私をビーチへ連れてって
蝉丸終了した問題[web全体で公開] 2 | |
登録日:2020/11/17 18:10最終更新日:2020/11/30 08:53 |
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46. 蝉丸 | |
2020/12/03 20:17 |
【解説】 その日、豪華客船アルバトロス号は海の藻屑となった。乗客3000名に対して救命ボートはわずか250隻しかなく、我先と押し寄せた乗客により、ボートはあっという間に満員となってしまった。多くの人が海へ投げ出され、彼らもまた、アルバトロスと同じ運命を辿ろうとしていた。 綾子もそんな海に投げだされた1人だった。水は冷たく、浮かんでいることさえままならない。一刻の猶予も無い状況で彼女は遠くに1隻の救命ボートを見た。これが最後のチャンスとわずかな体力で叫んだ。 「お願い、私も乗せて、ビーチまで連れて行って。」 ボートの舵を取っていた水夫は憔悴した少女の姿を見て不憫に思ったが、既に5人乗りのボートは10人の人々で埋め尽くされており、もはや1人も乗る余裕は無かった。また難破した場所からビーチははるか遠く、ボートに乗っている人々すら助かるかわからないのだ。水夫は彼女の要求を断り、そのままボートは波に揺られて遠くへ行ってしまった。 終わった。このままこの冷たい海で死ぬのだ。生きることを諦めた途端に体中の力が抜けていく。綾子はそのまま気を失った。 その後、水夫の乗ったボートは救助に来た別の船に助けられ、水夫は家へ帰ることができた。自分が生きていることは嬉しいが、1人の少女を見殺しにした罪悪感は彼に重くのしかかった。ニュースでは連日のように事故のことばかり流している。もううんざりだ。テレビを消そうとしたその時、あるニュースが目に飛び込んだ。 ”漂流した少女、漁船に救助され一命を取り留める” それは紛れも無くあの助けを求めてきた少女だった。綾子が気を失ったその後、彼女は通りかかった漁師の船によって救助され、浜辺へ送り届けられたのである。水夫は彼女を救った神に感謝し、涙を流して喜んだという。
44. 七子 | |
2020/11/29 19:20 |
【仮説】 海で出会った男と女。女は遭難していて人のいるビーチに行きたかったが、男はビーチ以外の場所に用事があったので断った。 男と女はそこで別れたものの、男は女の事を気にはしていたので一週間後に女が別の男の船に拾ってもらい無事にビーチについたことを知って喜んだ。