々には狂気に関するロールプレイのお願いもしまして。

脱出劇の主体は、ランダム遭遇が大量にあるという前提でのチェイスです。CoCでチェイスだけで1セッションというのは無謀な挑戦な気がしますが、そこは工夫して仕掛けを。あろうことか、ランダム遭遇にすら、HPを喪失するイベントはもちろんのこと、SAN値を喪失するイベントや、情報イベントまで仕組まれており、これを作った人は殺意が高すぎ……まあ、わたくしなんですが。

チェイスですが、基本的にサタスペのケチャップのようなボードで行っています。ハザードの駒も用意していますし、パーティが複数に分割される場合の段組までしてあるという周到な用意で望んでいます。えっそんなズタボロのパーティを更に分割するの? という声もあるかもしれませんが、ええ、もちろんですわ。その方が盛り上がりそうなら、喜んで(ニッコリ。

締めはもちろん、バックストーリーの穢れです。

そして、結果ですが。

挑戦のしがいがありました。実際には、助からないルートは事前に警告している一つだけで、それ以外の全ては最終的に助かるルートなのですが、それでも、そう感じないように演出し、更にPLの方々が理不尽だと感じないように手を尽くす必要もございましたし、中にはイベントが仕組まれているとはいえ、だれないように工夫する必要もございました。

一方で、思ったほどたくさんのイベントは入れることができませんでした。

もっと強く追われているという演出をすれば良かったとも思いますが、PLの方もいい感じに狂気のRPをしてくださったり、楽しめたかと思います。
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Kei
Kei日記
2021/01/30 14:12[web全体で公開]
😶 SAN値をごっそり削る場面でしたわ
ご機嫌よう。

PLの楽しさについてコメントくださったみなさま、ありがとう存じます。個別にお返事できておらず申し訳ございません。

さて。

CoCのショートキャンペーンも折り返し地点、SAN値をごっそり削る場面になりました。

前回から一ヶ月以上も空いてしまって、PLのみなさんはお忘れかもしれないあらすじをどうしようか悩んだ結果個別導入にしたり、開始直前になってシナリオに不足がある気がして30分で手入れしたり、それはそれはスリリングで楽しかったです。

一方で時間管理はバッチリ……と言いたいところですが、こちらも裏で調整したりPLの方々を急かしたりしまして、終了時刻はバッチリになりました。その場での調整が決まりました。その場とはいえ調整が決まると気持ち良いですね。

そして今回のセッションでは、開始直前に演目のお供という名目でお夜食を作ったり。今回はじめて作りましたが、その時間帯にいただくには罪深すぎるものができてしまいましたが、作るのも意外と良いなって感じたりしました。

さてさて。

問題のシナリオですが、わたくしには最初の方でPLの食いつきが悪く感じられて(個別導入にしてしまった所為もあるでしょう)ドキドキでしたが、地図を提示して今回の探索地点を明示したあたりからは、持ち直したでしょうか。直前に手入れした部分も、わたくしとしてはそうして正解だったように感じられます。PLは情報のいくつかを取りこぼしたりスルーしたりしていますが、後々フォローできるでしょうし、これらのフォローを考えるのもまた楽しいですね。

最終シーンは予定通りに進行し(というかシーン描写で終わりですが)、つづがなくSAN値をごっそり削っていただき、そのまま次回につながるシーンを演出しまして、わたくしとしては、概ね満足かしらん。

次回は更に挑戦的な仕掛けを用意していく予定です。今の段階では、上手くいくかしらといった不安半分、期待半分ですが、次回のセッションはそれほど間を開けずにできることになっていますので、それまでに完成度を高めていきたいです。わたくしが挑戦した分PLには楽しんで欲しいですわ。

といっても厳しい演出やロールプレイの要求もあるのですが。その辺りも含めて楽しんでいただければ。
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Kei
Kei日記
2021/01/17 23:10[web全体で公開]
😶 PLって楽しいんでしょうか?
ご機嫌よう。

GM楽しいのにな、もっと気軽に挑戦する人が増えればいいのにな、って思っています。でも一方で、別に無理にGMに挑戦する必要はない、というのもその通りかと思います。

それで、いろいろ考えていたのですが、必要なのはテクニカルなお話ではなくて、GMがこんなに楽しい、っていう実感だと思い至りました。

一方で、PLとして十分に楽しいという側面もあるかと存じます。わたくしはPL経験が少ないので、PLがどれほど楽しいのか、その実感があまりありません。

ですので、PLって何が楽しいのか、コメントなどで教えていただければと存じます。
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Kei
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2021/01/11 17:21[web全体で公開]
😶 初めての灰色城綺譚の裏側
ご機嫌よう。

先日、初めて灰色城綺譚をプレイしたのですが、前回の簡単なプレイメモに続いて、GM視点でのメモを残しておきます。

当日のセッションは、本来はCoCキャンペーンの予定でしたが、前日にPLのお一人から参加できませんというご連絡をいただきました。そこで、代わりに何かをやろうと思ったのですが、とにかく簡単に準備できるものとして、最初に思いついたのは「メガネリオン∞」でした。なのですが、自由すぎる感じがしまして、もしかしてPLの方は困るんじゃないかしら、と思いましたの。それで、PL3人で……ということで「灰色城綺譚」ならできそうかしら、と。

ただ、PLの方には事前にプレイ時間はテキセで3時間とご案内していましたが、「灰色城綺譚」は3時間で終わらないことは分かっていました。軽く時間の計画をしましたが、どんなに急いでも1時間はオーバーしそうです。ので、最初にPLに確認することにしました。

嫌だと言われたら……という懸念が無いわけでは無いですが、とまれ準備です。

お部屋の準備は(ココフォリアでのプレイでした)、公式のオンセ用素材を使っていますが、印象マーカーにどのPLか一目で分かるようにマークをつけたり、囁き・謎カードの内容を(プレイマットに伏せて配置して、その時が来たら公開できるように)設定したりといったことはしています。すべてスクリーンパネルとして設定してしまいます。そのほか、シナリオ内容やルールなど、ルルブを読みつつ、チャット欄にそのまま貼り付けられるようなテキストの準備ですとか、PLに提示するスクリーン(あらすじ、招待状、シーンの進め方説明など)の準備ですとかも行いました。と申しますか、これだけでセッション開始時刻目前です。

お集まりいただいたPLの方には、今日はお休みの方がいらっしゃるので別のゲームをしませんか? そのゲームは……といったご説明(百合です、バッドエンドを目指してください、といったこともお話しています)と、時間は超過しますがよろしいですか? といった確認をいたしまして、いざ開始です。

意外とあっさりとPCは選んで頂けて、一部は個別チャットで「このシーンではこうしてください」といったお願いもしつつ、オープニングシーンが終わった時点で、事前の(意欲的な)時間の計画はもうオーバーしていました。

少し休憩を挟んで、急いで考えます。まず、一シーンの時間をきっちり管理して、その時間でシーンを終わらせるためには、GM側としては基本的に口を出さず演出もしないことにしました(PLが、ここでGMが何か反応するかも、と待つことも時間がかかる要因かと思います)。PLに、GMは基本口出ししません、囁きを公開してください、それに至るまでのお話を作ってください、この時間内で、というお願いをしまして、メインシーンを始めます。

PLのみなさん、頑張ってくださいました。一方で、囁きの公開に関するルールの説明や、事前にテキストとして用意していなかった複数の表(特に暗示と場所)の参照など、また「いまのRPは囁きの公開ですか?」と言った個別の確認などで、多少手間取りがありまして、メインシーンの一巡目が終了した時点で、既に3時間を経過していました。

そこで、またPLの方々に、これから普通にしたら2時間、巻きで頑張っても1時間以上かかりますとご相談しまして、巻きで頑張りましょうという同意をしまして、休憩を挟んでメインシーンの二巡目に。ここまでで、ムードチットが黒しか出ず、グレムリンも溜まってきているのですが、PLの方々が黒ムードに合わせたRPをしてくださっているので、怪異シーンは行わないことにします。

二巡目は多少慣れて、一巡目よりはスムーズに進行しました。一方で、ムードチットが黒しか出ず、PLの方々はそれに合わせてか対決に至るようなRPをしてくださっています。ですが、この時点でセッション開始から、二度の休憩を挟んで4時間以上経過していました。

ですので、考えを整理してゴールを設定していただくことはしましたが、ルール的な対立の解決は諦めまして、PLの方々に、それぞれのPCの考えやゴールを踏まえて、制限時間付きでどうにかエンディングに辿り着いてくださいというお願いをしました。

もうドッキドキで見守っていました。ちょっとPLの方々に迷いが見られたところで一度だけ介入して強制的にシーンを演出しましたが、それ以外はPLの方々が頑張ってくださいました。クライマックスからエンディングまで30分でどうにか。

それでも楽しかったです。もう時間との戦いでしたが。ほんとうに、初デートの待ち合わせ場所に早く着きすぎてしまった乙女のように時計を見ていました。とはいえ、オフセで2〜3時間かかると言われているものを、しかも初プレイでテキセとなると、5時間弱という時間は終わってみれば頑張ったなという印象です。それもこれもPLの方々のおかげですが。PLの方々のRPは素敵でしたし、もっと眺めていたかったですけれど。

そして、ここまで書いていて、なのですが。

GMとしては、実は結構ラクでした。囁きや暗示などルールやシナリオに書かれた情報を提示しただけで、演出も説明もほとんどせず、誘導も「囁きを公開してくださいね、そうなるように演出やRPしてくださいね」だけ。あとは、「はじめてください」「もうすぐ時間です」「終わりにしてください」だけ。行為判定も一度も行っていません。辻褄を合わせるような調整も一切なく。いえ、裏でルルブをひっくり返したり、ルルブ収録のリプレイをこっそり確認したり、どう囁きが公開されるのか囁きの内容を何度も確認したり、していますけれど。

これが囁きの公開です、とPL自身に明示的に宣言していただくようにしていれば、もっとラクができ……こほん。

あとは、場所・暗示・怪異の各表を事前にテキストに起こしておけばよかったな、という程度でしょうか。

また、即興劇的なRPという観点からも、とても良いTRPGだなと思いましたし、みなさんもプレイされたらいかがでしょう。
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Kei
Kei日記
2021/01/10 03:00[web全体で公開]
😶 灰色城綺譚の初プレイ(ルールブック付属シナリオのネタバレを含みます)
(▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)
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Kei
Kei日記
2021/01/03 21:24[web全体で公開]
😶 サブマスターを使うなら
ご機嫌よう。

先日、何がGMに挑戦する障害になっているのかしら? というエントリを書きまして、貴重なご意見をいただきました。ありがとうございます。いただいたご意見についても、わたくしの思うところを書いていければと思っていますが、今回は違うお話です。

サブマスターについてです。

リプレイ動画など拝見しておりますと、サブマスターって特定のNPCを担当していたりすることが多いのかなって思うのですが。それで、メインマスターのRPや判定の負担を軽減するのかしらん。

わたくしがサブマスターが欲しいと思うお話は、そういうのではございません。

わたくしでしたら、特定の事象をめぐって複数の異なる理由や目的で動く複数のグループを群像劇的に同時に描きたいという気持ちがございます。それぞれのグループごとに(物語内の)時間の進行と起こったことを共有しているサブマスターを個別に割り当てて、各サブマスターは、それぞれのPL(が所属するグループ)に提示した情報、それぞれのPL(が所属するグループ)が思う行動に合わせて、お話を進行します。

わかりやすい例として、いろいろなお話で、特定の何かをめぐる敵対するグループというものが描かれているかと思います。多くのお話は、主人公が属する側に立って描いているでしょうが。けれど、正しさも主人公性もなく、それぞれの立場を存分に描くことができるとしたら? それには、同時に進行するのが良くないですか? では、同時に進行しようと思ったら、何が必要でしょうか。そう、サブマスターですね(それと恐ろしく綿密な計画ですが、計画についてはここでは触れません)。

幹となるお話があって、メインマスターはその進行を担います。ただ、そこには枝がたくさんあります。それぞれの枝にはサブマスターとPLがいて、それぞれの枝のお話を進行します。

おそらく、お話のかなり初期の段階から、あるグループは別のグループのことを知ってはいるかもしれません。彼らに負けないように競争を演出することもできるかもしれません。そして、やがて、それぞれのグループは衝突することでしょう。

サブマスターには、枝が柱に再び合流するに至るまでのお話をドラマチックに演出して欲しいですし、その過程では通常のゲームマスターに匹敵する権限があるでしょう。一方で、大きな制限もあります。どのタイミングまでで、どのような状態になっていて欲しいのか、という制限です。もちろんTRPGですので、PLはこういった制限を無視した行動をすることもあるでしょう。そうなった場合に、幹となるお話にどうしたら合流できるのか、それもお任せしてしまいたいです。幹から離れた独立したお話ができる……そういう場合もあるかと存じますが、それはまたそれで良いでしょう。

サブマスターをお願いするなら、個別のお話全部をお任せしてしまいたいです。
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Kei
Kei日記
2020/12/25 19:47[web全体で公開]
😶 GMするのは難しくないことをどう伝えましょうか悩んでいます
わたくしはGMとしてはぽんこつですので、セッション中にシナリオや情報を見失ってPLの方々にお待ちいただくこともございますし、PLの方々にごめんなさいしてシーンを強制的に切ることもございます。活躍して欲しいと思ったPCに十分な活躍を与えられなかったり、フォローがうまくできなかったりすることもございます。

正直なところ、PLの方々は自分の方がうまくマスタリングできるって感じているのではって思っています。

それで先日、PLの方々にGMやってみたくないですか? と伺ったのですが。どういうわけか、みなさん口を揃えて「できそうにない」とおっしゃるんです。

ふうむ。それで考えてみたのですが。

確かに、わたくしも、誰が来るのか分からない野良卓は無理だと思います。そもそもわたくしは知らない人恐怖症で、ほんとうに全く一言も喋れなくなりますので、これは極端な例だと思いますけれど。

もちろん、GMが大変に見えることもあるかとは存じます。日程調整したり(でも、日程調整ってGMのお仕事なんでしょうか?)、シナリオの準備をしたり、ツールの準備もございますし、裁定したり時間管理したり、などなど。

けれど、最初にお話している通り、実はわたくしだって自信を持ってマスタリングしているわけではございませんし、さらに言えば、おそらくPLのみなさんが思うよりも、ずっとずっと、ずーっと適当です。

例えばシナリオの準備……いえ、こちらは手抜きはしておりません。ただし、自信を持って提供しているかと言われれば、そんなことはございません。本当に楽しいのかしらっていつも不安です。ただ、上手くいったと思えた時(それは毎回ではございません)、それはとてもハッピーです。当然、遊んでいるうちに自分でハードルを上げてしまうこともございますが、演出したいドラマやストーリーを演出できたという思いは、何事にも変えがたいものがございます。

ご注意いただきたいのは、これって、別に緻密な構成とか必要ないということです。わたくしは設定を作るのが大好きなところがございまして、緻密な方向に向いてしまうこともございますが、実はそんなにキチンとしておく必要はありません。例えば「クトゥルフ2020」にはシナリオグラムが掲載されています。ランダムに主要なシーンができる大変優れたもので、実はこの結果だけを使って、たいして肉付けもせずにPLの方にお願いをするだけでも、楽しいセッションが開催できるかと存じます。

例えばツールの準備……これもわたくし、実は大して準備しておりません。良さそうな背景画像を設定したり、地図や情報を設定したりはしていますが、その程度ですね。自分のイメージに合う背景画像を探すのは難儀することもございますが、最悪、実はそんなの設定していなくても、PLの方々は実はそんなに注目していないものです。実際、背景画像を切り替えるのを忘れることもございますが、特にそれでも支障はありません。

例えば裁定……もしかして万が一、GMは全てのルールを把握していてルールに従って裁定していると思われるかもしれませんが、そんなことはございません。正直に白状しますが適当です。もちろんシナリオを用意する段階で、必要なルールに目を通しますし、シナリオ自体にルールのメモを書いたりルールブックのページ番号を書いておくことはございます。でも、だからと言って、厳密にルールに従っているかと言われると、そんなことはないですね。

例えば時間管理……もちろん一応計画はします。けれど、時間管理の通りに進行させようとはしていません。時間オーバーしてしまったので、ここは省略して情報を与えてしまいましょう、といったことはしています。時計を見て強制的にシーンを切ることもございますし(時間がないのでここでシーンを切りますが、良いですね? といった確認はします)、このシーンをPLは重視してるのかしらってなれば、もう少し遊ばせておくこともございますが(終わるように誘導はします)、その後の何が省略できるのかさえ事前に決めておけば良いだけですね。

さて。ここまでお話して、GMってそんなに適当でもできるんだなって思っていただければ、このお話はこれでおしまいです。

けれど、そうじゃない、だからGMって難しいと思われているのかと思います。

適当ですよって言われても、適当とは何か分からない。省略していいですよって言われても、何を省略できるのか分からない。PLにお願いすればって言われても、何をどうお願いしたらいいのか分からない。ルール裁定は適当で良いと言われても、どうしたら適当に裁定できるのか分からない。アドリブの仕方が分からない。オリジナルのシナリオって言われても、演出したいドラマやストーリーが思い浮かばない。

いろんなことが分からない。だからGMってできそうにない。のかなって思っています。いえ、もしかしたら、わたくしが適当すぎて、わたくしのマスタリングが良くないことは分かる、けれどどうしたら良くなるのかは分からない、のかも知れませんが。

実はこれらの分からないことって、実際に卓が荒れるということに比べたら、全然たいしたことではありません。そして、卓が荒れたらどうしたらいいかというと、そこでセッションを終わりにしてしまっていいです。荒らした人は二度と呼ばないでいいです。

でも、もしも万が一、PLの方が一旦は受け入れてくれて、あとでご意見を下さった場合は。こうして欲しかったとか、この部分は改善して欲しいとか。それは考えてください。どうしたら満足して頂けたのか。それは絶対に必要です。次のセッションをもっと成功させるために。そうして同じPLの方に良かったと言って頂けた時って、その満足感、その楽しさって、GMでなければ得られません。

それでもやっぱりGMって難しそうに見えますね。わたくしも、書いてみたら難しそうにしか見えなくて困ってしまいます。

どうしてGMって難しそうに見えるんでしょう。どうしてできそうにないって思うんでしょうか。そのように思わせる要素を解決可能な小さな段階にできれば、誰にでもGMってできるはずなんです。

わたくしは実はTRPG歴をGMから始めましたし、そうするしか選択肢がなかったのですが、だからといって、やってみれば意外にできるなどと言うつもりはございません。実際当時よりもハードルは高くなっているかと存じますし。

もしかしたら、このエントリで挙げている各論とは違う部分に問題があるのかもしれません。

そこで。どうしてGMは難しいと思うんでしょうか。コメントをいただければ、可能な範囲で、それについてのエントリを書ければと思っております。わたくしはぽんこつな野良GMで、自分で経験していないこともたくさんございますが、できる限り、わたくしだったらどうするか、どうしたら誰にでもできるのか考えてみたいと思います。
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Kei
Kei日記
2020/12/19 14:15[web全体で公開]
😶 やっと半分、もう半分
全四話予定のショートキャンペーンが半分まで終わりましたわ。

GMとしては、ここまで当初の想定以上に長かった……という感想ですが、ここまで広げてきた風呂敷をやっと畳む段階に入りまして、ホッと一息ついておりますの。

前回のセッション後など正直どうなるかと不安でたまりませんでしたし、これまでの風呂敷を広げる段階でかなりのNPCが登場しまして、PLの方からもついに「人が覚えられない」というご意見も頂戴しましたが、それでも、今回のセッションで、もともとGMとして誘導したかった方向にPLの方々も注目してくださっている反応をいただきました。

とても嬉しんす。

一方、今回スポットライトを浴びてほしかったPCのためのシーンを時間の都合でカットせざるを得なくなったという不本意な点もございました(事情によりセッション直前に調整が必要になり、30分でシーン組み替えをしたりしていました)。終わってみればもう少し上手にできたという思いですし、この反省は次回以降に生かしたいですね。

とまれ。悩んだり考えたり、上手にできなくてこっそり人知れず枕を涙で濡らしたりしても、それでもやっぱりGMって楽しいなって。わたくしは今回のセッションで、そう思いましたの。PLの方々も同じように楽しんでいただいていれば良いのですが。

これがたぶん今年最後のセッションかしら。もう一回できれば良いのですが、それはわたくしの我儘というものでしょう。
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Kei
Kei日記
2020/12/17 01:07[web全体で公開]
😶 お酒を飲むとシナリオが饒舌になるお話(未成年の方の飲酒は法律で禁止されています)
(このエントリはその是非とかについてのお話ではありません。お酒楽しいね、くらいの駄文です。当然、この駄文も飲酒ライティングの勢いで書かれました)

成人されているGMの方は、お酒を飲みながらシナリオを作ると妙に饒舌になるという経験をお持ちだと信じています。

翌日になって「何これ……」ってなることもありますが、それにしたってやたらと適当な設定が生えてくる。楽しい。

そんなわけで、シナリオ進行上直接ゲットしなくても良いけれど、知っているとより楽しめるかもしれない的な設定ができました。設定廚なのでこういうの楽しいです。プレイヤーは別に設定重視ではないので、ある程度の線引きは必要だと思いますが、進行やシナリオ作成そのものに詰まった時に、こういう設定をぽいっと使うことで前進できることもありますので、無駄にはならないでしょう(と考えるのも設定廚ならでわでしょうか)。

設定で攻めるよりは、ハンドアウトとかで誘導した方が事故が少ないっていうことは分かるんですけれど。でも、ハンドアウトもお酒飲みながら書いた方が饒舌になって楽し……くないですか? 特にエモくなるような仕掛けを施すときとか。ちなみに、今回はPC設定に関わるようなハンドアウトは基本的にNGという縛りがあります。自由にして良いと宣言していますので、ハンドアウトなしで沼に落ちて欲しいという気持ちが……(。

蛇足しますが、プレイ前のシナリオ整理は素面の時にやりますので、実際に遊ぶ時にはシナリオからもアルコールは抜けています。……そのはずです。よね?
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