youkeyさんの日記を全て見る
みんなの新着日記を見る
😶 【雑記・長文】第3回My Favorite Villain (▼ ネタバレを含むコメントを読む。 ▼)はい、卓が流れてお酒だけが溜まっていく今夜。だらだらと語っていきたいと思います。 今回ご紹介いたしますは、ニンジャスレイヤーより若き闇の帝王ラオモト・チバでございます。 ニンジャスレイヤー第一部のラスボス ラオモト・カンの息子の一人であり、後継者と期待されていたチバは幼いころからヤクザとして英才教育を施されています。 初登場時も襖の陰から父やダークニンジャの威を借ってこそいましたが、ニンジャスレイヤーを相手に引くことなく対峙してみせました。 そんな彼が本格的に登場するのは第2部からであり、ソウカイヤの後継組織アマクダリ・セクトの首領としてです。 第2部のメインの敵組織であるザイバツ・シャドーギルドとは日夜ネオサイタマで縄張り争いを繰り広げ、幹部ニンジャを相手に臆することなく、逆に恫喝して見せるなど父ラオモト・カンを思い起こさせる姿を見せてくれます。 また父から学んだ組織運営の腕前を振るい、経済支配を進めるなど、着々とネオサイタマの新たな帝王の道を歩んでいるように見えました。 しかし、アマクダリの実態とは旧ソウカイヤの残党と縄張りを利用して権力拡大した新興組織であり、チバはラオモト派と呼ばれるラオモト・カンを信奉する者たちを抑えるための神輿でしかありません。 チバ自身もそのことは自覚しており、実質的にアマクダリの支配者であるアガメムノンには恐れと憎しみを抱きながら、雌伏の時を強いられていたのです。 転機が訪れたのは、奇しくも父の仇である憎きニンジャスレイヤーのアマクダリへの大規模攻撃。幹部を討たれ、組織運営が一時マヒするほどのダメージを受けたアマクダリは極秘情報の一部を流出させてしまいます。 それを回収し、独自に解析を進めたチバは驚愕の事実を知ることとなります。 アマクダリ・セクトとはアガメムノンを筆頭とした旧時代の支配者たち鷲の一族とその従者の末裔を中心とした組織であり、真の目的は現代では失われたテクノロジーを用いたディストピア的な世界支配だったのです。 そして、なんとチバにも鷲の一族の血が流れており、ソウカイヤ残党を集める神輿だけでなく、アガメムノンに万一のことがあった場合のスペアとして首領の座を与えられていたことを知ります。 事実を知ったチバの胸の内に沸いたのは屈辱。ただそれだけです。 このままアマクダリに従えば勝利し、あるいはそのまま玉座を与えられたかもしれません。ですが、彼は言い捨てます「与えられた勝利を喜ぶのは豚だけだ」と。 アマクダリの目指す無味乾燥とした冷たい支配社会には、ヤクザの矜持もソンケイもない。そんな物を受け入れるのはヤクザの敗北である。その想いから彼はアマクダリへのクーデターを計画します。 ハプニングに見舞われながらも、クーデターは決行され、数名の傭兵ニンジャ。そして腹心であるネヴァーモアを率いてチバはアマクダリへ攻撃を開始したのです。 残念ながらクーデターによるアマクダリの全権掌握は失敗に終わりますが、誇りをかけた彼の戦いが、ニンジャスレイヤーの勝利への一助となり、アマクダリの敗北につながったのは何とも感慨深いものがありました。 支配者の血を受け継ぎ、玉座につくべく育てられたラオモト・チバ。 しかし、その道のりは平坦ではなく多くの屈辱を噛みしめながら、なお折れることなくヤクザとしての、ラオモト・カンの息子としての誇りを支えに戦ってきた、真の帝王なのです。 連載中のニンジャスレイヤー第4部では、10数年の時を経て成長した彼を見ることができます。心身ともに育った彼は、偉大なオヤブンとしての風格もまし、ニンジャやサイバネが猛威を振るうネオサイタマにおいて、別格の存在感を見せてくれます。 また、外伝小説スズメバチの黄色では、第3部直後の組織を失ったチバが地方ヤクザの抗争に巻き込まれ、そこから再び組織を立ち上げるまでのエピソードが描かれています。 ヤクザから見たチバの器のでかさ、美学など、ニンジャスレイヤーの視点では決して知ることのできないオヤブンとしての姿も知っていただければ嬉しいです。
レスポンスはありません。
コメント欄:(最大1000文字)
web全体で公開 友達まで公開 本人にのみ公開 ※投稿するにはログインが必要です。