◆ザバダック王国 暗黒大陸クール。その西北に位置する古代都市ジレッタから、クール西南部の都市ケルザーまでを繋ぐ街道、通称「王の道」沿いにある交易で栄える小国。 西にサソリ沼、南に混沌の荒地、東にいまだ混沌渦巻く「古戦場」があり、クールを旅する旅人にとっては旅の難所に位置する。 かつての首都、ケイベックには程近いが、険しい岩山が続く道中にあり、森と岩場多き荒廃した山に囲まれる盆地にある。「陸の孤島」とも称される立地。 ほかの都市からは離れているため長居する旅人も多く、そうした旅人相手の宿屋や武器屋など商売も盛んである。 タイタン世界においては比較的裕福な国でありながら、商売で訪れる商人以外にはあまり知るものはなかった。その存在は、たった200年ほどしか歴史がないとも言われ、現在の王「ザバダック3世」の祖父、「初代ザバダック王」が建国したとされる。 現在は人口5千人~1万人ほどか。 「王国」とは言え「都市」か「大きめの町」ほどの規模であり、王国は国の中心となる町の「ザバダック」とその周辺に無数に点在する部落から成り立つ。 ほかに際立った存在の町や村はない。 ◆ザバダック顔 ザバダック王国の特徴として、「ザバダック顔」と言われるザバダック王国民の風貌や風習的な特徴が上げられる。 男女とも小柄で黒髪、見つめれば吸い込まれてしまいそうな大きく黒い瞳、体毛が薄く、浅黒い肌。 細身で、目鼻立ちのはっきりした美男美女ぞろい。 国民性は総じておとなしく礼儀正しい。顔が似ているのに無口で無個性、感情もほとんど表に出さない。 他国民からすると、みな同じような顔で個性と感情がなさ過ぎて、不気味ですらある。 男も女も、宝石を身に着けるのを好み、額の眉間の位置に宝石を貼り付ける不思議な風習がある。 艶やかでみずみずしい髪を大切に手入れしており、女はほぼ全員長髪。 また、女は男に対して従順でよく尽くす教育を受けている。 おとなしい国民性の中、女はさらにおとなしく、まるで生きる人形のようだ。 男性においては、このタイタン世界では華奢な「やせ男」の部類だが、女性については、逆に豊満な肉体を持ち魅力的と言える。 こうした特長から、売●宿による身売りも存在し、女を求めてこの王国に集まる好色家も多数存在するようだ。 魂が抜けた、まるで量産された同じ容姿の人形のようなザバダックの女だが、そう言った女の豊満な肉体だけを求める変態と言うのは、どこの世界にもいるものだ。 とは言え、交易で栄えた王国の歴史により、そうした「ザバダック顔」と言われる特徴を持つ国民は減ったと言われている。 ◆ザバダック王聖誕祭 物語は1ヵ月後の「ザバダック王聖誕祭」を前に賑わう「ザバダック」の町宿屋、その1階の居酒屋、「命の泉」からはじまる。 「ザバダック王聖誕祭」の開催は、遠くアランシアや旧世界まで聞こえており、名誉、金、女、あらゆる物が手に入るとの噂である。 実際、軍隊を作るとの名目で傭兵や騎士の志願者を募集しており、破格の高い給金が支払われると宣伝されている。 また、祭りでは武芸者による腕自慢大会も開催され、これにも桁違いの高い賞金が支払われるらしい。 そのためたくさんの物見高い旅人や腕自慢な武芸者、傭兵、冒険家が困難な旅を乗り越え、ぞくぞくとザバダックに集まってきている。 人が集まれば当然商売も盛んになるため、武芸者だけでなく商人、料理人、薬屋から怪しい詐欺師まで、様々な人間が祭りの賑わい目当てに集結している。
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