【クトゥルフ神話TRPG】首狩り魔の結末の内容【TRPGシナリオ・セット】

基本情報

みかり
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登録日:2019/08/08 00:07最終更新日:2019/08/08 00:10

タイトル: 首狩り魔の結末
TRPGシステム: クトゥルフ神話TRPG
適正プレイ人数: 3~4人
適正レベル: なし

概要:
身内で回したクトゥルフのシナリオです。 和風ホラーなイメージで作りました。 結構倫理的にひどい描写がありますので、遊ぶときはご注意を。 戦闘はありますが勝てないこと前提です。 推奨技能 回避 目星
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目次・解説など及びシーン情報

目次・解説など:

あらすじ
今から100年ほど前に廃村となった九頭龍村。廃村になったのは人口の減少が理由だと言われているが、大量殺人事件があったのだという説もある。
探索者たちは、なんらかの理由でその村へ調査に行くことになる。
ーーたすけて、殺される。
村で出会った少女が探索者に助けを求める。向こうが透けて見える少女は、「首狩り魔」に追われていた。

推奨技能:回避 目星
シーンNo. 種別/発言者 コマンド/説明

1

 

解説

システム

⓪導入
導入はざっくりやってください。村にたどり着ければどんな導入でもいいです。
土砂崩れなりで閉じ込めればオッケー。いつものです。

①閉じ込められるまで
村にたどり着いた探索者たちは、各々が建物を見たりして探索を始めるでしょう。
初期配置として見られる場所は、
◯村長の家 
埃は被っているが立派。
◯宿屋
数人泊まれそうな広さがある。寝袋があれば問題なく睡眠を取れそうだ。
◯民家(複数)
大昔ではあるが、人が住んでいた形跡がある。
◯潰れた民家(1つ)
老朽化だろうか。ぼろぼろだ。
◯墓場
簡素な墓場だ。
です。
現時点では多くの情報が出てきません。具体的に調べる情報を上げるなら情報を出してもいいですが、殺人事件で調べられる情報はありません。首狩り事件のキーワードは「首狩り」「与吉」しかありません。
このどれか2箇所以上を見た上で、探索者が自ら、もしくはアイデアを振ることで「廃村となるほど人が少なかったわけではないのではないか」と気づいた時点でイベントが発生します。

にわかに雨が降り出し、やがて大雨へ。土砂崩れがおこる。それにより探索者たちは村に閉じ込められてしまう。
あわてて屋根の下へ入る探索者たち。山奥のためか、携帯は圏外。そこへ、怯えた様子で駆け寄ってくる少女がいた。
「たすけて。殺される」
遠くから響くような声と、透けた体。
彼女は生きてはいない。ーー幽霊だった。

SANチェック1/1D3

②サチとの出会い
少女はサチと名乗った。
怯えているが一応話は通じるようだ。
この時点では「助けて」「私は何もしていないのに」「怖い」と繰り返すが。
サチと少し話して、「首狩り魔に追われている」という情報を得ると、イベント発生。
サチの背後から、鋭利な刃物のような触手が迫ってくる。
サチの悲鳴と、壁の破壊音がした後、サチは霧のようにかき消え、触手も消える。

SANチェック0/1D2

③崩れた民家
崩れていた民家は、あの怪物が通った後だろうか、瓦礫がどかされていた。

☆地下室の扉を見つける
鍵がかかっていて開かない。
無理に開けることもできない。もしなにかしらのアーティファクトを持っていれば壊せるが、この中にあるのは少女らの首である。完全に正気を失ったサチに探索者は殺され、首の仲間入りをするだろう。

☆「絵」
墨で書かれた絵。おぞましいうねうねしたものが描かれている。あの触手に似ている。
「よぶ」「みがわり」の文字がかろうじて読める。

これらを調べ終わると、サチが帰ってくる。
怯えた様子で探索者にしがみつく。ちなみに、サチの外見は10歳程度のやせ細った少女だ。
尋ねれば、サチが本当は18歳だと聞ける。栄養状態が悪かった。

④探索
ここから本格的に探索開始である。
 
村長の家/民家A、民家B、民家C/墓場/宿屋/潰れた家の瓦礫
を調べられる。


瓦礫
ここは与吉の家だったらしい。

与吉の手記
身代わりの方法についてが書かれている
他人に罪をかぶせる方法。
親しい人間を1人生贄に捧げることで、その親しい人間に罪をかぶせて隠蔽することができる。
術者は黒いどろどろに取り憑かれる。
1ページ破かれている。


宿屋

☆首狩り魔へ注意しろという紙
☆写真 仲の良さそうな青年と少女 少女はサチに似ている(サチと与吉の写真。サチと与吉は同い年だが、栄養状態が悪いためサチが小柄すぎる)


村長の家

☆村長の手記
首狩り魔が現れたこと。4人殺されたこと。今も首が見つかっていないこと、その正体が息子の与吉であったこと。与吉の行方はしれないことが記されている。キヨ、ハナコ、ヨシエ、サチ。
ここでサチ以外の家の場所がわかる。

☆村長の妻の日記
村長が親のいないサチを慰み者としていたことが書かれており、それに対する恨みが深いことがわかる。

民家A
キヨの家
古い婚礼衣装があることから、キヨが結婚間近だったことがわかる。
サチを案じている様子だった。

民家B
ハナコの家
安産祈願のお守りが多いことなどから、夫と幸せに暮らしており、妊娠していたらしいことがわかる。
サチと仲が良かったらしい。

民家C
ヨシエの家
幼馴染と恋人になったらしい。幸せそうな日記が見つかる。
サチを妹のように可愛がっていたようで、村長に対しいい感情を抱いていなかったそうだ。

墓場

☆キヨ、ハナコ、ヨシエ、サチの墓がある。
サチの墓は簡単に開くようになっており、中には敗れたページのようなものが入っている。これは与吉の手記のかけらである。
慎重に読めば、崩れることなく読める。
なお、これを読むとサチは発狂する。

「サチ、ごめん。辛かったよな。怖かったよな。お前の苦しいのがなくなるならと思って首を全部隠してたけど、それだけじゃだめだったんだな。生きてる限りサチが幸せになれないなら、もう苦しいことは終わりにしよう。大丈夫だ。お前は天国に行ける。俺が代わりに地獄に行くから、なにも怖がらないでいいんだ。……ごめんな、サチ。」

読み終わると、後ろから触手がおそってくる。ステータスは無形の落とし子と同じ。
触手は探索者も狙う。

逃走するか、3ラウンド耐えれば触手は消える。あとにはくしゃくしゃの紙が落ちている。
この紙はサチには見えない。
目星で裏面に無形の落とし子の退散方法が書かれている。

サチの手紙
「最初に気づいたのは、キヨさんが死んでた時。キヨさんは優しくしてくれたお姉さんで、今度結婚するひと。私なんかと全然違う、幸せになれる人。キヨさんの目はうつろで、私は怖くて、怖くて、あなたに助けてって言ったね。あなたは暗い顔で、任せろって言ってくれて、そしてキヨさんの首をかまで切り落とした。それで、それを地下室に捨てて、これで大丈夫って言った。あなたはわたしをいつもたすけてくれる。だから、あなたにはしられちゃいけなかった。きたないわたしのこと。しられちゃいけなかった。ハナコさんは、こどもがいたんだって。あなたははなこさんの首も切って、わたしを抱きしめてくれた。ああ、でも、こわい。こわい…わたしはわるくない。わたしなんにもしてないのに。ヨシエさんもしんでて、でもわたしなんにもしてなくて、わたしわるくない、わたしわるくないよ。こわい、こわい、こわい…わたしのこと、たすけて、よきちにいちゃん

ぜんぶ わたしの せいだった ごめんなさい」

紙の中に、鍵が包まれている。地下室の鍵だ。

裏面

身代わりが失敗した場合にやること。
身代わりが失敗したら、俺はきっともう俺じゃない。
俺がどうなるのか、サチがどうなるのか、わからない。でも、もしもそうなってしまったなら、いつかこの村に来た誰かに俺を消してもらいたい。
だから書いておく。

身代わりにしたものと、身代わりにされたものの骨を用意して、砕く。
そして、どちらが地獄に行くべきか、そいつの名前を呼ぶ。

それで、この儀式は終わる。
これを見ているどこかの誰か、サチは悪くない、お願いだ、サチは助けてほしい。俺が全部悪い、それがいいんだ。


⑤地下室
地下室に降りると、髑髏が3つ落ちている。その奥に、小さな髑髏を抱きしめるように死んでいる骸骨がある。


儀式を遂行しようとする際、サチは壊されようとしているのが自分の死体だと知り発狂する。

「わたしなんにもしてない!わたしなんにもしてないの!」

戦闘開始。サチのステータスはコービットと同じ。3ターン耐えるか倒すかでイベント発生。

3ターンののち、もしくは倒すことで、触手が乱入し、戦闘が終わる。サチは茫然自失で座り込む。
ここで最後の問いかけがある。

「わたし、なんにもしてない、してないんだよ。……してない、よね?」

※ここまでで、サチの心がいかに弱いかを演出しておく。

エンディングA
地獄に行くのは与吉。

サチには、そう言って現実から目をそらすしか方法がなかった。立ち向かえなんていうのは立ち向かうだけの強さがないものへの暴力だ。
探索者に許されたサチは、きょとんとした顔で「本当に?ほんとうに?」と繰り返す。
やがて夢見るような顔で、「ああ、よかった……」と言って霧散するように消える。
雨は上がっている。探索者たちは、もう、帰れるのだ。
青年のくぐもった声がする。「そうだよ。俺が全部やったんだ。」
最後にグシャ、と音がした。
青年の願いは叶ったのだ。


エンディングB
 
地獄に行くのはサチ

「サチを許さない」「サチに事実を突きつける」
サチは絹の裂けるような悲鳴をあげる。
「やだ!やだ!やだやだやだやだやだやだやだやだ!!!!!」
サチの足元に、黒い靄が集まる。それは、あの触手から剥がれるようにサチの元へ移動しているのだ。
やがて完全に黒い靄に飲まれたサチは、そのまま地面に沈み込むように消えてしまった。
残ったのは1人の青年だった。彼は呟くように言った。
「全部俺のせいだったんだよ。それでよかったのに」
彼の目は探索者たちを映さない。彼も、夢を見ることにしたから。

※第三の選択肢を選ぶならそれはそれとしてエンディングの形。


SAN報酬

生還 1D6
選択した 1D3

第3の選択肢を選んだら追加報酬もありかも。

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