鴉山 響一さんの日記
鴉山 響一さんが書いた日記の一覧を閲覧できます。
日記一覧
鴉山 響一 | |
2018/05/20 12:25[web全体で公開] |
鴉山 響一 | |
2018/05/14 17:20[web全体で公開] |
😆 システムのダイバーシティ(多様性) このSNS以外にもRPGのセッションを募集する掲示板やSNSなどはいくつかあるようですね。私は詳しくないのでわかりませんが。このオンセンSNSを見る限り、募集の掛かるセッションの内、感覚的には60~70%位がCoC、つまりクトゥルフでしょうか。残り25%くらいがSW2.0、更に1~5%程度がその他のシステムでしょうか(厳密にデータを拾ったわけではなく、感覚的にですよ)。 深読みすれば、必ずしもプレイ人口あるいは実際の立卓率は微妙に異なるはずで、キャンペーンなどで募集はしないけれど定期的に遊んでいる人とか、キャンペーンまでいかないけど一回募集したら数回は定期メンバーで遊んでいるなんてパターンもありそうです。つまり、一回限りのセッションを楽しんでいるCoCラヴァ―たちが多いからこそ、立卓が目立つのかな、とも思います。 私もCoCは好きで遊んでいますが、ここまで一つのシステムに寡占されてしまうと、天邪鬼な気持ちがムクムクと湧いてきます。なんでもそうなのですが、モノカルチャーは面白くないし、いずれ衰亡の嚆矢となりかねません。長いものに巻かれろ的にメジャーシステムを遊ぶのもそれはそれで良いのですが、やはり「自分はこのシステムが好き!」といえるものでぜひ立卓してほしいものです。なに、誰にだって最初の一歩はあるものです。臆せずに自らが主宰となってみてください。 もちろん、いきなりマイナーシステムで名乗りを上げても見向き去れないケースが多く、心折れることでしょう。そこで、いつものセッション終了時にでも、「ところでこんな面白いシステムがあってですね……」とそのシステムの面白さをガッツリプレゼンしてください。最初はふうん、くらいにした思っていなかった人たちも、やがて「おお、それやってみたい!」となることでしょう(雄弁頑張れ)。 そういうお前はどうなんだと問われれば、私としては人の営みが感じられるスペースオペラの「クレギオン」、神々に翻弄されるダークファンタジーな「ストームブリンガー」、悪夢的状況で繰り広げられる「機動戦士ガンダムRPG」、芸能界の醜聞を泳ぎ回る「ビギニングアイドル」とかやってみたいんです。やってみたいんですよ、ええ。ただそのためには時間が……ひとりになれる空間が……。
鴉山 響一 | |
2018/05/13 18:56[web全体で公開] |
🤔 性的・暴力シーンの描写について 昨夜も毎週恒例のAD&D1e「獅子面の女騎士」篇でした。今回は初参加で見学希望の方がいて、皆さん「お行儀良くしなくちゃ!」と思っていたようですが、特段いつもと変わらぬプレイスタイルでした(笑)。いつも皆さんお行儀良い証左ですね。 前回、狼藉を働く暗黒騎士ハリファクスと対決の予定でしたが、時間的制約で中断していたところからの再開です。 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム……………「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 前回終了してから、やはりそれは不自然だなと思い直し、暗黒騎士は甲冑を着込んでおらず飛び出してきたと改変することにしました。と言うのも、弓兵のクメッツは追手(つまりパーティたち)が早晩現れることを予測して待ち伏せをしていましたが、ハリファクスはおそるるに足らずと多寡を括っていたこと、一行の襲撃が夜明け頃であったことを勘案し、ダイスの神様にお伺いを立ててみたところやはり戦闘状態には無いとの判断にしたわけです。 甲冑を着込んでいないとはいえ、暗黒騎士は熟練した戦士。まるで台風の目のように攻撃を仕掛けますが、多勢に無勢、加えて魔術師ミンスの「拡大」の術によって巨大化した騎士テオドールの放った斬撃が功を奏してどうと斃れ込んだのでした。 甲冑を着込んでいない為、比較すればなんとか戦闘に勝利を収めはしましたが、良いことばかりではありません。囚われていた農民の娘は暗黒騎士によって慰みものにされていたのでた。獅子面の女騎士アイルスの介抱とと吟遊詩人オットーが奏でる優しい音色によってなんとか落ち着きを取り戻した娘を連れてホルノールタウンの教会に帰還したのでした。 泣きながら抱き合って再会を喜ぶ父親と娘の姿を見て、一行はそれぞれの想いを感じていたようです。また父親から約束していた通り銀貨300枚(銅貨混じり)を受け取ってくれ、いやそれはと押し問答があった挙句、好意を甘んじて受けることとしたのでした。また修道士のイヴェリオスは「当教会としても信者からの献金は吝かではありません。が……一時、そのようなことを忘れてしまう不名誉に甘んじる勇気と分別は持ち合わせておりますぞ」と言い切り、教会嫌いのミンスも坊主にもこのような男がいるのだなと思ったものでした。 と、この辺りで時間切れ。 暴力や性的シーンをどのように描写するのかと言う話題になるたびに思うことがあります。このキャンペーンは「起こりえることのうち、描写したいことはできるだけする」ようにしています。その意味では今回なんて悪党になぶり殺されたり、手籠めにされたりしているわけですから成人指定すべきなのかもしれません。しかし乱暴された娘さんの描写をつまびらかにしたところでそれはこのキャンペーンの趣旨には合致していませんし、参加者全員がもう「イイ大人」ばかりなので、少ない描写でも「これってつまりこういうことだよね……」と想像できる糸口さえ提示できれば良いかなと思っています。
鴉山 響一 | |
2018/05/07 15:47[web全体で公開] |
😰 呉越同舟 一昨日の夜は毎週恒例のAD&D1erキャンペーン、「獅子面の女騎士」篇でした。 突如不逞な暗黒騎士とその仲間の弓兵に襲撃された郊外の農場。 まだ囚われているらしき家族を救うため、夜間強行軍を決意して進むも、弓兵に待ち伏せを受けてしまったのだが……。 主な登場人物 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム…「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 偶然が味方したのか、あるいは守護天使が囁いたのか、魔術師ミンスがぴったりと狙いを定める弓兵に間一髪気づきました。クメッツと名乗る弓兵は何らかの理由で救援部隊(あるいは官憲)を待ち受けるべく、意図的に農民にとどめを刺さず、ホルノールタウンかけ込ませたのでした。 崖の上から巧みな距離を保ってパーティを攻撃しますが、例によって(?)魔術師ミンスのチャーパーソンが見事に効果を奏し、ミンスを旧知の仲と信じて攻撃を止めてしまいます。ミンスは「自分たちは諸君の仲間であり増援なのだ。ついては暗黒騎士のいる農場まで案内してくれ」と、得意の話術で丸め込みます。 このチャームパーソンという呪文、対象者は術者のことをあたかも旧知の友人のように錯覚してしまう、なんともご都合主義な魔術です。D&D系列ではお馴染みの呪文でして、対象者が呪文に耐え抜いてしまったら何の効果もありませんが、ばっちり術が決まった場合は窮地を逆転できるかもしれない強力な呪文です。また効果時間もかなり長く、私個人としてはもっと効果時間を短縮した方がバランスがとれるように感じるのですが、現状では如何ともしがたいのです。 その一方で、よく勘違いされがちなのですが、対象者はパーティ全員に親しみを感じるわけではなく、「術者にのみ」魅了されるというのが肝です。今回、弓兵のクメッツはミンスのことをすっかり旧知の親友と思いこまされたわけですが、パーティの他のメンバーのことは同等に思っていません。それゆえ、見るからに「騎士様」なテオやアイルスと行動を共にし続けたら、性根から悪党なクメッツには都合が良くないのですが、「騎士様」たちが、呉越同舟な暗黒騎士と血みどろの死闘を繰り広げてくれたなら、それはそれで見ものだと独りほくそ笑んでいた……というのはマスタとしての私の判断でした。 弓兵クメッツの先導で農場にたどり着いた一行。クメッツとしては仲間(本人に聞けばたまたまチームを組んでいるだけで仲間なんてもんじゃない、と断言したでしょう。さすが「中立にして悪」と「混沌にして悪」のコンビです)の暗黒騎士ハリファクスとパーティ一行が死闘をしてくれることを望んでいますから、「おーい、増援が来たぞ」とどうま声で呼びかけます。 ややあって、禍々しい甲冑に身をまとった暗黒騎士ハリファクスが小屋からその姿を現します。それを見てハリファクスに突撃を掛けるテオとアイルスの騎士コンビ。途中完全に気を抜いていたクメッツを背後からランスで串刺しにし(ヒドイ話だ)更に暗黒騎士に肉薄します。暗黒騎士は不敵な笑みを浮かべると騎馬用フレイルを振り回すのでした。 ……と言うところでまたまた時間切れ。せめて戦闘がひと段落するところまでは進めたいところですが、時間的制約があるため仕方ありません。イマドキの方は体験したことが少ないかもしれませんが、我々の世代は、ゲームも佳境になったところで「たけし~ご飯よ~!!」とお母上の一言によってやむなく撤収をした経験のある方も多くおられることでしょう。どんな勝利条件よりも効力を発揮する「お母ちゃんサドンデス」。もう年齢的には充分イイ大人な我々にも、そのようなアレコレを工面しつつ日々ゲームに勤しんでいる、そういうことなのでした。
鴉山 響一 | |
2018/05/02 00:44[web全体で公開] |
🤔 セッション中のBGM セッション中のBGM、良いですよね。盛り上がりますよね。ステキです。 でもね、ちょっと待ってください。 ・ボイスセッションの場合、BGMのせいで各人の声が聞き取りにくくなる場合があります。 ・大抵の曲は3~5分。セッション中の一回のシーンが5分で終わることは稀。3回もリピートすると耳に残ります。 ・私が好きな曲調が、ほかの誰かが好きという保証はない。 んじゃあどうしたら良いのさ!? 聞きたい人だけ聞けるようにデータを送る、あるいはURLを貼る(もちろん安全であることは前提)。 ではなかろうかと私は思っています。 私にとってはそれが良いというだけで、ほかにもより良いやり方もあろうかと思います。「こんな手法をしているよ」という方がおられましたらぜひご教授いただきたいものです。 なお、私が多用しているのは洋画OSTでして、最近ではWEST WORLD、ちょっと前ならScicario、もっと前ならLush(Lost but Wonは名曲)、更に前ならBlack Hawk DownやThe Ninth Gateを使っていました。アニメーションや邦楽OSTは使わないですね。
鴉山 響一 | |
2018/04/30 00:46[web全体で公開] |
😆 外気温と風速 昨夜もAD&D1eキャンペーン、「獅子面の女騎士」篇でした。 吹雪の中の強行軍が祟って肺炎になりかけていたアウグストも老齢の司祭長に施してもらった法術の甲斐あって恢復し、明後日には目的地であるベルゲンブルク城に向けて出発できることにっなた夕刻頃。教会のドアが荒々しく叩かれ、救いを求める負傷者が現れたのでした。 主な登場人物 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム…「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 その闖入者は彼は現在滞在しているホルノールタウンから半日程度の距離にある小さな農場の者でした。浅いながら複数の刀傷を負い、背中に二本の矢まで受けたその者が言うには、昨晩、禍々しいいで立ちの騎士と、その連れの男が現れ、食料を奪っただけでなく、彼の家族に無体な狼藉を働いたのだそうです。涙ながらに家族を助けてほしい、謝礼として蓄財した銀貨が200枚(金貨10枚と同価値。つまり一般人にはともかくレベル持ちの冒険者にとっては些末な金額)ほどあるので、それでどうにかと懇願されます。 目的がある身として、道を逸れる余裕があるのかと問う魔術師ミンスに対し、パーティの他の者たちは異口同音にその無法者たちから農場の者たちを助けようと提案します。それを聞いてほっとした表情になり「試すようなことを言って済まなかった」と詫びるミンス。彼自身、本当はその善なる心からこのような事態を看過しえなかったのです。 すぐに出発して夜襲を掛けるべきか、それとも地の利が無いため、明け方にすべきかで意見が分かれるものの、比較的すぐに夜間襲撃にまとまったため、すぐに出発しました。 意外だったのは、義憤に駆られた教会勤めの下級司祭イヴェリオスも同道すると言い出したことでした。あまり教会関係者に良い印象を持っていないミンスはあまり信用をしていない様子でした。 時折月明かりが雪原を照らす中、農場までの道を行く一行でしたが、次第に風が強くなり、吹き付ける雪も多くなってきて不安が募るのでした。 そんな中、切り立った崖の上から彼らを狙うべく長弓をつがえる者の姿を幸運にも発見したのでした。その長弓の射手は逃げてきた農場の者からも聞いていた風体に酷似。相当冷酷な男のようですが……。 と言ったところで時間切れ。戦闘に突入するとどうしても時間がかかってしまうため、直前でセーブすることになりました。 今回、セッション開始前にDMが予習していたのはWilderness Survival Guideと(通称WSG)いう、その名の通り野外での行動により彩り(と苦痛)を加えるルール群です。凝り性というべきか、アメリカ人たちはそれらの関連ルールだけで一冊のハードカバーとして30年ほど前に上梓。実際のところ、これらのルールはPCたちにとってマゾヒスティックな喜びを与えるだけのルール群です(笑)。 厳密にすべてを取り込むのはデータ処理が重くなることもあり避けていましたが、時に演出の意味もあり加えていこうと常々考えていました。今回導入したのは「外気温と風速」のルール。寒冷地での冒険をするのなら、そしてある程度リアリティを感じさせたいのなら、加えるべきルールだと思います。 WSGには、その他にも「疲労と損耗」とか「糧食と水」「重量物の運搬と移動」などについてのルールも細かく明示されており、モンスターと闘わなくても、自然の中で生き残るだけで大変なのだと、改めて感じさせてくれます。 あまりやりすぎてもヒロイックファンタジーの範疇から逸脱するとは思いますが、D&D系統を含めリアル志向のRPGシステムを目指したいのなら、一読の価値はあると思います。
鴉山 響一 | |
2018/04/23 15:43[web全体で公開] |
🤔 クトゥルフの楽しみ方 普段、AD&D1eという、超古典的ファンタジー作品しか遊んでいない私が言うのも口はばったいのですが、泡沫ながらCoCのキャンペーンも連続して4年ほどしておりますので、私の所感を書いてみようと思います。 私はCoCは少し楽しみ方が難しいというか特殊なゲームだと思っています。もちろん、KPを含めた参加者が楽しいと思うのなら、好きに改変すれば良いし、神話的生命体を薙ぎ払おうが全員がアーティファクトを所持しようがDEXが100だろうが構わないのです。どのような遊び方をしようとも製品になった以上、そこから先は遊び手たるKP/PLにゆだねられているわけですから。ただ、前提としてどのような遊び方をするのかは参加者全員のコンセンサスを得るべきですし、少なくともシステムのデザイナの意図を汲み取ろうとするのならば、下記のような一考も参考になるかもしれません。 CoCの楽しみ方とは、モンスターをスラッシュしまくってお宝ゲット&レベルアップ、「イイ汗かいたネ!」みたいなのではなく、お化け屋敷あるいはバンジージャンプ的な「わかってるけど、やめられない、怖いもの見たさ」を楽しむのかなのではないでしょうか。理性では歯止めが利かないことってありますよね。頭では「やってはいけない、見てはいけない、これ以上進んではいけない」と理解しているのに、やめられぬ衝動。ようやく塞がった傷口が気になってたまらないとか。締め切り直前だというのについついテレビドラマが気になって課題に手が付けられないとかもそうでしょうか。 従って、メタ的にはこの後の展開は理解しているものの、よりPCにとっては不利な方向を選択してしまう、ただし、「究極的な危険はできるだけ回避する」というのがデザイナが構想しているCoCの楽しみ方なのではないでしょうか(そうしなければみんな仲良く莫迦げたスーサイド。それはCoCの範疇ではないでしょう)。 このバランス感覚がなかなか難しく、長いこと遊んでいてもそれをつかむのは難しく感じます。しかし、容易なものは飽きやすく、複雑なものは奥深く探求できる。そうであるのなら、このギリギリのオン・ザ・エッジな感覚を楽しむというのは、なかなかに興味深いと思います。是非とも、CoCを始めたばかりの方には、このような遊び方を「一度は」楽しんでいただきたいと思います。
鴉山 響一 | |
2018/04/22 22:09[web全体で公開] |
🤔 「アライメント」「戒律」「誓約」 昨夜もAD&D1eキャンペーン、「獅子面の女騎士」篇でした。 行動を共にする様になってから初めて、獅子面の女騎士ことアイルスと二人きりになり、謎めいていた彼女の目的を問いただすことにした騎士テオドール。 主な登場人物 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム…「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 あなたの目的は何かと問うテオに対して、ある事情によって寄る辺なき身分となってしまった自分にとって、「それを見つけることが自分の使命です」と告げるアイルス。そしてこの混迷する御領内において、誰が次期男爵に相応しいと考えるのかとの問いには、迷うことなく亡き男爵の実弟であり、騎士団派の領袖であるダヴィット・ヒューナースドルフだと言ったのでした。 テオの所属するロイツベルガー家は教会派であるため、ダヴィットが次期当主に相応しいと宣言するのはお互いにとって緊張の走る瞬間でしたが、それを聞いたテオはアイルスに反目するどころか、好ましいものを感じたのでした。 なぜなら、これまでテオに指令を出した上司たる家老格のゲルハルト卿をはじめ、誰一人として旗色を明確にしてこなかったことに憤りを感じていたのです。そしてアイルスは、次期当主に誰が相応しいのかはともかくとして、テオから依頼された失われた宝剣の探索には引き続き助力を約束し、テオもまたアイルスの今後に助力を惜しまないと心に誓ったのでした。 ……と、このあたりで時間切れ。 今回はダイスを振ることすらない、言ってみれば「なりきりロール」回でした。もう少し一回当たりのプレイ時間を潤沢に取れればいいのですが、所帯持ちのオジサンゲーマーたちにとっては毎週一回・100分程度が限界なのです。 なりきりロールとは言うものの、そのロールはルールを下敷きにしたものです。AD&D1eには「アライメント」と呼ばれる属性/性格が全てのキャラクタに定められており、それに沿ったプレイが必須となっています。加えて、テオやアイルスは騎士階級にあり、圧倒的な白兵戦能力が与えられている一方で、一般人とは比較にならぬほどの戒律と制約に縛られてもいます。 今回アイルスはテオにいくつか質問を投げかけられました。答えにくい質問だからと言って嘘をつくことは先ほどのアライメントと戒律によって認められていません。これまで自分一人が抱え込んできた秘密を全てを話してしまう誘惑に駆られたことは事実ですが、それを彼女は思いとどまりました(実はここでチェックのためロールしています)。そしてアイルスはその誘惑に寸でのところで思い留まります。と言うのも、もしその「秘密」をテオに打ち明けてしまえば、今度はテオがその「秘密」の存在に苦しむことになるからです。 いずれこの秘密は意外な形でテオに知らされるわけですが……その結果はもう少し回を重ねなければならないようです。 それはそうとして、「このキャンペーンはお金がどんどん出ていくだけでちっともお金が貯まらない!」とのお声があり、DMとしての私が吝嗇と思われてはいけませんので、次回はお宝ゲット(できるかもしれない)回と宣言しています。たまには血沸き? 肉躍る? セッションもしてみたいですよねうふふ。
鴉山 響一 | |
2018/04/15 12:20[web全体で公開] |
😊 悪党は成敗されるまでがセットです。 昨夜は恒例のAD&D1e「獅子面の女騎士」篇でした。 前回は、ヨストゴットが「獅子面の女騎士」ことアイルスに自分を良く見せるために騎士テオドールを貶し始め、それに留まらず亡き兄まで愚弄芝し始めたのでした。アイルスは勿論のこと、当然それを看過できるテオドールではなく、室内は一触即発の空気が充満した……というところまででした。 主な登場人物 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム…「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 ヨストゴット・ロイツベルガー……テオドールの主君の遠戚に当たる横柄な男。 そこに前触れなく登場したのが、テオドールの直接の主君であり、ロイツベルガー家の当主でもあるウィルヘムでした。ウィルヘムは重い病を得て、本拠地ハスミナ島から出られなかったのですが、ある重要な要件のために無理を押して首府を目指し、途中このホルノールタウンに立ち寄ったのでした。 ウィルヘムは無礼極まりなく、ロイツベルガー家の名誉すら汚したヨストゴットに怒りをあらわにし、激情に駆られて彼を断罪し、激しく殴打したのでした。そしてテオドールの兄の名誉は保たれていると明言した上で、この後首府に向かい、御領内が二分されている窮地を回復するために、有力貴族の一人、エルドライン卿に面会する考えであることを告げます。 体力の消耗が著しいウィルヘムはアイルスにも非礼を詫び、またアイルスがバラ家の再興を果たすことを望んでいることを伝えると退室。 それと入れ違いに怒り狂ったヨストゴットが闖入するも、「幻のクロスカウンターパンチ」と、それに続く魔術師ミンスの一計により、大事なくその場を収めることができたのでした。 アイルスの出自や目的に対して疑問を感じるテオドールは彼女から話を聞き出そうとします。その一方、吟遊詩人のオットーはミンスを誘い酒場で飲みなおすことに。しかしオットーの目的は勿論飲食することではなく、ある悲しい運命を背負った少女騎士とそれを取り巻くどす黒い政治的駆け引きの経緯なのでした……。 と言ったところで時間切れ。 今回、前半はDMの吟遊パートとAボタン連打モード(要するにPCは事実上何もすることが無く、事態が進むのを見守るしかない状況)でしてPL諸氏には申し訳なかったのですが、このキャンペーンの根幹にかかわる重要なポイントでもありましたのでそのまま進めました。 後半はオットーのPLの機転によって、これまで他のPL/PCに語られてこなかった情報を自然な形で伝えられたのではないかと思います。担当PLの方、ありがとうございます。 私がちょっぴり感激したのは、オットーからそのような秘密を明かされたミンスが、「この話は(親友たる)テオドールに包み隠さず全て話す。そしてテオがどのような判断を下そうとも、私は彼とともにある」と明言したことです。ミンスさん、あんたカッコ良すぎでしょう。オットーもそれを予想していたのか満足げな表情だったのも印象的です。 そして最後にひとつだけ。 やはり悪党は成敗されるまでがセットですね。ヨストゴットの傍若無人な振る舞いに辟易としていた一行(PLとしてはみなさんワクワクしてました(笑)ですが、ウィルヘムから厳しく断じられたことで、カタルシスを得たのではないでしょうか。実のところ、DMとしての私もその一人なのです。
鴉山 響一 | |
2018/04/10 18:49[web全体で公開] |
😆 名セリフの応酬の為に。 名セリフに憧れます。 これまでのキャンペーンや単発セッションでも記憶に残る名セリフは数多あり、後々まで語り草になることもしばしば。お気に入りの小説やら映画から抜粋して無理やりキャラクタにしゃべらせたこともここだけの話多々あり、思い返すたびに黒歴史として抹殺したくなる衝動に駆られます。それでも、現実ではなかなか言えないことでも、架空のキャラクタを通してなら、いくらかは話せたりするでしょうか。きれいなストロークで続くラリーのように。小気味良く切り替えるクラッチのように。 しかし名セリフ足り得る言葉の応酬は、単独で成立することは稀で、大抵の場合それに先立っての何かしらの投げかけがあり、それに対しての応えであるケースが多いと思います。 レイモンド・チャンドラーの有名な探偵小説「ロング・グッドバイ」のなかで、私立探偵フィリップ・マーロウは「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格が無い(原文はIf I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.)」と言っています。でも、やおらそんな台詞を吐いたら、強壮剤のCMか何かと勘違いしてしまいます。 それに先立って作中のヒロインから、「あなたの様に強い(hard)人が、どうしてそんなに優しく(gentle)なれるの?」と問われて、初めてそのセリフが活きてくるのではないでしょうか。 だから、気の利いたセリフを考えるよりも、それに向けた問いかけを率先して心掛けたいものだと思うのです。折角のRPGですもの、気の利いたセリフの応酬、してみたくないですか? 皆さんは他のPC/NPCにそのような問いかけをしていますか?
鴉山 響一 | |
2018/04/09 15:14[web全体で公開] |
😆 他人を悪しざまに言うのはやめよう 一昨日土曜日の夜はAD&D1eキャンペーン、「獅子面の女騎士」篇でした。 前回、ふとしたことから出会ってしまった有力貴族のバカ息子、ヨストゴット。 厭々ながらも彼からの招きに応じて晩餐に出向くことを確約した「獅子面の女騎士」こと少女騎士アイルスだったが……。 主な登場人物 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム…「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 首府へ手紙を出したいと主張する吟遊詩人オットーは、教養に富み、またカリグラフィの素養もある魔術師のミンスに筆耕を依頼。もちろん快諾して手紙をしたためるミンス。その内容に好奇心を隠せない騎士テオドールでしたが、内容は首府の知人に対する旅先からの時候の挨拶のような簡素な内容と知って落胆(実はそれは重要な報告が秘匿されていたのですが、テオドールは知る由もない)。 晩餐会場はホルノールタウンの繁華街にある、その名も「黄金の館(ゴールデンシュロース)」なる悪趣味な旅籠でした。無計画に増改築を続けた広大な店内。その各所にある金満趣味な調度品。そしてよくもまあこんなに詰め込んだと感心してしまうほどの客の入り。そして喧騒と人いきれ、酒と焼けた肉の匂いと猥雑な楽の音に満ち満ちた館内に一行は閉口します(魔術師ミンスだけは庶民出身だけあって楽しんでいたのが意外でしたが)。 ヨストゴットは旅籠の二階、その独立した部屋で、待っていました。アイルスの素顔を見たくてたまらないヨストゴットはしきりにアイルスにサレットを脱ぐのを勧め、アイルスも室内で被り続けるのは不自然と感じたのかサレットを脱ぎます。 素顔のアイルスを見てたちまち蕩けたような表情になったヨストゴットは、俄然アイルスの素性を聞き出しにかかり、そして口説き始めます。 アイルスが断絶した武門の銘家・バラ家を再興せんとしていることを聞き出したヨストゴットは、ならば手に手を取って再興に協力すると申し出ます。あまつさえ、他人を見下して自分をよく見せようとするあまり、かつて戦地にて戦死したテオドールの兄をなじり始めます。 他のことはともかく、亡き兄を悪しざまに言われて看過できるテオドールではありません。激情に駆られて立ち上がり、その発言の取り消しを求めます。 一気に沸点に達した個室での晩餐。そしてその時……。 と言うところで私の都合が悪くなってしまい次回へ持ち越し。 ヨストゴットは、私が人としての醜さを凝縮させたようなキャラクタで、リアルには絶対にお近づきになりたくないのですが、どうしてかとても愛着があります。これは自分の隠れた性癖の故なのかどうかは定かではありませんが、ツッコミどころ満載の小悪党ぶりはなんとも魅力的です。 ともかく、他人を見下して自分を良く見せようとするのは絶対にやっちゃあいけませんね。でも結構実生活においてはそのような人を見かけるんです……。
鴉山 響一 | |
2018/03/25 16:14[web全体で公開] |
😆 小悪党プレイは楽しい 昨夜もAD&D「獅子面の女騎士」篇でした。 先週は私も含め参加者全員が都合が悪いという偶然があり、一週スキップしたのでした。 今回もまだお一人は国外からの参加と言うことで、当初は接続が芳しくなかったものの10分程度の遅延で開始。8時間の時差があるそうなので午後比較的ゆっくりした時間帯だったんでしょうか。 主な登場人物 テオドール・ベルシュタイン………ロイツベルガー家の騎士。失われた「アルベルトの宝剣」探索の任に着く。 ミンス・ニッフルハイム…「塔」所属の魔術師。テオドールと友誼を結びともに行動する。 オットー・ヒッツフェルト…………世慣れた吟遊詩人。「獅子面の女騎士」に関する秘密を何か知っているようだが……。 アイルス・バラ………………………遍歴騎士。獅子面のサレットを被る品位を感じる少女。 レオナール……………………………テオドールの従者の少年。 アウグスト・グレッセル……………アイルスの幼馴染で従者の少年。 吹雪、はぐれドラゴン、送り狼と散々な思いをしてようやくのことでホルノールタウンにたどり着いた一行。様態が悪化しているアウグストが心配で教会の扉を荒々しくノックするも、応対に出てきた人の良さそうな下級司祭・イヴェリオス曰く、司祭長はすでに就寝中の為翌日にならないと往診してもらえぬとのこと。その代り、一晩の宿と、イヴェリオスが手ずから薬の調合を図ってくれ、留飲を下げる一行。 翌朝、アウグストを往診した高齢の司祭長は「肺炎になりかけていた」などと恐ろしいことをシレっと言い放って一行を呆然とさせたのち、午後からの法術の行使を約束したのでした。もちろん、獅子面の騎士アイリス・バラが教会に献上した奉納金がその効果をより高めたのは想像に難くないところでしょう。 その間、することもなく無聊を囲っていた吟遊詩人のオットーは魔術師ミンスを誘って下町に繰り出そうとしますが、そこでイベントチェックのダイスで「あり得ないほどに絶妙なタイミング」の数値を二人が出したため、DMが密かに用意していたNPCとfixed。 野太い声で無遠慮に彼らを呼び止めたのは、騎士テオドールの主家筋に当たるロイツベルガー家の血筋を引いてはいるものの、短慮で即物的な振る舞いが目に余る男、ヨストゴット・ロイツベルガーでした。ヨストゴットは御領内に不穏な空気が溢れる昨今、不逞分子が潜入しているやもしれぬとして見慣れぬ彼らを呼び止めたのでした。 説明が面倒だったのか、その後の面白い展開を期待したのか(たぶん両方)、彼らはヨストゴットとテオドールを引き合わせて直接話してあってもらうことに。生真面目なテオドールは密命をいかに主家筋と言えど軽々しく話すわけにはいかぬという態度で接したのに対し、ヨストゴットから見ればテオドールは所詮陪臣。散々見下した態度を取り、やり取りは平行線に……と言うところで業を煮やしたアイルスが「ここには病人がいる。騒ぐのなら外でやってくれ」と言うのですが……。 サレットに顔の上半分が隠れているとは言え、その涼やかな瞳や淡いバラの花弁にも似た愛らしい唇、そして(室内であったため平服に着替えていた)服の上からでも分かるしなやかな肢体を見つけたヨストゴットはたちまちに蕩けたような態度になり、これまでの詰問もどこへやら、熱心にアイルスに話しかけ、あまつさえその手の甲にキスをします。 レディとしての義務と節度だけでそれを受けるアイルス。ヨストゴットから、病人がいる中での非礼の詫びとして、夕食の誘いを受け、内心は嫌々ながらもそれを承諾。それに驚く一行。アイルス曰く、「あの手合いは一度は受けねば納得しないでしょう」とのこと。まだ御年17歳と言うのに大人だなァ。 ……と言ったところで時間切れ。 それにしても、小悪党のプレイってのはどうしてこんなにも楽しいんでしょうか。次回以降もパーティ一行に迷惑をまき散らしそうな予感満載のヨストゴット君。できるだけ生き延びてもらって楽しませて欲しいものです。その一方、初登場の頃はうんとウブだった女騎士アイルス。徐々にですがレディ、つまり上流階級の女性としての振る舞いが板についてきています。これから彼女彼らの行く手に待ち構えていることを考えると、喜んでばかりもいられませんが、登場人物に何らかの成長を感じられた時(もちろん数値的なものではなく)、ちょっとばかり嬉しくなってしまうのは参加者の特権でしょうか。
鴉山 響一 | |
2018/03/11 16:23[web全体で公開] |
🤔 「Oマイナスを4単位!」 昨夜もAD&D「獅子面の女騎士」篇でした。 前回、午後に天候の悪化により吹雪となったため、やむなく最寄りの木立に分け入り、ピバーグをすることになったPCたち。騎士の従者たちがかいがいしくも野外宿営用のテントを張り、その中に潜り込むことで一夜を明かすことになりました。しかし、夜が明けてみると獅子面の女騎士ことアイルス・バラ卿の従者アウグストの顔色が悪い。どうやら体調が悪化して風邪を引きかけてしまったようです。彼の身を案じつつも、どのみち厳寒期の荒野で立ち止まり続けるわけにもいかず、「心配をかけてすみません、ぼくは大丈夫です」と虚勢を張るアウグストの言葉を信じて翌朝出発したのでした。 その後、竜牙山脈から降りてきたと思われる赤竜の飛来に肝を冷やすも、矮小な人間族如きに関心を持たなかったのか、悠々と飛び去って行きほっと胸をなでおろす一行。アウグストの体調をチェックするとあろうことか更に悪化。このままでは肺炎などの重篤な病気を併発する危険を感じつつも強行軍を重ね、そして不気味な狼たちの遠吠えに背中を押されるようにして、とっぷりと陽も暮れた頃、途中の目的地であるホルノールタウンになだれ込んだのでした。 私のキャンペーンでは、ランダムエンカウンターの発生ロールを各PLに持ち回りでロールしてもらっていて、その都度、モンスターとの遭遇戦やら天候の悪化やら重要NPCとの邂逅やらの悲喜こもごもを楽しんでもらっています。 AD&D、あるいはCD&Dなどの古いシステムでは当たり前のようにあったランダムエンカウンターですが、シーン制などの最近のシステムでは見られないルールです。というのも、非正規遭遇戦はプレイ時間を大変に消費する原因になるからです。その一方で、今度は何が起きるのかな? というハラハラドキドキを体験してもらえるという点では魅力的なルールでもあります。 その一方で、このランダムエンカウントってのは、昔のアメリカドラマER緊急救命室における「Oマイナスを4単位!」「ヘマトクリット上昇!」「カーターは何やっている!?」と言ったおなじみのキーワードで繰り広げられる緊急患者の搬送シーン、最近で言えばウォーキングデッドのゾンビの襲撃のようなもので、セッション中の程良いスパイスにはなるものの、それも回数を重ねれば「ああまたか」というマンネリズムに陥るのではないかと思ったりもするのです。 ERやウォーキングデッドと言えば、作中で時折表現される骨太なシーンや演出がとても好きです。見終わった後の何とも言えない胸に残る重み。それをどうにかして表現してみたいという気持ちで、RPGの何年もマスタをやっているような気がします。それが実現できているかどうかは心もとないのですが、もしそんなものに関心がありましたら、お声掛けください。
鴉山 響一 | |
2018/03/04 14:27[web全体で公開] |
😶 パーティメンバーの連携が出来てきました 昨夜もAD&D1e「獅子面の女騎士」篇キャンペーンでした。前回の日記から実はすでに何度かプレイしており、ストーリィは進んでいます。 無事に獅子面の女騎士ことアイルス・バラ卿との面会を果たし、PCたちが捜索を命じられている「アルベルトの宝剣」の所在について知っているかもしれない人物のもとへ、アイルスが同道してくれることになったのでした。 その為に、現在いる河口の村、セル・ロブネティス村より、領内を横断するデルナール川をいくらか遡上する必要が出てきました。しかし厳寒期を控えたこの時期、河川が凍結してしまうと身動きが取れなくなるため、船を出してくれるものが見つかりません。そんな中、訳ありを承知で乗船を引き受けようと名乗り出たのがフロイドと名乗る壮年の男。やたらと好意的なフロイドの態度に一旦は不信感がよぎるも、他に道は無いということもあり、彼の所有するアケルナル号(川の果てと言う意味)に乗り込んだのでした。 当初約束していた下船場所は首府との中間の距離にある簡易係留所でしたが、もしかたら自分たちは監視されているのではないか、あるいはもう少し荒っぽいことを考えている輩がいるやもしれないと案じた一行は、一計を講じることに。すなわち、係留所の手前、人目につかぬ場所で下船させてほしいとフロイドと船長に申し出たのでした。 しかし、職業意識の高い船長からは「そのあたりは水深が浅く、接岸ができない」と至極もっともな理由で却下。ならばということでアケルナル号に搭載している短艇で岸まで往復しようということに。せいぜい二、三人用の短艇に騎士たちの愛馬を乗せるのはどう考えても不可能に思われましたが、知恵者の魔術師ミンスが短艇を魔術で大きくし、更に吟遊詩人のオットーが馬たちに暴れないように優しく説得(「動物との対話」と「魅了」が吟遊詩人の特殊能力としてあるのです)。このコンビネーションには私も脱帽です。 無事にアケルナル号から下船した一行は、丘陵地の稜線を巧みに活かしてひとまずの目的地であるホルノール町を目指しますが、なんとここで遭遇チェックをすると「道に迷う」。方向感覚を失ってしまったため、またまた魔術師ミンスの術によって今度は騎士テオドールを巨大化。身長を高くすることで見晴らしを良くし(PC達には伝えませんでしたが実は幸運にも)、本来の方向へ軌道修正が無事できたのでした。 ところが、丘陵地を抜けて草原地帯(いまは雪原になっていますが)に出たところで半人半馬のケンタウロス族の斥候らしき三騎に遭遇。名乗りを上げて挨拶してみると、この地域を移動するロイツベルガー陣営の者を探している存在がいるということ、しかし騎士テオドールの主、ロイツベルガーに恩義を感じているようで見なかったことにしてくれたのでした。それがどこまでが真実なのか、PCたちには計り知れなかったのですが、ひとまずは安堵のため息を漏らしたのでした。 そして気を取り直して出発、と言うところで天候悪化。吹雪となったため移動を断念してピバーグすることとなりました。 今回は戦闘こそなかったものの、いかにも「D&D」的なセッションになったのではないかと思います。当初はちぐはぐだったパーティメンバーも、徐々に役割分担が見えて来ているのかもしれません。
鴉山 響一 | |
2018/02/24 18:00[web全体で公開] |
😶 CoCオリジナルシナリオを作ろう! 私は毎週一回CoCのキャンペーンを主宰していますが、これは「黄昏の天使」と言う、古い国産サプリメントを使用したものです。根本的にクトゥルフ神話がそれほど好きではないってのもあるんでしょうけれど、皆さんのようにオリジナルシナリオをせっせとデザインすることもなく、またすることもないだろうと思っていました。そう、今日までは。 しかし、なにか天啓のように閃くものがあったので、近々形にして披歴してみたいと思います。 海外産は言うに及ばず、国産のヴァリアントとしても戦国時代や軍縮期の日本を舞台としたサプリメントが人気らしいので、私もそれに倣ってみようかと思うのです。 時期は1945年8月、舞台は樺太。 日ソ不可侵条約を破り、圧倒的な大軍で樺太に押し寄せる蘇連軍に対し、絶望的な防衛戦を図る大日本帝国軍。そのさなか、奇妙な指令を受けたPCたちは……。 ……と言うシナリオになる予定です。 お、興味あるかも、と言う方はご連絡ください。作成のモチベーションが上がります。
鴉山 響一 | |
2018/02/23 22:32[web全体で公開] |
😶 そこにゲーム性はあるのか 最近思うことがあります。 自分のマスタリングにおいて表現したいものを求めると、そこにはゲーム性が介在する余地が極限されてしまうのではないか、と。 つまり、自分が何を表現したいかと言えば、「ストーリィテリング」に尽きるのだろうと考えます。RPGはご存知の通り「ゲーム」の側面が必須であろうと考えますので、定義上、それはいかにも問題を孕んでいるのではないか、そう思うのです。ゲーム性がない(少ない)RPG。それはGMの予定調和を観客(PL)に見せるだけの一人芝居であり、通俗的な言い方をするならば「吟遊プレイ」になってしまいます(教養と良識があると自認するRPGerとしては唾棄すべき存在ですね)。 それでは各種数値管理もせず、ダイスやカードも使用せず、GMの口上だけでセッション話お前は望むのか、と自問してみればさにあらず。それもまた違和感を感じてしまうのです。 私は一部の例外を除いて、シナリオを書き下ろすという作業をしません。セッションを開始するにあたっての準備作業としては、その世界観の大きなフレームだけはきちんと定義することと、序盤のPCたちの状況についてのみ構想します。あとはセッションの進行具合によって適宜対応……と言えば聞こえは良いけれど要するに場当たり的な展開を繰り広げます。 と言うのも、常々言っていることですが、私のセッションにおいては、「PCが動かない限り状況は刻一刻と悪化して行く。なぜならば、PCこそが何事かを成し得るべき存在であり、そうでなかりせばNPCだけで物語を紡げば良いこととなり、PCの存在証明ができなくなるからである」のです。 である以上、PC達には能動的に動き回って(あるいは泳ぎ回って)欲しいし、それはGMの想定から大きく逸脱する可能性だって充分にあり得るわけです。PC達が動き回ったリアクションとしてのNPCの動きをすべて事前に予測しておくことは事実上不可能ですから、先ほどのような適宜対応が必要になるのです。 そのような次第で、私が求めるものは、GMの一人芝居ないし漫談としての「吟遊プレイ」を望みたいわけではなく、あくまでPCたちのアクションとNPCたちのカウンターアクションの連続によって物語を紡いでいきたい。ただし、それぞれのキャラクタの特徴を示すデータ的なあれこれが存在する大前提で、と言うことになるでしょうか。 最もプレイしているのがAD&D1eと言う、古典的ファンタジーRPG(つまりモンスターたちをなぎ倒し、お宝をゲットして経験値アップ、というパターンです)をベースにしていながら、戦闘シーンが極端に少なく、大半がNPCとの交渉ロールやイベントチェックなどのダイスロール程度しか発生しないのはそう言うことなのです。 個々のキャラクタの強さ、あるいは弱さとしての能力データは前提として必要だけれども、それらをダイレクトに活かしてプレイする機会自体は少ない理由とは、恐らくそのあたりにあるのではないか、そう思います。 つまり、私のセッションにおけるゲーム性とは、交渉やその結果としての状況によって作り出されるものこそが「ゲーム」の対価であり成果である、と一旦結論付けてみることにします。
鴉山 響一 | |
2018/02/08 00:10[web全体で公開] |
😶 新しいキャンペーンを始めたい衝動 常に新しいストーリィを開始してみたいという衝動はあります。 問題は、それを実現するための時間が確保できないということ。 そんなわけで、長らく参加していたキャンペーンもセミリタイアの形を取らせていただいているわけですが、時折ぽっかりと時間が空いてしまうと独り見悶えしてしまうわけです(そういう方が多いからこそ、いわゆる「突発卓」と言うのがあるわけですよね)。 いま主宰しているファンタジーもの(システムはAD&D1e)が「アルスラーン戦記的な国盗り物語を目指していたのに、なぜかウォーキングデッド風ロードムービー」に変わっているので、もう少しヒロイックな剣と魔法、善神と悪神がしのぎを削り、PCはその神々のコマとして代理戦争をする……そんな極彩色なファンタジーものをベーシックロールプレイングシステム(CoCとベースは同じ)の何かでやってみるとか。 あるいは、アンダーカバー(潜入捜査)を家族の安全と引き換えに強要されて宇宙海賊として偽りの生活を続ける男の話。これはクレギオンという絶版システムで再現してみようかな、とか。 アイデアは色々あるんです。不定期での開催ならできるかな? その話もう少し聞いてみたいよ、なんて方はお気軽にどうぞ。雑談から可能性を探ってみたいものです。
鴉山 響一 | |
2018/01/14 23:03[web全体で公開] |
😶 信頼を得る 昨日はまたまたAD&D1eセッション「獅子面の女騎士」篇でした。 騎士テオドールがキャラクタ作成時から所有していた正体不明の魔法の枝(Magicb Wand ハリーポッターのマジックワンドを連想していただければ近いと思われます)を魔術師ミンスが魔術を用いて鑑定する、というシーンから始まりました。 魔法の物品の鑑定は、魔術師の1レベル呪文で鑑定が可能ではあるものの、高位の魔術師にならないと成功確率は低いものです。加えて、一度行使するたびに金貨100枚相当の真珠などを消費せねばならず、しかも仕上げには生きたままの鯉を丸呑みしなければなりません。 おもむろに乗船した商用船の上甲板で始めようとするミンスに、同行していた世慣れた戦士ランスが「おいおい、船員たちがみんな注目しているぜ」と忠告をし、船倉に従卒のレオナールくんが確保した小部屋にて鑑定することに。幸いにも、鑑定は成功し、その魔法の枝は大変貴重な、そして使いどころによっては絶大な効果のある枝だということが分かり、興奮を隠しきれないミンス。普段冷静沈着なイメージの彼にしては珍しいこともあるものですが、確かにそれだけの価値のあるものであったのです。 船は岩礁などが増える渓谷に入る手前の簡易係留所にて一泊。翌朝出発する予定でしたが天候は無情にも吹雪。デルナール川が凍結してしまったら完全に立ち往生してしまうので、肝を冷やしますが翌日には何とか天候が回復し、目的としていた河口の村、セル・ロブネティスに到着したのでした。 「獅子面の女騎士」をかくまっているという村長宅にまっすぐ訪問する一行。女騎士を取り巻く諸状況から一行を不審がる村長に対して騎士テオドールは。 ……と言うところでタイムリミット。村長がうっかり失言をしたことに対して気づくかどうかのチェックをするも、テオもミンスもなぜか失敗(おいおい……)。 村長の信頼を得ないことには問題の女騎士との面会はできないでしょうから、次回、彼らがどのように村長を説得するのか、DMとしても興味は尽きません。単にカリスマロールをして(CoCなら「説得ロール」が該当するでしょうか)結果を判定しても良いんですが、私はそれを好みませんし、参加していただいている諸氏もそうでありましょう。 タイトルには「信頼を得る」とは書いたものの、必ずしも道はそれだけではなく、「恐喝する」とか「強引に拉致する」なんて手もあるにはあるんですが……たぶんそれらを良しとはしないメンバーでしょうからね。
鴉山 響一 | |
2018/01/09 00:32[web全体で公開] |
😶 寒冷地での冒険行 昨日の日記で、「船で川を下る」ルートと、「狭隘な山岳地を騎乗で抜ける」ルートの二択で、パーティが船ルートを選択したと書きました。 なんとなく違和感があり、私も船ルートの方が良いのではないかと感じていたのですが、実は重要な事実を忘れ去っていたのでした。それは、舞台の季節です。現実世界で言うところの12月初旬でして、この周辺の気候はと言えば北米中西部に近似していると設定していたのでした。PL諸氏にはお詫びをします。申し訳ありません。 整備が整っていない山岳路を積雪がある中、馬で移動するのはずいぶんと骨の折れる旅程になるのは自明です。その点においても船を選択したパーティは正しかったということになります。年を超え、厳寒期ともなると湖と川は凍結してしまいます。となると当然のことながら船での行き来もできなくなるわけです。 これがパーティにとって有利と出るか不利と出るかと言えば当然不利。何故と言えば行動が大幅に制限されるからです。希望的観測としては、敵対勢力にとっても気候条件は等しくもたらされるということでしょうか。 そこで疑問なんですが、近世以前、このような寒冷地での通商はどのようにしていたのでしょうか? 恐らく、物流が完全に停滞してそれぞれの街なり村が雪解けまで島宇宙と化していたのではないかと想像するのですが……あるいは橇を使った商人たちの交易があった、なんて考えるとそれはそれで冒険のネタになりそうです。 実は極寒の地での本格的な冒険行を描いたことはこれまでありませんでした。そのあたりも色々と考えて遊んでみる良い切っ掛けになりそうです。奇襲を受けて慌てて抜刀したものの、皮膚が柄に張り付いてしまって……とか、普通なら考えられない出来事も盛り込んで描写してみたいものです。
鴉山 響一 | |
2018/01/08 00:03[web全体で公開] |
😶 昨夜は「獅子面の女騎士」でした 定期開催している……と言っても、数か月のブランクがあり、年末に再開して、昨夜も開催しました。 システムはAdvanced Dungeons & Dragons 1st Edition。先日日本語版のプレイヤーズハンドブックが発売された5版の先祖です。当然、イマドキこんな古いゲームで遊んでいる人口はとても少なく、恐らく日本で私を含めてせいぜい10人程度なのではないかと思います(少なくとも、このオンセンに登録している方で遊び続けている方はいないでしょう。いたら、是非ご連絡を~)。 とは言え、家庭人ゲーマーの悲しさ、時間的制約があり、実質60分というタイトなものでした(実際には、その後の雑談会も60分以上していたので何をかいわんや、ではあります)。 前回、「獅子面の女騎士」を探し出すようにと仰せつかった騎士テオドールが、とある事件によって知己を得て、親交を温めている魔術師のミンスとともに家老格の青年・ゲルハルトより直々に下命されるというシーンから再開です。 そして、前回骨折した状態で当時要した商人のミッターの代理としてこの二人の案内役を仰せつかったのは、ミッターの用心棒のひとり、ランスでした。ランスのくだけきった態度に不信感を募らせる騎士テオドールですが、意外にも魔術師ミンスは好ましいものを感じたようです。 「獅子面の女騎士」が逗留しているという湖岸の村に向けて船旅か騎乗して向かうかで悩みましたが、結局船旅を選ぶことに。というのも、騎乗ルートは狭隘な山岳地を抜けて行くのですが、時折そこにゴブリン族が跳梁しているとの情報を得たためです。非力なゴブリン族如きに怖気を振るうテオドールではありませんが、知悉していない地形での不意打ちの可能性、そしてゴブリン族が時として性質の悪い人間族とも共闘している事例もあり、不要な危険は避けるべしとの判断になったのです。 「アルベルトの宝剣」探索は主家からの密命であるため、不要なトラブルは回避せねばなりません。特に、政治的に対立している騎士団……亡き男爵の実弟が率いる「銀の翼騎士団」にだけは知られてはなりません。そもそも「アルベルトの宝剣」探索は、騎士団よりも政治的優位に立つための施策の一環として立案された経緯があるからです。 次回はいよいよ首府を出立し、湖の村、セル・ロブネティス村へ。そこで彼らを待ち受けているものとは、果たして。 ……と言う次第で、誠に派手さには欠ける展開が続くのですが、もしこんなセッションを見学してみたいという奇特な方がいたら、お声がけください。政治的な駆け引きの走狗として泳ぎ回るファンタジーセッション。私は楽しいと思います。