温森おかゆ(まんじゅう)さんの日記 page.7
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日記一覧
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2023/12/20 11:00[web全体で公開] |
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2023/12/16 20:54[web全体で公開] |
😶 初心者向けのシナリオ 以前、オンラインセッションを含めたセッション形式や、無料で遊べるTRPG初心者向けのTRPGをブログの記事で紹介したり、セッション形式についてのまとめを日記で公開していたが、今回はオンラインセッションサイトの右も左も分からないオンラインセッション初心者の読者諸氏のために、TRPG初心者も含め経験の浅い方におすすめのシナリオについて、まとめていこうと思っている。 初心者の方は参加するシナリオ選びに有効活用していただきたい。経験者の方も、TRPG初心者やオンラインセッション初心者をどのようなシナリオに誘うか迷った時などに、当記事がお役に立てれば幸いである。 また、システムによってはあまり時間や人数の融通がきかないものもあるため、注意と覚悟は必要だ。とくに戦闘ありのシステムはなかなかその点の融通が利かない。 ◆時間:短時間 初心者に長時間のシナリオは少々荷が重い。時間がかかるということは、それだけ日程を調整する労力もかかるということだ。1日3時間のシナリオを計5回程度で終わらせると仮定しよう。たいていの場合、セッションに対する自分自身の相性や、同卓者との相性などは、早ければ初日の第1回目、じっくり吟味してもだいたい3回目くらいでほぼ確定する。ただセッションに参加した時点で後に退きにくくなるため、苦痛と感じていても数回のセッションを越えなければならない。 経験者の初見同士にも言えることだが、長時間にわたる可能性のあるセッションを初めての相手に回すのは少々リスキーである。人同士、あるいはシナリオ、システムとの相性が悪かった場合、苦痛がただただ長引く結果になりかねないからだ。 セーフティとしてセッションを降りる、という最終手段はあるものの、やはり避けたい。そのような方法を取らなくても、1、2回で終了するような軽いセッションであれば、まだ心労も軽かろう。 ◆難易度:カンタン ロスト率:低確率 いわゆる「初心者向け」と銘打ったシナリオをプレイすることが望ましい。戦闘を避けることができるシステムであれば、戦闘のないシナリオ、戦闘が避けられないシナリオであれば、戦闘はあってもギミックを凝っておらず、GMもPLも楽にプレイできるようなものがよい。 ロスト率については、もちろん初心者であるうちは自分が折角作ったプレイヤーキャラクターがあっさりと死ぬ感覚には慣れないだろうし、TRPGにはえてしてセーブ/ロードなんてないので、TRPG事態に慣れ親しむまでの間は、ロストを極力避けられるようなものが良いだろう。 戦闘があるシステムではロストはもはや織り込み済みでプレイする必要はあるため、初心者に戦闘の存在するシステム、シナリオはおすすめしかねる。 ◆人数:少なくとも初心者は1名までが推奨、少人数向け これは初心者に対応するGM向けであるが、システムやセッションに慣れていないことが分かっている初心者を入れる枠は1名までにしておくことが望ましい。他の枠は少なくとも、プレイするシステムを1、2回はプレイした経験のあるプレイヤーで固めた方が、GMは対処がしやすい。 GMはたとえプレイヤーが全員経験者であっても、ゲーム中の処理や描写に追われ忙殺されがちである。初心者を加えるということは、その処理や描写の合間合間で、初心者に対する説明などを挟む必要がさらに加算されるため、より忙しく、難しくなることは避けようがない。初心者の人数が増えればそれは倍々に増えていくと思っていい。初心者にじっくりと確実に対応するためにも、セッションに招く初心者の定員は通常1名まで、としておいた方が無難である。 加えて、システム自体が最低人数が決まっているようなものでない限り、少人数向けのシナリオを選択することが望ましい。時間の話に戻るが、セッションと言うのは人数が増えれば増えるだけ、時間もかかる。テキスト形式のセッションでは特にこれが顕著である。人数が増えると終了時間も読みづらくなるため、かかる時間と読みづらさを考えて初心者には向かないと言える。 それから、3人にでもなれば大体は「よく発言するプレイヤー」と「あまり発言しないプレイヤー」の差が出てくる。「あまり発言しないプレイヤー」が初心者であれば、もしかするとその場合「よく発言するプレイヤー」の勢いに気圧されて発言しづらくなっているのかもしれない、と言った場合もある。よく発言することは何も悪いことではなく、寧ろ重要なことなのだが、初心者のうちは経験者の知っているそのバランスが掴めず黙り込んでしまう可能性があるため、4人や5人のセッションになると非常にフォローがしづらくなってしまう。その点でも、初心者を加えたセッションでは可能な限り3名程度の少人数プレイヤーで囲んだ方が無難と言えようか。 ◆シナリオの内容:軽め いわゆる「鬱シナリオ」とか「NPCが死亡するようなシナリオ」は初心者向けにはちょっと刺激が強いものになるかもしれない。当人がそれを自ら望んでの事なら寧ろ積極的に行っても構わないだろうけれど、シナリオ達成の結果、PCは生き残るが少々後味が悪くなってしまったり、不安の残るようなものだと、楽しみ切れないままに終わってしまう可能性もある。 「貴方の活躍で事件は解決、以降被害に遭う人もいないでしょう。お疲れさまでした」といった程度のシナリオか、ほのぼのとしたシナリオをお勧めしたい。 TRPGは多様な趣味嗜好に合わせてシナリオも多種多様なものが世に出ているので、ガチで暗いものは本当に暗いものがあるし、グロゴアも加減の程度はシナリオ作者によってさまざまである。 ↓はてなブログ:TRPG初心者向け:無料で遊べるTRPGまとめ https://nukumori-okayu.hatenablog.com/entry/2023/09/27/231544 ↓セッション形式についてまとめ https://trpgsession.click/comment-detail.php?c=117okayu&i=117okayu_169512315403 ↓セッション形式についてまとめ:日程 https://trpgsession.click/comment-detail.php?c=117okayu&i=117okayu_169521061943
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2023/12/12 22:56[web全体で公開] |
😶 初対面セッションで使用するキャラについての注意点 こういったオンラインセッションの募集を行うサイトでは、初対面同士でセッションを行うことは何も珍しいことではない。かつ、TRPGというゲームの魅力的な特徴として、やりたいと思ったキャラクター設定をセッションで使用することができる。 だがだからこそと言うか、初対面の相手がいる場面では、キャラクターの設定項目に多少気を遣うことをおすすめしたい。 読者諸氏もTRPGリプレイ動画などをよくご覧になるのなら、どこかでご存じかもしれないが、そもそも「初対面が集まる場で、顔見知りでないと許してもらえないような設定を持ち込むのは賢い選択ではない」とされる。 この辺りを履き違えたためにプレイヤーとしての印象を落としてしまう人はこれまで多く見てきたので、残念の限りである。悪気がなくても印象は悪いということを、ここではっきりとさせねばならんだろう。 TRPGリプレイ動画では独特な設定を持つPCや、若干ユニークが過ぎる言動を繰り返すキャラクターもいるが、それらは身内と呼べるような間柄の相手の「お約束」が確立されている環境であるから許されていることだ。ここで募集されているセッションに持ち込もうものなら則・門前払いされても文句は言えない代物である。相当ノリのいいメンツかどうかの洞察は必須だ。 以降の項目で、協力型TRPGに参加する場合にキャラクターの設定項目を考える時点で気を付けた方が良いことを、箇条書きで説明させていただこうと思う。 なお、以下の項目をクリアしたとしても「そういうキャラクターはやめて欲しい」と言われることもあると思われるが、その際は素直に引き下がり、またの機会にキャラシを保留することもお忘れなきようお願いする。 ◆まず客観的に見て、自分のPCが好感の持てるものなのかを考えてみる キャラクターを作成する前でも後でも構わないが、自分の想定しているキャラクターが、“初対面の相手がいるセッションで実際に動いた場合に、相手に多少好感を持ってもらえる出来になるのか”というところを考えた方が良い。参加するセッションがもしシノビガミの対立型やらパラノイアなんかだった場合、そんな必要はないだろうが、協力型となると話は別となる。 PCがお互いに協力して事件に立ち向かっていくというのに、PCから見てもPLから見ても「こんな奴と何で協力しているのか分からない」相手にしてしまったらセッションの空気も冷え込むだろう。 自分の作成したキャラクターを一旦客観的に見て、「ちょっと腹立つな…」とか「この子他の人とちゃんと協力できるんだろうか」と思ったらその時点で赤信号なので、そのキャラに引っ張られて大事故を起こす前に、可愛げの一つでも生やすことを推奨する。 初対面の相手が居るセッションに出すキャラクターは、もちろん初対面の相手に見せても恥ずかしくないうちの子だと思う程度にした方がよい。「身だしなみチェック」のようなものだ。 ◆無機物PCは無機物PCが可能なシステムでやること 言葉が通じるかはなはだ不安な動物だったり、果てはそもそも意志をもって動いているのか不明な食べ物が普通にクトゥルフ神話TRPGの探索者として動いていたり、喋っていたり……というのは、TRPGリプレイ動画ではよく見る光景である。私もそういったユニークな発想は嫌いではない。 ただし、お互い初めての関係で出すにはちょっと無謀すぎる。悪ノリが好きな「ルーニー」気質の人間だと勘違いされてしまうと、オンラインセッションSNSでは結構な損失だ。 クトゥルフ神話TRPGで使用できるPCは、原則「人間」である。無機物PCがやりたいのなら、信頼を積み重ねてそんな無茶を許してもらえるように頑張ってみるか、そもそも無機物PCをしたところで誰も気にしないようなシステムに手を出すとよい。 ◆ハンドアウトがある場合はよく見て従うこと ハンドアウトに「あなたは何処にでもいる普通の男子高校生で…」とPCの細かい設定まで書いてあって、それはそれとして自分は「どこにでもいるバイク乗りのおじさん」がしたい、と言うのであれば、GMに相談することで合わせてもらえる可能性はある。その結果うら若きヒロインに逆ナンかけられるおじさんが爆誕したりしたが。(一敗) ハンドアウトというのは、PCがシナリオ中に関わる事件に対するモチベーションや、きっかけを記したものである。ちょっと魔が差すなどして、そのハンドアウトから外れたキャラクターにしてみたい……という欲望は私もよくわかる。たまーーにやりたくはなる。ただし、「ハンドアウトに従わないキャラクター作成は最も早い段階でのシナリオブレイク」とも言えるケースになりかねない。 そういうわけで、ハンドアウトに従いたくない項目が混じっていると感じた時は、まずGMに「この設定をこうしたいのですが、変えていい項目ですか?」と相談してからキャラクターシートを作った方が良い。ハンドアウトに書いていない内容で、キャラクターシートに書いてある項目がGMの知るシナリオの内容と喧嘩してしまうという話なら……事故である。その場合もしっかりとGMと相談することで解決できるだろう。 ◆可愛げは3割増しくらいで表現する 「ツンデレ」の加減を間違えてついに他のPCに嫌われてしまったなんて事故は多い。事故か否かはさておき、まあ折角楽しいはずのセッションが冷え切ってしまうというのは誰しも避けたいのだ。それは、誰かひとりが思っていることではなく、セッションに参加する全員の望みだろう。 だからこそ、独りよがりで「自分がやりたいことに相手を付き合わせる」ようなキャラクターにしてはいけない。ツンデレで言うなら、ツンデレがやりたいという気持ちに相手を付き合わせて、相手のPCに罵詈雑言浴びせかけていいはずはないのである。 ではツンデレという、嫌われかねないキャラクターをしてはいけないのかと言われるとそう言うこともない。その辺りはちゃんと相談し、かつ相手に不快感を抱かせなければセーフなのである。ツンデレといっても甘さの加減はチョコレートくらい多様化しているはずだ。要するにビターチョコレートではなく、ホワイトチョコレートくらい甘くしてしまえばいい。 とはいえ「そのキャラはやめて」と言われたら素直に引き下がることは前提として、だ。
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2023/12/12 11:29[web全体で公開] |
😶 SW2.5【服飾職人の旅】感想 今回はさちさんGMのオリジナルシナリオ【服飾職人の旅】に参加させていただいた。分からないところは丁寧に教えて頂いたので、初めての割には戦闘の実況解説ロールプレイをする程度の余裕を持ってプレイすることができた。 内容は、服飾職人の女性をとある村まで護衛するというシンプルなもの。シンプルだからこそ、やることが分かりやすく、ストーリーを楽しみやすい。そのおかげか、私も少しだけソードワールドの世界観を楽しむことができた。 ヒカリ・スターパレス PLはるるん ハイマンのソーサラー。「うんうん♪これも冒険だね♪」が口癖。不都合なことが起こった時にも、とりあえず「これも冒険」と流す意外に豪胆な少女。キュートな立ち居振る舞いだが、蛮族に対しては汎用蛮族語で煽り散らす。 ステラ・ディ・ライゼンデ PL:温森おかゆ グラスランナーのバード。語尾に「でち」がつく。1度だけソードワールド1.0でグラスランナースカウトをしたときも、「でちゅ」が語尾だったので私の中のグラスランナーは大体そんな感じである。 放浪の旅の最中、ハーヴェス王国の近くで疲れと飢えで死にかけた結果、毒キノコなどに手を出して干からびていたところを冒険者ギルドに助けられた元放浪者。グラスランナーなんてそんなもの。だと思っている。 タ〇シイレ〇リューション(モラル)で味方の命中力向上に一役買ったのだが、歌を歌っているだけだと周囲の反応が薄かったので、戦闘の実況解説に移行。バードなんてそんなもの。だと思っている。 リース・マクミラン PL:ササニシキ 巨大化する能力を持つスプリガンのファイター。ヘビーメイスの一撃は強力で、敵のHPを気持ちよく吹っ飛ばす。普段は無邪気な少女のような言動が愛らしい。装備にお金をかけすぎて冒険者セットを持っておらず、ヒカリに買ってもらう。「冒険者セットは持っておこうね!」という基本中の基本チュートリアルの薫陶を授かり、個人的に非常に助かる。 ムウナ PL:伊黒楊常 アビスボーンのファイター。魔香草のレンジャー技能判定で1ゾロを出したり、ちょっとおっちょこちょいな反面教師を披露しつつも、ファイターらしくいいところを持っていく。 アノン PL:ばる 人間のフェアリーテイマー。戦闘において、多量のMPをつぎ込んだ魔法が1ゾロ失敗したのを「運命変転」で自動成功に変え、これ以上ない人間の強さを見せつけたこれ以上ないチュートリアル先生。 プレイヤーキャラクターはお金の概念も宿の概念もない世間知らずで、私は彼が人間であることを忘れていた。体を張った世間知らずボケをステラに肘鉄で黙らされ、野宿しようとしたところをリースに締めあげられる。いつか騎獣を自分のお金で買えるように応援したい。
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2023/12/11 23:37[web全体で公開] |
😶 ケダモノオペラ【少年と絵】感想 ついこの間までは「ナラティブ系TRPGシステムか……難しそうだし時間かかりそうで嫌だな……」と思いっきり食わず嫌いを起こしていたのだが、マモノスクランブルによってその認識も変化が起き、興味が出てきたところでご縁があって、ケダモノオペラの体験セッションをさせていただいた。 物語の落ちつきどころが自由なゲームのため、内容を言ってもそれほどネタバレにならない可能性はあるが、逆に内容を一つでもバラすと筋道の大体の所が予想できてしまいそうなので詳しくは説明しないことにする。 代わりに1回体験したところでケダモノオペラというシステムに対する感想を述べていく。 内容は「暗黒童話を紡いでいくTRPG」といったもの。プレイヤーキャラクターは人喰いのケダモノとなり、登場人物と関わって物語を紡いでいくゲームだ。その世界観が世界観だけに、物悲しい設定やシナリオが多い。ただ、選ぶケダモノの能力をうまくこじつければ、ハッピーエンド……私の場合はメリーバッドエンドのようなものだったが……に辿り着くことも可能ではあると思う。 重要なのは、シナリオで提示された物語の筋道やプレイヤーキャラクターたるケダモノの意志など関係なく、物語を紡ぐプレイヤー自身が望む結末に物語を落とし込むことである。そこがナラティブ系の難しさでもあり、楽しさとも言えよう。 物悲しいのは嫌だな、という人や、ナラティブ系は苦手だな、と言う人にはあまりお勧めできない。ハッピーエンドにするもバッドエンドにするもすべてGMとプレイヤーの胸先三寸で決まる、逆に言えば、自らのプレイヤーキャラクターであるケダモノをどう物語の中で動かし、エンディングを自分の望むものにするかは、GMとプレイヤーの想像力と構成力次第であるため、そのあたりに自信がないと難しい、という印象を受けた。まあ、この辺りはナラティブ系ならではで、このゲームの欠点というわけではない。ただ、状況やシーンの大体の指針が決まっている【マモノスクランブル】とくらべ、こちらはさらに難しく感じた。シーンのエンドは決して定型があるわけではなく、ケダモノオペラに関しては寧ろ【シーンやシナリオの流れを自分の望む方向に動かすために〈予言〉と呼ばれる、ロールプレイの指針となるものを選抜する】という作業になるのだ。 自由度はさることながら、と言う感じだが、言うなれば「何でもいいが一番困る」という状況に陥ることが何度かあった。 初めからシナリオ概要を見たうえで、そのシナリオをどういうところに落ち着かせたいか、方針を自分で決めたうえで臨むと良いだろう。 さて、大量の文で序盤を流したところで、シナリオの感想に入っていこうと思う。 シナリオの概要は「とある有名な絵を見に来た少年が、その絵が失われていることを知って途方に暮れていた。そこに出逢ったケダモノ。ケダモノは失われた絵のありかを知っていた。どういう風の吹き回しか、ケダモノはその少年に、その絵を見せることにした」というもの。 私のケダモノはヤミオオカミ。月を喰らい、時を操る能力を持つ巨大なオオカミのケダモノで、人間と関わり合うための仮初の姿である人間形態「疑似餌」は、髪を隠した修道女の姿である。 私はあまりブッソウなことが好きではないので、ケダモノの性格は「なんだかんだ言いつつ人間に憧れがあり、人間を飼うことで永劫の時間に慰めを得ている」と言う設定になった。ただの世話焼きオオカミで、修道女の姿も相まって少年に対する行動は非常に母性溢れるものになった。少年は人間なので、ケダモノからしてみれば食べ物なわけだが、反面人間に興味があったり、憧れたり、面白く思うこともあるようだ。 GM操る敵のケダモノのお陰でヤミオオカミのキャラクターが際立っていた。 「『また』昔のように、人の子を『飼って』、永遠の退屈を慰めるか? くだらん……嗚呼、実にくだらんッッ!」 「貴様は、いつになったら『学習』するのだ? なんど情を移し、なんど孤独を味わえば気が済むのか」 「この、“ままごと好き”め!!」 などの迫真のライバルロールプレイによって度々舌を巻いた。 そのうえ、幕間シーンで〈予言〉の確認と、エンディングをどのような結末に導くかの相談を密にしてくださったため、エンディングは私の希望通りで、とても味わい深いものにしていただいた。NPCの少年の母親のロールプレイを預けて下さったことも、楽しかった。 手間のかかる初心者の体験セッションにお付き合いいただき、密な相談と素晴らしいロールプレイでストーリーを盛り上げて頂いたGMのつぎのさんに多大なる感謝を申し上げる。 ハイレベルな楽しいセッションをさせていただいた。
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2023/12/02 18:07[web全体で公開] |
😶 TRPGプレイヤーとしての必須事項 これは良く勘違いをされがちなのだが、TRPGのオンラインセッションをするからには絵が描けないといけないとか、シナリオを作れないといけないとか、GMが上手にできなければいけないとか……そういった強迫観念じみた先入観をボヤく方をたびたび見かけるが、私に言わせてみればそんな法はない。 ルールブックにも欠片も書いていないことをわざわざ増やす必要はないと思っている。 正直な話、私だってオンラインセッションをやる上でココフォリア部屋の準備をするときに、前景と背景の画像を切り替えて多少見た目は整えているけれど、それすらメンドクサイ。せいぜいココフォリアのデフォコマが背景と同化しないように多少色のあるバックグラウンドカラーにしているつもりであるだけで、手軽に没入感を増すことができる便利な機能とはいえ、面倒くささが先に立つことはある。このあたり、性格なのであろう。ソロで仮回ししている時なんか背景は固定でやっているくらいである。 これを苦もなくできる人に関しては感嘆を禁じ得ない……さて。 TRPGをプレイするうえで、最低限必要なことは大抵、ルールブックにすべて書いてあると言ってよい。 モノによってはマナーにまで手を広げて説明してくれているものもある。 今回はせいぜいそう言った枠が大して関係のない幅広い範囲で、TRPGをプレイするにあたってプレイヤーに必要な素質、要素をまとめていこうと思っている。 ……これをまとめると「これは…職場で必要なスキルだな?」と思わないでもない。なので要するに、いち社会人、あるいは未来のいち社会人として必要なスキルと大体同じであると思っていただいて構わない。 ◆レスポンスの速さ 日程調整、キャラクターシートの確認、セッション中の対話、相談。 セッション内外で必ず発生する、プレイヤー同士の会話。これにはなるべく迅速に反応できるようにしておくことが望ましい。なにも日常のビジネス関係のメール返信を後回しにして、TRPG関係の相談にこまめに参加できるようにしろとは言わない。ただし、億劫だからと放置して3日4日放置するのはいただけない。 ◆礼儀 まず他者への思いやりの前に立つのが礼儀である。形式的なものであれ、マナーが守れていれば大抵の小さな問題は起こらないものだ。オンラインセッションでは、年齢も住所も名前も顔も分からない相手同士とセッションを行う場合が多い。そこには年功序列といったものは仮にしか存在しない。 相手がいかに若く見えようとも、礼儀を忘れてはいけない。相手といかに親しくなろうとも、相手を尊重し続けることができれば、思いやりが先に立たずとも、とりあえず小さな地雷をいちいち踏み抜くことは少ないはずだ。 ◆おもいやり もはや飽きるほどに言い続けるが、TRPGの一番重要かつ一番むずかしい点として、他者への思いやりを持ってプレイすることがあげられる。これはTRPGのルールブックにも、マナーとしてそれぞれシステムごとに違う形で説明されていることもあるが、「自分がされて嫌なことは人にもするな」とか、「相手が嫌がることをするな」といったごくごく基本的な共感力、思いやりがなくては、TRPGは成り立たない。 相手に負担をかけて当然のような顔をしていては遊び相手もゲームも長くは続かない。実のところ、この要素をクリアできる人間というのはそうそう出会えるものではないため、出会えた場合はその人をいかに大事にするかがキモでもある。 ◆シナリオ通りに回すだけでいい プレイヤーの突然の突飛な提案をすんなり飲んで、その場でシナリオを調整し、スマートにいなす……そんなゲームマスタースキルは憧れるものだが、できなかったからといって何を困ることがあろうか。 ◆シナリオは作れなくてもいい、作ったとしてハイクオリティである必要はない よほどマイナーなシステムでもなければ、ある程度のシステムはネット上にいくらでも同人シナリオがあるはずだ。TRPGとはそういうもので、ネットが普及した現代、昔よりも個人の作ったシナリオの共有がやりやすくなっている。 いち個人が、公式シナリオをやり尽くした末になんとか頭をひねってシナリオを作り出す……そんな時代ではなくなったのである。少し探せばどこかの誰かが書いたハイクオリティなシナリオがネットに投稿されている……それを一つ一つ丁寧に回す。それだけで十分ではないか。 自分の考えたオリジナルシナリオを作っても良い。ただ、そこで「クオリティが高くなくてはならない」と思っていると筆が止まるか、努力の結果があらぬ方向に向かってしまって逆に不完全燃焼を起こすのでお勧めはしない。 ◆絵は描けなくていい TRPGはもともと、人と人が道具や筆記用具を持ち寄ってプレイするオフラインセッションの形式から始まったゲームである。小道具として実際の地図や、マメな人はNPCのビジュアルを見せてくることもあるが、大抵オフラインセッションでいちいちA4用紙に印刷したNPCの自作画像、背景画像なんぞを用意してくれる人は少ない。そんなことをしていたらコストも時間も労力もかかる。 絵が描けるというのは非凡な才能だが、そんなものを持っていないと参加できない高尚な趣味でもない。 自作画というのは所詮自己満足の範囲であるから、どうせできなくたっていい。世の中にはAI作画やらPicrewやら、いくらでも無料で立ち絵素材を作る方法はあるのだ。 ……欲を言うとココフォリアの黒いデフォルトコマでは背景に溶け込んでしまうので、最悪白無地にキャラの名前だけ書いてる素材でもはっつけて頂けたら助かる。私はその程度に考えている。
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2023/11/27 19:48[web全体で公開] |
😶 DLH【キミのキャラクターが主役の番組名がこのセッションのタイトルだ】 悪役令嬢系ヒーローって言っておいて超光属性令嬢系ヒーローをプレイしてしまう人間がいるらしい キャラクターシート詐欺はいつものことである。 金曜日にGMニジさんの【キミのキャラクターが主役の番組名がこのセッションのタイトルだ】というデッドラインヒーローズの卓に参加させていただいた。内容はPL1人用のシナリオで、ヴィランが起こした大災害、セカンド・カラミティで多くの仲間を失いつつも平和を取り戻したヒーローが相棒と平穏な日常を過ごしていると、そこへ侵略者の宣戦布告が──といったもの。 ザ・王道なヒーローシナリオで大変楽しゅうござった。 参加にあたり「相棒ときたら執事が熱いよなあ!?」「最近は悪役令嬢が流行ってんよなあ!?」のテンションで、令嬢系ヒーロー「アタナシア(ジャスティカ)」を作成。 相棒の設定もある程度決めて良いようだったので、超有能な相棒兼執事である老紳士を指定したらガッチリイメージ通りの素敵な老紳士が出てきて、セッション開始早々テンションブチ上げた。 シナリオもどうやらアタナシアの設定を読み込んで作って頂いたらしく、「マスカレイド」「舞踏会」などブリリアントな単語が出てきたのも驚いた。そこまで設定を寄せて作って頂けるとは思っておらず、恐縮の極みだった。 シナリオ中、ヴィランが投げかけてきたクエリー(正義に対する問いかけ)も、非常に深い内容のもので、高潔でありながら暗黒面に堕ちてしまった悲しいヴィランのロールプレイにすさまじく心を揺さぶられた。 テキストセッションで4、5時間とは思えないクオリティの高いセッションだった。 PC アタナシア (エクレア・ペティ) 「改めて感じましたの。小さな子が、公園で安心して四葉のクローバーを探せるような幸せのために……わたくしは剣をとるのだ、と。そして、そんな平和の中で笑ってくれる、人々の笑顔に……ウィル、あなたも含めた、人々の幸せに、わたくしも幸せを貰うのよ」 「わたくし、相棒が必死に残していくような、ひどい呪いを、願いを……受け止めて、縛られてあげようと思うんですの。……相棒として。だから、わたくし、行けませんわ」 「悪役令嬢系ヒーロー」とキャラクターシートに書いたのだが、当のプレイヤーが実は「悪役令嬢」に疎すぎたため、誰かをいびりもせず、高飛車にふるまうことすらあんまりなく、ただの「光属性令嬢系ヒーロー」を完遂した。 セカンド・カラミティで両親や友達を亡くしたことからヒーローになった悲しき過去を持つ少女。ヒーローとして高潔に戦うが、それとは別に彼女もまだまだ17歳の少女真っ盛りの時期であり、相応の未熟さと純真さを執事兼相棒に支えられている。 NPC バトラー (ウィリアム・ウィルトン) 「私はエクレアお嬢様だけの執事でございます。片時もおそばを離れることはございません。主人を置いていなくなる執事など、執事失格でございますからね」 「バトラー(執事)」という名前から、男性という性別と、「ヒーローアタナシアの執事にして優秀な相棒」と言うことだけ決めていたのだが、イメージにぴったりの素敵な老紳士執事を作ってくださり、GMと心が通じ合えた気がした。 一挙手一投足に彼の完璧さが現れており、アタナシアに対する細やかなサポートと繊細な心配りが随所で輝く完璧老紳士だった。
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2023/11/19 23:01[web全体で公開] |
😶 小さな憧れは案外近いところにある ゲームの中や映画の中で、登場人物がパソコンのキーボードを「カチャカチャカチャ……ッターン!」している場面は時折見る。私は小さい頃、あれが小さな憧れだったものだ。手元も見ずに手早く文字を打ち込むあの動作。何となくカッコよく思っていた。あれを「タッチタイピング」やら「ブラインドタッチ」というらしい。 憧れだったということはずっとできるようになりたかった、と言うことに他ならない。だが実際最近まで、私はずっと人差し指でぽちぽち手元を見ながらキーボードで文字を打ち込んでいた。 ……それが最近になって、一カ月程度みっちり練習したことで、タッチタイピングを習得し、もうほぼ画面を見ながら文字を打ち込めるようになった。もちろん打ち込む速度も相対的に上がっており、日頃のテキストセッションの時にも……ほどほどに……役に立っていると良いな、と思っている。(実際は打ち込む文字を考える思考時間が大半を占めているのだろうから、実感的効果は薄いものの) 練習し始めた理由と言えば、TRPGだ。別に日頃ただただ使うだけなら、人差し指ぽちぽちでも誰も困ることは無いが、テキストセッションでのレスポンスとなると話は違う。テキストセッションは常に時間との闘いである。 なので、打ち込み時間だけでも何とか時短したくて練習し、習得に至ったわけだ。 改めて考えてみると、小さい頃に憧れだったことが、今何気なくできていることが多いと実感する。 小さい頃は、バスや電車の吊革につかまるのでさえ小さな憧れであったことを覚えている。今はもちろん手が届くし、当然のように使っている。初めて手が届いた時の感動はない。 今私は、画面だけを見つめながら、映画に出てくるスーパーハッカー並みとはいかないまでも、ぱちぱちとリズミカルに文字を打ち込んでいる。こんなことでさえ、小さい頃は憧れていながら、「あんなようにはできないのだろう」と諦めばかり先に立って挑戦もしなかったのだ。 全くいくつになっても挑戦はしてみるものだと思っている。今の自分が頭打ちだと決めつけてかかってしまうことほど無益なこともないものだ。 今は当然のようにできていることが、昔は小さな夢だったことはないだろうか。小さい頃の自分の憧れに、自分がおいついている。それは当然のようで、素晴らしい進歩だと思わねばなるまい。
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2023/11/16 19:45[web全体で公開] |
😶 あ の 屍 を 越 え る な 2 突然だが読者諸氏は「俺の屍をこえてゆけ2」というゲームをご存じだろうか。 ストーリーは短命な一族が神々と交わり、子を成し血を繋げていくもので、知る人ぞ知る家系図作成ゲーム(要するに一族育成ゲームらしい)であり、第一作で根強い人気を誇ったものの……ゲームデザインとシナリオを担当した桝田氏作のライトノベルに登場する「夜鳥子」が“登場してしまったがために”大炎上を巻き起こした呪われし短命ゲームである。 まあゲームの簡単な紹介はここまでとして。 実はこれはTRPGプレイヤーかつ俺屍プレイヤーからは「吟遊GMの典型的吟遊シナリオ」と揶揄されていたりする。 要するに、このゲーム自体が、「自分のお気に入りキャラを出してPCを差し置いて大活躍させ悦に浸る『吟遊詩人GM』のセッションにそっくり」の、非常に出来の良い反面教師サンプルコンシューマーゲームなのだ!!! いや、だからと言ってやらなくていい。 だがこのゲーム、なかなか有名な人間がそれなりの金と労力を結集して作り上げて、派手なキャンプファイヤーを演出しただけに、下手な吟遊詩人セッションよりもその問題点が多く指摘、議論されており、このゲームに関するレビューや総評を調べるだけでも結構な勉強になるのだ。褒められたことじゃ……無いと思うが。 ざっと簡単に言うとこの“夜鳥子(ぬえこ)”が大問題の核であるらしい。 まあ言ってしまえば「どういうわけか本編にしゃしゃり出てくるNPC(強くはない)」だ。 これ以上言ってしまうとあらゆる意味で良くないので、深く知りたい場合はゲーム名で検索をかけて吟遊詩人GMに捕まってお通夜状態の卓のようなレビューでも眺めてみると楽しいかと思われる。
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2023/11/15 16:27[web全体で公開] |
😶 CoC【ねこの小道】終了 ロールプレイ控えめにしたら実質2時間ほどで終了する激軽ハイスピードセッション【ねこの小道】を、オンラインセッション初心者の方に回してきた。 感触はまあまあ良かったようで胸をなでおろしている。 内容の薄さが薄さだもんで、内容に関して感想を3行でも書けばネタバレになるようなもんなので控えておくが、とりあえず何も考えずダイス振りてえな、くらいの時に軽くできるし、何ならSAN値減少値に比べてSAN報酬がインフレしているのでSAN値回復シナリオと言えなくもない。ただシナリオのどこにも『SAN値回復シナリオ』だなんて書いてないしダイスがあらぶったら普通に赤字にはなる。 不慣れな人に回すならやっぱりアッサリぱっきり爆速で終わる卓にするに越したこたぁねえなと思う。 不慣れということはそれだけプレイするのに体力や頭を使うので、ゆっくり休憩をはさんでキッチリ時間前に終わるくらいの軽いシナリオにした方が良い。プレイ中に何か疑問点や不明点が出てきたときに、巻きにしなくても良いし、じっくりと説明できるだろう、ということも含め、手早くちゃちゃっとできるシナリオは初心者向けである。 まあ重いシナリオを最初にやったらそれはそれで理解がそれだけ深まるわけだが。
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2023/11/14 01:37[web全体で公開] |
😶 クソゲーをいかに楽しむか というマインドは、結構使えると思うのだが、どうだろうか。 と、ファミコン~スーパーファミコンのスーパー・電源ゲーム・黎明期のプレイ動画を見ながら漠然と思っていた。 TRPGにもクソゲーはあると思っている。いや、TRPGのシステムの何か一つをこき下ろすつもりはない。 ただ、この世にKOTY(クソゲ・オブ・ザ・イヤー)と言うものがあるかぎり。というか、人の趣味嗜好が千差万別である限り。誰かにとっての「クソゲー」はいつの時代にも存在すると思っている。そしてそれは何も電源のあるゲームに限った話でもなかろう。 TRPGのクソゲーとはなんだろうか。まあ、TRPGというものは土台をデザイナーが調整したゲームで、一般人からデザイナーまで幅広い人々が多くのシナリオを世に出すので、シナリオごとにバランスが大きく変わってくるということもあって「クソシナリオ」のほうがありうるのかもしれない。 判定ひとつでPCがロストさせられるとか、ロスト率が異常に高いとか、異常に不親切だとか、まあ色々と。 それをクソゲー要素と断じる条件にするか否かについては、やはり一人の人の嗜好のみに絞って判断しきれないものだと思う。それをクソと断じる人もいれば、条件次第で面白いと感じる人もいれば、別に普通と感じる人もいるのだろう。 実際のところ、ファミコン時代とか言われる電源ゲーム黎明期はクソゲーの全盛期であった。バランスが取れていないのは当たり前、ちょっと進めば雑魚すら倒せなくなり、雑魚から手に入る経験値がしょぼくなるのも当たり前。昔は今と比べて、ゲームを作るにあたりゲームバランスの感覚が洗練されていなかったため、そんなゲームが世に送り出され、そしてそれが当然のように受け入れられていた時代だそうである。 ……要するにクソゲーというものは、その要素に慣れてしまえばそれほどクソではなくなる、ということなのではないか? あるいはより快い感覚を知りさえしなければ、クソな作業ゲーだろうがクソなバランスだろうがそれが当たり前のように感じられるのではないか? そんなマインドは、TRPGにも使えるのではないだろうか。 ……とはいえクソ要素に当たった時に、「あー慣れた。俺これ慣れたわ」と自己暗示するわけにもいかないし、慣れにも最初は苦しい時期もある。 そういう時に使える方法として「セッション継続」を前提として私が思いつくのは、やはり「覚悟」これ一点のみである。 クソ要素にあたってしまった。だが辞退はするほどでもない、あるいはしたくない。GMや他のプレイヤーにも不快感は抱かせたくない。ただクールにスマートに受け流したい…… そんな時こそ「覚悟」なのではないだろうか。さながらバンジー直前の恐怖を飲み込むがごとく、さながら清水の舞台から飛び降りるがごとし。一点集中で覚悟を決め、ただその厳しい現実を右から左へと受け流す。日本男児の心意気。 西に暴言暴力足手まといヒロインあれば、行って思いっきり茶化してやり 東に高ロストのシナリオあれば、「どうせ死ぬんだから心配しなくてもいい」と言い 地雷を踏んだら切り替えて、茶化すかその要素を別ベクトルで楽しむことにするかは自由である。 なんにせよ、土壇場でも楽しむマインドはTRPGという娯楽において有用なものだと思う。 まあ冗談はさておき、そうして耐えられるのならまだしも、「覚悟」や「忍耐」で片付かないようなクソ要素であるのなら、悪いことは言わないから悲しみを押して辞退することも視野に入れることができる、という前提はあるべきだ。思いやりを持ってシナリオを作ろうが、それでおまんま食ってるプロのデザイナーだろうが、やはり万人受けするようなゲームは作れない。だからと言って開き直って明らかにクソと分かっている要素を織り交ぜるのは全く感心しないが、世には「誰かの好きは誰かの地雷」という言葉があるように、思わぬところで地雷を踏み抜くこともありえるのである。 その地雷を踏み抜いてしまった時の対応こそ、人の品性が出るのだと思う。
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2023/10/23 20:16[web全体で公開] |
🤔 RPを丸投げ…そういうのもあるのか 私が多くプレイするシステムに「デッドラインヒーローズ」というものがある。 要するにヒーローするRPGで「ヒーロー以外できない」からヒーローやるにはこれやっとけばだいたい間違いないと思わなくもない。そんな感じのシステムである。 なぜ「ヒーローしかできない」かと言うとクエリーというイベント(シーン)に仕組みがある。 クエリー(問いかけ)という形でプレイヤーキャラクターにロールプレイを促すシーンのことで、要するに個人のヒーローとしての正義感を問われることが多いので、ヒーローをやらないと「詰む」のである。 最近プレイしたDLHのシナリオ【救い、救われるもの】と現行でプレイしている【イカロスの蜂】には、このクエリー(問いかけ)イベントをPLに任せるものがある。 方向性だけ決めて演出はPLに合わせて調整するように書いてあったり、自分でクエリーイベントを自由に演出するものがあったりする。 それを見て最近思うのだ。 「………ロールプレイとかシーンをPLに丸投げも……アリか……🤔」 まあ、丸投げするならするで、制御は大変だと思う。
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2023/10/19 08:07[web全体で公開] |
😶 楽しさを維持するために 「楽しいと感じる時間はあっという間に過ぎる」と思う経験は、誰にでもあるのでは無いだろうか。 TRPGをしていてGMの立場でもPLの立場でも、心からのそれを聞くと嬉しい言葉である。 楽しい時間があっという間に過ぎると感じることは、脳のメカニズムから自然と起こる。 要するに口先だけならまだしも、頭の構造では嘘は絶対につけないのである。だから、嬉しいものだ。 人間がどうやって時間の経過を認識しているかは、実際のところ未だよく分かっていないようだが、人間の脳で分泌されるドーパミンが関係しているのではないかという所までは分かっているそうだ。 このドーパミンは、多く分泌されればされるほど時間の経過を多く体感するらしい。 ドーパミンと言えば、楽しいとか嬉しいと感じた時に多く分泌される物質であることは割と有名である。 このふたつの事柄から、要するに、まさに楽しいと感じている時間にはドーパミンがドバドバなわけで、ドバドバしているからこそ時間が沢山すぎたように感じるという仕組みであると結論づけられる。 逆に退屈を感じている時、ドーパミンは少ないため、時間の経過を少ししか感じなくなる。 何かを待っている際などに時間を長く感じるわけはこれだそうだ。 待ちながらぼーっと携帯の時間を見て「前見た時から3分しか経ってないのか」と嘆息する感覚はこれが原因だそうだ。 TRPGは行うにあたって、どうしてもある程度まとまった時間を要する。 テキストセッションなら特に時間経過は激しいので、時間管理のテクニックを要するセッションになると思う。 私の毎度のテキストセッションでの所要時間目安は一回3時間と言ったところ。 3時間という時間の中で退屈を感じてしまうと、なかなか苦痛であることは皆様もよくご存知であろう。 軽めに見積もっても30分ヒマだと危険信号だし、1時間暇だと尚更厳しくなってくる。 上述したようなドーパミン分泌制限がかかってしまっている退屈状態が続いている中で、この時間がセッション中に多いのは、個人的になるべく避けたい。 できれば脳内ワクワク物質ドーパミンの分泌を保ちつつ、セッションを継続していくことが望ましい。 なので、可能であれば他のPCにも話題を振り、進行を手伝い、決断はサクサク行うことを心掛けている。 ……心がけていても、PCとNPCの生死が関わりそうな場面では、どうしても悩んでしまう場面があるわけだが。 そこはそれ、人情の成す業というやつであろうと、多少なり数分は妥協する姿勢ではある。
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2023/10/16 18:08[web全体で公開] |
😶 シナリオのリドル(謎解き)について 最近、リドル(謎解き)が含まれた自作シナリオを回したのだが、そこそこ好感触だったようで胸をなでおろしている。 言ってしまうと私は正直、謎解きはやるのも作るのもニガテな部類である。 ではなぜ自分のシナリオに含めたという話ではあるのだが、ちょっとしたスパイスとして「味付け」がしたかっただけである。そう言った味付けがしたいのなら、軽いリドルは効果的な手法の一つになり得る。 ……だが、これにもある程度、落とし穴が存在している。 「PLのリアルアイデア、リアル知識に期待したリドルを作ったら見事にグダグダだった」とか。「難しいリドルを入れておいたらPLが考え込んで進まない」とか。こうまでなってしまうとGM側もPL側も多少ストレスを生じかねない。 こういった事故は、残念ながら多く聞く。 そう言う際にGM側からできる場当たり的対処は「PLに何が分からないか詳しく聞いて答えられる限り答える」「最悪リドルの特大ヒントまで言うつもりでぶっちゃける」である。 ……そんなことをしなくても済むようにする方法はいくつかある。シナリオにリドルを組み込む段階で、心得ておいた方が良いノウハウは、すでに先達がまとめてくれているのだ。では以下でいくつかご紹介しよう。 〇リドルのヒントは1から100までシナリオに組み込むつもりで どうせ入れるのなら、なるべく難しいリドルを入れてPLに沢山悩んでほしい……という気持ちは分かるがこれが事故のもとである。 「PLはGMが思っているほどGMが持っている情報を知らないし、シナリオ内で手に入る情報しか知らない前提で居た方が良い」のだ。 例えば有名な童話を元にした謎解きを入れるにしたって、その童話を知っているのはGMだけである、という可能性を考えた方が良いということだ。「PLのリアルINT、リアルアイデアに頼るな」というのはよく言われる警告である。「これくらい知っているだろう」は間違いだ。それくらい本来なら知っていても、あろうことかその時だけすっかり忘れていた、ということは往々にして有り得る事態である。 要するに、リドルをシナリオに組み込むのなら、そのリドルを解くために必要な「最低限の教養」の一つに至るまで、シナリオ内で入手できる情報に入れておくのがよい。技能を使って手に入れられる情報であれば、それ自体がシナリオの味付けの一つになり得るだろうし、謎解きひとつでグダグダするよりかは良いはずである。 〇捻くれたリドルは上級者向け 私は自作シナリオで、単純に証言から矛盾したことを発言している人物を導き出すリドルを入れていたのだが、それでも「嘘つきのパラドックス」はあるか、と聞かれた。証言者に質問ができない仕組みになっている、という描写を入れたから、そんな質問は出ないだろうと思っていたのだが、それでも疑われることはあるものだ。 嘘つきのパラドックスと言うのは、要するに、「私は嘘つきである」という発言はウソかまことか、と考えた時に、発言者本人が告げた「嘘つきである」という言及が果たして嘘なのか、本当なのか、が曖昧になってしまうというものだ。若干哲学的である。 嘘つきのパラドックスを利用したリドルなら、有名なものに「天国の門と地獄の門」の問題がある。 「天使は本当のことしか言わない。悪魔は嘘しか言わない。 あなたの前には、ふたつ門がある。 どちらかが天国に繋がる門で、どちらかが地獄に繋がる門のようだ。 門の前には天使が一人ずつ門番をしている様子だが、一人は天使の恰好をした悪魔だという。 あなたはどちらか一方に、一度だけ質問できる。 門番はその質問に、「はい」か「いいえ」でしか返事をしない。 天国の門に確実にたどり着くには、果たしてどのような質問をすればよいか」 というものだ。 これの回答は、門番が番をしている門を指定して「私が『これは天国に繋がる門ですか?』と聞いたら、あなたは『はい』と答えますか?」と言うものである。 それに対する答えが「はい」なら、天国の門であり、「いいえ」なら、地獄の門である。 悪魔は嘘しか言わないので、地獄の門を「これは天国に繋がる門ですか」と聞かれたならば必ず「はい」と答える。 そこで先ほどの言葉である。「『これは天国に繋がる門ですか?』と聞いたら、あなたは『はい』と答えますか?」と聞かれた場合、正直に答えるならここは「はい」とどちらも答えるわけだが、「悪魔は嘘をつかなければならない」という前提が存在する。つまり悪魔はここで「あなたは『はい』と答えますか?」という質問に「いいえ」と答えなければならなくなるため、パラドックスを利用して事実を聞き出せるという、なんとも捻くれた問題である。 ……まあこのリドルも考えようによっては「ウソを『相手にとって不利益になるような発言』と捉えるなら、とうぜん悪魔の頭がよければ『はい』と答えるだろう」……などというまたまた捻くれた見方もできるわけなので、シナリオにパラドックスを利用したリドルはあまり向かない、と私は考えている。 多角的な見方ができるリドルを組み込みたいのなら、シナリオ内の情報で、多角的な見方を一点に絞らせる工夫が必要になってくる。「前提として……とする」という情報をどこかに入れておくのである。 上記の問題を出すのであれば、「悪魔は頭が良いわけではない。聞かれた質問には必ず『ウソ』で答える」という明確なヒントを出しておくと親切であろう。 まあ、リドルに対してひねくれた見方をしはじめたら、いくらでもリドルの「回答が必ず存在する謎解き」としての前提を覆してしまえるわけだから、ここは単純にぶっちゃけが必要なところでもあるだろう。 ここまで述べ連ねてきたが「要するにシナリオに大ヒントを入れろってことかよ」と苦い顔をしたくなったことだろう。大いに共感する。せっかくリドルを楽しんでもらいたくて入れているのに、すぐに解けてしまうようなヒントを入れるのはナンセンス、と思う気持ちも分かる。元も子もない話だが、大きなヒントをシナリオ製作段階で組み込まなくてもなんとかできるので、必ずしも従う必要はない。 なにせ答えを知っているGMが卓に座っているのだから、いかようにも出来る。 「PLはGMが思ったほど、GMの頭の中は読んでくれない」ということは、シナリオでリドルを入れる際に心得ていて損はない。リドルが解けないまま時間だけが迫って雰囲気が腐っていくのは、誰しも不本意であろうから、リドルを出すときに最終手段として「ぶっちゃける」というカードがあるよ、ということが言いたいのである。 厳しいリドルを入れても、心は緩く楽しむことが大切だと思う。
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2023/10/15 19:22[web全体で公開] |
😶 オフセ天下繚乱【ロシアから来た魔女ー復活、金色大明王!ー】 題名からして「なんて?」と思った人は大変すばらしい。きっと天下繚乱を楽しめる素質がある(妄言 奥州藤原の17万の黄金、切支丹の隠れ里に辿り着いたイエス・キリスト、まあなんかそんな感じ。 私はGMの語るそれらのお話を聞きながら、爆笑していた。まあこんな世迷言はいっそ真面目にネタにするくらいが一番楽しいものだ。 さて、では何やらキャラクターレコードシートに「SNSなどで感想を発信した」の欄があるので、今回も感想をここにつらつら記していくこととする。 私自身天下繚乱は名前と「トンチキ江戸時代」くらいしか情報を知らない程度の知識量で、コンベンションでクイックスタートキャラクターでプレイした。まあ説明するほども知らないのでとりあえず「なんか江戸時代がえらい時代になってるんで悪意のカタマリみたいな奴らに対抗するために“英傑”とかいうヒーロー(プレイヤーキャラクター)が集結して大体上記のようなトンチキ世界史で戦う」……みたいなものなのではないだろうか。知らんけど。 江戸時代なのに未来からの転生者やら合法ロリの天狗やら、大きな秘密を持つ妖魔ホイホイのキリシタンとか(PC)ロシアからわざわざ来日した魔女とかローブを来た謎の魔術師のおじいさんとか出てくるから、世界観の滅茶苦茶さはお察しと言える。 PC1 未来から江戸時代ごろに“転生”してきた二刀流の剣客 唯一のアタッカーのため今回のMVPは文句なしで彼。 奪われた幼馴染のヒロインを取り戻すために旅に出た道すがら、かつて一宿一飯の恩を受けたPC2と出会い、目的の一致から協力することに。 エンディングでは諸国武者修行に出かけるが、救った幼馴染のヒロインが決死の覚悟でついて来たため、悩んだ末ともに旅に出る決意をした。 PC2 大きな秘密と使命を背負うキリシタン 弘前(ひろさき)藩の山村、蛇毘出(だびで)村にお住いの第一村人にして、最終村人。オープニングで村を焼かれたので、復讐のために魔女を追う。 昔から人の傷を癒す力を持ち、強力な補助の能力が使える。そのせいか、昔から奇妙なものに出会っては奇妙な目に遭いがちな「妖魔ホイホイ」。 PC3 テンションがおかしい合法ロリ天狗 PL:温森おかゆ 弘前藩に住まう天狗。昔、悪者との戦いの末に重傷を負った際にPC2にすくわれてから、PC2に懐き、たまに「PC2で遊びに」山村まで人の姿で降りてくる合法ロリ。世界観の説明を何も読んでいないから、普通天狗は里に下りないですとか言われても明後日を向いておくことにする。許せ。 村を焼かれたPC2が呆然としていたので首根っこ掴んで魔女を探す旅に出る。天狗として世界の均衡を守るという使命と、PC2への個人的愛着のために最後までタンカーとして共に戦い続けた。 え? 道中? 天狗が一番トンチキだったに決まっているじゃないですか。 エンディングではPC1のヒロインと同じような押しかけ女房ぶりを発揮し、故郷を失い旅に出るPC2を「なかまになりたそうに こちらを見ている!」で口説き落として一緒に諸国漫遊の旅に出ていった。
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2023/10/14 12:44[web全体で公開] |
😶 TRPGの反面教師まとめと教師まとめの紹介 今回は、TRPGという困難極まりないコミュニケーションと人間関係の不可欠なゲームにおいて、なるべくなら上手く馴染みたいという皆さまにおすすめの、先達が割と真剣に積み重ねてきたTRPG関連の知識の集積地をご紹介しようと思う。 先に断っておくが、多くは結論ではなく反面教師的な内容や議論で占められるため、これらを眺める際は「自分の考えを持って」見るべき内容であることは注意していただきたい。 人によって千差万別の答えがあるコミュニケーションのゲーム。一つの結論をノウハウとして置いておくよりも、議論のまとめとして集積することを選んだ先人の慧眼には全く恐れ入るばかりである。 ◆ムギャオーの叫び声 困ったちゃんのまとめ https://w.atwiki.jp/kt108stars/ 正直な話、ここに集められているのは珠玉の「ダメ人間」である。TRPGを知らない人までもが「ダメ人間のサンプル」としてこのサイトを閲覧するほどひどい内容のものばかりで、中には吐き気を催す邪悪も存在している。 なので、安易にお勧めはできない。ただし、いざここに記されているようなダメなプレイングに遭遇した時、うまく切り抜けられるようなノウハウが得られる可能性は十分にある。選べば面白い内容のものもあるため、勇気と怖いもの見たさと興味があれば、一度開いてみても良いだろう。 ◆TRPGプレイング技術交換スレまとめ プレまと https://trpgpulemato.wixsite.com/index 「プレまと」と検索すれば出てくるこちらは、題名の通り、掲示板の住民がTRPGのプレイングについて様々な議論を行った内容をまとめたものである。 上記の困ったちゃんに対する対策なども紹介されているが、それよりはTRPGをやるにあたって必要なノウハウの共有を目指したものであり、上のサイトよりはお勧めしやすいしためにもなる。
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2023/10/13 00:01[web全体で公開] |
😶 信頼を積み重ねるゲーム 私は、TRPGに至っては「信頼を積み重ね、守っていくゲーム」だと少々小難しく思っている節がある。 TRPGにおいて重要視されるのは、人と人との意思共有、対話、“コミュニケーション”である。“コミュニケーション”という手段が、人と人の間の「信頼」を形作っていくと私は考える。それならば、TRPGはつまり、長い目で見るならば、「人と人との信頼を構築するコミュニケーションを繰り返すゲーム」という私の考えも、あながち間違いではないのではないだろうか。 たとえば、個人のプレイングスタイルや同卓者への心配りと言った一つ一つの言動、“コミュニケーション”が、セッションの中で仲間同士の結束や、「信頼」感をゆっくりと育んでいく。その感覚は、TRPGをプレイする読者諸氏ならお分かりなのではなかろうか。もっと簡単に言うと、共にセッションを終えて、「楽しかった。また遊びましょう」と言われるとか、「お友達になってください」と申請を頂く。そんなようなことである。 TRPGを嗜む人の間には「繰り返し同卓し、互いのやり方や人となりを見知った仲のプレイヤー」を広義的に「身内」と言い表すこともある。オンラインセッションの場でもこの意味の言葉は時折見られ、信頼関係を構築したTRPGプレイヤー同士が個人的につながり、好んで繰り返しTRPGセッションを行うことは珍しくない。 この「身内」の状態は、上で述べたようにTRPGでの“コミュニケーション”で互いの「信頼」を積み重ねた末にできる特別な縁である。ありていに言うと、玉石混交の初見同士が集まる通常の応募形式よりも、1度2度同じ卓を囲んで互いに信頼できると感じた相手と卓を囲んだ方が安定して楽しめるからという理由でそう言った縁が結ばれることが多く、そこにはそれほど深い意味はないのだが。 ある程度の土台があるからこそ、少々扱いづらく感じてしまうような特殊な設定や、キャラクター、舞台の世界観などを提示しても「この人なら」とそれまで積み重ねた信頼で許容してもらうことだってあり得る。それは当人が、ゲームの経験とは別に相手と築いてきた親密度と信頼関係の報酬である。 だが、これも決して一筋縄で成り立つ幸運ではない。有名企業の不祥事、有名人のスキャンダルにも見るように、人から得た信頼と言うものは、その後の過ちひとつでカンタンに崩壊してしまうことは皆様もご存じであろう。 私は日記の冒頭にて「信頼を積み重ね、『守っていく』ゲーム」と言った。いくら信頼を上から積み上げようが、片端から壊していくようなことをしていては続かない。信頼とは砂上の城のようなものである。 親しき仲にも礼儀あり。いくら親しくなったと感じる仲でも、人間は至って薄情なものと思った方が良いのだ。誰一人として心を共有できる相手などいない。だからこそ、人は関係を守るため、信頼を地道に積み重ね続けなくてはならないのではないか。 その点に関しては、TRPGにおいても同じだ。 初心忘れるべからず──と言うし、私は相手と初めて出会った時の緊張や不安をたまには思い出して、セッション中にもこまめに「このようなシーンがしたいのだが可能だろうか」「このキャラクターはこのようなものなのだが、PLとしてはこのような対処をすることで不快にならないようにフォローするつもりだ」などコンセンサスを欠かさないように気を付けているし、日頃の会話にしても、相手に誠実で、また正直であるように尽力している。 そして時折は甘えすぎなくらいには甘えている。相手のご厚意を素直に受け取ることも、相手に自分の信頼を伝える立派な手段であることを知ったのは、つい最近である。卑屈なほどの謙虚と辞退は結局、厚意を向けてくれる相手への失礼なのかもしれない。 願わくば、多くの人にとって信頼に足るプレイヤーであることが、私の目標だ。 目標には、まだ遠い。
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2023/10/11 00:01[web全体で公開] |
😶 スペオペヒーローズ【アステロイドベルトの決闘(仮)】 さて、3、4回ほどに渡ったスペオペヒーローズ右も左も分からない初心者交じりの卓、本日で終了と相成ったため、極力いろいろに配慮しつつ感想戦とさせていただく。 ほんのり懐かしい香りがする義理と人情と銭ゲバと冒険譚の物語。 一つの宇宙船で賞金首を追う、宇宙企業の雇われレイダー、シュウ・アカツキ、シオリ=ブラウシュタット=タチバナ、カオル・ヴァイデンフェルト・アーベントロートの三名は、燃料切れを起こしとある宇宙ステーションへ辿り着く……。 王道ストーリーの中に一握りの人情が香る、作者であるGMポール・ブリッツさんの作品知識と経験の多さを実感するシナリオだった。ここだけで終わってしまうのはもったいないと思うほどの洗練された宇宙活劇だったため、これ一本で沢山の人がスペオペ良いな、と思うのではないかな、と思っている。 では今回の少々イロモノすぎた登場人物たち(PCたち)をご紹介しよう。 ◆ふたつ名『ライトニングバレット』 シュウ・アカツキ(男性)22歳 PL:wpeke 「カオル! 砲塔頼む!! シオリが出たらいくぞ!」 「おらー!! バニーちゃんの居場所 じゃない・・カジノの場所をはきやがれ!」 過去、銀河警察の潜入捜査官だったが、姉でもある先輩捜査官が宇宙海賊組織「アイアン・シャンブロウ」に囚われ、それを見捨てた警察組織に失望し、退職。 宇宙の何でも屋「レイダー」となり独自に「アイアン・シャンブロウ」を追う。 早撃ちの特技から『ライトニングバレット』の異名を取り、表面はクールを装っているが弱い者を虐げる行為を見ると熱くなってしまう一面を持つ。 姉へのコンプレックスからか、女性(特に美女)の頼みを断れず、いつも痛い目に遭うものの、懲りることは無い。 終始女好きの二枚目主人公をやり遂げた。二人の仲間をまとめ上げるも、女性が関わると動機が低俗になるなど古典的ボケも欠かさない8、90年代の懐かしい主人公。やはり誰かが主人公になってくれなくてはしまらないので、彼の存在は三人の中でも大きかった。 ◆シオリ=ブラウシュタット=タチバナ(女性)19歳 PL:dsss 「仕方ないわねえ、カオル、あんたのカバンに借用書の定型用紙入ってるから、それ使ってタネ潜貸付なさい。あ、利息、倍にしといてね。担保は腎臓と肝臓にしといて」 とある辺境星系の中堅商家〈タチバナ商会〉の第5子。 実家から独立資金を貸与され、自由交易商人として活動中。 ただ、身内でも利子はキッチリとる家風のため、四半期ごとの返済には毎回苦しめられている。 幼少期より特殊部隊上がりの養育係に鍛えられ、一通りの戦闘技術は身に着けたものの、肝心の商売についてはいまだ修行の身。 キャラクターシートが出た当時は燃費が悪い系のヒロインかな? 可愛いですね……と言った感想だったが、セッションが進むにつれてヒロインのイメージは崩壊。銭ゲバどころかレベルの高すぎる蛮族になってしまい、アカツキ先輩とカオルが終始常識人枠ゆえにツッコミに回るという構図に。ダイスもことごとく有能だったので、有能右腕的立ち位置は確立していたのだが……それにしたって食料用冷蔵庫に賞金首の首級を入れようとしたり、タネ銭貸し付けてギャンブル依存症に銭ゲバしたりとやりたい放題の蛮族っぷりを見せつけた。もはや銭ゲバを超えた何かだと思うのだが。 ◆カオル・ヴァイデンフェルト・アーベントロート(女性)16歳 PL:温森おかゆ 「シオリせんぱーい……(´・ω・`) こんな湿っぽい空気なのに変わらないっスね……」 「因みに色仕掛けで従業員区画に入らせてもらおうとしたらあまーい飲み物貰ったっス!!!(`・ω・´)美味しかったっス!!(`・ω・´)」 宇宙船の中では最も後輩で、最も年下に位置する16歳。 医学に心得があり、将来は医者になることを期待されていたが、とつぜん宇宙船のドクターになると言い出して宇宙へ飛び出した。 広い宇宙を見て回ることが子供の時からの夢であり、情熱とテンションと根性と運だけでレイダーになる。その後、「シュルツェン・イェーガー(ドイツ語でプレイボーイ)」の船員となって活動中。 先輩のおやつやレーションを盗み食いするクセがある。ちなみにモノもよく壊すが、工学スキルがあるためぎりぎり何とかなっている。宇宙船の主なトラブルメーカー。(……の、はずだったんだけど)後輩だがなかなか厚かましい。 二人が王道ヒーローに王道ヒロインなら、私は面白ギャグ枠だ──とか思っていたのはいつのことだったか。お二人のお陰でボケとツッコミを常に半々で使いこなす、完璧面白ギャグ枠に昇華したカオルのボケとツッコミはとどまるところを知らない。