「私の全てをあなたへ」part5
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登録日:2019/12/06 19:48最終更新日:2019/12/06 19:48 |
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34. あーこ | |
2020/02/08 00:50 |
「……実は今、その本の中の『屍食鬼との接触』と書かれていたところを紐解いているんです。 その部分の解読がだいぶ進んできているんです。 今の森嶋と、その屍食鬼とやらの特徴がよく似ていて、もしかしたら接触することで何か知れるかもしれない。 それか、屍食鬼たちの中で生きていけるのかもしれないと思っています。 とはいえ翻訳は私一人で進めているので、それまでの間は森嶋に何か食べさせないととても間に合わないんです…だから…。」 悲しそうな表情をしながらも続けます。 「…だから、私はそれでいいと思っているんです。 死にたい人たちを餌としようとも。 たとえ私が少しずつ食べられて死んでも。化け物となったとしても。 森嶋がどこかで生きていてくれれば…。 私の全てを森嶋に捧げたいと思ってるんです。」
33. ザッパトルテ | |
2020/02/08 00:20 |
「想い人と一緒になる、っちゅうんは大事な事やけど…話の流れ的に津山さんも死んじゃうかシマモリさんみたいになっちゃって、そのまま行くとシマモリさんもいつか食料なくなって死んじゃうで?いいんです?」
31. あーこ | |
2020/02/07 17:32 |
では津山は普通にお茶を淹れてお二人と自分にも置き、話し始めます。 「何から話せばよいか…。 まずいつも通り就職せずフラフラしてた森嶋が、漫画家になるといって資料を集めだしたのが始まりでした。 信じて貰えるかわかりませんが、色んな資料を集めた中に曰く付きのものがあったんです。 それを全部読んでから、森嶋は変わってしまいました。 時々人間ではないみたいに牙を剥いて、最初は噛みつき…そして人を食べるまでもとに戻らなくなってしまったことに気づいたんです。 だから自殺サイトを使って、森嶋のために死にたい人間を集めました。 …どうせ死ぬ人間なのだから問題ないでしょう?」 「…でも、森嶋が変わっていく様はどんどん進んでいて、その頻度も増えてきて、自殺者もとうとう出てこなくなりました。 今の生活はいずれ維持できなくなるでしょう。」 まっすぐお二人の目を見つめながら津山は続けます。 「…お願いがあるんです。 私たちをこのまま、そっとしておいてくれませんか。 今、彼を変えてしまったあの本を解読して手がかりを探しているんです。 彼を元に戻す、ないしはこのままどこかで生きていける術が見つかるかもしれない。 一人でやっていることなので解読には時間がかかります。 だからそれまでは、これまで通り自殺志願者を食べさせていきながら繋いでいきたいんです。 もし見つからなくても、最後には私自身を彼に食べさせるつもりです。」