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🤔 茶番シナリオを書く機会があったので(長いので格納) (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)年末年始は北斗七星の横に輝く小さな星がよく見えますね(・ω・) さて、そのうち書こうかなと思って書きそびれていた話・・・最近(と言ってももう二週間以上前ですが) 茶番シナリオを書いたことがあったのでその辺の話をつらつらと。 元は、暇そうにしている知り合いがいらっしゃったので「それならば」と一つ即興でシナリオを書き上げたのです。 さて、即興で書くとなれば一番得意なものを選んで無理なく仕上げるのが定石と言うもの。 ここで白羽の矢を立てたのが「茶番シナリオ」という形式でした。 そしてそれを書くにあたり、改めて、”茶番シナリオとは何か”を考えてみることにしました。 原義である茶番、あるいは茶番劇といえば・・・ 1.客のためにお茶の用意をしたり給仕したりする人の事 2.滑稽な即興寸劇、もとは歌舞伎で1の意味での茶番の方々がその場にあるもので演じたようです。 茶番狂言、とも言われるそうですね。 3.2から転じて底の見え透いた下手なお芝居、俗に”茶番劇”と呼ばれるそれ。 TRPGにおける茶番シナリオの正確な定義は?と問われると些か言葉に詰まりますが 聞いた話によれば「本来のしっかりした探索などを行うシナリオ」に対して ・ネタ要素が強い(滑稽な面が強く出ている) ・或いは、キャラクターを演じる(PC同士のやり取りを楽しむ)事を良しとしている。 などの特徴があるシナリオを指すケースが多いようです。 この二点を重視したシナリオを「茶番劇」の意味と重ね合わせて茶番シナリオと称するようになった。 ・・・と、考えれば恐らくは誤解の少ない解釈になると思います・・・多分(・ω・; それらを踏まえたうえで、私は此度の茶番シナリオを書く際にこのように解釈しました ・底の見え透いた(底の浅い)=あまり複雑な仕掛けを要さずとも良く、 ・ネタ要素が強い(滑稽な)=やりたければウケ狙いの描写を挟んでも良く、 ・キャラクターを演じる=即興と言うことでGM1:PL1の俗にいうタイマンシナリオだったので ある程度PCの話に耳を傾け、応じることのできるNPCを配する。 ・ただし、底が浅く滑稽であれど、TRPGの大原則である「参加者が楽しめる」ということに対しては 最重要課題であり、その点に関しては細心の注意を払い真摯に対応する。 要点はおおよそ、こんな感じだろうな、と思いました。 まぁ、即興シナリオなのでだいぶアドリブ要素を入れ、演出に使えるもの(NPC立ち絵や背景画像)は 支障がなければ使えるものは活用する。(原義である茶番狂言でも、その場にあるものを使っての劇である) ・・・といったシナリオを書いた本人以外はこの上なく回しにくそうなシナリオが出来上がりましたが(・ω・; かくして出来上がったシナリオは ・複雑な仕掛けはほとんどなく、比較的進行が楽なクローズドシナリオで、 推奨技能そのものはない(=使う場面がある技能はもちろん存在する) ・そのシステムの世界観・雰囲気に沿った演出を入れつつも そこから立ち絵やらなにやら使ってしっかりネタもぶち込んでいき(・ω・) ・なおかつ、シナリオ中に出てくる案内役のNPCの性格をPCと自然に会話できるように 演じやすい性格設定をしつつ、少しだけ(あまり疑われすぎてもよくないので本当に少しだけ) 不審な点を見せて、PLがNPCを疑うかどうかで明暗が分かれるという体にしてみる。 まぁ、流石に雑かなー・・・と思う点もありますがそんな感じの構成になりました。 後は、茶番劇らしくPCの言動を拾ってどのような結末を迎えるか、いくつかのエンディングを用意する。 自由度、と呼ぶには些か物足りないものですがまぁ、底の浅い(シンプルな)シナリオと言うことで。 後は懸念事項だったのは、どうしてもシナリオに導入とエピローグがある以上 つい物語としても書きたくなる(本来TRPGとしては好ましいかどうかは判断に苦しみますが) ・・・かつ、シナリオの運用難易度の問題からクローズドシナリオを選び、 自由度を確保できるかどうかは難しいところがある、という問題点がある以上、 「吟遊GM」にならないかどうか、という点でした。 そして、その懸念事項に対してできる限りの対策は取りたい、と言うことで 改めて吟遊GMの定義・そうならないための注意点をざっと見てみましたが・・・ ・PCをないがしろにせず、また、その行動を押し付けたりしない。 (NPCに何もかも解決させたりするような愚かなマスタリングはしない) ・PLをしらけさせるような一人舞台・独り善がりなシナリオ展開にしない 実際のところ重要なのはこの二点のみ、と言う感じでした。 意外なことに「選択肢が少ない(皆無ということではなく)」ということ・・・ 一本道シナリオについては必ずしも悪とは言い切れない側面もある、という意見も 目にすることができた、ということでしょうか。 ・・・まぁ、理由は推して知るべし、としましょうか(・ω・; なんにせよ、この点に関しては ・そもそもNPCは精々案内人程度の立ち位置。主体はあくまでPL/PCである。 ・過剰な描写は控える。 ・自由度はあまり保証できないがPL・PCの言動から結末が変わる以上、 ある程度の当事者性は確保できる・・・はず。 ・・・といった感じで最低限の対策は取れました。 で、実際にそのシナリオをプレイしてもらった結果はどうかと言うと・・・ ・演じ甲斐があった、という感想からキャラクターを演じること、という期待には応えられた様子。 ・多少不審な点を匂わせはしたものの、ほとんど疑われなかったNPC。 ・・・やっぱり、積極的にPCを手助けする”小学校高学年程度の女児”なので終始良い子だと思われていた様子。 ・・・そりゃー、冷静に考えれば疑いにくいだろうなぁ・・・(・ω・; ・恐怖演出を入れた直後に、容赦なくその緊張(?)を粉砕しに行く。 GM:突如として入ってきた扉が忽然と消え、「ククク・・・かかったな!」という声がどこからともなく聞こえてきます。 (困惑するPLさんのリアクションを見ながら) 「これで扉が閉まって閉じ込められないか見張ってて!とか言われたらどうしよう!? とか思ったがそんなことはなかったようだな!!」 「あと、姿を現す前から既に名前が変わってるという失態をやらかしてますがそこは気にせず!!」 な に 言 っ て ん だ(・ω・) GM:「ふはははは!!ここから無事で帰れると思うなよ!!」と、PCさんが見た先には猫だか蝙蝠だかよくわからない ぬいぐるみともナマモノともとれる名状しがたい何かがふよふよと現れました。(立ち絵を表示) (PCさんの一言「かわいい」) ホラーどこいった。ホ ラ ー 要 素 ど こ い っ た(・ω・) ・・・そしてこの後、不用意にPCの頭上へとふよふよと移動した結果、 跳躍されて取っ捕まったというオチまでつきました。 余談ですが・・・ある漫画家さんは言いました。 「愛と勇気をね!与えてあげる前提でまずは怖がらせるだけ怖がらせてあげちゃうよーん!!」と。 まぁ、ここに愛と勇気があったかはわかりませんがホラー演出を入れた直後に それをぶち壊しにする滑稽なネタを放り込むというのは茶番劇の定義には反しないと思います。 ええ、はい。おそらく(・ω・) なおこの直後に別の敵NPCが出てきて 「ククク・・・あのこうもりがやられたようだな。だが奴は我ら四天王(ただし総勢二名)の中で一番の小物・・・」 「立ち絵すらないじゃねーかというツッコミなど問題ではないことを思い知らせてくれる・・・!」 などとスットコドッコイなことを言っていたのはお気になさらず(・ω・) ・・・こういう間抜けな悪役って楽しいですよね。楽しいですよね(・ω・) とはいえ、最後はそれなりに真面目に。 ”ここから脱出できるのは一人のみ” ”得体のしれない揺れが起きている” という状況でPCがどうするか(=PLさんがどう判断するか) ちなみにここでは案内役のNPCは当然、PCを脱出させることを優先します。 ・・・ですが、そのNPCは小学生高学年くらいの女児。 ・・・さすがに子供を放っておいて脱出と言うのは気が引けたようです(・ω・; とはいえ、私としてはこのシナリオはあくまでも茶番・・・というか 言ってしまえばあくまでも主人公であるPCにとっては コンピュータ・ゲームにおけるサブシナリオ・・・脇道と定義しています。 ・・・これでPCが残った結果、ロストというのはちょっと代償が大きすぎる。 ということで、何とかPCに脱出してもらうことに成功しました。 そしてその後、NPCがどうなったか、と言えば・・・。 もちろん、そのまま行方不明と言う結末もあり得ましたが 今回はPCの努力とPLの意向によって、無事生還できた・・・という結末に相成りました。 ”無事に生還する大団円のみが必ずしもあるべき結末ではない”という考えをお持ちの方も少なくはないと思いますが まぁ、一応はPL(或いはPC)さんの選択の結果、選ばれた結末の一つ、ということで(・ω・) どの程度良しと思われたか、それを決するのは書き手ではなく受け取った人・・・即ち、 プレイしていただいた方々であるので正確な評価は私にはわかりませんが・・・ まぁ、きっとその評価は悪くなかった・・・と思いたいところです。 さて、色々思うところはありますがなんにせよTRPGをやる時は 十分な睡眠をとるなどしてなるべく体調を整えることが肝要です。 皆々様無理はなさらぬようお気をつけて。 ・・・私も、年末年始の激務を無事生き延びたいと思います(・ω・)
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