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😶 二律背反調査結果5 自警団監察医 H:自警団監察医 初老の男 シアオ「初めまして、記者のシアオと言います。」 H「昔の話を聞きたいとか。監察医の(仮称H)じゃ」 シアオ「監察医…もしかして、前ギルド長の御遺体も…?」 H「あぁ、検死をしたのは自分だ」 シアオ「前ギルド長についてお詳しいと聞いたのですが…」 H「まぁ、歳をくっているだけだが」 H「で、武勇伝を聞きたいと?」 シアオ「はい、訊いた話では前ギルド長は若い頃とても女性好きでなかなかのやんちゃ者だったとか」 H「あぁ、女には目が無かった、いや、目が有ったのかな。いい女をいつも連れて歩いていた」 H「暴れるわけではないが、つぎつぎ相手が変わっていてのぉ」 シアオ「女性関連の武勇伝がなかなか多いのですが、そのほかには何かないのですか?」 H「女達は、それでも文句も言わず、あいつと付き合いたがっていたよ」 シアオ「うわあ、色男だったんですねえ」 H「その他は無いな。頭がよく、魔法の腕も確か。見た目も良い。それだけで、十分目立っていたよ」 H「それが、あんな死に方をするとはな」 シアオ「死に方、ですか。」 H「聞いているだろう。塔からの転落死」 H「骨が砕けるほどの衝撃だ。内臓破裂、無残なものだ」 シアオ「その点で、何か気付いた事はありませんでしたか?」 H「胃の内容物から、多量のアルコールが検出された。多分、酔い覚ましに高みに上り、ふらついて落ちたのだろう」 H「落ちたにも関わらず、顔は穏やかだった。自分が死ぬなど思いもよらなかったのだろう」 シアオ「顔は穏やかだったのですか…」 シアオ「骨が砕けていた、と言うのは脚の方ですか?」 H「あちらこちら、複数個所だ。また、打ち身も数多くあった」 H「あの塔は、下が太い。落ちる途中で、塔に叩き蹴られたようだ」 H「実際、塔のあちこちに、彼の服の切れ端も引っかかっていたしね」 シアオ「塔から落ちて、全身を打ち付けられて、顔が穏やかだったというのは少し不自然な気がしますが…」 H「まぁ、それだけ酔いが回っていたのだろうよ」 H「それと・・死因とは直接関係は無いだろうが、彼の背中に古い火傷の痕があったよ」 H「本当の火遊びでもしていたのかもしれんな」 シアオ「火傷?それは初耳です」 シアオ「それは大きな傷だったのですか?」 H「私も、彼にそのようなものがあるとは、その時まで知らなかったよ」 H「大きさは、20センチ四方くらいだから、大きいといえば大きいな」 シアオ「どれくらい古いものかまでは分かりませんか?傷と言うのは身体の成長に対して大きくならないものですから、幼少の頃に就いた傷ならとても大事な物かもしれません」 H「10年以上は昔だろうが、幼少のころとも思えん。成人してからのものだろうと思うが」 シアオ「そうですか。10年…」 シアオ「ありがとうございます、とても興味深い大切な情報でした。」 シアオ「それで、彼の葬儀をこちらで行ったとも伺いました」 H「あぁ、そうだよ。検死後、唯一の身内であるラウラ氏に遺体をお返ししようとしたが、彼女が、葬儀はこちらでしてくれといったものでね」 シアオ「ラウラさんが?」 H「実際、遺体を返却されても、世間慣れしていない彼女には重荷だろう」 シアオ「まあ確かに、お葬儀の手続きは大変ですもんね」 シアオ「そういえば、ラウラさんの事はご存知ですか?」 H「彼女のことかね、あまり詳しくは知らないが」 シアオ「彼女とお話位は…」 H「えぇ、葬儀の際、すこしだけ」 H「真面目といえば良いのですが、子供らしくない、という印象でした」 シアオ「子供らしくない…それは大体の人が言ってました」 H「そうですか・・・なにか、苦労してきたのでしょうね」 シアオ「苦労?」 H「本人しかわからないことでしょうが」 シアオ「…彼女の御両親は十数年前に火事で亡くなられているそうです」 H「ほう、それは知りませんでした」 H「孤児院出身とは聞いていましたが、その前の事は・・」 シアオ「ご存じなかったんですね。それで少し気になったのですが、前ギルド長の事について、もっと詳しく知っている人をご存じありませんですか?」 H「彼と親しくしていたのは、賢者教会の司祭でしょうな」 シアオ「そうですか。ありがとうございます」
> 日記:二律背反調査結果5 自警団監察医 故意の連投は荒らしと同じぐらい迷惑ですのでお辞めいただきたいのですが・・・
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