甲さんの日記 「カタシロ　※がっつりネタバレ」

	甲
	2022/01/05 01:38[web全体で公開]

😶 カタシロ　※がっつりネタバレ
（▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼）
以前に感想を語彙を失ったまま書いたのですが、形容し難いこれを昇華したく、いつもは避けるがっつりネタバかつ大量の個人的解釈の垂れ流しです。やべぇ文字数いきましたね。
























人気のシナリオ。人を選ぶシナリオ。と聞いて、タイマンシナリオに不安を覚えながらも、この方なら安心できると参加経験のある方のKPのもと参加。これが大正解でした。
導入にもある記憶喪失状態から始まり、医師を名乗る男性から現状を知らされるんですが、まあKPさんの上手いこと。落ち着いた声音で、でも医師らしく理性的な話し方。誘導も見事で、本当に記憶喪失で医師の診断を受けてる気分でした。

最初のお話『囚人のジレンマ』。有名なゲーム理論の１つですね。全体の利益が必ずしも個人の利益ではない。その逆も然り。
これについて、ゲームをしようと。あなたと私が共犯の場合、自白するのか黙秘するのか同時に言うだけの簡単なゲームだと。
これ聞いたとき、めちゃくちゃ意地悪だな。と思いましたね。私はあなたを知らない。そして私自身のこともわからないのに、答えられるはずがないと。しかも、どんな罪を犯したのかもわからずなんて、思考条件がなさすぎるやり直し。なにより犯罪なんてコスパの悪いこと私はしないと解答拒否。
そんな答えも受け止めてくれるKPさんの器のでかさよ。

それから外来の対応で先生は退出。ベッドの上で、自分の身体や部屋を調べても落雷に遭ったとは思えない状況で、不信感がおやおやと芽生えてしまいました。誘拐？何のために？ってなタイミングでお隣から可愛らしい声が。交通事故で大怪我をしたという。目が見えない？大変だな。入院してると、話し相手が欲しいよね。わかる。おばちゃんと話そうね。と、無邪気なお話タイム。ときおり漂う不穏な空気を添えて。
そして疑心暗鬼がさらにむくむく。どうして手術室の隣に病室があるのか、防音なはずの手術室と会話できる隣室ってどういうこと？会話しながら頭の中がヒート起こす前に、睡眠という強制終了。すやり。

２日目。寝起きびっくり、視界が恐ろしいことになってた。なんと伝えたものか…と動揺が隠せません。検査ってなによ、昨日の不安感がマッハで押し寄せます。
そして２つ目のお話『テセウスの船』。え、ドラマ？ギリシャ神話どっちです？って今考えるとめちゃくちゃ恥ずかしい質問してた。笑わないでくださったKPさん、ありがとう。ようはパラドックス、同一性についての問題。これ、知ってたたけど深く考えたことなくて、ぱっと思いついたままそりゃ視点の問題でしょと。全てのパーツが入れ替わっても、所有者であるテセウスがこれが私の船だと認識すれば、彼にとって正しくそれがテセウスの船であると思う。ただ、入れ替えた元のパーツで同じ船を作成した場合だとか、視点によってはテセウスの船が幾つも存在してしまうのも事実。難しいね。それにこれって船の場合で、生物に置き換えるとまた違うよね。生物の細胞って数年で全て入れ替わるから、視点に関わらずその人なんだよ。まぁ、成長と共に捨てるもの得るものがあるから完全に同一かと聞かれると微妙だけどもね。地頭が残念なので、これは考えれば考えるほどよく分からなくなる。それに記憶喪失である今の自分は、それまでの自分と同じと言えるのか？考えようによっちゃ他人と同じに見なされるよねって考えたときセルフSANチェック。

検査の準備ができたらまた来る、という先生に、隣の部屋にいる娘さんに顔出して、とお願い半分、鎌かけ半分。動揺するかどうするかーと、反応待ったたけどそうでもない。普通に良きパパさん。私の中の（勝手な）謎が深まる。なんだろう、普通の脳神経外科の先生にしては『お話』のセレクトが悪意あるんだよなあ。ともだもだ。こちとら一般人やぞ。
そんで、視界は悪いながらもお部屋の探索。そういやあの加温装置はなんだったのか、あとでシナリオ見に行こう。資料を見つけて、サイドモニターに映る２つの数字は何かの適正率ってのがわかった。でもなんで２つずつあるの？1番上は誰よ。って資料に文句つけてたら、走り書きを見つけてあーこれ何かとマッチングしてんのか。でも何と？もやもや。
そして無邪気なお隣さんから、この部屋を使っていた歴代の患者さんのことについて聞いて、不信感がフィーバーしてた。あと、ふんわりいろいろ約束してた。だって全身動けないとか、どんだけ大事故だよ。はいはい不穏不穏。なに聞こうかなーってタイミングで就寝。今日はおやすみなさいって返したぜ、どやぁ。

３日目は寝起きドッキリなく、普通にお目覚め。明日には退院できると聞いて、タイムリミットは明日かと、どうするかな取りこぼしどこだ？
そんなこんなで３つ目のお話『臓器くじ』。最初ぴんと来なくて、なんだったか…って時に図を見てあーロッコ問題だ！と思い出す。そんで漠然とどう思う？って聞かれて、答えに迷ったやつ。賛成か反対か。これは簡潔に、『人為的』なものであれば反対。じゃあ人為的じゃないものってなに？と聞かれたのですが、オカルトちっくな話になるけど、交通事故とか不治の病って『人為的でない』ようは『神さまのくじ』に選ばれた人がいるわけで、すでに『臓器くじ』は成されているから賛成も反対も議論の余地はないよね。と思うわけですよ。そして内心、くじに当たったのかなぁと。
そんで、1人納得してる先生はどう思うのよ。と反応つんつん。これ後から聞いたけど、半分以上KPさんのアドリブで解答してくださってたみたいで、まじですごかった。そんな感じしない。医師として理性的にこう考えてるってびしっと断言するの、本当にかっこよかった。特に『テセウスの船』の話で連続性は途切れないって、確かになと納得する部分が多くて改めてすごいなって思った。

なんやかんやで、お隣のお見舞いに行けることに。ああ、ここでか。と腹を括る。後ろにいる先生もとい、パパさんを尻目にどんな姿でも受け止めてやんよ。と意気揚々と入るも、そこに横たわるのは自分。おん？ちょ、無邪気な声で話しかけるの待って？おんや？思ったたのと違うな？？？いや、娘さんのお姿に関しちゃ察したたけども。と大混乱。そしてパパさん参上、父娘の可愛らしい会話からの、娘さん強制すやり。

そして、全部吐け。とパパさんから顛末を聞き、そりゃ駄目だ。そんなの答えは一択だ。と条件を告げて、体はプレゼンツ。娘さん、約束破ってごめんよ。

セッション後はやり切った感で、見事に語彙が逃避しましたね…。いやぁ、扱い難かったろうに見事回して頂きました。今思い返しても支離滅裂な発言も多かったはずで、しかも予定時間をオーバー、KPしてくださり本当に感謝しかありません。しかも初めてじゃないでしょと言われ、めちゃくちゃ褒めていただきました。うー、褒めるのはめちゃくちゃ好きだけど、褒められ慣れてないから埋まりたい！

それにしてもめちゃくちゃ楽しかった。あの時こうしておけばって思わなくはないけど、それがよりリアルだなって。あと、知識として知ってても、考察したことないなってことが自分の中で多くて、いい気づきになりましたね。いやー、この３つの話をセレクトしたシナリオ作者さま本当にすごいな。凄いシナリオを凄いKPさんが回してくださったこの幸運よ。年始からすごい体験をしました。
いや、本当に他の方のも知りたい。通過済みの方がいればまじで感想とか、どうなったとか聞いてみたい。ちょっと他の方のリプレイを見たくてしょうがないので、動画をあさりにいくとします。

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