肉祭ポメタロスさんの日記 「冒険の書」

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肉祭ポメタロス
肉祭ポメタロス日記
2018/02/24 16:13[web全体で公開]
😶 冒険の書
スタートは、ニコニコ動画の「実はめちゃ面白いクトゥルフ神話TRPG」だった。
それの魅力にとりつかれてTRPGを知り、実際にプレイするようになるのに、実は1年以上の時間がかかった。
TRPGをプレイするという壁を乗り越えるのに、そんなにも時間がかかったのだ。理由は簡単、人見知りだったからだ。
検索すると出てくるのはコンベンションの案内で、外に出て知らない誰かと顔を合わせてゲームをするなんて、正直、耐えられそうにもなかった。でも、やりたい気持ちはどんどん心に蓄積して、飽和しそうだった。
そんな中で出会ったのが「オンセンSNS」だった。登録して、セッションに申し込み、チャットを通じてセッションが出来る。「Wiki」よりも分かり易いサイトの作りで、自分には僥倖に思えた。すぐに登録した。
でもそこから、セッションに参加するまで、1週間の時間を必要とした。なぜなら「ルルブ」が「ルールブックのこと」だということさえ知らなかったからだ。「キャラクターシート」を作成したものの、分からないことがあまりにも多かった。
右も左も分からなくて、私は雑談チャットに参加することにした。そこで運良く「アーリングさん」「ごん太んさん」と、出会った。お二人は玄人さんで、でも初心者丸出しの青二才である私をぞんざいに扱うことのない、とても丁寧な方々だった。お二人は「KP・卓ごとで全く色合いが違うこと」「セッション前に不明なことの質問をすることの大切さ」「セッションは長引くことがある為、時間に余裕をもたせること」「細かな連絡や意思疎通を大切にすること」「生きるも死ぬもクトゥルフ神話の醍醐味」と、教えてくれた。中でも最も重大なこととして「セッション相手は人間であると忘れないこと」を教えてくださった。
これは自分にとって、一番重要な課題になった。なぜなら人見知りだからだ。
人見知りの原因は分かっている。自分が最愛な存在で、他人への興味が持続せず、根源的には敵対しやすい傾向にあるからだ。自分が誰かを傷つけることに長けて生まれついてしまったことを自認している。だからこそ、「相手は人間」は、忘れてはならない金言となった。
そして高価なルルブを買い、一週間置いてから、テキストセッションに参加した。キャラシは穴だらけ、初めて屋敷を探索して、目星ひとつ振れなかったことを、何一つ出来ずに屋敷を後にしたことを、今でも覚えている。それでも探索者として屋敷に行った。そのことが、本当に大切な思い出だ。
それから色んな人に会った。師匠と思える人、この人はダメだと諦めた人、シナリオを書くためにがんばっている人、裏切ることに自分より平気な人、仲良くなれないだろうと思ってたのにすごく仲良くなった人、言葉に出来ないような人。
本当に色々あった。全部が全部、なんだかんだで面白かった。楽しかった。これからも、楽しいといいな。
あの頃の自分は日記で、ルルブを「旅行雑誌ではない、知能の高い高等民の知恵の書」と書いている。笑ってしまう。あの頃の自分に会ったら、違うよと言いたい。ルルブはルールブックだ、だけどちゃんと、旅行雑誌でもあるのだと。しかも、時間旅行も宇宙旅行も出来る冒険の書だよ、と。だから何も、心配することは無いのだ、と。
TRPGを始めること。それは、靴を履いて冒険の書を片手に、扉を開けることと一緒だ。
地図を広げながら、分からなければ頭を下げて人に聞いて、道を間違えないように気をつけながら進むんだ。
準備をしたら扉の前に行こう。ただ扉を、開ける勇気だけあれば良い。
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